プロレス/格闘技DX

『NEW JAPAN SOUL 2025』東京武道館(2025年7月4日)
「G1 CLIMAX 35」Aブロック出場者決定戦 ○大岩陵平vs小島聡×

　大岩が優勝経験者の小島との剛腕対決を制し、G1初出場を決めた。

　大岩は昨年9月にNOAHでの武者修行を終えて、TMDKのメンバーとして凱旋。その後、何度もシングルタイトルに挑戦してきたが、ベルト奪取には至らず、結果が出ずに苦しんできた。今回は初のG1出場を狙って、Aブロック出場者決定戦に出場。当初はドン・ファレと対戦する予定だったが、ファレが身内の不幸により欠場に。代わってG1の優勝経験者(2010年)で8年ぶりの出場を狙うベテラン・小島と対戦することになった。

　シングル初対決は小島がショルダータックルで先制。マシンガン逆水平を狙ったものの、その右腕をキャッチした大岩はジャンピングアームブリーカーを皮切りに、得意とする右腕への一点集中攻撃に打って出る。ショルダーアームブリーカーを連発すると、小島がヒップトスで挽回を狙っても、即座に腕に絡みつき、あの手この手で腕攻めを続けた。

　小島は痛む右腕でマシンガン逆水平を決めると、「いっちゃうぞ、バカヤロー!」の雄叫びからダイビングエルボードロップを落として反撃に成功。ローリングエルボー、DDTとたたみかける。気持ちで引かない大岩が俵返し、串刺しドロップキック、セントーンと波状攻撃を浴びせるが、小島は盟友・天山広吉ばりのモンゴリアンチョップを連打。大岩はなおもテンザンスープレックスなどで抵抗を見せたものの、小島は不意を突く左腕ラリアットからコジコジカッター、垂直落下式ブレーンバスターと大技ラッシュ。右腕を掲げてラリアットを予告する。

　大岩はエルボースマッシュで反攻。ドクターボムで流れを変えると、THE GRIPの体勢に。小島はカウンターの右腕ラリアットを合わせて大歓声を呼び込むが、大岩はギリギリで肩を上げた。「小島」コールの中で、小島はロープに飛んで正調ラリアットを放つも、大岩はギリギリでガード。小島は痛みが走った右腕で再びラリアットを狙うが、その腕を自身の腕で絡み取った大岩は、THE GRIPを振り抜いて、逆転の3カウントを奪った。

　大岩が剛腕対決を制してG1初出場が決定。試合後、小島と抱擁を交わして健闘を称え合った。

　「まずは1勝。これで、今年の『G1』、俺が出場者だ。Aブロック、俺が台風の目になるぞ。全員、覚悟しとけよ」と力強く宣言した大岩は、「上村さんとかオレッグとか、やりたい相手、たくさんいるのがAブロックっす。楽しみな気持ちもあるけれど、今年の『G1』、勝負にこだわって、勝ちだけを獲りにいきます」と真夏のリーグ戦が待ちきれない様子だった。