【新日本】石井&タイチが大岩粉砕で激闘メイン快勝 三谷アナが「新日ちゃんぴおーん!」締め 2025/9/12

『番組旗揚げ5周年記念!新日ちゃんぴおん興行!〜プロレス界を動かす1DAY〜』後楽園ホール(2025年9月12日)
○石井智宏&ザック・セイバーJr.&タイチ&田口隆祐vs海野翔太&上村優也&藤田晃生&大岩陵平×

 IWGPタッグ王者・石井&タイチが大岩を粉砕し、ベテランカルテットが新世代カルテットとの8人タッグマッチに快勝。テレビ朝日・三谷紬アナウンサーが「新日ちゃんぴおーん!」の叫びで締めた。

 『新日ちゃんぴおん!』はテレビ朝日のバラエティ番組。2020年10月10日に『新日ちゃん。』として放送が開始され、『新日ちゃんぴおん。』を経て現在の番組名となった。そしてこの10月に放送5周年を迎え、この日、それを記念した大会が聖地・後楽園で開催された。

 メインイベントに組まれたのは「GENERATION CRASH」と題された8人タッグマッチ。IWGP世界ヘビー級王者・ザック、IWGPタッグ王者・石井&タイチ、田口のベテランカルテットと、海野&上村&大岩&藤田の新世代カルテットが激突した。

 試合はザックと大岩のTMDK対決で幕開け。コブラツイストを決め合うなどの技巧戦を展開する。石井とタイチがショルダータックルの同時発射で海野と上村を蹴散らすと、ベテラン軍が藤田に的を絞って主導権を握った。

 劣勢から逃れた藤田は海野に逆水平を叩き込む形でタッチ。二人の間に不穏な空気が流れた中、海野が低空ドロップキック、上村が逆水平、藤田がサッカーボールキックとザックに波状攻撃を浴びせて巻き返す。さらに海野がフィッシャーマンスープレックスを決めた。

 守勢に回ったザックだったが、アンクルホールドで上村を捕らえて逆襲。逃れた上村も腕ひしぎ逆十字、腕固めを流れるように決めたが、ザックはスリーパーで切り返した。タイチはスピンキックを見舞い、海野が飛び込んでもオーバーヘッドキックで返り討ち。大岩にアックスボンバーを叩き込んだ。

 バズソーキックを阻止した上村は逆水平、ドロップキックで逆襲。海野とダブルバックドロップを決めた。石井が飛び込んでも、大岩が加わってのトリプルドロップキックをさく裂。すかさず海野がSecond Chapterで仕上げに入ろうとしたが、ザックが急行して阻止。ザックがバックドロップ、タイチがノド輪落としを同時に決める合体技を敢行した。

 石井と大岩はラリアット合戦、エルボー合戦の真っ向勝負で火花。大岩がラリアットで競り勝ったが、石井もエルボーを叩き込んで譲らず。負けじと大岩はショートレンジラリアットで応戦。藤田がミサイルキックで援護射撃すると、大岩がジャーマン、ドクターボムでたたみかける。上村がザックを腕十字で分断すると、大岩はアーククラッチで石井にギブアップを迫った。

 ザックがラリアットで海野を蹴散らすと、藤田はプランチャで田口を分断。孤立した大岩に石井がジャーマン、ザックがサッカーボールキック、石井がスライディングラリアットの波状攻撃に出る。粘る大岩もテンザンスープレックスで逆襲したが、THE GRIPは空を切った。次の瞬間、タイチがジャンピングハイキックをさく裂。最後は石井がタイチとの合体垂直落下式ブレーンバスターで大岩を仕留めた。

 25分を超える激闘の末、ベテラン軍が新世代軍を撃破した。試合後、タイチ、海野、上村、田口の本隊4人がリングに残った中、三谷アナがリングに登場。「こうして出場してくださった選手の皆さん、そして笑って叫んで楽しんでくださったファンの皆さん、皆さんのおかげで今日が大成功になったかと思います。本当にありがとうございました!」と感謝した。「これからも、このような楽しいイベントをまたできるように番組のスタッフ一同、一生懸命頑張ってまいります」と継続開催も見据えて誓うと、最後は「新日ちゃんぴおーん! ありがとうございました!」の叫びで締めた。

