【新日本】“最後のG1”棚橋が7年ぶりV4へ白星始動 タイチはIWGPタッグかけての再戦を提案 2025/7/19
『G1 CLIMAX 35』北海道立総合体育センター 北海きたえーる(札幌市)(2025年7月19日) Aブロック公式戦 ○棚橋弘至vsタイチ× 現役最後のG1に臨んだ棚橋が熱戦の末にタイチを撃破。G1初日を「ちょっくら優勝してきます」宣言で開幕戦を締めた。敗れたタイチは石井智宏と保持するIWGPタッグ王座をかけての再戦を提案した。 2026年1・4東京ドーム大会での引退まで5ヵ月強。棚橋が“最後のG1"に臨んだ。「僕は棚橋弘至にまだ期待しています」と2018年以来7年ぶり4度目、そして現役最後の優勝に挑む。初戦の相手はタイチ。ニューマンとの出場者決定戦に敗れはしたものの、後藤洋央紀の欠場に伴う出場者決定ガントレット戦を制して“敗者復活"となる2年ぶりの出場を決めた。 まずはタイチが脳天唐竹割りを連発。太陽ブローで応戦する棚橋にスピンキックを叩き込む。すかさずサッカーボールキック連打、ステップキック連打、ミドルキック連打と蹴り技を連発。仁王立ちで受け止めた棚橋はドラゴンスクリューで反撃し、場外での低空ドロップキック、フロントインディアンデスロックなどの足攻めを展開する。タイチの抵抗をドラゴンスクリューで止めた。 それでもタイチはジャンピングハイキックで反撃。ケサ斬りチョップ、ジャンピングハイキックと巻き返し、天翔十字鳳が空を切っても顔面蹴りをお見舞い。雄たけびを上げると天翔十字鳳を再び繰り出した。 キャッチした棚橋はがら空きの左ヒザを低空ドロップキックで射抜くと、テキサスクローバーホールドで捕らえた。タイチがロープにたどり着いても、逆回転式グラウンドドラゴンスクリューから再びテキサスクローバーへ。耐えたタイチは足を引きずりながらもスリングブレイドを回避すると、後頭部へのアックスボンバー、ジャンピングハイキックの連続攻撃で逆襲した。 棚橋もスリングブレイドで応戦。掟破りの逆アックスボンバー、スリングブレイドで押し返した。すかさずハイフライアタックを繰り出したが、自爆させたタイチはタイチ式外道クラッチでニアフォールに追い込む。ドラゴンスクリューの餌食となっても天翔十字鳳で徹底抗戦。ブラックメフィストは不発に終わり、棚橋がスリングブレイドを決めたが、次の瞬間、タイチは意地のアックスボンバーを叩き込む。さらにショートレンジラリアット、バックドロップホールドで勝負に出た。 それでも棚橋は3カウントを聞かない。雪崩式バックドロップを体を浴びせて阻止すると、ハイフライアタックを連発。タイチもギリギリで肩を挙げて起き上がろうとしたが、棚橋は満を持してのハイフライフローを発射して3カウントを奪った。 棚橋が“最後のG1"の初戦でタイチを熱戦の末に撃破。7年ぶり4度目の優勝へ向けて好スタートを切った。試合後、倒れたままのタイチに何やら語りかけた棚橋は「棚橋」コールに応えてマイクを持つと「新日本プロレスが札幌に帰ってきたぞ!」と絶叫。「俺がどれだけこの札幌を待ちわびたか。メシがうまい、いろんなところに観光がいける。そして何より女性が美しいじゃないか。いや、目的の9割は食事だけどね」と続けると、「ただ、こっから言うことが大事。現在G1 CLIMAX真っ最中。初戦勝ったよ。さあ、どうしよう? どう思う? 今年のG1 CLIMAX、ちょっくら優勝してきます」と開幕戦のリングでも宣言してみせた。 場内は大歓声。「ありがとう。すっごいエネルギーもらった。本当に今日はありがとうございました」と感謝した棚橋は「1大会1大会、その日が僕にとって超大事だから。ということで! じゃあ最後に! 札幌のみなさーん! 愛してまーす!!」の叫びで締め。