【DRAGON GATE】創始者・ウルティモと歴史的和解 7・21神戸で初参戦実現へ 2019/6/6 23:59
『KING OF GATE 2019』後楽園ホール大会が6日、行われ、“創始者"ウルティモ・ドラゴンが初めてDRAGON GATEのリングに立ち、歴史的和解が現実に。7・21神戸ワールド記念ホール大会での初参戦が決定的となった。 ウルティモはDRAGON GATEの前身団体である闘龍門JAPANの創始者。しかし、2004年7月の神戸ワールド記念ホール大会を最後にウルティモと選手たちは袂を分かち、DRAGON GATEが立ち上げられた。それ以降、ウルティモとの間に溝が生まれ、所属選手との交流は断絶していた。 闘龍門JAPANから数えて今年は設立20周年。繋がりが途切れていた元所属選手の里帰り参戦が記念試合として実現してきたが、20周年記念大会でもある7・21神戸ワールド記念ホール大会に向けて、ウルティモ招聘が浮上。選手代表して愛弟子にあたる吉野正人が5・9後楽園への来場を呼びかけていた。 当日、本人は姿を現さなかったが、名代として大鷲透が登場。「15年という長い月日が経ちました。ウルティモ・ドラゴンがこのリングに上がるということはそんな簡単なことではない。ウルティモ・ドラゴンをここに呼び戻したいのは吉野正人、お前1人か? それともここにいるDRAGON GATEの選手全員なのか?」というメッセージを伝えた。吉野は所属選手たちの意思を確認。思いを1つにすると、大鷲は「今日のリング上の出来事次第で、来月の後楽園で返事を出す」とウルティモから授かったもう1つのメッセージを明かし、今大会に注目が集まっていた。 メイン後、吉野は緊張した面持ちでリングイン。2日前に大鷲を通じてウルティモからコンタクトがあり、2日前にカナダのトロントにいると連絡があったことを明かした。しかし、その後は連絡が途絶えているという。客席は諦めムードに包まれたが、その直後に場内は暗転。前奏付きでウルティモの入場テーマが「セパラドス」が流されると、大きなどよめきが巻き起こる。そして、照明が再び灯ると、リング上にはスーツ姿のウルティモが。場内は大歓声に包まれた。 15年ぶりに師匠と対面した吉野は「ウルティモ・ドラゴン校長、お久しぶりです。まさか校長がこのリングに本当に来てくれるとは思いませんでした。校長ありがとうございます。いや、ありがとうございますと言うより…校長、おかえりなさい」と手放しで歓迎。「このDRAGON GATEは今年設立20周年です。その20周年の最大のイベントと言えば、7月21日の神戸ワールド記念ホールです。そこで、ウルティモ・ドラゴンとしてぜひ試合をしてください。よろしくお願いします」と面と向かって出場をオファーした。 しかし、ウルティモの表情は硬い。この1ヵ月、世界各地を回りながら悩み抜いてきたことを明かし、「お前からのメッセージは十分に考えたつもりだ。だけどな、あまりにも時間が経ちすぎた」と否定的な姿勢を示すと、「本当に何日も何日も考えたけど、俺の中では申し訳ないが答えは出てないよ。ただ、こんな勝手に出て行った悪い親父にまた声をかけてくれたことは本当に感謝するよ。俺が言いたいのはこれだけだ。本当にありがとう」と握手を求めた。 吉野はウルティモの参戦を諦めきれず、師匠が差し出した手を頑なに握り返さない。ウルティモは複雑な思いを垣間見せつつ、リングを立ち去ろうとするが、そこに土井成樹とドラゴン・キッドが慌てて登場。師匠を何とか呼び止めた。その後、REDを除く出場選手が次々とリングイン。そこにはフリーのKAIや欠場中のB×Bハルクらの姿も。 土井は「7月21日、神戸のリングに上がってほしいと思っている選手は吉野だけでなく、ここに集まったDRAGON GATEの全選手です。DRAGON GATEの原点は闘龍門であり、闘龍門の原点は校長、あなたです。僕もぜひ神戸のリングに上がっていただきたいと思います」と思いの丈をぶつける。さらに、ウルティモと直接関わりのないYAMATOも緊張感を漂わせつつ、「これがDRAGON GATE全選手が出した答えです。DRAGON GATE、そして闘龍門を作ったウルティモ・ドラゴン校長にこのリングでまた試合をしていただきたい」と頭を下げた。 吉野も改めて出場を要請。ウルティモはしばらく思いを巡らせると、「土井はしばらく見ない間に本当に立派になったな。で、YAMATO君。初めましてと言われたけど、自分はよく雑誌で見てたよ」と2人に声をかけ、さらには一度DRAGON GATEを解雇になっている“brother"YASSHIをめざとく見つけ、「お前はなんでここにいるんだよ?」と問い詰めた。YASSHIは苦笑いをするしかない。 選手たちをしばらく見つめたウルティモは改めて吉野に声をかけると、「7月21日か…。とりあえず神戸に行くよ。ちゃんとコスチュームを持っていくからな」と出場に同意。拍手を浴びながらリングを降りると、無言で後楽園ホールを去っていった。 念願が成就し、ホッとした様子の吉野は「このDRAGON GATEのリングでウルティモ・ドラゴンの試合を見たいよな!?」と客席を煽ると、「これでますます今年のワールドが楽しみになってきたな!」と喜びを噛みしめていた。 ウルティモの参戦が実現すれば、当然、DRAGON GATE旗揚げ以来、初となる。対戦カードも気になるところだが、20周年に相応しい一戦となりそうだ。
