【スターダム】小波に声援集中も…SareeeがIWGP女子激闘V1 9・6横浜ですず迎撃へ 2025/8/23

『STARDOM 5★STAR GP 2025〜優勝決定戦〜』大田区総合体育館(2025年8月23日)
IWGP女子選手権試合 ○Sareee vs 小波×

 無法ファイトを連発する小波に声援が集中し、ブーイングを浴びたSareeeだったが、激闘の末に勝利をもぎ取り、IWGP女子王座初防衛に成功。試合後、5★STAR GP公式戦で引き分けていた鈴季すずが挑戦表明し、9・6横浜武道館大会での対戦が決定的となった。

 外敵のIWGP女子王者として5★STAR GPに臨んだSareeeは、観客からブーイングを受けながらも、決勝トーナメントに進出し、8・20後楽園大会で行われた準々決勝でH.A.T.E.の渡辺桃と対戦。しかし、反則や乱入を連発した桃に敗北を喫した。

 試合後、5★STAR GP公式戦でSareeeに勝利しているH.A.T.E.の小波が「かわいそうなお前に汚名返上のチャンスをやるよ。8・23大田区でお前の持っているIWGPに挑戦させろ」と表明。「私にまぐれで勝っちゃって、1日だけのヒロインになって、気持ちいいですか」と怒りをあらわにしたSareeeは、襲撃してきた小波によって顔面をスプレーで黒く染められると「てめえとIWGP懸けてやってやる」と対戦を受諾し、大田区大会でIWGP女子王座戦が行われる運びとなった。

 のっけから両者に声援とブーイングが交錯。ラフファイトを多用して先手を取った小波には「小波」コールが飛ぶ一方、ブーイングも発生した。構わず小波はミドルキックをたたき込むが、Sareeeもドロップキックを連発して反撃ののろし。顔面を踏みつけると、今度はSareeeにもブーイングが巻き起こった。Sareeeも構わず鎌固めで絞め上げると、「Sareee」コールと「小波」コールが交錯する。

 2人はエルボーとローキックを打ち合って火花。Sareeeは追尾式ドロップキックを放つと、顔面めがけて低空ドロップキックへ。避けた小波が逆に顔面を蹴り飛ばすと、ロープを挟んだ状態でのスリーパーで拷問する。ならばと、Sareeeも場外からドラゴンスクリューを仕掛けて譲らない。歓声とブーイングがまたも交錯する中、場外でエルボー合戦を展開すると、Sareeeは場外フィッシャーマンズスープレックスで競り勝った。

 リングに戻ると、Sareeeはドラゴンスクリュー、右ヒザへのフットスタンプと足攻めを継続。小波の投げ捨てジャーマンには投げ捨てジャーマンで返答し、ダイビングフットスタンプを連続して投下すると、髪を掴んで頭突きを猛連打した。それでも屈しない小波は胴絞めスリーパーに捕獲。Sareeeは必死に耐えたものの、小波は猛攻を続け、バズソーキックを2連続でぶち込むと、お返しとばかりにダイビングフットスタンプを落とした。

 劣勢に陥ったSareeeは、バックドロップホールドで反撃に成功。顔面に低空ドロップキックを放つ。小波も裏拳で巻き返したものの、Sareeeはカウンターの裏投げをズバリ。リストクラッチ式裏投げの体勢に。これをこらえた小波は、レフェリーの目を盗んでパイプイスを持ち込み、Sareeeの脳天に一撃。ジャーマンスープレックスで仕留めにかかるが、Sareeeはギリギリでキックアウトする。

 ならばと小波が胴絞めスリーパーで絞め落とそうとすると、ここでも2人への声援がこだました。小波は執ように絞め上げると、さらに投げ捨てジャーマン、顔面蹴りとたたみかけ、あえて自らフォールを解き、黒いスプレーを投入する。だが、避けたSareeeが裏投げで逆転。ビンタを連打する小波に対し、Sareeeは再度裏投げを決めると、頭突きを挟んでからリストクラッチ式裏投げを繰り出して、3カウントを奪った。