長時間にわたってファンと交流してからバックステージに引き揚げると「ホントに泣いても笑っても、喜んでも悲しんでも怒っても笑っても、自分で最後のG1ってわかってるから。一片の悔いも残さずに最後まで全力で駆け抜けるから」と宣言した。 一方、タイチは初戦黒星を喫したものの、「こんな開幕1敗ぐらいでな、終わんねえから。敗者復活のリング、いいじゃねえ。負けてなんぼだ、俺は。見せてやるよ、まだまだ」と前を向いた。そして棚橋への「提案」として「棚橋社長、どうだ? 最後にタッグ挑戦してみねぇか? 俺に勝ったんだ。その挑戦権、オメエに当たったんだ。(パートナーは)誰でも、矢野でもいいじゃねえか。最後にシングルだけじゃねえよ、最後にタッグも挑戦してみねえか? そこでキッチリと仕返ししてやるから」と石井と保持するタッグ王座をかけての再戦と雪辱を見据えた。 棚橋の2戦目は明日7・20札幌大会。ニューマンと対決する。一方、初戦黒星となったタイチは上村との元J4G対決を控える。 【棚橋の話】「ありがとうございました。キツい闘いでした。でも、ペース配分できるほど僕は起用じゃないし……器用かな? 器用だけど、最初から100%(パー)でいくって決めて臨んで、ガス欠したらそれまでだけど。でも、こっからがミソだから。疲れないんだった……。ホントに泣いても笑っても、喜んでも悲しんでも怒っても笑っても、自分で最後のG1ってわかってるから。全力で……一片の悔いも残さずに最後まで、最後まで、大事なことだからもう1回言う。最後まで全力で駆け抜けるから。待ってろ! G1……あ、もう始まってたか……」 【試合後のタイチ】 ▼タイチ「(※コメントスペースにたどり着くなり崩れ落ち、フロアに仰向けになる。退場時に肩を貸してくれた安田優虎に向かって)ありがとう。安田、悪いな。札幌出身は札幌で負けちゃいけねえんだ。な? それを教えてやろうと思ったけど……」 ▼安田「ハイ」 ▼タイチ「オメエは、これから札幌を背負っていくんだからな。今は俺の背中見とけ」 ▼安田「ハイ」 ▼タイチ「そのうちお前がやるんだ。な?」 ▼安田「ハイ」 ▼タイチ「クソッ……。(※ゆっくり上半身を起こして)辞めていく人間に負けるなんて……言語道断だな。なんで辞めんだよ、これで? でもよ、俺が会見でも言ったな、俺が出たことによって、棚橋はじめ、全員、火がついたってことだろ? ああ? 怖えだろ? 俺がこのブロックいて。結果も、内容も、俺に食われたら、お前ら来年どうする? 当たり前だと思うなよ。G1に出れる基準なんて、明確なものはねえんだよ。選ばれる理由なんて。いつどこでテメエらも落とされるか、わかんねんだぞ。“俺は大丈夫だ"みてえなツラして試合すんなよ。それでいいんだ。お前ら、火ぃつけろ。怖えだろ? ドン底を味わった人間はな、こんな開幕1敗ぐらいでな、終わんねえから。敗者復活のリング、いいじゃねえ。負けてなんぼだ、俺は。見せてやるよ、まだまだ。なあ、お前ら、怖えだろ? 覚悟して残りの連中、俺にかかってこい。ムダに棚橋に火つけちまったようだな。いいじゃない。まだやれんだって、俺の言葉で言う必要ねえけどな。さすがだ、(※片ヒザを着いた体勢になり)強いまんま辞めようなんてな。相撲の横綱にもいたな。負けずに辞めるヤツ。一番カッケエな。それがお前にはできんじゃねーか、棚橋。そうだ、一つ提案があんだ。今日俺に勝ったんだから、棚橋社長、どうだ? 最後にタッグ挑戦してみねぇか? 俺に勝ったんだ。その挑戦権、オメエに当たったんだ。(パートナーは)誰でも、矢野でもいいじゃねえか。矢野と組んで、最後にシングルだけじゃねえよ、最後にタッグも挑戦してみねえか? そこでキッチリと仕返ししてやるから。タッグ挑戦して来い、棚橋社長。もう1回やろうぜ。シングルはもういいよ。こっから見とけ。止まんねえからな。敗者復活だ。ああ、クソッ……」
