【NOAH】リング損壊の巨漢空中戦 ガレノがクロス退けナショナルV3 2025/7/13

『SUNNY VOYAGE 2025』Gメッセ群馬(高崎市/2025年7月13日)
GHCナショナル選手権試合 ○ガレノvsウィル・クロス×

 イギリスの巨漢・クロスの挑戦を受けたGHCナショナル王者のガレノが、リングの一部が損壊するほどの“巨漢空中戦”を制して3度目の防衛に成功した。

 英プログレスなどで活躍するクロスは6月大会からNOAHに参戦。愛きょうのある風ぼうと、190cm、124kgの巨漢で独特の存在感を放っていたが、7・5新宿大会でガレノの持つナショナル王座に挑戦表明。説得力抜群の重爆ムーンサルトや重爆セントーンも披露し、ガレノ同様“飛べる巨漢"っぷりも示してきた。

 “墨英巨漢対決"となるナショナル王座戦が高崎大会のメインイベントで実現。序盤はスーパーヘビー級同士がぶつかり合う肉弾戦の様相に。ロックアップで真っ向から押し合い、ショルダータックルで幾度となく正面衝突。エルボー合戦も繰り広げた。

 クロスにボディスラムで投げ捨てられ、セントーンも食らってしまい、守勢を強いられたガレノだったが、巨体に似合わぬ華麗なダイビングボディアタックを放って逆転。場外に転落したクロスめがけて、エプロンからボディプレスを投下し、試合を五分に戻す。

 重量級同士とは思えぬフライングボディアタックの相打ちで場内はさらにヒートアップ。ガレノはキャノンボールを発射するやいなや、追い討ちを狙ってコーナーへ。だが、気づいたクロスはコーナー最上段からまさかのスパニッシュフライを敢行。驚がくの離れ技に場内は大きくどよめく。勝機をたぐり寄せたクロスは、巨体のガレノに対して完璧なシットダウン式パワーボムをさく裂。王者はなんとか肩を上げた。

 ならばとクロスがコーナーに上がるが、今度はガレノが奇襲。コーナー最上段からの雪崩式ブレーンバスターを繰り出す。マットが波打つほどの強烈な一撃で勢いを取り戻したガレノは、吊りタイツを脱ぎ捨てて絶叫。突進してきたクロスを抱え上げて、カウンター式のワグナードライバーを決めた。クロスもキックアウトしたものの、止まらないガレノはフロッグスプラッシュをズバリ。最後は急角度のワグナードライバーで粘るクロスを仕留めた。

 “巨漢空中戦"を制してガレノが3度目の防衛に成功。巨体が何度も落差十分に落下したためか、リングの敷板が一部破損するほどの熱闘だった。満足した高崎の観衆から万雷の拍手を受け、ALL REBELLIONの仲間たちからも祝福を受けたガレノは、マイクを握ると「ビバ・ハポン、ビバ・ノア、ビバ・メヒコ! アリガトゴザイマシタ!」と叫んで高崎大会を締めくくった。

 「一番は誰なのかクロスにわからせることができた。ガレノのほうが強かったということ。クロス、今日はありがとう」と誇りと感謝を語ったガレノ。かつて兄イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.がその価値を高めた赤いベルトを、さらなる高みへと導く。

【ガレノの話】「一番は誰なのかクロスにわからせることができた。ガレノのほうが強かったということ。クロス、今日はありがとう。次が誰かわからないけど、これだけははっきり言える。ビバ・ノア、ビバ・メヒコ!」