【新日本】シュン・スカイウォーカーが新日本に電撃初参戦 鷹木は対戦に含み 2025/6/29
『棚橋弘至プロデュース興行 TANAHASHI JAM〜至(いたる)』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)(2025年6月29日) ○シュン・スカイウォーカー&辻陽太&鷹木信悟vsグレート-O-カーン&カラム・ニューマン&ジェイコブ・オースティン・ヤング× DRAGONGATEのシュン・スカイウォーカーが新日本に電撃初参戦。UNITED EMPIREのジェイコブを一蹴し、大きなインパクトを残した。 「付き人対決!棚橋イズムが見たい」と題された試合だけに、当初は棚橋の初代付き人だと目されるオーカーンと2代目付き人にあたる辻の絡みに注目が集まっていたが、辻&鷹木のパートナーであるXとして、DRAGONGATEのシュンが新日本マットに電撃登場を果たした。シュンはDRAGONGATE7・13神戸ワールド大会で「負けたら退団」の覚悟を持ってドリームゲート王者・YAMATOへの挑戦を控えている状況での新日本参戦に。シュンと大会プロデューサーの棚橋は同じ岐阜県出身という共通項があった。 今年の3月24日に新宿FACEで開催されたシュンプロデュース興行でシュンと鷹木は6人タッグマッチで対戦。勝利した鷹木は「いつでもやってやるぜ。DRAGONGATEのリングだろうが、新日本のリングだろうが、決着つけようじゃないか」と呼びかけていたが、今大会では辻を含めたトリオ結成となった。 突然のシュン登場に場内がざわめく中、オーカーンと辻の元付き人対決で幕開け。オーカーンはUNITED EMPIREの面々に加勢させて主導権を握る。辻は長時間捕まったものの、棚橋得意のドラゴンスクリューで反撃してみせた。 鷹木とニューマンがシングルマッチさながらにやり合うと、ここでシュンが自らタッチを要求。因縁を引きずる鷹木との連係を狙うが、ニューマンに同士討ちを誘われる。これで仲間割れするかと思いきや、ダブルヒップトス、ダブルチョップと意外な好連係を決めた。シュンはニューマンのエルボーを食らっても高笑い。フロントハイキックで蹴り飛ばすが、ニューマンの旋風脚を押し返す。 タッチをもらったジェイコブは逆水平を連打し、ネックブリーカードロップやミサイルキックなど大技を重ねると、オーカーンも加勢。オーカーンの一本背負い、ジェイコブのランニングニーが立て続けにシュンにさく裂する。オーカーンは棚橋譲りのスリングブレイドで辻を場外に排除した。しかし、鷹木がシュンに加勢すると流れは一変。鷹木のデスバレーボム、シュンのブラスターが連続して火を吹くと、最後はSSWでジェイコブを仕留めた。 圧巻の勝利を手にしたシュンは、オーカーン&ニューマン、鷹木&辻がにらみ合う中でさっさとリングを降りる。リングサイドを徘徊すると、一転してリングインするが、辻の前に立つかと思わせて即座にリングを再び降り、悠然と花道を去っていった。 試合後、バックステージで鷹木は「俺が用意したなんて言ってるのはおかしかもしんねえけど、俺は『TANAHASHI JAM』、棚橋社長と同じ、岐阜県出身のシュン・スカイウォーカーを、選んだだけだよ」と自らシュンに声をかけたことを明かし、「まあ別にこれから組んでいくとかそんなの、考えてないけどな。今日1日限定で、用意したゲストだ」と強調した。 その場に現れたシュンは「シュン・スカイウォーカーがいる世界はトップだ。天空なんだよ。あなたがいる、鷹が住んでる空とは違うんだ」と完全に上から目線で鷹木に対応。ドリームゲート戦に向けて、鷹木から「負けたらどうするんだよ?」と振られても「シュン・スカイウォーカーに負けはない。これまで負けがあったか? それはお前はプロレス界の常識を知らないからだろ。ない話をするな」と一蹴した。 