1/16【プロレス大賞】MVP・オカダが五輪イヤーのオールスター戦開催を提案、対宮原、清宮にも色気 『2019年度プロレス大賞授賞式』
『2019年度プロレス大賞授賞式』(東京スポーツ新聞社制定)が16日、東京・品川のグランドプリンスホテル高輪・プリンスルームで行われ、受賞者が出席。MVP&ベストバウトのダブル受賞を果たしたオカダ・カズチカは「せっかくのオリンピックイヤー、負けないぐらいのプロレス界のビッグイベントを」とオールスター戦の開催を提案。全日本・宮原健斗、ノア・清宮海斗との越境対決にも色気をみせた。
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今年も恒例のプロレス大賞授賞式が盛大に催された。2019年プロレス界の顔たちといえる豪華な顔ぶれが壇上に登場して表彰を受け、功労賞の故・青木篤志さんは全日本・秋山準GM、青木さんの姉・小幡香純(かずみ)さんが代理で受賞した。
MVP(最優秀選手賞)は年間最高試合賞(ベストバウト)とダブル受賞を果たしたオカダ。1・5東京ドーム大会でIWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也とのダブルタイトルマッチに敗れ、IWGPヘビー級王座から転落。無冠での授賞式登場となったが、レインメーカーはベルトなしでも貫禄たっぷり。「1年間チャンピオンだったり、12回IWGPを防衛しても獲ることができなかったんですけど、俺ホントもう獲れないんじゃないかな、何をしたらいいんだろうと思ってたんですけど、今回受賞することができまして、ホントに2019年、結婚もしましたし、公私ともに充実した一年になりました」と4年ぶり4度目となったMVP受賞を改めて喜んだ。
そして、授賞式後の囲み取材では爆弾発言が飛び出した。オカダが強く意識するのは今年開催される東京オリンピック。「2020年はオリンピックイヤーということで、プロレス界も負けじと盛り上げて」と誓うレインメーカーは「せっかくのオリンピックイヤーですからね。2020年、オリンピックあったよねで終わりじゃ寂しい」と考えている。そこで「ベルトがないからこそできること、できる戦いがあると思う」と前置きしたうえで、「それこそオリンピックやるんであれば、負けないぐらいのプロレス界のビッグイベントを、こうやってたくさんの団体の人がいる中でやっても面白い」とオールスター戦開催を提案した。
昨年は2・19両国で『ジャイアント馬場没20年追善興行』、11・15大田区で『ザ・デストロイヤーメモリアルナイト』とオールスター戦の色合いが強い大会が開催されたが、そのいずれにもオカダは出場していない。無冠の今だからこそ、外にも目を向ける構えのレインメーカーは「プロレス大賞の授賞式でも同世代の選手とかもいたりするんで、そういう若い人たちのパワーで今のプロレスのパワーを広めることができたら、またそれも新日本プロレスに限らず、いろんな団体の発展というか、そういうのにもつながっていくと思う」とオールスター戦を望む意図を説明。これまで対他団体は数えるほどしかないが、「宮原選手とか清宮選手とかでも、また違う今の若い世代のプロレスができても面白いかなと思いますし、そういうのが実現できたらいいなと思いますね」と全日本、ノアのエースとの対戦にも色気をみせた。
MVP男の提案となれば、影響力も大。オカダ発言をきっかけにこの2020年、オリンピック級のオールスター戦が実現するか?
☆東京スポーツ新聞社制定『2019年度プロレス大賞』受賞者
▼最優秀選手賞(MVP)
オカダ・カズチカ(新日本)
▼年間最高試合賞(ベストバウト)
IWGPヘビー級選手権試合「オカダ・カズチカvsSANADA」(10・14両国国技館)
▼最優秀タッグチーム賞
諏訪魔&石川修司(全日本)
▼殊勲賞
宮原健斗(全日本)
▼敢闘賞
清宮海斗(ノア)
▼技能賞
飯伏幸太(新日本)
▼新人賞
ストロングマシーン・J(DRAGON GATE)
▼女子プロレス大賞
岩谷麻優(スターダム)
▼功労賞
青木篤志(全日本)
【授賞式の模様】
▼岩谷「みなさん、こんばんは! (場内がざわつく中)すいません、自分、こんばんはが決まり、あいさつみたいな感じなんですけど。スターダムのアイコン、1期生の岩谷麻優です。今回このような素晴らしい賞を受賞できて本当にうれしく思います。スターダム1期生でデビューしたんですけど、ホントにダメダメで、自分なんかホントにボロ雑巾のようになって、何回もプロレス辞めたいと思って逃げ出したりとか、先輩方が『あいつ早く辞めさせろ』と言われるぐらい落ちこぼれなレスラーでした。でも、ここまで成長できたのはホントにスターダムの小川さん(ロッシ―小川社長)のおかげです。ホントに小川さん、ありがとうございます。自分を見捨てないでくれてありがとうございます。今年はこの賞に負けないぐらい活躍をしていきたいと思います。そして、(東京スポーツ)酒井(修)社長、ぜひスターダム見に来てください。自分が(紫雷)イオさんとサンダーロックというコンビで最優秀タッグにノミネートされたことがあるので、今年からはぜひベストバウトとかタッグとか、女子からも選んでくれたらなと思います。それぐらいホントに頑張って女子プロレス界を盛り上げていきたいと思います。ありがとうございました!」