【ザックの話】「これほど気持ち良く汗をかいたのは久しぶりだ。『新日本ちゃんぴおん!』……彼女は密室状態で部屋の壁の色を塗ってたに違いないよ。あんな奇抜な 8 人タッグ戦を思いつくなんて! (※日本語で)でもおもしろかった。楽しかった。ちょっと懐かしい……DANGEROUS TEKKERS。恐らくファンキー・ウェポンとチームを組んだのも初めてだったと思う。あの黒いパンツ。あれは規則違反だぞ、タグチ。そして(※日本語で)トモチャン。トモチャン。初めて同じチーム。顔面ブーツ、ゴメンネ。おもしろかった。おもしろかった。(※英語に戻り)でも何よりも、タイチ……お前はまだ終わってないぞ。もう一度。IWGP世界ヘビー級王者は俺だ。お前に必要なのはたった一つの大きな勝利。ずっとやりたかったことを一緒にやるんだ。IWGP 世界ヘビー級王座戦、お前なら出来る。お前の故郷で出来る。タイチ、10月にイシカリ(大会)があるじゃないか。俺たちの初めての王座戦、これ以上の場所はないだろう。そして相手チームだけど、俺のオッパイの状態を見ろ! 俺のオッパイの状態を見るんだ! 胸を千切りにされた! コウクン(藤田)俺のオッパイはどんな感じだ? (※日本語で)でも、メチャメチャ(※英語に戻り)お前のこと、誇りに思うぞ。お前と同じチームでメチャクチャ嬉しいよ。いつTDMKに加入したんだっけ? (※日本語で)3年前? (※英語に戻り)まじでヤバいなあのチョップ! 俺は教えてないぞ。あれは天性のものだ。そしてオーイワ……オガワセンパイを感じたよ。その太い腕にあの人のゼブラ柄を感じたよ。俺とお前でテクニカルレスリングを生かしていくぞ。そしてもう1人お前らのチームにはいたよな? 遠征から帰国してからまだ闘えてないヤツ。ああ、ヒートストーム。お前の何が燃えてるのかがまだわからない。お前のその身体か? それとも髪型か? まだ対戦前だけどそそられるな。俺のオッパイをチョップで切り落とすんだ。魅力的な挑戦者候補が多いけど、まずはあの醜くて小さなゴブリンみたいな“レンレン"だ。そして次は TAKESHITA。もう準備は整ってるぞ、クソ野郎め」

【石井の話】「大岩、残念だったな。またやってやっからよ。それから Knock Out Brothers、凱旋試合観たぞ。いきなり奇襲して場外か。悪党はみんなそれやんだよ。飽きたんだよ、それ。ワンパターンなんだよ。せっかくの凱旋1発目の試合、インパクト残せんのによ、人と同じことしてどうすんだよ。実際に印象残ってねぇから。聞いてっか、僕たち。青いな。アイツらがよ、向こうでよ、どんな試合して、何を学んで、何を得たか知んねぇけど、それが全て無意味だったってことをよ、わからせてやるよ。アイツらタッグ屋だろう? タッグっちゅうもんがどんなもんか、タッグ屋じゃねぇ俺らが教えてやるよ。中島佑斗、オスカー・ロイベ、(※指でかかってこいという仕草をしながら)チッチッチ!」


【試合後のタイチ&田口、海野&上村】

▼田口「(三谷)紬さんからのリクエストでちょっと昔を思い出してやってほしいということだったんで、この格好でショートタイツでやってみまして、いろいろ昔のApollo(55)の時の試合とかもいろいろ観たんですけど、ちょっと思いだしたりしたんですけど、できなかったんですけど、まぁちょっと自分にとっていい刺激になったんで、明日の(NEVER)6人タッグ、しっかりとベルトを獲って、このぴおん興行をね、きっかけに秋から1・4に向けて頑張っていきます…」

▼タイチ「声ちっちぇ(笑)」

▼田口「はい、以上です。ありがとうございました(※と言ってタイチとグータッチ)」

▼タイチ「ありがとうございました。ごめん、ハッキリ言ってどうせ監督が負けるんだろうって思ってた(笑)。あれ見た時は、『これ田口いるから無理かな』と思ってました。(※田口のショートタイツを指差して)これのおかげだよ。これでいきゃいいんだよ、毎日」

