6/29【DDT】小池都知事が史上初の都電プロレスに緊急参戦、鈴木みのるにチョップさく裂
史上初の『都電プロレス』が29日、都電荒川線(東京さくらトラム)で行われ、小池百合子東京都知事が視察。鈴木みのるにチョップを打ち込む緊急参戦を果たした。
DDTはこれまで銚子鉄道、千葉都市モノレール、小湊鉄道で列車プロレスを開催。昨年9月にはのぞみ号車内で史上初の新幹線プロレスを行い、大きな話題を呼んだ。
今回、戦場となったのは都電荒川線の荒川車庫前〜三ノ輪橋間の往復区間。高木三四郎CyberFight副社長と“プロレス王"鈴木のシングルマッチが組まれた。試合形式はどこでもフォールが可能なエニウェアフォールマッチ。7・21両国大会をもって無期限休養に入る高木はこれまで路上プロレス、新幹線プロレスを含め、鈴木にシングル3連敗。休養前に何としてもリベンジを果たしたいところだった。
荒川車庫前駅の前にある思い出広場で開会セレモニーが行われ、高木と鈴木が入場。プロレスラーでもある川松真一朗都議が出席し、小池都知事が公務として視察に訪れた。「今日はプロレスにはいいお天気。熱い戦いを期待しています」と二人を激励した小池都知事は「都電プロレス、スタート!」のオープニングコールも担当した。
小池都知事も始発電車に同乗して都電プロレスの幕が開けた。高木がチョップ、鈴木がエルボーを激しく打ち合う打撃戦を展開。高木が鈴木を羽交い絞めにすると、小池都知事が思いがけない行動に出た。身動き取れない鈴木にチョップを見舞ったのだ。プロレスデビューした形となった小池都知事は2駅目の小台駅で下車していった。
その後、アイアンマンヘビーメタル級王者ウナギ・サヤカ、佐藤光留、立花誠吾が次々に乗車。川松都議も加わり、鈴木が1対5の状況に追い込まれた。多くの選手が荒川七丁目駅で下車していった中、鈴木にタオルで絞め上げられたウナギがギブアップし、アイアンマン王座がタオルに移動。荒川二丁目駅で乗車した芸人のスギちゃんがタオルからアイアンマン王座を奪ったものの、即奪還されてしまった。
三ノ輪橋駅で折り返しとなり、復路1駅目の荒川一中前駅で歌手のファンキー加藤が乗車。「VOYAGE」を熱唱しながら立花にジャンピングニー、鈴木にエルボーを叩き込んだ。そして加藤はタオルから3カウントを奪い、アイアンマン王座を戴冠。宮ノ前駅で下車し、ベルトを持ったまま逃走していった。
再び高木と鈴木の一騎打ちの状況になると、小台駅で駅員が乗り込んできた。正体はまさかの獣神サンダー・ライガー。因縁深い鈴木は口論になり、掌底を食らったものの、高木のラリアットをかわすと、ゴッチ式パイルドライバーで3カウントを奪った。
55分7秒に及んだ都電プロレスは鈴木が制した。試合後、思い出広場に戻ると高木が休養前の引退を宣言。10カウントゴングが鳴らされたものの、途中で「ウソじゃ!」と前言撤回し、鈴木にストーンコールドスタナーをさく裂。激怒した鈴木が高木を追いかけて大会は終了となった。
試合には敗れたものの都電プロレスを成功で終えた高木は「今日の一番は小池都知事が公務で視察にいらっしゃったこと。プロレスが視察に来ていただけるくらい、市民権を得たスポーツだと証明できたのかなと。プロレスは最高のエンターテインメントだと思ってます」と胸を張って総括。そして「序盤の知事の空手チョップが一番効いた。あの空手チョップは力道山先生の空手チョップだと思うんです。都電50年の歴史、プロレスも何十年やってますが、脈々と受け継がれていくんじゃないかと。知事にとってのプロレスは空手チョップだと思う。50年の時を経て、都電で披露された」と小池都知事の“戦いぶり"を振り返った。
一方、鈴木は「みんな笑顔だったじゃない。都知事だってゲラゲラ笑ってたじゃないか。SPですら笑ってたから。引き込む力があるのがプロレスだよ」とキッパリ。担当の東京都交通局電車部長・神永氏は「都電でこういうことできるんだって! 大きな体のレスラー2人が存分に勝負してもらって。都電の可能性を発見させていただいたイベントになりました。皆さん、楽しんでもらえてありがたかった。よかったと思います」と満足げだった。
