【新日本】ザックが執念のTAKESHITA絞殺で2連勝 白星先行で後半戦へ 2025/7/30

『G1 CLIMAX 35』大阪・大和大学 大和アリーナ(吹田市)(2025年7月30日)
Bブロック公式戦 ○ザック・セイバーJr.vsKONOSUKE TAKESHITA×

 ザックが初シングルとなったTAKESHITAを執念の絞殺で破って2連勝。白星を先行させてG1後半戦に臨むことになった。

 IWGP世界ヘビー級王者で、G1連覇を狙うザックは7・26大田区大会でTV王者のエル・ファンタズモを破り、ようやく今G1で自力初勝利。ゲイブ・キッドからの不戦勝を加えて、勝敗をイーブンとした。リーグ戦の折り返し地点となった吹田大会では、3勝1敗と好調をキープしているTAKESHITAとメインイベントで対戦。注目の初シングルマッチとなった。

 ザックのテクニックに対し、TAKESHITAはパワーで対抗。グラウンドで緊張感溢れる先制争いを繰り広げる。TAKESHITAは首に集中攻撃を浴びせると、コーナーに上がるが、そこでザックが左足めがけてドロップキックを発射。足攻めに打って出た。複雑な複合関節技を駆使し、右腕にも攻撃を重ねる。

 地元・大阪のファンからコールを受けたTAKESHITAは、右腕に絡みついてきたザックをジャーマンで引っこ抜いた。場外戦ではネックロックを狙ってきたザックを垂直落下式ブレーンバスターで突き刺す。リングに戻っても勢いは止まらず、投げ捨てジャーマンからラリアットをぶち込むと、雪崩式ブレーンバスターの体勢に。

 ザックは腕を絞め上げて投げさせない。右腕をぶら下がり式腕十字に絡め取って逆転。ネックツイストの要領で右腕を捻り上げると、フロントハイキックを連発した。TAKESHITAもエクスプロイダーやバックドロップを決めたものの、ザックはミドルキックをねじ込んで下がらず、ザックドライバー狙いは防がれても卍固めに捕獲する。

 TAKESHITAは強引に抱え上げると、人でなしドライバー、投げ捨てジャーマンの連続攻撃で再び猛攻へ。丸め込み合戦でしのぎを削ると、ザックが肩を上げた瞬間、TAKESHITAのヒザ蹴りがドンピシャリ。フルスイングのラリアットは飛びつき腕十字で防がれたものの、無理矢理にブルーサンダーでぶっこ抜くと、必殺のレイジングファイヤーの構えに。しかし、踏ん張ったザックはセイバードライバーを返すと、2人はリングに倒れ込んだ。

 重たいエルボーで削り合うと、TAKESHITAはカウンターのヒザ蹴りを叩き込んで勝機。再びレイジングファイヤーの構えに入るが、ザックはこれを胴絞めスリーパーで切り返す。必死に逃れようとしたTAKESHITAは背後に押し潰し、さらにはコーナー最上段からマットに倒れ込んだものの、ザックは逃してなるものかと手を離さない。ならばとTAKESHITAは肩車してそこからぶん投げようとしたものの、ザックは首を離さずに足で腕を押さえた状態で絞め続けて、執念でギブアップを奪った。

 ザックが執念の絞殺でTAKESHITAを撃破。ファンタズモ戦に続いて2連勝を果たした。試合後、マイクを持ったザックはリングを去っていくTAKESHITAを「TAKESHITA、チョットマッテ。オマエハザ・アルファデスネ」と日本語で呼び止めると、「お前は英語がわかるから英語で言う。お前はTHE ALPHAかもしれないが、俺はIWGP世界ヘビー級チャンピオンだ!」と言い放った。

 今日の結果を受けて、3勝2敗と白星が先行した状態で後半戦を向かえることになったザックは、「もう遊びじゃない。最悪の出だしだった。王座を獲って初めてのG1をようやく立て直した。これでクソ野郎5人とが終わった。あと4人」と反撃姿勢をアピールした。次戦は8・2広島大会。ザックはグレート-O-カーンと、TAKESHITAはドリラ・モロニーとそれぞれ対戦する。

【ザックの話】「(※崩れ落ちるようにベルトをフロアに広げ、座り込んで)もう、遊びじゃない。最悪の出だしだった。王座を獲って初めての『G1』をようやく立て直した。これでクソ野郎5人とが終わった。あと4人。お前のことを言ってんじゃないぞ、イキったアルファ気取りめ。お前がどんなデタラメなメンズヘルス誌を読んでるのか知らないけどな。お前も最強の“Alpha"になれるだろう。もっと強くもなれるだろう。でもな、俺が気にするのはただ一つ。動物を食べないことだ。もうずっと肉は食べてないけど、俺は世界で最高のテクニカルレスラーだ。これは脅しじゃないぞ、クソ野郎が」

※TAKESHITAはノーコメント