シュンがドリームゲート王座を獲得した場合を見据えた鷹木は「プロレス界が面白いと思うんだったら、俺は乗ってやるからな。まあ、勝ったらの話だけどよ」とタイトル戦での対決に含み。神戸ワールド大会への来場にも意欲を見せるが、シュンは意に介さず。鷹木が去ったあとも独自の理論を語り続け、「俺は当たり前のように言っとくが、鷹木信悟の横に並ぶことも、鷹木信悟の下につくことも当たり前としてない。鷹木信悟の上、新日本プロレスの上、棚橋弘至の上、そこに常に存在してるのが……シュン・スカイウォーカーだ」と言い放った。 【試合後の鷹木&シュン】 ▼鷹木「オー、オー、さあ来た。鷹木信悟が、元気溌剌おじさんがメキシコから帰って…来た来た来た……。おい、岡本。43(歳)にもなるオッサンがおい、7泊8日の旅行……旅行じゃねえよ。遠征でグッタリ疲れてんのに、今日も見たろ? 相変わらず元気溌剌だよ。どうだ、おい。まあ俺が用意したなんて言ってるのはおかしいかもしんねえけど、俺は『TANAHASHI JAM』、棚橋社長と同じ岐阜県出身のシュン・スカイウォーカーを選んだだけだよ。まあ別にこれから組んでいくとか、そんなの考えてないけどな。今日一日限定で用意したゲストだ。おい、でもよかったな、意外と。意外とって言っちゃ、あいつに怒られちまうな。意外と盛り上がってくれてよ。最後も決めてくれたし。まあ今後どうなるか知らねえが。あの野郎、あれじゃねえか……」 ▼シュン「※遅れて入ってきて)鷹木さん……」 ▼鷹木「そういうノリはやめようぜ。おい、シュン」 ▼シュン「鷹木さん……」 ▼鷹木「やめようぜ、俺はしゃべって……」 ▼シュン「何も無礼を言ってるわけじゃない。ありがとうございました(※と言って握手を求めるも、鷹木の額の高さに手を差し出す)」 ▼鷹木「(※その手を軽く払いながら)おい、おい、おい、おい……。握手が高えな。おい……おい……。お前が新宿FACEの……おい……(※と言って顔をそむける)」 ▼シュン「握手するのかしないのか、どっちだ?」 ▼鷹木「しねえよ」 ▼シュン「しないんだったら、それを態度で示せ」 ▼鷹木「おい、お前、今チャンピオンでもなんでもねえのに偉そうだな……」 ▼シュン「ハハハ……チャンピオンってなんだ? そんなもんがシュン・スカイウォーカーより価値があるっていうのか?」 ▼鷹木「あれ? 次、お前タイトルマッチやるんじゃないの?」 ▼シュン「そうだよ。DRAGONGATEの7月13日、神戸ワールド記念ホールでシュン・スカイウォーカーがドリームゲート王座に挑戦する。それを言ってるのか?」 ▼鷹木「そうだよ」 ▼シュン「ハハハ、まだプロレス界の常識っての、わかってないな。何年やってるんスか? 何年プロレスラーやってるんッスか? (※手を下から順に段階的に上げていくように示しながら)どのベルト、ドリームゲート王座、IWGP王座……関係ないよ。(※上を見上げて)そのはるか高み、あなたの見えないところにいるのがシュン・スカイウォーカー……」 ▼鷹木「いや、そんなことよりお前よ……」 ▼シュン「それがわかってないのか?」 ▼鷹木「最近お前、DRAGONGATEの試合、出てねえじゃねえか。今日、来るかどうか心配したぞ」 ▼シュン「シュン・スカイウォーカーがDRAGON GATEの試合に出てないのは前哨戦がいらないからだ。プロレス界はありきたりな前哨戦などというものを用意して、意味のない闘いを用意する。それがシュン・スカイウォーカーにとって無駄なんだよ。シュン・スカイウォーカーにとっては大切な一戦、それだけがあればすべては事足りるんだよ。その上でな……」 ▼鷹木「そんなこと言っといて、お前よ、7月何日だ?」 ▼シュン「13だ」 ▼鷹木「13日、神戸ワールド、負けたら退団なんだろ? おい、言っとくけどな、退団したって、その後、組むかどうかなんてな…いやいやいや、そんなこと考えないからな」 ▼シュン「ハハハ、ハッハッハッハッ!」 ▼鷹木「今日一日限定で……」 ▼シュン「なに言ってんですか、ハッハッハッ……」 ▼鷹木「お前がこの前、新宿FACEに呼んでくれた、SSWフェスだかなんだか知らねえけど呼んでくれたから……」 ▼シュン「呼んでくれたからじゃないだろ。お前は失敗したんだ」 ▼鷹木「違うよ……」 ▼シュン「俺が与えた世界で挑戦に失敗したんだ」 ▼鷹木「知らねえよ……」 ▼シュン「自分が負けたら都合が悪いことは全部知らないで済ますんだ。そのやり方で今日ここまできたの? だから、そんなんなんじゃない? シュン・スカイウォーカーはここにいるよ。あなたが見えないはるか高みにいるよ。いつ届くんですか? いつ挑戦してくるんですか?」 ▼鷹木「お前の世界にはお前しかいねえじゃないか。俺の世界にも……(※両手を高く上げて空間を示すようにして)いろいろいるんだよ」 ▼シュン「(※鷹木の手を取り、低く下ろして)もうちょっと下だよ。シュン・スカイウォーカーがいる世界はトップだ。天空なんだよ。あなたがいる、鷹が住んでる空とは違うんだ」 ▼鷹木「いやいやいや……」 ▼シュン「シュン・スカイウォーカーがいるのははるか天井……」 ▼鷹木「いやいやいや、ランペイジドラゴンはテッペンまで駆け昇るぜ」 ▼シュン「そのテッペンにいるのは誰かっていう話だ」 ▼鷹木「まあそんなことよりも、神戸ワールド、負けたらどうすんだよ? 知らねえぜ」 ▼シュン「シュン・スカイウォーカーに負けはない。これまで負けがあったか? それはお前はプロレス界の常識を知らないからだろ。ない話をするな」 ▼鷹木「まあ、退団しても俺は知らねえけど、とりあえず、おお、負けを知らないんだったらな……」 ▼シュン「なんだ?」 ▼鷹木「(※腰にベルトを巻く仕草をして)あるんじゃないの? ここ(鷹木とスカイウォーカーの間)でも。決着戦もないもんな」 ▼シュン「DRAGONGATEの最高峰王座、ドリームゲートに挑戦したいのか? したいのか?」 ▼鷹木「したいかどうか知らないけど。悪いけど、俺、4度戴冠歴あるからな」 ▼シュン「申し訳ないけどな、もしシュン・スカイウォーカーが戴冠したら……」 ▼鷹木「いやいやいや、申し訳ないけど、4度戴冠歴のある俺の方が上だからな」 ▼シュン「シュン・スカイウォーカーの方が上だ。お前は数で語ってる。お前は数でしか語れないんだよ。それは4度戴冠ってのは4度落としたことを意味してるんだ。わかるか?」 ▼鷹木「おお、おお、おお……」 ▼シュン「シュン・スカイウォーカーはな、負けたことがないんだ。お前とは格が違う。負けたことがない。回数で語れないんだ、シュン・スカイウォーカーは」 ▼鷹木「まあ、リング上で、リングで試したらいいんじゃないの? おい、清風(※新日本プロレスのスタッフの名前)、7月13日のオレのスケジュール、空いてんのか? おい、日曜日? 試合入ってたっけ? 新日本」 ▼シュン「なにしに来るんだよ? 言うだけ言って来ないって許されないからな」 ▼鷹木「なんにもないんだろ? なんにもないんだったら神戸ワールド、まあ行くかもしれないし、配信で見てやってもいいけどな」 ▼シュン「配信? 来ないじゃないか。スケジュール関係ねえじゃないか」 ▼鷹木「まあ、いいぜ。お前とこんなの(タイトルマッチ)あったら、面白いかもしれねえな」 ▼シュン「あっても面白いじゃない……」 ▼鷹木「俺も7年も8年も……」 ▼シュン「そうやって言い訳を作るな。可能性だけで語るな。シュン・スカイウォーカーが(ベルトを)獲ることは、もう既定事実なんだよ。それをな、仮定して語んな」 ▼鷹木「まあプロレス界が面白いと思うんだったら、俺は乗ってやるからな。まあ、勝ったらの話だけどよ」 ▼シュン「ハハハハハ……」 ▼鷹木「あとは勝手にしゃべっとけ。