 Sareeeが激闘を制してIWGP女子王座V1。「おい、一夜限りのヒロインだったな、やっぱりよ。おめえみたいなヤツが口だけって言うんだよ。わかったか、オラ」とマイクで小波に言い放つと、場内はブーイングに包まれた。小波は「おい、待てよ。Sareee。お前は初防衛でもスターダムのみんなにこんなに嫌われて嬉しいか。私はお前みたいなスターダムのリングを舐め腐ったヤツはこのスターダムのリングから必ず追放するから覚えとけよ」と捨て台詞を吐くと場内は一転して大歓声に。Sareeeは気にせず「小波、お前がな、私をスターダムから追放したいって言うんだったら、私はおめえのことを女子プロレス界から追放してやってもいいんだぞ。スターダムファンのH.A.T.E.のことを応援しているファンの人たちには申し訳ないんですけど、これが現実なんですよ」とあえて煽り、大きなブーイングを浴びた。

 「私が今日、初防衛したということで、そこら辺にいるヤツらさ、IWGPのベルトに挑戦したいと思わないわけ?」と投げかけるが、H.A.T.E.のセコンド陣は拒否して去っていく。「なめてんのかよ、お前ら。誰もいないってことでいいんですかね」と挑発すると、5★STAR GP公式戦でSareeeと引き分けていたすずが現れた。

 観客から大きな支持を受けたすずが「おい、お前が勝った時より声援がすごいぞ。ありがとう、ありがとう。Sareee、お前強いね。十分強い。お客さんもそれはわかってるよね。でもさ、お前強いだけなんだよ。強さ以外のものを持ってない。言葉のセンスもなければ、面白みもない。そんなチャンピオンいりません」と斬り捨てると、場内は割れんばかりの大歓声に。Sareeeが「お前はさ、いったい何なの? 私のことをただ単にけなしに来ました?」と詰め寄ると、すずは地声で挑戦表明。Sareeeは「だったら、最初から言えよ」とブチ切れると、「お前とは5★STARで15分ドローで終わっているから、ボッコボコにしたくて仕方なかったんだよね。次のビッグマッチってどこですかね? 9月6日、私、空いているんですけど…このベルト懸けてやってやってもいいよ」と対戦に同意し、9・6横浜大会でのタイトルマッチが決定的となった。

 すずが去っていくと、Sareeeは「ていうことで、9月6日さっそく決まっちゃいましたね。IWGP女子選手権、2度目の防衛戦。私が必ず防衛することを皆さん期待しててください。ありがとうございました」と締めくくり、歓声とブーイングを巻き起こした。

 バックステージでSareeeは「私、正直あいつのことまったく眼中になかったんですけど、5★STARの中で一番やり応えがあった選手だなと思っています」とすずの実力を認めたものの、そのうえで「メチャクチャ楽しみなんですけど、あいつなんかいろいろ舐め腐ってんなって思うんで、あのクソガキ、私がしっかりと教育してやるよ」と断言。V2戦も荒れた展開になりそうだ。

【Sareeeの話】「IWGPやっと防衛戦をすることができました。初防衛、小波に成功したということで、次は誰が出てきてくれるのかと思ってたら、鈴季すず。私、正直あいつのことまったく眼中になかったんですけど、5★STARの中で一番やり応えがあった選手だなと思っています。鈴季すずと9月6日、横浜武道館で2度目のタイトルマッチができるということで、メチャクチャ楽しみなんですけど、あいつなんかいろいろ舐め腐ってんなって思うんで、あのクソガキ、私がしっかりと教育してやるよ」

【小波の話】「おい、Sareee。今日の試合でお前にますますムカついたぞ。絶対にお前のことをこのスターダムから引きずり下ろしてやる。それと、お前のザコなセコンド。そいつらの腕も足も引きちぎってやるからな。てめえ覚悟しておけよ」