【NOAH】12年ぶり“丸KEN・GHC戦”…KENTA初防衛も悔しさあらわ 「俺がバカだった、先頭切る」 2025/8/16
『STAR NAVIGATION 2025』東京・後楽園ホール(2025年8月16日) GHCヘビー級選手権試合 ○KENTAvs丸藤正道× KENTAと丸藤による“丸KEN対決"が約12年ぶりにGHCヘビー級王座を懸けて行われ、熱闘の末にKENTAが初防衛に成功。go 2 sleepの失敗で勝っても悔しさをあらわにしたKENTAは、札止めの温かな大KENTAコールに“方舟けん引"の決意を深くした。 無二のパートナーであり、宿命のライバル。ブランド対決とも呼ばれてNOAHの歴史を彩ってきた「丸藤vsKENTA」が、2013年7・7有明コロシアム大会以来、約12年ぶりにGHCヘビー級王座を懸けて行われた。 札止めとなった真夏の後楽園で、ともに40歳を超えて円熟味を増した両雄がGHCの名のもとに対峙。お互いを知り尽くしているだけに静かな立ち上がりとなったが、丸藤が先に動いた。以前の一騎打ちでも見せた鉄柵超えケブラーダこそ防がれたものの、そこからKENTAの古傷である左腕に照準。逆水平を利かせつつ、一点集中攻撃を展開するが、KENTAもヘッドロックを皮切りに執ような首攻めで譲らず、消耗戦の様相に。 一進一退の攻防が続いたものの、再び丸藤が仕掛ける。コーナー上のKENTAをドロップキックで蹴落とすと、エプロンで不知火の体勢に。しかし、防いだKENTAがエプロンに足を固定してのDDTで逆に大ダメージを与える。リングアウト寸前で滑り込んだ丸藤に対し、ここがチャンスと、KENTAは串刺し顔面低空ドロップキック、ダイビングフットスタンプと猛攻。go 2 sleepで仕留めにかかった。 踏ん張った丸藤は序盤に攻めた左腕に絡みつき、チキンウイングアームロックに捕獲。KENTAの動きを止めると、フックキック、虎王を乱れ打って一気にチャンスをたぐり寄せた。不知火、真・虎王と惜しげもなく大技を連発するが、タイガードライバーを狙う丸藤を逆に担ぎ上げたKENTAは、体勢を崩しながらもgo 2 sleepをズバリ。ブサイクへのヒザ蹴りをぶち込むと、ダメ押しのgo 2 sleepの構えに。だが、今度は丸藤が決めさせず、奥の手・ポールシフト式エメラルドフロウジョンで大逆転。這うようにしてフォールするが、KENTAが肩を上げると、場内に重低音ストンピングが響いた。 30分経過がコールされると、2人は死力を尽くしてのエルボー合戦で火花。丸藤は虎王を見舞うが、KENTAもクロスカウンター式掌底で下がらず。丸藤がたまらずヒザをつくと、バズソーキック3連発からgo 2 sleepをカチ上げた。あえてフォールにいかす、ダメ押しのgo 2 sleepの体勢に。丸藤の抵抗を受けて、何度も体勢を崩して失敗に終わったものの、KENTAは執念で技を狙い続け、ついにgo 2 sleepがさく裂。3カウントを奪った。 互いに現役を続けてきた二人が、今のすべてを出し尽くす味わい深い30分超の激闘を制して、KENTAがGHCヘビー初防衛に成功。試合後にはKENTAが握手を求め、丸藤もその手を握り返して温かな拍手に包まれた。 改めて響くKENTAコールのなか「最後の技の失敗を感じさせないぐらいのでっかいKENTAコール、ありがとうございます」と自ら“最後は失敗"とマイクで認めた王者は「次はバッチリ決めてやるから、絶対観に来いよ。こんなんで終わりたくないから。俺のgo 2 sleepはあんなもんじゃないから!」と悔しがった。 さらには「旗揚げ25周年イヤーに、丸藤さんとGHCのベルトを懸けて、こうやって後楽園ホールでこんなにたくさんのお客さんの前で試合ができて、ホントにホントに嬉しく幸せに思います。どうもありがとう」と噛み締めたものの、「なにかにつけても新世代だ、新世代だって言われて、俺みたいなオジサンがこんなベルト持ってちゃいけないんじゃないかな?ってちょっとそんな風に思う時もあったんだけど、今日のお客さんを見たら、そんな風に思っていた俺がバカだったよ!」と開眼。 場内がKENTAコール一色に染まると「ホントに、ホントにありがとう。二度とそんなマインドにはならないから。俺が先頭を切って、プロレスリング・ノアを盛り上げていくから。