(※控室に向かいながら)あいつに付き合ってらんねえよ!」 ▼シュン「(※1人残って)あいつはどこまでも勝てばとか仮定で話す。それこそがあいつの道のこれまでの間違いを示してるんだよ。シュン・スカイウォーカーに負けはない。これまで一度だって間違いはないだろ。それがすべて表してんだよ。あいつがどれだけ講釈たれたって意味はない。それが鷹木信悟。鷹がこれまで歩んできた道。頂に上れない。それが、その理由なんだよ。まあ、シュン・スカイウォーカーは天空人だ。天空歩人だ。だから彼らの言うこと、人間の言うこと、理解しようとはする。それが俺ができる最大の、公共の福祉としての役割だ。“TANA JAM"か……。俺がなぜここに呼ばれたか。あいつは偉そうに『シュン・スカイウォーカーを選んだ』『シュン・スカイウォーカーに声をかけた』と言ってきた。確かにあいつがシュン・スカイウォーカーに頭を下げた、首(こうべ)を諂(へつら)ったのは事実だ。でもな、それがほんとにあいつの選出によるものなのか、もしくはあいつが新日本プロレス、もしくは棚橋弘至本人の選択にただ体(てい)よく乗っかっただけなのかわからないけどな。俺は当たり前のように言っとくが、鷹木信悟の横に並ぶことも、鷹木信悟の下につくことも当たり前としてない。鷹木信悟の上、新日本プロレスの上、棚橋弘至の上、そこに常に存在してるのが……シュン・スカイウォーカーだ」 【辻の話】「(※グレート-O-カーンが残したイスに座って)グレート-O-カーン、食べ物を大事にするなら、イスも大事にしなきゃダメだぞ。棚橋社長、もうダブルメインイベント、そんな言い方やめないか。セミを闘うレスラーたちにも失礼だろ。元をたどれば、俺にとって印象的だったダブルメインイベントは、あんたと中邑(真輔)さんの(IWGP)インターコンチ(ネンタルタイトルマッチ)だ。あんたがケリをつけてくれよ」 【ニューマンの話】「チクショー。あと何試合かやったら『G1』だな。今年、俺は最年少として『G1』に出場だ。あのミニトーナメントで勝って、まただ。俺が何をするつもりかわかるか? まただよ。俺と同じブロックのヤツら全員に、一筋縄じゃいかなないとわからせてやる。もちろん俺は超ハッピーさ。最初で最後のタナハシ社長とのシングルマッチがやれるんだからな。これはちょっと楽しみだ。ゴトー、ツジ、フィンレー……あと誰だっけな。リングでいつも大変な目に遭わされるあいつだ。タナ、SANADA……。チクショー、こいつらの誰にも勝てそうにないぞ。きっと大切なのは、俺がニュージャパンで誰を倒したかってことだろ? そうだ、タイチだ。この団体で最高のレスラーの1人だ。忘れんなよ、前にお前ら全員が俺を見下して、こいつにベルトを手にする資格なんかないって思った時に、いったい何が起きたかをな。さあ、『G1』の季節だ。ニューマンの夏だ!」 【オーカーンの話】「(※自身が手にしていたイスをフロアに叩きつけた後、そのイスに座って)このグレート-O-カーンを、棚橋ごときの付き人だと勘違いしおって! 無礼にもほどがある! だから、スリングブレイド、支配してやったんだ。ざまあみろ。棚橋、貴様にはシングルマッチ、2度も煮え湯を飲まされたんだ。貴様の最後は、言っとくが、あのスリングブレイドはもうすでに、改良型も習得している。その改良型、余が進化さしたスリングブレイドで、貴様の最期、処してやる。それから辻! 棚橋とのNEVERタイトルマッチ、貴様のせいで! 台無しにされたのは、余はまだ忘れとらんぞ。(※立ち上がって)まあいい。7・4東京武道館でよ、マフィア梶田を新たな同盟者としてセコンドに呼ぶ。今は思えば、そういったプロレスを広めるために馬車馬のように働く姿は、まさしく棚橋イズム……ではないな。余はやってる広報は、余の力を誇示するため。余は棚橋とは真逆に、プロレスを! 嫌ってま〜す(※と言いながら右中指を突き立てる)」 ※ジェイコブはノーコメント