▼田口「これかな」

▼タイチ「これで今日強くなったよ。元々強いんだからさ」

▼田口「ちょっとはい、ドロップキックもまだまだだったんで、ちょっとね、やろうかなと思いました」

▼タイチ「いいんじゃないですか。こういう番組からの興行で普段見られないものがこうやって実現して、まぁ思うところもあるけど、こういう力がある時にこういうこともできるし、なかなかキッカケがないから」

▼田口「そっかぁ」

▼タイチ「まぁいろんなね、いい意味でも悪い意味でも『新日ちゃんぴおん!』ね、俺らのことをいい意味で壊したり、悪い意味で壊したり、両方の意味を持っている番組だと思うしね。まぁこれからも、5年やってるのかな? これからもお互いね、気持ち良く番組を作る側も出る側もいい番組にこれからもしていけばいいんじゃないですか。まぁ一緒に我々もなんかね。まぁ今日はちょっとベテランvs若手みたいなふうに見られたけど、まだまだ俺らやれるから。(※肩にかけたIWGPタッグのベルトを叩いて)何回もやってやるよ」

▼田口「…………」

▼タイチ「(※田口が無言だったので)ズコーッ!」

▼田口「ハハハハ」

▼タイチ「ズコーッ!」

▼田口「まぁこういう人です、私は」

▼タイチ「なんもない(笑)」

▼田口「はい、いい刺激になりました。ありがとうございました。入場も決まったし」

▼タイチ「良かったな。まぁ今日はザックと組んだけど、俺は必ず追いつくから。そして(上村)優也と(海野)翔太、お前らいいコンビになるんじゃない? (※IWGP タッグのベルトを叩いて)これも考えてみたらどう? いつでもやってやっから。ありがとうございました」

※『新日ちゃんぴおん!』の番組用のコメント収録が終わったところで海野に声をかけ
られて)

▼タイチ「もうええって。もう(NJPW)WORLD も終わってんだよ」

▼海野「映ってないですか?」

▼タイチ「映ってない」

▼海野「まぁ何かに載るじゃないですか。初めてタイチさんがまともなこと言ってるのを見ましたよ(笑)。やっとなんか本隊として動き始めた感じがありますよね」

▼タイチ「いい、いい、いいから。そういうのいいから。あとは(※IWGP タッグのベルトを叩いて)いいコメント出してくれ。またやろう。オイ、優也とお前、いいコンビだな」

▼海野「タイチさん、機会があったらそのベルトをお願いします」

▼タイチ「いつでもどうぞ(※と言って引き上げる)」

▼海野「ありがとうございます。(※控えていた上村に向かって)優也さん!」

▼上村「(※コメントスペースに入ってきて)ありがとうございました」

▼海野「ありがとうございました。なんかいい感じでまとまってきてる感じがあるよね」

▼上村「本隊?」

▼海野「本隊としても俺らとしても個人としてもタッグワークとしても」

▼上村「タッグ……」

▼海野「っていうのも視野の一つとしたら、今日リング上でタイチさんが『お前ら2人どうだ』って。G1の有明の時も言ってましたね」

▼上村「まぁ今日は相手にタッグチャンピオンの石井さん、タイチさん、そして世界ヘビー級チャンピオンのザックさんがいたんで、このチャンスをものにしたかったですけど、タッグ……」

▼海野「という道もあるんだね。やっぱり本当に本音を言うと、シングルしか見てなかったし、自分の目標は IWGP 世界ヘビー級王座。そのベルトを一番最初に戴冠したいっていう、それをずっと思ってやってきたけど、本隊ってものが変わり始めて、優也さんと組むことも増えてきて、タイチさんという先輩、石井さんという先輩が胸を貸してくれるのであれば、やってもありかなっていう。魅力的なベルトだなと思いますね。もちろんタッグ1本というわけでもなく、世界ヘビーもザックが対角線にはいるから常々狙ってますし、混乱するね、視野が広がりすぎて。でも、一つに定めていかないといけないし、本隊っていう方向性も定まってきて一つになってきているところだから、これからもっと本隊が新日本プロレスを盛り上げて導いていきますよ。熱く熱く、楽しくて明るくて、元気でみんなが楽しめるプロレス、新日本プロレスを見せていきたいと思います」

