プロレス/格闘技DX

『プロレスリング・ノア25周年記念大会 NEW DEPARTURE day2』後楽園ホール(2025年7月20日)
イリミネーションマッチ ○オオワダサン&ジャック・モリス&ヌル&ダガ&タダスケvsガレノ&晴斗希&アレハンドロ&カイ・フジムラ&清宮海斗×

　前夜の後楽園大会で拳王に敗れてGHCヘビー級王座から陥落したOZAWAがサプライズ乱入。「レフェリーが買収されていた、世紀の大誤審だ」と主張した。また、OZAWAの援護で清宮“撃破"に成功したオオワダサンは「強すぎる」ため海外遠征を希望。OZAWAとの同門対決による“壮行試合"が決定的となった。

　前夜の後楽園2連戦初日で壮絶なKO負けを喫してGHCヘビー級王座から陥落したOZAWAだが、2日目のカードに名前はなし。前夜のダメージが尾を引いたか…と思いきや、思わぬ形で“元気いっぱい"の姿をみせた。

　TEAM 2000XとALL REBELLIONと5対5イリミネーションマッチ。総力戦で存在感を発揮したのが前日の後楽園大会でT2000Xに加入したばかりのヌル。その圧倒的な体格を武器にアレハンドロと晴斗希を連続してあっと言う間に脱落させる。そのヌルがガレノと同体で場外に転落し、オーバー・ザ・トップロープとなると、リング上は清宮とオオワダサンの一騎打ち状態に。

　清宮はジャンピングニーを連発し、エルボースマッシュを乱射するなど厳しい攻撃を連発。タイガースープレックスで仕留めにかかるが、オオワダサンはレフェリーを投げつけて無法地帯を作り上げる。すると、そこにOZAWAがまさかの乱入。大歓声の中で高さのあるミサイルキックを清宮に放ってどよめきを誘うと、ビッグベンエッジ、さらには必殺のReal Rebelを敢行する。すかさずオオワダサンが清宮をオーバー・ザ・トップロープで葬り、T2000Xが1人残りでイリミネーションマッチを制した。

　マイクを握ったOZAWAは「プロレスリング・ノアをご覧の皆さんに今日は残念なお知らせがあります。昨日の試合、レフェリーが買収されていました。今、ご覧いただけたように、俺はメチャクチャ元気だ!」とアピールして場内も大歓声に染まった。

　さらに拳王は「まだ動ける状態だったにもかかわらず、止める必要のないところでレフェリーが試合を止めた。世紀の大誤審、中東の笛、NOAH道場の闇だ。俺は認めてないぞ。俺は負けてない。崇高なタイトルマッチであんな汚い真似をした拳王、絶対に許さない…!」とワナワナと肩を震わせながら主張した。

　とはいえ、試合の“主役"となったのはOZAWAいわくT2000X内でも「異次元の強さ」を誇るオオワダサン。「すいません。オオワダサンの前なのに取り乱してしまって。本当に申し訳ない。今日はオオワダサン最強で、清宮とかボコボコにしちゃって、本当に最高でした。オオワダサン、一言お願いします」と恐縮しながら異次元の男にマイクを手渡した。

　するとオオワダさんは「俺さ、強すぎて、もう日本に相手いねえんだよ。海外行ってくるわ」とサラリと表明。一層恐縮したOZAWAは「え!? オオワダサン、海外行くんすか。ええ!? TEAM 2000X、大幅な戦力ダウン。あの…最後にお願いがあるんですけど……僕にプロレス教えてもらえませんか」と懇願し、オオワダサンも「いいよ。そこまで言うんだったらよ、来月の後楽園でお前にプロレスを教えてやるよ」と承諾した。

　現在24歳。今月15日でデビュー2年が経過し、いわゆる海外武者修行の適齢期に入っているが、あくまで修行ではなく「日本に相手がいない」ための海外遠征だ。8・16後楽園大会でのOZAWA相手の壮行試合…ではなく、オオワダサンによる“公開プロレス教室"を最後に海の向こうへと旅立つ。


【試合後のOZAWA、オオワダサン】

▼OZAWA「オオワダサン、海外行っちゃうんっすね? でも最後にオオワダサンにプロレス教えてもらえるなんて、ホントにうれしいです! 光栄です! ありがとうございます!(と一礼)」

▼オオワダサン「まあ、海外行ってくるわ」

【清宮の話】「まだね、ああいうやり方で勝ちを獲って未来があるのかなって感じですけど、まあいいんじゃないですか。あいつがやりたいようにやってるんで。それでも必ずそういうことやってるツケは回ってくるんで。海外、あいつ行って、あいつなりにでかくなって帰って来いよって。そしたらNOAHのリングで俺がやってやるから」