『棚橋弘至プロデュース興行 TANAHASHI JAM〜至(いたる)』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)(2025年6月29日)
○シュン・スカイウォーカー&辻陽太&鷹木信悟vsグレート-O-カーン&カラム・ニューマン&ジェイコブ・オースティン・ヤング×
DRAGONGATEのシュン・スカイウォーカーが新日本に電撃初参戦。UNITED EMPIREのジェイコブを一蹴し、大きなインパクトを残した。
「付き人対決!棚橋イズムが見たい」と題された試合だけに、当初は棚橋の初代付き人だと目されるオーカーンと2代目付き人にあたる辻の絡みに注目が集まっていたが、辻&鷹木のパートナーであるXとして、DRAGONGATEのシュンが新日本マットに電撃登場を果たした。シュンはDRAGONGATE7・13神戸ワールド大会で「負けたら退団」の覚悟を持ってドリームゲート王者・YAMATOへの挑戦を控えている状況での新日本参戦に。シュンと大会プロデューサーの棚橋は同じ岐阜県出身という共通項があった。
今年の3月24日に新宿FACEで開催されたシュンプロデュース興行でシュンと鷹木は6人タッグマッチで対戦。勝利した鷹木は「いつでもやってやるぜ。DRAGONGATEのリングだろうが、新日本のリングだろうが、決着つけようじゃないか」と呼びかけていたが、今大会では辻を含めたトリオ結成となった。
突然のシュン登場に場内がざわめく中、オーカーンと辻の元付き人対決で幕開け。オーカーンはUNITED EMPIREの面々に加勢させて主導権を握る。辻は長時間捕まったものの、棚橋得意のドラゴンスクリューで反撃してみせた。
鷹木とニューマンがシングルマッチさながらにやり合うと、ここでシュンが自らタッチを要求。因縁を引きずる鷹木との連係を狙うが、ニューマンに同士討ちを誘われる。これで仲間割れするかと思いきや、ダブルヒップトス、ダブルチョップと意外な好連係を決めた。シュンはニューマンのエルボーを食らっても高笑い。フロントハイキックで蹴り飛ばすが、ニューマンの旋風脚を押し返す。
タッチをもらったジェイコブは逆水平を連打し、ネックブリーカードロップやミサイルキックなど大技を重ねると、オーカーンも加勢。オーカーンの一本背負い、ジェイコブのランニングニーが立て続けにシュンにさく裂する。オーカーンは棚橋譲りのスリングブレイドで辻を場外に排除した。しかし、鷹木がシュンに加勢すると流れは一変。鷹木のデスバレーボム、シュンのブラスターが連続して火を吹くと、最後はSSWでジェイコブを仕留めた。
圧巻の勝利を手にしたシュンは、オーカーン&ニューマン、鷹木&辻がにらみ合う中でさっさとリングを降りる。リングサイドを徘徊すると、一転してリングインするが、辻の前に立つかと思わせて即座にリングを再び降り、悠然と花道を去っていった。
試合後、バックステージで鷹木は「俺が用意したなんて言ってるのはおかしかもしんねえけど、俺は『TANAHASHI JAM』、棚橋社長と同じ、岐阜県出身のシュン・スカイウォーカーを、選んだだけだよ」と自らシュンに声をかけたことを明かし、「まあ別にこれから組んでいくとかそんなの、考えてないけどな。今日1日限定で、用意したゲストだ」と強調した。
その場に現れたシュンは「シュン・スカイウォーカーがいる世界はトップだ。天空なんだよ。あなたがいる、鷹が住んでる空とは違うんだ」と完全に上から目線で鷹木に対応。ドリームゲート戦に向けて、鷹木から「負けたらどうするんだよ?」と振られても「シュン・スカイウォーカーに負けはない。これまで負けがあったか? それはお前はプロレス界の常識を知らないからだろ。ない話をするな」と一蹴した。