またこれからN-1もあるし、もうすぐそこにはヨネさんの30周年もあるし、まだまだこれからプロレスリング・ノアどんどん盛り上げていくんで、もう安心して俺たちの背中についてきてください」と感謝の誓いを立て、「ホントに気をつけて帰って。また会いましょう。ありがとうござました!」と真夏の後楽園大会を締めくくった。 これで年間最大のリーグ戦『N-1 VICTORY 2025』(9・8後楽園で開幕)にGHC王者として出場することも決定的に。勝っても悔しがって闘志旺盛な黒い太陽は、9月に控える“もう一つの頂"へと向かう。 【KENTAの話】「いや、久しぶりに、なんだろうなあ…タイトルマッチのおかげで、またこうやって丸藤さんと。どれだけの人が期待を持ってくれていたかわからないけど、少なくとも今日来てくれた人の期待はもうビンビン感じて、それに応えようと。俺も丸藤さんも今できるすべてをやったつもりというか、やりました。やっぱところどころ、そりゃ数年前、10年前、十何年前…若い時にやり合った頃とは動きも違うし、遅いかもしれないし。まして、丸藤さんに俺がgo 2 sleepをやり損ねるなんて、こんなことが今になってあるなんて。いや、お客さんには最後バシッと決めれなくて、フラストレーションを抱えさせちゃって悪かったなって思うけど、それと同時に、こんなことも俺と丸藤さんはまだあるんだって。これが衰えなのかどうなのかしらんけど、まだまだこれからもやり合っていきたいと思える相手だし、やり合っていきたいなってそんな風に思ってます。生? 生、これ? 放送席が見てるの? 違うか。わかんないか。まあ、いいや。だからね、結局俺が何が言いたいかいうと、すげえプレッシャーのあとのこの勝利の快感、やっぱりやめられないってこと」 【丸藤の話】「負けてしまいました。NOAHが旗揚げして25年ここにい続けて。この年にその意味を示すためにも、ベルトがどうしても欲しかった。でも、俺が弱かっただけ。もしかして俺とKENTAのベルトを懸けたシングルマッチはもう最後かもしれない…って思ったんだけどよ。俺、N-1に出るじゃん? 天は俺を見捨ててないぞ。N-1必ず優勝して、もう1回GHCに必ずたどり着いてやる。おい、若いヤツらも外国人選手も覚悟しとけ。今の俺はまだ強えぞ。最後にひとつだけ。改めて、KENTAお帰り」
『STAR NAVIGATION 2025』東京・後楽園ホール(2025年8月16日)
GHCヘビー級選手権試合 ○KENTAvs丸藤正道×
KENTAと丸藤による“丸KEN対決"が約12年ぶりにGHCヘビー級王座を懸けて行われ、熱闘の末にKENTAが初防衛に成功。go 2 sleepの失敗で勝っても悔しさをあらわにしたKENTAは、札止めの温かな大KENTAコールに“方舟けん引"の決意を深くした。
無二のパートナーであり、宿命のライバル。ブランド対決とも呼ばれてNOAHの歴史を彩ってきた「丸藤vsKENTA」が、2013年7・7有明コロシアム大会以来、約12年ぶりにGHCヘビー級王座を懸けて行われた。
札止めとなった真夏の後楽園で、ともに40歳を超えて円熟味を増した両雄がGHCの名のもとに対峙。お互いを知り尽くしているだけに静かな立ち上がりとなったが、丸藤が先に動いた。以前の一騎打ちでも見せた鉄柵超えケブラーダこそ防がれたものの、そこからKENTAの古傷である左腕に照準。逆水平を利かせつつ、一点集中攻撃を展開するが、KENTAもヘッドロックを皮切りに執ような首攻めで譲らず、消耗戦の様相に。
一進一退の攻防が続いたものの、再び丸藤が仕掛ける。コーナー上のKENTAをドロップキックで蹴落とすと、エプロンで不知火の体勢に。しかし、防いだKENTAがエプロンに足を固定してのDDTで逆に大ダメージを与える。リングアウト寸前で滑り込んだ丸藤に対し、ここがチャンスと、KENTAは串刺し顔面低空ドロップキック、ダイビングフットスタンプと猛攻。go 2 sleepで仕留めにかかった。
踏ん張った丸藤は序盤に攻めた左腕に絡みつき、チキンウイングアームロックに捕獲。KENTAの動きを止めると、フックキック、虎王を乱れ打って一気にチャンスをたぐり寄せた。不知火、真・虎王と惜しげもなく大技を連発するが、タイガードライバーを狙う丸藤を逆に担ぎ上げたKENTAは、体勢を崩しながらもgo 2 sleepをズバリ。ブサイクへのヒザ蹴りをぶち込むと、ダメ押しのgo 2 sleepの構えに。だが、今度は丸藤が決めさせず、奥の手・ポールシフト式エメラルドフロウジョンで大逆転。這うようにしてフォールするが、KENTAが肩を上げると、場内に重低音ストンピングが響いた。
