【全日本】地元・松本での三冠戦へ青柳「栄光をつかむ瞬間をお見せしたい」、レイ欠場もジュン「防衛し続けてあいつの挑戦を受ける」 2025/8/4

 8・10松本大会の三冠ヘビー級選手権試合「斉藤ジュンvs青柳優馬」へ向けた会見が4日、東京・湯島の全日本事務所で行われた。

 三冠王者・ジュンが7・21大阪大会で本田竜輝を下し、6度目の防衛に成功。試合後、青柳が挑戦を表明し、8・10松本大会での三冠戦が決まった。

 松本での三冠戦開催は1991年1月19日の「ジャンボ鶴田vsスタン・ハンセン」以来、実に34年7ヵ月ぶり。地元で9ヵ月ぶり3度目の戴冠に乗り出すことになった青柳は「青柳優馬という男は常日頃から肝心なところでこける男」と自虐しながらも、「やはり決めるところで決めてこそのプロレスラーなので、しっかり松本大会は決めたい。青柳優馬が栄光をつかむ瞬間をぜひとも松本の皆さん、あるいは長野県外から来る青柳優馬オタクたちにお見せしたい」と誓っている。

 当日は弟・亮生も世界ジュニアヘビー級王座に挑戦する。8・3大田区大会のメインでジュニアリーグ戦優勝を飾った亮生に「少し悔しさもある」という青柳は「弟と直接戦うわけではないですけど、弟に負けないような、そんな試合をして全日本プロレスの頂点に立てれば」と対抗意識を剥き出し。その先には8年連続1回戦敗退に終わっている王道トーナメントも控え、「このベルトを獲ることが一つの最低条件であり、王道トーナメント一つ一つの試合を三冠ベルトをかけて戦ってやろうじゃないのと思ってますよ。ここまで自分を追い込むことができれば、さすがに初戦突破どころか優勝できるんじゃないか」との青写真も披露した。

 迎え撃つジュンは青柳の地元だろうと当然、花を持たせるつもりはさらさらない。「地元の松本で叩き潰して、みんなの前で赤っ恥をかかせてやるということだけだ。必ず防衛はする。地元だろうと関係はない。覚悟しろ。青柳優馬DOOM」と通告した。

 大一番を前に弟・レイが右肩手術のため欠場を余儀なくされることになった。王道トーナメントには“ミスター斉藤"土井成樹が代打出場。レイ欠場を受けて地元凱旋となる10・13角田大会が延期となった。

 会見前、レイを病院に送り届けたというジュンは「力を出し切れない状態でしばらく戦っていた」と感じていたものの、「何も心配はしていない。あいつは必ずリングに帰ってくるし、4人の斉藤ブラザーズで必ずまたリングにも復活するから、みんなはあいつがさらにパワーアップして帰ってくるのを待ってろ」と確信とともにアピール。「俺はこの三冠ベルトを防衛し続けて、また弟の斉藤レイが帰ってきたら、あいつの挑戦を受けたい」と王者としてレイの帰りを待つつもり。そのためにも青柳突破を誓った。

【会見の模様】

▼青柳「青柳優馬です。昨日、第100代世界タッグチャンピオンではなくなりました青柳優馬です。並びに松本市観光アンバサダーの青柳優馬です。8月10日は私の地元・松本大会ということで、その地元の大会で三冠のベルトに挑戦できるっていうのはすごく光栄なことですし、松本での挑戦を認めてくれた三冠チャンピオンにはしっかりと感謝しつつ、かなり多忙なチャンピオンから一つでも肩の荷を下ろしてやろうかなと思っておりますので、松本、地元で自らの手で錦を飾りたいと思ってます」

▼ジュン「斉藤ブラザーズ兄の斉藤ジュンだ。俺が言えることはただ一つ。対戦相手の青柳優馬。地元の松本で叩き潰して、みんなの前で赤っ恥をかかせてやるということだけだ。必ず防衛はする。地元だろうと関係はない。覚悟しろ。青柳優馬DOOM」

――レイ選手欠場を受けて思うところは?

▼ジュン「これからさらに正式な詳しい発表は全日本プロレスからあると思うんだが、実は今日ここに来る前にレイを病院に送ってきてな。今、最終的な詳しい診察をしているんだと思うが、ほぼほぼ手術する形で間違いはないだろう。最近ずっと隣であいつの戦いを見てきたんだが、いくらプロレスラーは超人とはいえ、ケガは仕方のないことというか。力を出し切れない状態でしばらく戦っていたことは認めるしかないだろうな。だが、俺が言えることは何も心配はしていない。あいつは必ずリングに帰ってくるし、4人の斉藤ブラザーズで必ずまたリングにも復活するから、みんなはあいつがさらにパワーアップして帰ってくるのを待ってろということだけだな。あいつは絶対大丈夫だろう。プロレスラーは超人だし、あいつはさらにその上をいく超人だろうからな。俺は何も心配はしてない」

――兄弟そろって地元でのベルト挑戦となるが?