シュンがドリームゲート王座を獲得した場合を見据えた鷹木は「プロレス界が面白いと思うんだったら、俺は乗ってやるからな。まあ、勝ったらの話だけどよ」とタイトル戦での対決に含み。神戸ワールド大会への来場にも意欲を見せるが、シュンは意に介さず。鷹木が去ったあとも独自の理論を語り続け、「俺は当たり前のように言っとくが、鷹木信悟の横に並ぶことも、鷹木信悟の下につくことも当たり前としてない。鷹木信悟の上、新日本プロレスの上、棚橋弘至の上、そこに常に存在してるのが……シュン・スカイウォーカーだ」と言い放った。
【試合後の鷹木&シュン】
▼鷹木「オー、オー、さあ来た。鷹木信悟が、元気溌剌おじさんがメキシコから帰って…来た来た来た……。おい、岡本。43(歳)にもなるオッサンがおい、7泊8日の旅行……旅行じゃねえよ。遠征でグッタリ疲れてんのに、今日も見たろ? 相変わらず元気溌剌だよ。どうだ、おい。まあ俺が用意したなんて言ってるのはおかしいかもしんねえけど、俺は『TANAHASHI JAM』、棚橋社長と同じ岐阜県出身のシュン・スカイウォーカーを選んだだけだよ。まあ別にこれから組んでいくとか、そんなの考えてないけどな。今日一日限定で用意したゲストだ。おい、でもよかったな、意外と。意外とって言っちゃ、あいつに怒られちまうな。意外と盛り上がってくれてよ。最後も決めてくれたし。まあ今後どうなるか知らねえが。あの野郎、あれじゃねえか……」
▼シュン「※遅れて入ってきて)鷹木さん……」
▼鷹木「そういうノリはやめようぜ。おい、シュン」
▼シュン「鷹木さん……」
▼鷹木「やめようぜ、俺はしゃべって……」
▼シュン「何も無礼を言ってるわけじゃない。ありがとうございました(※と言って握手を求めるも、鷹木の額の高さに手を差し出す)」
▼鷹木「(※その手を軽く払いながら)おい、おい、おい、おい……。握手が高えな。おい……おい……。お前が新宿FACEの……おい……(※と言って顔をそむける)」
▼シュン「握手するのかしないのか、どっちだ?」
▼鷹木「しねえよ」
▼シュン「しないんだったら、それを態度で示せ」
▼鷹木「おい、お前、今チャンピオンでもなんでもねえのに偉そうだな……」
▼シュン「ハハハ……チャンピオンってなんだ? そんなもんがシュン・スカイウォーカーより価値があるっていうのか?」
▼鷹木「あれ? 次、お前タイトルマッチやるんじゃないの?」
▼シュン「そうだよ。DRAGONGATEの7月13日、神戸ワールド記念ホールでシュン・スカイウォーカーがドリームゲート王座に挑戦する。それを言ってるのか?」
▼鷹木「そうだよ」
▼シュン「ハハハ、まだプロレス界の常識っての、わかってないな。何年やってるんスか? 何年プロレスラーやってるんッスか? (※手を下から順に段階的に上げていくように示しながら)どのベルト、ドリームゲート王座、IWGP王座……関係ないよ。(※上を見上げて)そのはるか高み、あなたの見えないところにいるのがシュン・スカイウォーカー……」
▼鷹木「いや、そんなことよりお前よ……」
▼シュン「それがわかってないのか?」
▼鷹木「最近お前、DRAGONGATEの試合、出てねえじゃねえか。今日、来るかどうか心配したぞ」
▼シュン「シュン・スカイウォーカーがDRAGON GATEの試合に出てないのは前哨戦がいらないからだ。プロレス界はありきたりな前哨戦などというものを用意して、意味のない闘いを用意する。それがシュン・スカイウォーカーにとって無駄なんだよ。シュン・スカイウォーカーにとっては大切な一戦、それだけがあればすべては事足りるんだよ。その上でな……」
▼鷹木「そんなこと言っといて、お前よ、7月何日だ?」
▼シュン「13だ」
▼鷹木「13日、神戸ワールド、負けたら退団なんだろ? おい、言っとくけどな、退団したって、その後、組むかどうかなんてな…いやいやいや、そんなこと考えないからな」