30分経過がコールされると、2人は死力を尽くしてのエルボー合戦で火花。丸藤は虎王を見舞うが、KENTAもクロスカウンター式掌底で下がらず。丸藤がたまらずヒザをつくと、バズソーキック3連発からgo 2 sleepをカチ上げた。あえてフォールにいかす、ダメ押しのgo 2 sleepの体勢に。丸藤の抵抗を受けて、何度も体勢を崩して失敗に終わったものの、KENTAは執念で技を狙い続け、ついにgo 2 sleepがさく裂。3カウントを奪った。
互いに現役を続けてきた二人が、今のすべてを出し尽くす味わい深い30分超の激闘を制して、KENTAがGHCヘビー初防衛に成功。試合後にはKENTAが握手を求め、丸藤もその手を握り返して温かな拍手に包まれた。
改めて響くKENTAコールのなか「最後の技の失敗を感じさせないぐらいのでっかいKENTAコール、ありがとうございます」と自ら“最後は失敗"とマイクで認めた王者は「次はバッチリ決めてやるから、絶対観に来いよ。こんなんで終わりたくないから。俺のgo 2 sleepはあんなもんじゃないから!」と悔しがった。
さらには「旗揚げ25周年イヤーに、丸藤さんとGHCのベルトを懸けて、こうやって後楽園ホールでこんなにたくさんのお客さんの前で試合ができて、ホントにホントに嬉しく幸せに思います。どうもありがとう」と噛み締めたものの、「なにかにつけても新世代だ、新世代だって言われて、俺みたいなオジサンがこんなベルト持ってちゃいけないんじゃないかな?ってちょっとそんな風に思う時もあったんだけど、今日のお客さんを見たら、そんな風に思っていた俺がバカだったよ!」と開眼。
場内がKENTAコール一色に染まると「ホントに、ホントにありがとう。二度とそんなマインドにはならないから。俺が先頭を切って、プロレスリング・ノアを盛り上げていくから。またこれからN-1もあるし、もうすぐそこにはヨネさんの30周年もあるし、まだまだこれからプロレスリング・ノアどんどん盛り上げていくんで、もう安心して俺たちの背中についてきてください」と感謝の誓いを立て、「ホントに気をつけて帰って。また会いましょう。ありがとうござました!」と真夏の後楽園大会を締めくくった。
これで年間最大のリーグ戦『N-1 VICTORY 2025』(9・8後楽園で開幕)にGHC王者として出場することも決定的に。勝っても悔しがって闘志旺盛な黒い太陽は、9月に控える“もう一つの頂"へと向かう。
【KENTAの話】「いや、久しぶりに、なんだろうなあ…タイトルマッチのおかげで、またこうやって丸藤さんと。どれだけの人が期待を持ってくれていたかわからないけど、少なくとも今日来てくれた人の期待はもうビンビン感じて、それに応えようと。俺も丸藤さんも今できるすべてをやったつもりというか、やりました。やっぱところどころ、そりゃ数年前、10年前、十何年前…若い時にやり合った頃とは動きも違うし、遅いかもしれないし。まして、丸藤さんに俺がgo 2 sleepをやり損ねるなんて、こんなことが今になってあるなんて。いや、お客さんには最後バシッと決めれなくて、フラストレーションを抱えさせちゃって悪かったなって思うけど、それと同時に、こんなことも俺と丸藤さんはまだあるんだって。これが衰えなのかどうなのかしらんけど、まだまだこれからもやり合っていきたいと思える相手だし、やり合っていきたいなってそんな風に思ってます。生? 生、これ? 放送席が見てるの? 違うか。わかんないか。まあ、いいや。だからね、結局俺が何が言いたいかいうと、すげえプレッシャーのあとのこの勝利の快感、やっぱりやめられないってこと」
【丸藤の話】「負けてしまいました。NOAHが旗揚げして25年ここにい続けて。この年にその意味を示すためにも、ベルトがどうしても欲しかった。でも、俺が弱かっただけ。もしかして俺とKENTAのベルトを懸けたシングルマッチはもう最後かもしれない…って思ったんだけどよ。俺、N-1に出るじゃん? 天は俺を見捨ててないぞ。N-1必ず優勝して、もう1回GHCに必ずたどり着いてやる。おい、若いヤツらも外国人選手も覚悟しとけ。今の俺はまだ強えぞ。最後にひとつだけ。改めて、KENTAお帰り」