7/3【リアルジャパン】“大鵬三世"納谷がデビュー4戦目で快勝も…KAZMAと抗争勃発
『新間寿プロデュース 初代タイガーマスク 佐山サトル認定「原点回帰」プロレス 第3弾〜世界マスクマン・トーナメント開幕戦〜』東京・後楽園ホール(2018年7月3日)
○河野真幸&納谷幸男vs崔領二&KAZMA SAKAMOTO×
デビュー4戦目となった“大鵬三世"納谷が河野とのタッグで好連係を披露して快勝。しかし、試合後、KAZMAに襲撃され、抗争が勃発する形となった。
昭和の名横綱・大鵬の孫にして、元関脇・貴闘力(鎌苅忠茂氏)の息子にあたる納谷は、デビュー戦となった昨年の9・14後楽園、そして12・7後楽園で規格外のパワーを発揮し、雷神矢口を連続撃破。今年の3・29後楽園では船木誠勝の化身・船鬼と組んで、初のタッグマッチに臨んだ。しかし、誤爆が重なり、キレた船鬼が暴走してノーコンテストに。納谷にとって課題の残る結果となった。そして、迎えたデビュー4戦目。第6試合でW-1の河野と初タッグを組み、崔&KAZMA組と激突した。
先発こそ河野に譲った納谷だったが、記者会見で「ちゃんと自分らしいプロレスを幸男君に教えてあげたい」と不敵に言い放っていたKAZMAに挑発されると、自らリングイン。定石通りにリストの取り合いを展開する。豪快なボディスラムで拍手を誘うと、「いくぞ!」の雄叫びからランニングエルボードロップを落とした。
だが、隙だらけの動きを見逃さなかったKAZMAはこれを自爆させると、場外戦に持ち込む。納谷のパワーに手を焼いたものの、観客のドリンクを拝借して、顔面に噴射。鉄柱にも叩きつけた。代わった崔も重たいミドルキックで蹴りまくる。パートナーの河野は何度もゲキを飛ばした。
しばらく防戦一方の納谷だったが、崔のジャーマン狙いを何とか踏ん張ると、強烈なショルダータックルで一矢報いて、やっと河野にスイッチする。河野は崔とKAZMAの波状攻撃にしばらく苦しんだものの、KAZMAの串刺し攻撃を自爆させ、いい形で納谷にタッチを戻した。
河野の期待に応えようと、納谷はKAZMA、そしてリングに割って入った崔をショルダータックルで豪快に吹き飛ばす。負けじとKAZMAたちは連続串刺し攻撃の構えに入るが、ここも納谷はショルダータックル連発で返り討ちにした。
そして、河野にタッチを渡すと、2人は合体。もたつく場面も見られたが、河野の串刺しバックエルボー、納谷の串刺しボディアタックが立て続けにさく裂すると、ダブルブレーンバスターも火を噴く。納谷はここがチャンスと、崔を場外に分断すると、すかさず河野がシャイニングウィザードでKAZMAを仕留めた。
前戦は誤爆を連発してパートナーの足を引っ張ってしまった納谷だったが、今回は河野との連係が機能し、上手く勝利をアシストした。しかし、そんな納谷を試合後にKAZMAが無法襲撃。「今日はよ、お前に負けたんじゃねえぞ。勘違いすんじゃねえぞ。今日負けたのは河野だ」と文句をつけると、「幸男! あんまり調子に乗らないほうがいいぞ。幸男、いや、幸男ちゃん。今度、また遊んであげますよ!」と挑発した。
これを受けて、納谷は「やってやるよ!」と絶叫。河野が止めに入り、乱闘は未然に防がれたが、納谷は臆することなく「来いよ!」とKAZMAに詰め寄り、抗争が勃発する形となった。