『G1 CLIMAX 35』北海道立総合体育センター 北海きたえーる(札幌市)(2025年7月19日)
Aブロック公式戦 ○棚橋弘至vsタイチ×
現役最後のG1に臨んだ棚橋が熱戦の末にタイチを撃破。G1初日を「ちょっくら優勝してきます」宣言で開幕戦を締めた。敗れたタイチは石井智宏と保持するIWGPタッグ王座をかけての再戦を提案した。
2026年1・4東京ドーム大会での引退まで5ヵ月強。棚橋が“最後のG1"に臨んだ。「僕は棚橋弘至にまだ期待しています」と2018年以来7年ぶり4度目、そして現役最後の優勝に挑む。初戦の相手はタイチ。ニューマンとの出場者決定戦に敗れはしたものの、後藤洋央紀の欠場に伴う出場者決定ガントレット戦を制して“敗者復活"となる2年ぶりの出場を決めた。
まずはタイチが脳天唐竹割りを連発。太陽ブローで応戦する棚橋にスピンキックを叩き込む。すかさずサッカーボールキック連打、ステップキック連打、ミドルキック連打と蹴り技を連発。仁王立ちで受け止めた棚橋はドラゴンスクリューで反撃し、場外での低空ドロップキック、フロントインディアンデスロックなどの足攻めを展開する。タイチの抵抗をドラゴンスクリューで止めた。
それでもタイチはジャンピングハイキックで反撃。ケサ斬りチョップ、ジャンピングハイキックと巻き返し、天翔十字鳳が空を切っても顔面蹴りをお見舞い。雄たけびを上げると天翔十字鳳を再び繰り出した。
キャッチした棚橋はがら空きの左ヒザを低空ドロップキックで射抜くと、テキサスクローバーホールドで捕らえた。タイチがロープにたどり着いても、逆回転式グラウンドドラゴンスクリューから再びテキサスクローバーへ。耐えたタイチは足を引きずりながらもスリングブレイドを回避すると、後頭部へのアックスボンバー、ジャンピングハイキックの連続攻撃で逆襲した。
棚橋もスリングブレイドで応戦。掟破りの逆アックスボンバー、スリングブレイドで押し返した。すかさずハイフライアタックを繰り出したが、自爆させたタイチはタイチ式外道クラッチでニアフォールに追い込む。ドラゴンスクリューの餌食となっても天翔十字鳳で徹底抗戦。ブラックメフィストは不発に終わり、棚橋がスリングブレイドを決めたが、次の瞬間、タイチは意地のアックスボンバーを叩き込む。さらにショートレンジラリアット、バックドロップホールドで勝負に出た。
それでも棚橋は3カウントを聞かない。雪崩式バックドロップを体を浴びせて阻止すると、ハイフライアタックを連発。タイチもギリギリで肩を挙げて起き上がろうとしたが、棚橋は満を持してのハイフライフローを発射して3カウントを奪った。
棚橋が“最後のG1"の初戦でタイチを熱戦の末に撃破。7年ぶり4度目の優勝へ向けて好スタートを切った。試合後、倒れたままのタイチに何やら語りかけた棚橋は「棚橋」コールに応えてマイクを持つと「新日本プロレスが札幌に帰ってきたぞ!」と絶叫。「俺がどれだけこの札幌を待ちわびたか。メシがうまい、いろんなところに観光がいける。そして何より女性が美しいじゃないか。いや、目的の9割は食事だけどね」と続けると、「ただ、こっから言うことが大事。現在G1 CLIMAX真っ最中。初戦勝ったよ。さあ、どうしよう? どう思う? 今年のG1 CLIMAX、ちょっくら優勝してきます」と開幕戦のリングでも宣言してみせた。
場内は大歓声。「ありがとう。すっごいエネルギーもらった。本当に今日はありがとうございました」と感謝した棚橋は「1大会1大会、その日が僕にとって超大事だから。ということで! じゃあ最後に! 札幌のみなさーん! 愛してまーす!!」の叫びで締め。長時間にわたってファンと交流してからバックステージに引き揚げると「ホントに泣いても笑っても、喜んでも悲しんでも怒っても笑っても、自分で最後のG1ってわかってるから。一片の悔いも残さずに最後まで全力で駆け抜けるから」と宣言した。