『KING OF GATE 2019』後楽園ホール大会が6日、行われ、“創始者"ウルティモ・ドラゴンが初めてDRAGON GATEのリングに立ち、歴史的和解が現実に。7・21神戸ワールド記念ホール大会での初参戦が決定的となった。
ウルティモはDRAGON GATEの前身団体である闘龍門JAPANの創始者。しかし、2004年7月の神戸ワールド記念ホール大会を最後にウルティモと選手たちは袂を分かち、DRAGON GATEが立ち上げられた。それ以降、ウルティモとの間に溝が生まれ、所属選手との交流は断絶していた。
闘龍門JAPANから数えて今年は設立20周年。繋がりが途切れていた元所属選手の里帰り参戦が記念試合として実現してきたが、20周年記念大会でもある7・21神戸ワールド記念ホール大会に向けて、ウルティモ招聘が浮上。選手代表して愛弟子にあたる吉野正人が5・9後楽園への来場を呼びかけていた。
当日、本人は姿を現さなかったが、名代として大鷲透が登場。「15年という長い月日が経ちました。ウルティモ・ドラゴンがこのリングに上がるということはそんな簡単なことではない。ウルティモ・ドラゴンをここに呼び戻したいのは吉野正人、お前1人か? それともここにいるDRAGON GATEの選手全員なのか?」というメッセージを伝えた。吉野は所属選手たちの意思を確認。思いを1つにすると、大鷲は「今日のリング上の出来事次第で、来月の後楽園で返事を出す」とウルティモから授かったもう1つのメッセージを明かし、今大会に注目が集まっていた。
メイン後、吉野は緊張した面持ちでリングイン。2日前に大鷲を通じてウルティモからコンタクトがあり、2日前にカナダのトロントにいると連絡があったことを明かした。しかし、その後は連絡が途絶えているという。客席は諦めムードに包まれたが、その直後に場内は暗転。前奏付きでウルティモの入場テーマが「セパラドス」が流されると、大きなどよめきが巻き起こる。そして、照明が再び灯ると、リング上にはスーツ姿のウルティモが。場内は大歓声に包まれた。
15年ぶりに師匠と対面した吉野は「ウルティモ・ドラゴン校長、お久しぶりです。まさか校長がこのリングに本当に来てくれるとは思いませんでした。校長ありがとうございます。いや、ありがとうございますと言うより…校長、おかえりなさい」と手放しで歓迎。「このDRAGON GATEは今年設立20周年です。その20周年の最大のイベントと言えば、7月21日の神戸ワールド記念ホールです。そこで、ウルティモ・ドラゴンとしてぜひ試合をしてください。よろしくお願いします」と面と向かって出場をオファーした。
しかし、ウルティモの表情は硬い。この1ヵ月、世界各地を回りながら悩み抜いてきたことを明かし、「お前からのメッセージは十分に考えたつもりだ。だけどな、あまりにも時間が経ちすぎた」と否定的な姿勢を示すと、「本当に何日も何日も考えたけど、俺の中では申し訳ないが答えは出てないよ。ただ、こんな勝手に出て行った悪い親父にまた声をかけてくれたことは本当に感謝するよ。俺が言いたいのはこれだけだ。本当にありがとう」と握手を求めた。
吉野はウルティモの参戦を諦めきれず、師匠が差し出した手を頑なに握り返さない。ウルティモは複雑な思いを垣間見せつつ、リングを立ち去ろうとするが、そこに土井成樹とドラゴン・キッドが慌てて登場。師匠を何とか呼び止めた。その後、REDを除く出場選手が次々とリングイン。そこにはフリーのKAIや欠場中のB×Bハルクらの姿も。
土井は「7月21日、神戸のリングに上がってほしいと思っている選手は吉野だけでなく、ここに集まったDRAGON GATEの全選手です。DRAGON GATEの原点は闘龍門であり、闘龍門の原点は校長、あなたです。僕もぜひ神戸のリングに上がっていただきたいと思います」と思いの丈をぶつける。さらに、ウルティモと直接関わりのないYAMATOも緊張感を漂わせつつ、「これがDRAGON GATE全選手が出した答えです。DRAGON GATE、そして闘龍門を作ったウルティモ・ドラゴン校長にこのリングでまた試合をしていただきたい」と頭を下げた。
吉野も改めて出場を要請。ウルティモはしばらく思いを巡らせると、「土井はしばらく見ない間に本当に立派になったな。で、YAMATO君。初めましてと言われたけど、自分はよく雑誌で見てたよ」と2人に声をかけ、さらには一度DRAGON GATEを解雇になっている“brother"YASSHIをめざとく見つけ、「お前はなんでここにいるんだよ?」と問い詰めた。YASSHIは苦笑いをするしかない。
選手たちをしばらく見つめたウルティモは改めて吉野に声をかけると、「7月21日か…。とりあえず神戸に行くよ。ちゃんとコスチュームを持っていくからな」と出場に同意。拍手を浴びながらリングを降りると、無言で後楽園ホールを去っていった。
念願が成就し、ホッとした様子の吉野は「このDRAGON GATEのリングでウルティモ・ドラゴンの試合を見たいよな!?」と客席を煽ると、「これでますます今年のワールドが楽しみになってきたな!」と喜びを噛みしめていた。
ウルティモの参戦が実現すれば、当然、DRAGON GATE旗揚げ以来、初となる。対戦カードも気になるところだが、20周年に相応しい一戦となりそうだ。
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