バックステージでも「最後、KAZMA SAKAMOTOが…。またリアルジャパンのリングでリベンジしてやりたい。そう思います」と改めて雪辱を誓った納谷。「相手ペースで試合を進められるのは最初からわかりきったことなんで。その中で自分のいい部分を少しでも出せたらなと思い、試合をしました。その部分も、少しは出せたんじゃないかなと思います」と今日のファイトに自ら及第点を付けた。しかし、同時に「自分に今一番何が足りないのか? 経験、そして試合数が足りない。これはもう一目瞭然なことで、誰が見てもわかることで」と経験の少なさを痛感した様子。河野からWRESTLE-1参戦を呼びかけられると、前向きな姿勢を見せ、「今、自分としてみたら、本当に試合をしなきゃいけない。それだけです」と熱望した。
そんな納谷の希望を受けて、当初は大会後にメキシコ遠征も計画されていたが、治安悪化もあって立ち消えに。新間寿会長は「キチッとしたプロモーターがいるような場所に行ってもらいたい」とアメリカやイギリスを新たな武者修行先にピックアップした。また、師匠の初代タイガーマスクは「幸男は素質もあって、スピードもあって、いい試合をすると思うんですが、本格的な選手と当たった時にスタミナの問題とか、そういったところが出てくる。やはり自分のダメなところを見つけたと思うんで、そういうのをしっかりと変えていけば、凄い選手になるんじゃないかなと思います」と期待を示しつつも、課題を指摘した。
【試合後の河野&納谷】
▼河野「ありがとう」
▼納谷「ありがとうございました」
※握手を交わすと
▼河野「W-1で受けてない刺激をもらえたよ。ありがとう」
▼納谷「自分もこの中で試合ができたこと、非常に嬉しく思います。最後、KAZMA SAKAMOTOが…。またリアルジャパンのリングでリベンジしてやりたい。そう思います」
――過去3戦とは違った形の試合になったが?
▼納谷「相手ペースで試合を進められるのは最初からわかりきったことなんで。その中で自分のいい部分を少しでも出せたらなと思い、試合をしました。その部分も、少しは出せたんじゃないかなと思います」
――試合後、KAZMA選手に襲われたが?
▼納谷「いろんな意味で、これがプロレスなんだろうなって。試合前にKAZMAさんが『プロレスを教える』と言ってくださって、このリングに上がって。本当にいろんな意味でプロレスを教えてくださったんじゃないかなと思います。ただ、ああいう形になったんで、最後はしっかりと言ってやりたいことを口にした。それだけです」
――河野選手は組んでみて、どういう印象を受けた?
▼河野「自分の団体にはいないタイプで。俺よりデカいヤツなんで、W-1にはいないし、久々に面白かったですね。彼がよければ、W-1で俺のパートナーが空いているから、来てもらってもいつでも構わないよ。SAKAMOTOにリベンジなくちゃいけないんでしょ。たぶん次は俺が取るんじゃなくて、SAKAMOTOから1、2、3なり、ギブアップを取らなきゃいけないから。もしそれで、試合数が少ない、練習の場がないと言うんだったら、せっかく組んだ機会があったんだし、全然ウェルカムだよ。W-1の道場に来て、俺と練習してもいいし、試合を一緒に組んでみてもいいし。時間やタイミングもあるから、状況もあるんだろうけど。俺も23歳のリアルジャパンを背負う選手に触れられたっていうので。自分ところのトーナメントではこの間、1回戦で負けたところだから。エキスをもらって、俺もまた頑張らなきゃなって思わしてくれたから、よかったですよ。ありがとう。またお願いします」
※河野が先に去っていく
▼納谷「そうですね。河野さんが言ってくださった通り、自分に今一番何が足りないのか? 経験、そして試合数が足りない。これはもう一目瞭然なことで、誰が見てもわかることで。こうやって河野さんも声をかけてくださって。今、自分としてみたら、本当に試合をしなきゃいけない。それだけです。そのためにどうやってやっていくか? 試合をしたい。ただそれだけです」