一方、タイチは初戦黒星を喫したものの、「こんな開幕1敗ぐらいでな、終わんねえから。敗者復活のリング、いいじゃねえ。負けてなんぼだ、俺は。見せてやるよ、まだまだ」と前を向いた。そして棚橋への「提案」として「棚橋社長、どうだ? 最後にタッグ挑戦してみねぇか? 俺に勝ったんだ。その挑戦権、オメエに当たったんだ。(パートナーは)誰でも、矢野でもいいじゃねえか。最後にシングルだけじゃねえよ、最後にタッグも挑戦してみねえか? そこでキッチリと仕返ししてやるから」と石井と保持するタッグ王座をかけての再戦と雪辱を見据えた。
棚橋の2戦目は明日7・20札幌大会。ニューマンと対決する。一方、初戦黒星となったタイチは上村との元J4G対決を控える。
【棚橋の話】「ありがとうございました。キツい闘いでした。でも、ペース配分できるほど僕は起用じゃないし……器用かな? 器用だけど、最初から100%(パー)でいくって決めて臨んで、ガス欠したらそれまでだけど。でも、こっからがミソだから。疲れないんだった……。ホントに泣いても笑っても、喜んでも悲しんでも怒っても笑っても、自分で最後のG1ってわかってるから。全力で……一片の悔いも残さずに最後まで、最後まで、大事なことだからもう1回言う。最後まで全力で駆け抜けるから。待ってろ! G1……あ、もう始まってたか……」
【試合後のタイチ】
▼タイチ「(※コメントスペースにたどり着くなり崩れ落ち、フロアに仰向けになる。退場時に肩を貸してくれた安田優虎に向かって)ありがとう。安田、悪いな。札幌出身は札幌で負けちゃいけねえんだ。な? それを教えてやろうと思ったけど……」
▼安田「ハイ」
▼タイチ「オメエは、これから札幌を背負っていくんだからな。今は俺の背中見とけ」
▼安田「ハイ」
▼タイチ「そのうちお前がやるんだ。な?」
▼安田「ハイ」
▼タイチ「クソッ……。(※ゆっくり上半身を起こして)辞めていく人間に負けるなんて……言語道断だな。なんで辞めんだよ、これで? でもよ、俺が会見でも言ったな、俺が出たことによって、棚橋はじめ、全員、火がついたってことだろ? ああ? 怖えだろ? 俺がこのブロックいて。結果も、内容も、俺に食われたら、お前ら来年どうする? 当たり前だと思うなよ。G1に出れる基準なんて、明確なものはねえんだよ。選ばれる理由なんて。いつどこでテメエらも落とされるか、わかんねんだぞ。“俺は大丈夫だ"みてえなツラして試合すんなよ。それでいいんだ。お前ら、火ぃつけろ。怖えだろ? ドン底を味わった人間はな、こんな開幕1敗ぐらいでな、終わんねえから。敗者復活のリング、いいじゃねえ。負けてなんぼだ、俺は。見せてやるよ、まだまだ。なあ、お前ら、怖えだろ? 覚悟して残りの連中、俺にかかってこい。ムダに棚橋に火つけちまったようだな。いいじゃない。まだやれんだって、俺の言葉で言う必要ねえけどな。さすがだ、(※片ヒザを着いた体勢になり)強いまんま辞めようなんてな。相撲の横綱にもいたな。負けずに辞めるヤツ。一番カッケエな。それがお前にはできんじゃねーか、棚橋。そうだ、一つ提案があんだ。今日俺に勝ったんだから、棚橋社長、どうだ? 最後にタッグ挑戦してみねぇか? 俺に勝ったんだ。その挑戦権、オメエに当たったんだ。(パートナーは)誰でも、矢野でもいいじゃねえか。矢野と組んで、最後にシングルだけじゃねえよ、最後にタッグも挑戦してみねえか? そこでキッチリと仕返ししてやるから。タッグ挑戦して来い、棚橋社長。もう1回やろうぜ。シングルはもういいよ。こっから見とけ。止まんねえからな。敗者復活だ。ああ、クソッ……」