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6/3【新日本】石森が接戦制して6年ぶりにスーパーJr.決勝進出 TJP猛攻も届かず

『レック Presents BEST OF THE SUPER Jr.31』東京・後楽園ホール(2024年6月3日)
準決勝 ○石森太二vsTJP×

 石森が攻守が次々と入れ替わる大接戦を制して、6年ぶりにスーパージュニア決勝へ進出。5連勝で準決勝に勝ち上がったTJPは猛攻を見せたものの、あと一歩届かなかった。

 石森は昨年のヒロムとの公式戦で頸椎を負傷し、レフェリーストップで敗北。その後の試合を欠場したが、最終公式戦で対戦を予定していたのがTJPだった。貫禄のBブロック1位通過を果たした石森と、怒とうの5連勝で勝ち上がってきたTJPによる1年越しに実現した一戦は、準決勝に相応しい技巧戦でスタートした。

 のっけからテクニックをぶつけ合う展開に。互いに関節技、絞め技を狙って競り合うが、石森は強引にネックツイストを決めて主導権。執ような首攻めで自分のペースに持ち込んだ。一方、TJPはエプロンでの変型アームブリーカーで石森の動きを止めると、空中殺法を連発して反攻。顔面ウォッシュやロコモーション式ハーフハッチなど得意技も繰り出すと、スワンダイブで飛びついてのDDTでチャンスをたぐり寄せた。

 そして、今回のリーグ戦で猛威を振るったランニングニーを狙ったものの、回避した石森は鉄柱に肩から叩きつけショルダーバスターにつなげて首攻めを再開。サイファーウタキもさく裂する。雪崩式ブラディークロスは未遂に終わるが、コーナー上でのスリリングな攻防になると、逆水平でTJPを場外まで叩き落とした。

 だが、TJPはロープから飛びついての急角度雪崩式フランケンで活路。後頭部にランニングーをぶち込むと、正面からも狙う。これを防いだ石森はラ・ミスティカからBone Lcokに捕獲。リング中央に引きずり込もうとするが、先を読んだTJPはピノイストレッチに絡め取る。が、さらに裏をかいた石森は首固めでクルリ。さらに、石森のスペルラナ、TJPのラリアットが連鎖し、両者大の字に。ハイスピードの先読み合戦に場内は一気にヒートアップする。

 TJPはカウンターの空中胴締め落としをドンピシャリ。ギリギリでキックアウトされても、スイング式DDTからマンバスプラッシュを投下すると、再びピノイストレッチへ。石森の抵抗を受けると、掟破りの逆Bone Lockに絡め取った。しかし、石森も屈せず、さらに動いて同じくBone Lockで逆転。切り返しを狙うTJPをそのまま立たせて、リバースブラディサンデーを決めると、続けざまにブラディークロスがさく裂し、石森が接戦を制した。

 石森が6年ぶり2度目の決勝進出。初優勝にあと1つまで迫った。大声援に支えられながらもあと一歩届かなかったTJPだったが、今年のスーパージュニアを盛り上げた立役者に大きな拍手が巻き起こった。

 あまりのダメージにコメントスペースで倒れ込んだ石森は「何だアイツ……。TJPか。ヤベえヤツだな、オイ。ホント危なかったぜ」とギリギリの勝利だったことを告白。それでも「次が最後だよな? DOUKIが来ようが、デスペが来ようが、最後にリングに立っているのはこの俺だ。ということで! 神の恵み、そう、グレイスだ」と断言していた。メインイベントの結果を受けて、6・9大阪城ホール大会のメインイベントで行われる優勝決定戦の相手はエル・デスペラードに決定。石森は悲願の初優勝を狙う。

 一方、TJPは「イシモリは世界一で、俺は勝てなかった。言い訳はしない」と敗戦の弁。「お前に獲られたよ。次の試合も頑張れよ。決勝だ。俺の時計もまた、動き出す。来年、再戦したいぜ」と石森にエールを送ると、「カラム(・ニューマン)、俺たちがお前をG1に出場させてやる。お前だけ出場させることは俺はしない。お前の横に立ち、(自分も)出場することを俺は楽しみにしている。一緒にG1を目指そう」とG1出場にも意欲を見せていた。


【石森の話】「※床に前のめりに倒れ込み、体を起こして座り込む)何だ、あいつ……TJPか。ヤベえヤツだな、おい。ホント危なかったぜ。てかよぉ、TJP、(後頭部に手をやり)そんな俺にダメージ与えんなよ。はぁ(と深いため息)次が最後、最後だよな? な? DOUKIが来ようが、デスペが来ようが、最後にリングに立ってるのはこの俺だ。ということで! 神の恵み、そう、グレイスだ」

【TJPの話】「結局、タイジ・イシモリはワールドクラスの男だったということだ。イシモリのことは、ここコーラクエンホールで、あいつがウルティモ・ドラゴンの生徒だった頃から知っている。俺もここでイノキさんの生徒だった。俺はあいつに勝てなかった。勝てなかった……。イシモリは世界一で、俺は勝てなかった。言い訳はしない。お前の飢えは理解している。この対戦は去年も組まれていたからな。でもお前は首を負傷し、叶わぬ対戦となった。お前が何年もの間望んでいた対戦だということや、同じブロックだとわかった時、この対戦を望んでいたことも知っている。実現したな。お前に獲られたよ。次の試合も頑張れよ。決勝だ。俺の時計もまた動き出す。来年、再戦したいぜ。でも俺のBOSJはこれで終わった。俺がやらないことはチームにも望まない。俺はアキラをこのBOSJで成功させたかった。でもあいつは今日ここにいない。それは仕方ない。でも俺がここにいるのも、あいつに付き合って参戦したからだ。NEW JAPAN CUPに出場したように負けたり、勝ったりしながらも次に向かうだけだ。カラム、俺たちがお前をG1に出場させてやる。お前だけ出場させることは俺はしない。お前の横に立ち、(自分もG1に)出場することを俺は楽しみにしている。一緒にG1を目指そう。ジュニアヘビー級、ヘビー級、無差別級…エル・キャピタンは必要なことはなんだってする」

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