▼青柳「昨日の大田区大会で弟がゼンニチJr.フェスティバル2025優勝を無事していたみたいで、兄としてはホッとしています。ただ、イチ同じ選手としては、やはり弟の方がああやってメインイベントに立って大会を締める姿を見ると、少し悔しさもあるので。この三冠のベルトせっかく挑戦できるので、弟には負けないように。弟と直接戦うわけではないですけど、弟に負けないような、そんな試合をして全日本プロレスの頂点に立てればなと思ってます。兄の威厳を見せたい。そして兄として斉藤レイの帰りを待ちたいと思います」

▼ジュン「何とも言えないが、みんなレイが戻ってくるのを信じきっているということだろうな。あいつは必ずリングに帰ってくるから」

――亮生選手が山賊焼きを紹介していたが、「山賊揚げではないのか?」というイチャモンがついていたが?

▼青柳「弟から山賊焼きの名前の由来ってお聞きしていますか? 重複にはなるんですけど、山賊っていう人たちは何を生業にしてるかっていう話になってくるんですよ。山賊焼きというのは鳥を揚げる、いわば大きい唐揚げです。鳥を揚げてるわけですよ。山賊は人からものを奪う、取り上げるという説明が弟からもあったと思うんですけど、取り上げるというので、鳥を揚げるというところから山賊焼きという名前がついたのであって、そのあとのお尻についている“焼き"っていうことに関しては僕も知りません。火を通してるっていう意味では焼いていると言っても過言ではないので山賊焼きです。ソウルフードです。今のは松本に対する侮辱と取ってよろしいでしょうか? 観光アンバサダーとして僕、それを許すことができませんが、いかがでしょうか?」

――吉岡選手がそう言っていたが?

▼青柳「吉岡さんが? なるほど。それ許せないですね。僕はじゃあ三冠のベルト獲ったら、ダイエットして吉岡さんに挑みます」

――ホームでの挑戦は有利だが、一方でプレッシャーもある?

▼青柳「やっぱり地元でできるといううれしさがある半面、プレッシャーも同じように感じています。なので有利かって言われると、案外どっこいどっこいかなと思ってます。ただ、青柳優馬という男は常日頃から肝心なところでこける男なので。やはり決めるところで決めてこそのプロレスラーなので、しっかり松本大会は決めたいと思います。チャンピオンの斉藤ジュンは赤っ恥をかかせると言っていましたが、言ってみれば青柳優馬という存在は恥そのものだと思ってます。なので、今さら恥をかくことに対しての抵抗はほぼほぼありません。逆に青柳優馬が栄光をつかむ瞬間をぜひとも松本の皆さん、あるいは長野県外から来る青柳優馬オタクたちにお見せしたいなと思います」

――松本の甘いものはリサーチ済み?

▼ジュン「今いろいろ考えてるんだが、やっぱり長野っていったら、フルーツとかもいいんじゃないかな。フルーツも大好きだけど。今ちょっと聞いてみるとしよう。地元の松本でおすすめのスイーツは何だ?」

▼青柳「あまり見られがちじゃないけどリンゴとか。青森県が確か生産量が1位っていうけど、長野県も結構リンゴ農園とかあるし。ワインを作ってる工場が松本じゃないけど、長野県内にはあるからブドウとかもおいしかったりするかな。あと、この時期になったらスイカなんか一番いいんじゃないかなと。意外と探してみると多くあるもので、やはり斉藤ジュンの大好きなあんこの入ったおやきとか、そういうのもあるからね。いろいろとおいしいものはあるよ。ただ、やはり斉藤ジュンが食べる姿を俺は見たくないから、三冠を獲ったら、リング上で山賊焼きを作るところから始めて、リング上で山賊焼きを食べます。あるいはそば。やはり信州そば、松本はそばが有名ですから。そば饅頭とかもありかもしれないな。どうしよう。迷うな。こんなことで悩んでる場合じゃないけど、とにかくこのベルトは獲りたい、取り上げたい」

▼ジュン「これはいいことを聞いたから、必ず防衛してリング上でみんなが見てる前で、あんこの入ったおやき、リンゴ、スイカ、全部食べてやるよ」

――レイ選手の欠場を受けて三冠ベルトを守り続けたい思いが強くなったのでは?

▼ジュン「俺はこの三冠ベルトを防衛し続けて、また弟の斉藤レイが帰ってきたら、あいつの挑戦を受けたいとも思ってるし。そういった意味でも必ず防衛をし続けて、リング上を守っていきたいという気持ちもあるな。その思いがあれば、すぐにでもレイは帰ってくるんじゃないか」

――8年連続1回戦敗退の王道トーナメントへ向けた思いは?

▼青柳「やはり8年連続1回戦敗退というのはよくないですよね。笑い事じゃない状態です。なので今年の王道トーナメントの意気込みを言葉か何かで表現するとしたら、まず、このベルトを獲ることが一つの最低条件であり、王道トーナメント一つ一つの試合を三冠ベルトをかけて戦ってやろうじゃないのと思ってますよ。ここまで自分を追い込むことができれば、さすがに初戦突破どころか優勝できるんじゃないかなと自負しておりますので、今年の王道トーナメントに向けた試合でもあり、三冠戦の価値を高める戦いでもあると思ってるので。まずはベルトを獲るところから始めたい。そのあとに王道トーナメントのことは考えたいと。今、王道トーナメントに対して考えてることは、一戦一戦ベルトをかけて戦うぐらいの気持ちで臨みたいと思ってるっていうところですかね」