【新日本】タイチがガントレット戦制して2年ぶりG1出場を決定 「敗者復活ドリームつかんでやるよ」 2025/7/6

『NEW JAPAN SOUL 2025』後楽園ホール(2025年7月6日)
「G1 CLIMAX 35」Aブロック出場者決定ガントレットマッチ ○チェーズ・オーエンズvs小島聡×/○タイチvsチェーズ・オーエンズ×/○タイチvs石井智宏×

 タイチがガントレットマッチ戦を制し、2年ぶりとなるG1出場を決定。「俺がな、史上初の敗者復活ドリームをつかんでやるからよ!」と宣言した。

 前IWGP世界ヘビー級王者・後藤が右ヒジ負傷によりG1を欠場。これに伴い、Aブロック出場者決定ガントレットマッチが行われることになった。出場するのは出場者決定戦で敗戦に終わった石井、タイチ、小島、オーエンズの4人。シングルマッチを立て続けに行い、最後まで残った選手がG1出場権を得る。

 G1の切符をかけた戦いはオーエンズと小島の顔合わせで幕開け。オーエンズがラフ殺法で先手を取ったが、小島はショルダータックルで反撃して譲らず。オーエンズも場外戦で流れを変えようとしたが、小島が両足へのラリアット、エプロンへのDDTで攻勢を続けた。

 すかさず小島がマシンガン逆水平、エルボー連打からのローリングエルボー、DDTの波状攻撃を浴びせた。オーエンズが串刺しジャンピングエルボー、ランニングニーの連続攻撃に出てもコジコジカッターで返り討ち。豪腕ラリアットを狙ったが、オーエンズはCトリガーを連発すると、腕決めショートレンジラリアットで攻め込んだ。

 小島もカウンターの豪腕ラリアットを振り抜いて逆襲。雄叫びもろとも2発目の豪腕を狙ったものの、オーエンズがレフェリーを盾にして回避。急所を蹴り上げると、ラストテスタメントで突き刺して3カウントを奪った。

 続いてタイチが登場したが、SANADAが背後から襲撃。実況席のミラノコレクションA.Tにタイチを激突させてからリングに上げると、開始のゴングが鳴った。すかさずオーエンズがCトリガーで秒殺を狙うと、タイチはギリギリでキックアウト。ラストテスタメント狙いもリバースした。

 オーエンズもローリングエルボーを叩き込んだが、タイチはスピンキックで逆襲。ソバット、顔面蹴りと蹴りまくり、天翔十字鳳の構え。するとSANADAが場外から足を引っ張って妨害。オーエンズがショートレンジラリアットを叩き込み、タイチをレフェリーに激突させた。すかさずSANADAが乱入。ギターで殴りかかろうとした。

 そこへ石井が飛び込み、ブレーンバスターでSANADAをぶん投げて食い止めた。レフェリーをリングに戻した石井はタイチを叱咤。タイチもオーエンズのCトリガーを食らいながらも、ラストテスタメントを阻止すると、4の字ジャックナイフで丸め込んで3カウントを奪った。

 この結果、G1出場権は石井とタイチのIWGPタッグ王者対決で争われることになった。石井が「こい、タイチ!」と叫び、ダメージの残るタイチも何とか立ち上がって開始のゴング。串刺しラリアットで突っ込んだ石井は強烈なエルボーをぶち込み、バックドロップでぶん投げた。

 タイチもローキックで反撃するものの、石井は逆水平一発で返り討ち。エルボーと逆水平の交互連打でねじ伏せる。なおも石井が逆水平を連発すると、タイチもケサ斬りチョップやローキックで応戦。串刺しジャンピングハイキックをぶち込む。ケサ斬りチョップ乱打、サッカーボールキック、ミドルキック、ジャンピングハイキックで攻め立てた。

 だが、石井がラリアット一発で逆転。雪崩式ブレーンバスターで叩き落とす。タイチがハイキックを見舞っても、ショートレンジ左ラリアット、ノーモーション頭突きで徹底抗戦。両者へのコールが飛び交う中、石井がラストライド、スライディングラリアットの猛攻に出たが、タイチは3カウントを許さない。垂直落下式ブレーンバスターを阻止してデンジャラスバックドロップで逆襲した。

 石井がラリアットを見舞っても、タイチはアックスボンバーで応戦。パワーボムで豪快に叩きつけた。ショートレンジでアックスボンバーを振り抜いたが、石井は起き上がりざまにヘッドバットを突き上げて逆襲。タイチもラリアットをかいくぐってデンジャラスバックドロップでぶん投げ、ジャンピングハイキック、バックドロップホールドとたたみかけた。

 それでも石井は3カウントを許さない。天翔十字鳳、ブラックメフィストをことごとく阻止してパイルドライバーで突き刺す。タイチが意地で立ち上がると、ローリングエルボーを打ち合い、石井が掟破りの逆ブラックメフィストを敢行。こん身のラリアットを振り抜く。タイチも垂直落下式ブレーンバスターを阻止してタイチ式外道クラッチでニアフォールに追い込む。エメラルドフロウジョンで突き刺すと、石井が延髄斬りで反撃しても横綱式かち上げエルボー、天翔十字鳳で徹底抗戦。ブラックメフィストを爆発させて3カウントを奪った。

 2試合目となったタイチが石井とのIWGPタッグ王者対決を激闘の末に制し、G1出場権を獲得。2023年以来2年ぶりの出場を決めた。試合後、マイクを手にしたタイチは「タイチ!」コールの中、「G1優勝したかのように感極まっちゃって、ごめんなさい」と切り出し、「本当に苦しくて、悔しい思いした1年だったんで、再びG1が俺を呼んでくれてよかったと思います。こんな情けない俺に、こんなしょうもない俺に今日もこんな大歓声いただいてありがとうございます」と感謝。そして「おい、お前ら! 俺がな、史上初の敗者復活ドリームをつかんでやるからよ! 今年のG1 CLIMAX、俺についてこい、このヤロー!」と宣言してみせた。

 バックステージでタイチは「後藤が空いた枠、良かったな、タイチ入れて…違うんだよ。俺が引き寄せた枠だ、これは。あいつが休もうと何しようと関係ねぇんだよ。あいつの思い、関係ねぇよ。これは俺個人の闘いで手に入れた結果だ」と強調。「こんだけの下から這い上がった人間がどんだけの悲しみと苦しみを背負って、どんだけ強くなって上がってきたか、てめえら覚悟しとけよ。かかってこい!」と反骨心剥き出しに、出場選手全員に向けて宣戦布告した。