▼シュン「ハハハ、ハッハッハッハッ!」
▼鷹木「今日一日限定で……」
▼シュン「なに言ってんですか、ハッハッハッ……」
▼鷹木「お前がこの前、新宿FACEに呼んでくれた、SSWフェスだかなんだか知らねえけど呼んでくれたから……」
▼シュン「呼んでくれたからじゃないだろ。お前は失敗したんだ」
▼鷹木「違うよ……」
▼シュン「俺が与えた世界で挑戦に失敗したんだ」
▼鷹木「知らねえよ……」
▼シュン「自分が負けたら都合が悪いことは全部知らないで済ますんだ。そのやり方で今日ここまできたの? だから、そんなんなんじゃない? シュン・スカイウォーカーはここにいるよ。あなたが見えないはるか高みにいるよ。いつ届くんですか? いつ挑戦してくるんですか?」
▼鷹木「お前の世界にはお前しかいねえじゃないか。俺の世界にも……(※両手を高く上げて空間を示すようにして)いろいろいるんだよ」
▼シュン「(※鷹木の手を取り、低く下ろして)もうちょっと下だよ。シュン・スカイウォーカーがいる世界はトップだ。天空なんだよ。あなたがいる、鷹が住んでる空とは違うんだ」
▼鷹木「いやいやいや……」
▼シュン「シュン・スカイウォーカーがいるのははるか天井……」
▼鷹木「いやいやいや、ランペイジドラゴンはテッペンまで駆け昇るぜ」
▼シュン「そのテッペンにいるのは誰かっていう話だ」
▼鷹木「まあそんなことよりも、神戸ワールド、負けたらどうすんだよ? 知らねえぜ」
▼シュン「シュン・スカイウォーカーに負けはない。これまで負けがあったか? それはお前はプロレス界の常識を知らないからだろ。ない話をするな」
▼鷹木「まあ、退団しても俺は知らねえけど、とりあえず、おお、負けを知らないんだったらな……」
▼シュン「なんだ?」
▼鷹木「(※腰にベルトを巻く仕草をして)あるんじゃないの? ここ(鷹木とスカイウォーカーの間)でも。決着戦もないもんな」
▼シュン「DRAGONGATEの最高峰王座、ドリームゲートに挑戦したいのか? したいのか?」
▼鷹木「したいかどうか知らないけど。悪いけど、俺、4度戴冠歴あるからな」
▼シュン「申し訳ないけどな、もしシュン・スカイウォーカーが戴冠したら……」
▼鷹木「いやいやいや、申し訳ないけど、4度戴冠歴のある俺の方が上だからな」
▼シュン「シュン・スカイウォーカーの方が上だ。お前は数で語ってる。お前は数でしか語れないんだよ。それは4度戴冠ってのは4度落としたことを意味してるんだ。わかるか?」
▼鷹木「おお、おお、おお……」
▼シュン「シュン・スカイウォーカーはな、負けたことがないんだ。お前とは格が違う。負けたことがない。回数で語れないんだ、シュン・スカイウォーカーは」
▼鷹木「まあ、リング上で、リングで試したらいいんじゃないの? おい、清風(※新日本プロレスのスタッフの名前)、7月13日のオレのスケジュール、空いてんのか? おい、日曜日? 試合入ってたっけ? 新日本」
▼シュン「なにしに来るんだよ? 言うだけ言って来ないって許されないからな」
▼鷹木「なんにもないんだろ? なんにもないんだったら神戸ワールド、まあ行くかもしれないし、配信で見てやってもいいけどな」
▼シュン「配信? 来ないじゃないか。スケジュール関係ねえじゃないか」
▼鷹木「まあ、いいぜ。お前とこんなの(タイトルマッチ)あったら、面白いかもしれねえな」
▼シュン「あっても面白いじゃない……」
▼鷹木「俺も7年も8年も……」
▼シュン「そうやって言い訳を作るな。可能性だけで語るな。シュン・スカイウォーカーが(ベルトを)獲ることは、もう既定事実なんだよ。それをな、仮定して語んな」
▼鷹木「まあプロレス界が面白いと思うんだったら、俺は乗ってやるからな。まあ、勝ったらの話だけどよ」
▼シュン「ハハハハハ……」
▼鷹木「あとは勝手にしゃべっとけ。(※控室に向かいながら)あいつに付き合ってらんねえよ!」
