【新日本】田口が地元・岩沼で石森との“宮城出身対決”に激勝 スーパーJr.制覇へ久々タグダンスで景気づけ 2025/5/11

『セキチュー Presents BEST OF THE SUPER Jr.32』宮城・岩沼市総合体育館(2025年5月11日)
Bブロック公式戦 ○田口隆祐vs石森太二×

 田口が初の地元・岩沼凱旋で石森との“宮城出身対決"に激勝。スーパージュニア優勝への景気づけとばかりにタグダンスを久々に披露した。

 今年のスーパージュニアはBブロックに宮城県出身が4人も集結。その一人である田口は岩沼市のPR大使を務める。昨年は交通事故のため負傷欠場しており、2年ぶりの出場。初の地元凱旋となったこの日、初戦を迎えた。対する石森は多賀城市出身。昨年は準優勝に終わっている。両者は昨年まで4年連続同ブロックで石森の3勝1敗。宮城出身対決が今年も実現した。

 田口は序盤からオーマイ&ガーアンクルを仕掛けて揺さぶりをかけ、石森がショルダータックルで突っ込んでも倒れない。飛びつきアームホイップから得意のドロップキックで場外に吹き飛ばすと、ファンキーウェポンポーズを決め、かつて石森が所属したセーラーボーイズのダンスで挑発した。

 場外戦に持ち込んだ石森はシーソーフリップで田口を鉄柱に激突させる。田口が痛めた左腕へのピンポイント攻撃を開始。左の肩口から鉄柱に投げつけ、アームロック、ハンマーロックで絞め上げると、ショルダーアームブリーカー、アームバーで痛めつける。田口がヒップアタックを繰り出してもアトミックドロップで迎撃した。

 それでも田口はヒップアタックで石森を場外に吹き飛ばし、三角飛びプランチャを放っていく。リングに戻るとエプロンからのロープ越しヒップアタックをヒザで迎撃されたが、コーナーでヘッドシザースを決めながら石森の頭を何度もヒップに激突させて追撃。ダイビングヒップアタックを放ち、「オヤァイ!」からのスライディングヒップアタックを繰り出した。

 これは石森がキャッチし、スクールボーイで丸め込む。ハンドスプリングレッグラリアットを放ち、サイファーウタキの構え。田口が阻止してオーマイ&ガーアンクルで捕らえても、石森はすぐさまロープに逃れる。どどんスズスロウン、サイファーウタキを互いに読み合うと、田口が延髄斬りを発射した。

 ならばと石森は左の肩口から鉄柱に激突させると、ショルダーバスターで狙い撃ち。続くラ・ミスティカは田口がスクールボーイで切り返し、オーマイ&ガーアンクルとBone Lockの決め合いに発展していく。田口が競り勝っても石森はレフェリーを激突させて脱出。急所を蹴り上げ、外道クラッチで丸め込んだ。

 田口もギリギリで返し、ブラディークロス狙いをオーマイ&ガーアンクルで切り返した。耐える石森をどどんでニアフォールに追い込み、再びオーマイ&ガーアンクルで捕獲。石森も意地で耐え続けたものの最後はタップ。大歓声とともに田口勝利を告げるゴングが鳴らされた。

 田口が石森の腕攻めを耐えて逆転勝利。地元・岩沼でスーパージュニア初白星を飾った。田口コールの中、マイクを手にした田口は「田口コールありがとうございます。岩沼にこんなにたくさんのお客様に集まっていただき、あらためて感謝申し上げます。ありがとうございます。佐藤淳一岩沼市長をはじめ、岩沼の皆様、教育委員会、たくさんのご協力、感謝いたします」と地元に謝意を示し、「今日は市内に住む小学生、中学生は無料ということで、たくさん子供たち観戦に来てくれました。みんなの楽しみの一つにプロレスというものが加われば、それが一番の喜びです。ぜひみんなの趣味の一つにプロレス観戦入れてください。そしてこれからプロレスを見てください。今日出なかった凄い選手いっぱいいます。プロレスを見たらきっとみんなの人生がもっと楽しく豊かなものになると思います。僕はそれを願ってます。みんなよろしくね」と少年少女ファンに呼びかけた。

 「今日は僕をはじめ、対戦相手の石森選手、YOH選手、MAO選手。宮城県出身の選手いっぱいいます。たぶん一番有名なのは斉藤ブラザーズでしょう。これから知名度でも、プロレスの内容でも斉藤ブラザーズに負けないような試合を見せていきますので、これからも応援よろしくお願いします」と田口は宮城県角田市出身の全日本・斉藤ジュン&レイに対抗意識をむき出し。同期の後藤はIWGP世界ヘビー級王者として“後藤革命"を邁進中とあって、「今、新日本のリングはIWGPチャンピオン後藤洋央紀。後藤革命が行われています。後藤革命についてこいと言われてますのでついていきます。IWGPのGは後藤のGだそうです。ではBEST OF THE SUPER Jr.の“THEのT"は田口のTです!」と宣言してみせた。

