【新日本】ニューマンが大逆転2勝目「今年はニューマンの夏になる」 フィンレー4敗目で黄色信号 2025/7/27

『G1 CLIMAX 35』愛知・ポートメッセなごや 第1展示館(2025年7月27日)
Aブロック公式戦 ○カラム・ニューマンvsデビッド・フィンレー×

 ニューマンがNEW JAPAN CUP覇者のフィンレーをウラカンラナで破り、今G1で2勝目を獲得。大物食いを果たした新星は「今年はニューマンの夏になる」と豪語した。一方、春夏制覇を狙うフィンレーは泥沼の4敗目。ブロック突破に黄色信号が灯った。

 ニューマンはIWGPタッグ王者を経験し、5月には当時IWGP世界ヘビー級王者だった後藤洋央紀に挑戦。あと一歩のところまで荒武者を追い詰め、大きなインパクトを残した。さらなる飛躍を遂げるべく臨んだG1だったが、棚橋弘至にこそ勝利したものの、EVIL、大岩陵平、上村優也に敗北して1勝3敗と勢いを掴めずにいる。今宵の対戦相手は同じく1勝3敗のフィンレー。両者は昨年2月に対戦し、フィンレーが勝利。どちらもこれ以上の負けは許されないだけに、約1年半ぶりの一騎打ちは熾烈な戦いとなった。

 ニューマンがガウンを脱ぐ前のフィンレーをドロップキックで奇襲。馬乗りになってのエルボーで滅多打ちにする。しかし、ブチ切れたフィンレーは強引に場外乱闘に持ち込むと、観客席になだれ込んで一方的に暴行した。その後もフィンレーがうっ憤を晴らすかのように荒々しく攻め立てる。投げ捨てブレーンバスターを食らうと、たまらずニューマンは場外に転落。フィンレーはコーナーに上がって勝ち誇った。

 一方的な展開が続いたが、ニューマンは高速ロープワークで翻ろうしてのフロントハイキックで反撃。鋭い蹴りで連続してフィンレーを蹴り飛ばし、プランチャも敢行する。リングに戻ると、ダイビングフットスタンプで急降下。ヒザ蹴りで連続してカチ上げた。

 だが、フィンレーはワンハンドバックブリーカーで強引に活路を開くと、カナディアンハンマーもさく裂する。ニューマンもトラースキック、ラリアットを返したものの、フィンレーの攻勢は止まらず、INTO OBLIVION、コーナーへのパワーボムといつ終わってもおかしくない大技が次々と決まった。フィンレーはパワーボムでダメ押しを狙うも、ニューマンは起死回生のウラカンラナで大逆転勝利を手にした。

 値千金の2勝目を手にしたニューマンはバックステージで倒れ込んでしまったものの、「言っただろ? 覚えとけ。俺のことを過小評価すると毎回こうなるぞ。俺を無視したら、こうなるんだ」と豪語した。次戦となる8・1高松大会でのSANADA戦を見据え、「2日休息できるから大丈夫だろう。まだ腕も万全じゃないし、ヒザも元通りにはならないだろう。でも前に言った通り、今年はニューマンの夏になる」と予告。フィンレー戦での勝利を足掛かりに、急浮上を狙う。

 一方、フィンレーは痛恨の4敗目。ブロック3位までが決勝トーナメントに進出できるとはいえ、あと1敗で負け越しが決まるだけに、春夏制覇に向けて黄色信号が灯る状況に。バックステージでは錯乱状態に陥り、「どうやったらNEW JAPAN CUP優勝者がG1で1勝4敗するんだ。クソッタレが!」と苛立ちを爆発させた。「俺は本当に瀬戸際に立っているようだな」と語ったフィンレーは、高松大会でNEVER王者ボルチン・オレッグと対戦する。土俵際まで追い込まれたフィンレーは「でもここからまた面白くなるかもしれないな。勝ったら俺はまだ生きるし、負けたら死ぬかもしれない。まさに生きるか死ぬかの状況だ」と悲壮な決意を漂わせていた。

【ニューマンの話】「(※床に大の字になって)なんてことだ……言っただろう? 覚えとけ。俺のことを過小評価すると毎回こうなるぞ。俺を無視したら、こうなるんだ。この数週間言ってきたけど、応援されても……ブーイングされても……俺のことを好きでも嫌いでも……俺はどうでもいい。どんな状況でも俺のプロレスに対する情熱は変わらないから、俺に敬意を持ってほしい。勝ちや負けは関係ない。これで勝ち点4か? 次は誰だ? SANADAか。2日休息できるから大丈夫だろう。まだ腕も万全じゃないしヒザも元通りにはならないだろう。(※身体を起こして立ち上がりながら)でも前にも言った通り、今年は“ニューマンの夏"になる」


【試合後のフィンレー、外道】

▼フィンレー「クソ!(※と、壁を叩き始める)」

▼外道「落ち着け、大丈夫だ。俺はわかってた」

▼フィンレー「一体どういうことだ!? どうやったら『NEW JAPAN CUP』優勝者が『G1』で1勝4敗するんだ。クソッタレが! (※壁を叩いて寄りかかり)歴史を創ると言ったのはそういう意味ではなかった。これまで『NEW JAPAN CUP』の優勝者がこれほどこのトーナメントで酷い結果だったことはなかっただろう。俺は本当に瀬戸際に立ってるようだな、外道! 本当に生きるか死ぬかという状況だ。クソッタレが! 次は誰だ? ボルチンか? ボルチンだな、クソ! ロッキーに変えることはできないか? 俺の席をロッキーに譲れないか? その方が断然マシだ。でもここからまた面白くなるかもしれないな。勝ったら俺はまだ生きるし、負けたら死ぬかもしれない。まさに生きるか死ぬかの状況だ(※と言いながら立ち去る)」

▼外道「(※後を追いながら)もう二度と同じことは起こらないと俺は確信してるぞ!」