12/3【DDT】MAOがクリス場外葬でD王GP2勝目&UNIVERSAL王座緊急V2、納谷止まらず3連勝
『D王 GRAND PRIX 2023 in Shinjuku【DAY2】』が3日、東京・新宿FACEで行われ、MAOが緊急決定したDDT UNIVERSAL王座戦でクリス・ブルックスに狂乱のリングアウト勝利。同王座2度目の防衛とともにD王GP2勝目を挙げた。
両者がD王GPで当たるのは、これで3大会連続。前々回はクリスがリングアウト勝ちを収め、昨年はMAOが同じくリングアウト勝ちで雪辱を遂げている。Bブロックにエントリーした二人は戦前、ともに場外での戦いを宣言していた。
この日、MAOは第2試合終了後にリングインし、クリスとの公式戦をUNIVERSAL王座戦にするよう要望した。これには今林久弥GMも渋ったものの、クリスが受諾。D王公式戦がタイトル戦になる異例の事態に発展した。
試合前、両者は場外でスタンバイも通常ルールのためレフェリーが厳重注意。やむを得ず2人がリングに入ってゴングが鳴ったが、ともに即場外に降りて開戦した。まずはカウンター席のテーブル上でレスリングの攻防を展開。リングに戻るとプラスチックケースによるチャンバラで火花を散らす。再びステージ席に移って大乱闘となり、クリスは養生テープでMAOをテーブルごと巻きつけてリングアウト勝ちを狙った。
これはセコンドの勝俣瞬馬と小嶋斗偉がリングに運び、MAOは命拾いした。ならばとクリスはダイビングダブルニーを狙ったが、MAOはヒザで迎撃。立てたテーブルの上にパッケージ・パイルドライバーを敢行した。が、MAOのパンチがレフェリーに誤爆。レフェリー不在のスキにシャーデンフロイデ・インターナショナルの面々が乱入し、MAOにトレイン攻撃を浴びせたが、勝俣と小嶋が撃退した。
戦場がカウンター席に戻ると、2人はまさかのビールで乾杯。気を取り直してMAOはお返しとばかりにクリスの両足を養生テープで巻きつけた。それでもクリスはプレイングマンティスボムで逆襲。リングに戻ろうとしたものの、MAOがカウンター席のテーブルからエプロンまで大ジャンプ。カウント19ギリギリで生還してリングアウト勝ちを収めた。
MAOがUNIVERSAL王座V2と同時にD王GP2勝目をもぎ取った。しかも思惑通りのリングアウト勝ち。「ビックリした。自分を信じた結果こんなことができました。D王GP、勝ち点4。UNIVERSALのベルト、俺の手元にある。100%やりたいことできてるわ」と満足げに振り返った。
そしてMAOは早くもV3戦を見据えて「次はブライアン・キースにその気があればやってやってもいい気持ちがある。米国であいつにシングルで負けてんだ。ヨシヒコとよってたかって負けてんだ。リベンジする機会もあればいいと思う」と次期挑戦者を指名した。キースはMAOの元タッグパートナーでもあるマイク・ベイリーと名勝負を繰り広げた実力者で、1・20&21品川2連戦、1・28後楽園の3大会に参戦する予定だ。
バックステージでMAOは「幻みたいな1日だ。気付いたら暴走したMAOがUNIVERSAL王座戦も決めてたし、防衛もしちゃった。勝ち点も2個取っちゃった。クリスが無差別級獲った瞬間、DDTにおけるケニー・オメガ超えたなと思ったんだよ。そこから今こんな試合やって、DDTって結構新しい時代に変わっちゃったんだなって。DDT新時代到来させてやったわ。MAOとクリスという新しい時代を。そんな気持ちでいっぱいです」と興奮冷めやらない様子で手応えを強調。「あとはKANONと納谷。去年の二の舞にはさせない。あいつらは絶対倒す。ギリギリで楽勝してやる」と残り全勝を宣言した。
同じBブロックでは納谷幸男が平田一喜と対戦。平田もMAO同様にプランチャでリングアウト勝ちを狙い、丸め込みに活路を求めたものの納谷の牙城は崩せず。納谷が世界一のバックドロップでトドメを刺そうとすると、平田は「D王公式戦という俺の試合で、この俺から逃げるつもり? 普通に決めて2点ゲットってコソ泥じゃないですか」と待った。とんだ言いがかりだが、納谷は「ダンスバトルで決着つけましょう」と平田の土俵に乗ることを決断。2人が揃ってメガネをかけて踊り始めた。納谷は踊りながらニーリフトを叩き込んだ。平田の丸め込みを返し、ブレーンバスターで投げると、メガネを外して世界一のバックドロップで勝負を決めた。
納谷が開幕3連勝でBブロック単独首位。独走態勢に入りつつある納谷は「平田さんとの試合はこんな感じになるでしょうね。DDTのこういう部分も大好きなんで。勝ち点6。自分が一歩リードだと思うんで、このまま全勝でD王優勝したいと思います」と誓っていた。