▼シュン「(※1人残って)あいつはどこまでも勝てばとか仮定で話す。それこそがあいつの道のこれまでの間違いを示してるんだよ。シュン・スカイウォーカーに負けはない。これまで一度だって間違いはないだろ。それがすべて表してんだよ。あいつがどれだけ講釈たれたって意味はない。それが鷹木信悟。鷹がこれまで歩んできた道。頂に上れない。それが、その理由なんだよ。まあ、シュン・スカイウォーカーは天空人だ。天空歩人だ。だから彼らの言うこと、人間の言うこと、理解しようとはする。それが俺ができる最大の、公共の福祉としての役割だ。“TANA JAM"か……。俺がなぜここに呼ばれたか。あいつは偉そうに『シュン・スカイウォーカーを選んだ』『シュン・スカイウォーカーに声をかけた』と言ってきた。確かにあいつがシュン・スカイウォーカーに頭を下げた、首(こうべ)を諂(へつら)ったのは事実だ。でもな、それがほんとにあいつの選出によるものなのか、もしくはあいつが新日本プロレス、もしくは棚橋弘至本人の選択にただ体(てい)よく乗っかっただけなのかわからないけどな。俺は当たり前のように言っとくが、鷹木信悟の横に並ぶことも、鷹木信悟の下につくことも当たり前としてない。鷹木信悟の上、新日本プロレスの上、棚橋弘至の上、そこに常に存在してるのが……シュン・スカイウォーカーだ」
【辻の話】「(※グレート-O-カーンが残したイスに座って)グレート-O-カーン、食べ物を大事にするなら、イスも大事にしなきゃダメだぞ。棚橋社長、もうダブルメインイベント、そんな言い方やめないか。セミを闘うレスラーたちにも失礼だろ。元をたどれば、俺にとって印象的だったダブルメインイベントは、あんたと中邑(真輔)さんの(IWGP)インターコンチ(ネンタルタイトルマッチ)だ。あんたがケリをつけてくれよ」
【ニューマンの話】「チクショー。あと何試合かやったら『G1』だな。今年、俺は最年少として『G1』に出場だ。あのミニトーナメントで勝って、まただ。俺が何をするつもりかわかるか? まただよ。俺と同じブロックのヤツら全員に、一筋縄じゃいかなないとわからせてやる。もちろん俺は超ハッピーさ。最初で最後のタナハシ社長とのシングルマッチがやれるんだからな。これはちょっと楽しみだ。ゴトー、ツジ、フィンレー……あと誰だっけな。リングでいつも大変な目に遭わされるあいつだ。タナ、SANADA……。チクショー、こいつらの誰にも勝てそうにないぞ。きっと大切なのは、俺がニュージャパンで誰を倒したかってことだろ? そうだ、タイチだ。この団体で最高のレスラーの1人だ。忘れんなよ、前にお前ら全員が俺を見下して、こいつにベルトを手にする資格なんかないって思った時に、いったい何が起きたかをな。さあ、『G1』の季節だ。ニューマンの夏だ!」
【オーカーンの話】「(※自身が手にしていたイスをフロアに叩きつけた後、そのイスに座って)このグレート-O-カーンを、棚橋ごときの付き人だと勘違いしおって! 無礼にもほどがある! だから、スリングブレイド、支配してやったんだ。ざまあみろ。棚橋、貴様にはシングルマッチ、2度も煮え湯を飲まされたんだ。貴様の最後は、言っとくが、あのスリングブレイドはもうすでに、改良型も習得している。その改良型、余が進化さしたスリングブレイドで、貴様の最期、処してやる。それから辻! 棚橋とのNEVERタイトルマッチ、貴様のせいで! 台無しにされたのは、余はまだ忘れとらんぞ。(※立ち上がって)まあいい。7・4東京武道館でよ、マフィア梶田を新たな同盟者としてセコンドに呼ぶ。今は思えば、そういったプロレスを広めるために馬車馬のように働く姿は、まさしく棚橋イズム……ではないな。余はやってる広報は、余の力を誇示するため。余は棚橋とは真逆に、プロレスを! 嫌ってま〜す(※と言いながら右中指を突き立てる)」
※ジェイコブはノーコメント