 そして最後に田口は「いくぞ! BEST OF THE SUPER Jr.のTHEのとこのTは田口のT! 岩沼、大好きです!」と絶叫。スーパージュニアへの景気づけとばかりにタグダンスを久々に披露して地元凱旋・岩沼大会を締めた。好スタートを切った田口の次戦は5・14後楽園大会。相手はMAOで宮城出身対決連戦となる。

【試合後の田口、佐藤市長】

▼田口「地元・岩沼でこうやって多くのファンの皆様、地元の皆様の前で勝てたことは何より嬉しいです。優勝です。今日の1勝は、9勝分の価値があります。9勝で予選通過です。大丈夫ですか? なんてことはない。次の試合、これで浮かれないように、浮かれて黒星を重ねないように、しっかり白星積み重ねて決勝まで辿り着きたいと思います。ありがとうございました」

──残りは消化試合にはならないということですか?

▼田口「はい、そうです。優勝したつもりでいたら消化試合になってしまいますんで、一戦一戦をしっかり課題を持って乗り越えていきたいと思います。ありがとうございました。最高ですね。仙台でやるのとまた違う、やっぱり岩沼は地元ですね」

──田口選手にとっては正真正銘の凱旋試合は初めてですか?

▼田口「そうですね。仙台、宮城県っていう大会はありますけど、岩沼は初めてです、はい。(※岩沼市の佐藤淳一市長がコメントスペースにやって来たのを見て)あっ、市長ありがとうございます」

▼佐藤市長「どうもお疲れ様でした(※と言って田口と握手)」

▼田口「ありがとうございます」

▼佐藤市長「素晴らしい試合でした」

▼田口「ありがとうございます。良かったです、勝てて。どうですか? プロレスは」

▼佐藤市長「最高ですね。スピーディーで迫力があって凄い盛り上がっていました」

▼田口「100kgより軽い選手たちの世界で一番のリーグ戦です、これは」

▼佐藤市長「凄いですね。さすが『THEは田口のT』でした」

▼田口「そうですね。『SUPER Jr.』の『S』は佐藤の『S』です」

▼佐藤市長「出てないです、私(笑)」

▼田口「本当に協力をいただいて、横断幕から幟からいろんなところにパネルも設置していただいて」

▼佐藤市長「そうですね。今日は小中学生が本当にたくさん来ていたので、本当に岩沼の小中学生にとってはいい1日になったと思います。ありがとうございました」

▼田口「ありがとうございました、はい。またこれだけで1回で終わらないように2回、3回と続けていけるように、私もスキャンダルを起こさないように、普段の行動からしっかりしていきたいと思います」

▼佐藤市長「女優ですか?(笑)」

▼田口「いろいろ……」

▼佐藤市長「名前は出さない方がいいですね(笑)」

▼田口「二股、三股、いろいろありますから気をつけたいと思います」

▼佐藤市長「お互い気をつけましょう」

▼田口「そうですね。市長もいろいろ」

▼佐藤市長「ないです、私は(笑)。結婚したてなので」

▼田口「いろいろなパワハラとか大丈夫ですよね?」

▼佐藤市長「パワハラとか大丈夫です。どちらかと言えば、されてる方のような気がします(笑)」

▼田口「はい(笑)。これからもよろしくお願いします」

▼佐藤市長「いいんですか、こんな話で(笑)。素晴らしい試合でした、本当に。おめでとうございます」

▼田口「はい、ありがとうございます」

▼佐藤市長「また次もこのビッグアリーナで、岩沼市総合体育館で是非お願いします」

▼田口「よろしくお願いします」

▼佐藤市長「ありがとうございます」

▼田口「ありがとうございました」

──今回の成功を実績として係長から昇進というのは?

▼佐藤市長「そうですね。今日負けたら係長はちょっと格下げかなと思っていたんですけども、勝っていただいたので、課長補佐ですか?」

▼田口「いえ、係長がそんな大きな役職はいらないです。係長で。係長としての務めをしっかりします」

▼佐藤市長「実は岩沼係長というのは、市長より上じゃないかという噂があります。田口係長というのは岩沼市長より上じゃないかという噂がありますよ」

──じゃあ次は大係長か何かで。

▼佐藤市長「大係長(笑)」

▼田口「シン・係長ですかね、大係長ですかね……。まぁ分かんない(笑)」

▼佐藤市長「大とシンの違いはなんですか?」

▼田口「『シン・ゴジラ』とかあるじゃないですか」

▼佐藤市長「スーパー係長ですか? THE係長ですか?」

▼田口「じゃあ、それは次回のお楽しみということで。ありがとうございました」

▼佐藤市長「ありがとうございました。いいんですか、こういう締め方で(笑)」

▼田口「いいと思います(笑)」


【石森の話】「(※左のシューズを脱いだ状態でコメントスペースに現れると座り込み)アイツ、岩沼だからって変に気合い入れてきやがって。普段からこんくらいやれよ。でもまぁややこしい相手は最初にやった方がいいからな。まぁいい。俺のスーパージュニアはここからだ。よーし(※と言って、這いながら引き上げる)」