▼上村「いやぁ、タッグはちょっと……」

▼海野「まぁ追々ね。別に今すぐってわけでもないから」

▼上村「そうっすね」

▼海野「まずは自分たちの目標を見つけつつ、そういうのも視野にあるよっていう一つとしてね」

▼上村「そういう海野さんの気持ちは十分伝わってきます」

──でも、同世代でタッグのベルトを獲って、それを足がかりにトップに上がっていった選手は過去にいっぱいいます。

▼海野「まぁ時間が解決していくというか、これからじゃないですか。タッグを組む回数が増えていって、そのうち見えてくるものもあると思いますし、やっぱりG1が終わったばっかで僕らも目標というものが定まってないので、今シリーズを通して自分たちが目指すものを、何を狙っていくかっていうのをしっかり個人でまずは見つけて、その上でどう闘っていくか、どう組んでいくかっていうのをこれからしっかり答え合わせしていきたいと思います。でもね、方向性がたくさんあると楽しみも増えますし、これからはもっともっと本隊は熱くなっていきますよ」

▼上村「まぁこうやって海野さんも言ってくれてるんで、僕もちょっと視野を広く持ちたいと思います」

▼海野「オッ!」

▼上村「うん、気が向けば」

▼海野「気が向けば! 出た、気分屋(笑)」

▼上村「とにかくもう今日は楽しかったっす」

▼海野「まぁ野球で言うところのオールスターじゃないけど、お祭りというかね、このぴおん興行が」

▼上村「まぁこの興行どうこうより対戦相手にタッグのチャンピオンと、あとザック・セイバーJr.と闘えたということがね。ちょっとの時間でしたけど、あの闘いは、僕は凄く楽しかったです。ザックさんと今まであまり当たることもなかったので、もっともっとね、これから彼のいるところまで辿り着いて、チャンスをものにして、彼と闘っておもしろいものを残して、僕が勝ちたいと思います、はい」

▼海野「そうだね」

▼上村「あとはあれですよ。藤田」

▼海野「TMDK の空気感ね」

▼上村「せっかくチーム組んでるんだから、今日限りは力を合わせて闘いたかったけど、ちょっとね。まぁ藤田は頑固というか意思が強いところが」

▼海野「同じ愛媛でしょう?」

▼上村「そうです。愛媛の県民性は頑固っていうのがあるのかもしれないです」

▼海野「みんなバラバラやな」

▼上村「ああ、そうっすね。まぁ彼とはまた当たる機会もあろうだろうし、大岩ともまたどんどん面白い試合をして積み上げていきたいと思います」

▼海野「そうだね」

▼上村「もちろん海野さんとも」

▼海野「そうだね。シングルはまだ一度もやったことないしね。こうやって視野が広がれば広がるほど、ぴおん興行10周年記念とか、あと5年後になるかもしれないですけど、その時どうなるのかっていうのも楽しみですね。そのためにも毎日毎日一戦一戦しっかりと、しっかりと闘っていって、未来に繋げていきたいと思います」

▼上村「はい! ちょっと長くなりましたけど、『新日ちゃんぴおん!』、これからも継続お願いしいます。皆さん、観てください」

▼海野「お願いします! 『新日ちゃんぴおん!』」


【大岩の話】「『新日ちゃんぴおん興行!』、本隊の選手とこうやって組むのも初めてだけど、悪いもんじゃないな。自分も知らない自分があったし、こうやって翔太さんや上村さんと組んで新しい発見もたくさんあったよ。でも、今日は俺が石井から負けたんだ。タッグのチャンピオンだろうがベテランだろうが関係ねぇ。俺のこの左腕で次は石井智宏、お前の首を。そしてタイチ、お前もだぞ。今日試合前にこの試合をTMDKの試合にするって言ってたけど、そんな簡単にいくわけなかったよ。だけど、もし次があるとしたら次もメインイベントに呼んでくれよ。そうしたら今日よりももっともっと成長した姿で、『新日ちゃんぴおん!』のリングに立ってやるから」

【藤田の話】「勘違いするなよ。本隊と組むことに納得してるわけじゃねぇ。何も思わず、『はい、そうですか。組みましょう』、そんな気持ちじゃねぇぞ。お前らのことを仲間だと思ったこともないし、これからも思うことは絶対ない。ただな、リング上で上村が言ってたな。『今日だけは仲間だったんじゃないか』。正直に言ってやるよ。一瞬だけそういう時間もあったかもな」