▼マシーン・J「DRAGON GATEのストロングマシーン・Jと申します。このたびは栄えある新人賞に選んでいただき、誠にありがとうございます。軽く自己紹介をさせていただきますと、おととし長い現役生活にピリオドを打った新日本プロレスのスーパー・ストロング・マシンの実の息子です。私は昨年4月にデビューしまして、そこから3ヵ月後のDRAGON GATE20周年を記念する年間最大のビッグマッチで団体史上最速でベルト戴冠を果たしました。こうして私がこの場にいられるのも選手、スタッフ、そして普段から支えてくださっているスポンサーの方々やファンの方々のおかげだと思っています。それから、このストロング・マシンのマスクを受け継いでリングに上がることを許してくださった新日本プロレス様に大変感謝しております。これからDRAGON GATEもっともっと外に発信していくために、まずは私が団体の先頭に立ってみんなを引っ張っていけるように、これからも精進してまいりますので、皆様、応援よろしくお願いします。ありがとうございました」
▼飯伏「新日本プロレスの飯伏幸太です。私は2回目の技能賞を受賞させていただいて、非常にうれしいんですけど、去年、僕、技能的なことを披露した記憶があまりなくて、技能賞というのは何なんだろうと。僕の目標であるMVP、2020年はMVPを取ろうと思います。というか獲らせて下さい。お願いします」
▼清宮「皆さん、こんにちは! プロレスリング・ノアの清宮海斗です。敢闘賞を受賞しました。ありがとうございます。ノアとしてあまり光の見えない状況から、このように2年連続でこういう表彰台に上がれて、やっと光がみえてきました。自分としては今年、年男なので、ガンガン攻めていって、プロレス界、ノアとして日本武道館、個人としては東京ドームを目標にして、新しい景色をみせていきたいと思います。ありがとうございます」
▼宮原「全日本プロレス、三冠ヘビー級チャンピオン宮原健斗です。このたびは名誉ある賞をいただき、本当にありがとうございます。これもいつも応援して下さるファンの皆様の最高のご声援のおかげだと思っております。まずは2020年、僕は三冠ヘビー級チャンピオンとして最多防衛記録を必ず更新すること、そして2020年、全日本プロレスの歴史は僕によって塗り替えられます。つまり全日本プロレスの今のシンボルは宮原健斗ということを必ず証明します。ところで! 酒井社長、あまり全日本プロレスの会場ではお見かけしませんね。お忙しいんでしょうか? お忙しいと思いますが、2020年は全日本プロレスの歴史が塗り替えられる年ですので、ぜひ、会場でその目で確かめていただきたいと思っております。お忙しいのは重々承知です。2020年も全日本プロレス! 最高」
▼秋山「全日本プロレスの秋山準です。本日は青木篤志の功労賞、誠にありがとうございます。青木は若手選手の指導、そして全日本プロレスの底上げ、全日本プロレスにとっても最大の功労者です。もっと一緒に頑張ってほしかったんですけど、天国に行ってしまいました……本日はありがとうございました」
▼諏訪魔「皆さん、こんにちは。全日本プロレスの諏訪魔です。石川選手と暴走大巨人としてタッグを組み、頑張って3年連続で最優秀タッグを受賞することができて感無量です。酒井社長、今日はありがとうございます。あのですね、酒井社長、ちょっとこっち来てもらっていいですか? (酒井社長が壇上に上がると)最優秀タッグありがとうございます。それと俺ら暴走大巨人、今年はスキャンダラスにいきたいと思ってるんですけど、スキャンダルといえば東京スポーツの一面だと思うんですよ。その一面に俺ら暴走大巨人が出るにはどうしたらいいのか、ぜひここで教えていただきたい。お願いします! 教えてください」
▼酒井社長「かつてないほどの○○事件とか、そういうのがほしいです」
▼諏訪魔「ありがとうございます!」
▼酒井社長「想像を超えるスキャンダルじゃないと、なかなか難しいです。よろしくお願いします」
▼諏訪魔「ありがとうございます。犯罪に手を染めないように気をつけて、一面目指して頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」
▼石川「全日本プロレスの石川修司です。最優秀タッグ3年連続受賞、この名誉ある賞に恥じない戦いをしていきたいと思います。3年連続獲れたということで、酒井社長、やっぱり東スポといえば、みこすり半劇場。みこすり半劇場に暴走大巨人の登場お願いします。そして一面と裏一面を飾りたいと思いますので、よろしくお願いします」
▼SANADA「改めて、プロレス大賞の中で一番ベストバウトが好きです。数ある、数えきれない試合がある中でSANADAの試合がベストバウトを受賞したということは、今まで大切にしてきた信念が間違いではなかったっていう自信になってますし、自信を持ってさらなる進化を続けていきたいと思います。ありがとうございました」
▼オカダ「こんにちは。新日本プロレス、レインメーカー、オカダ・カズチカです。ベストバウトは6年連続、そしてプロレス大賞MVPは4年ぶりなんですけど、1年間チャンピオンだったり、12回IWGPを防衛しても獲ることができなかったんですけど、俺ホントもう獲れないんじゃないかな、何をしたらいいんだろうと思ってたんですけど、今回受賞することができまして、ホントに2019年、結婚もしましたし、公私ともに充実した一年になりました。ありがとうございます。そして2020年はオリンピックイヤーということで、プロレス界も負けじと盛り上げていき、プロレスの熱をアマレスの皆さんにつないで、しっかり選手の皆様が金メダルの雨をたくさん降らせていただき、そのオリンピックの熱をまた僕たちが受け取ってプロレス界盛り上げて、オリンピックイヤーならぬレスリングイヤーに2020年、皆さんでしたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました
【授賞式後のオカダ】
――MVP受賞の感想を?
▼オカダ「そうですね。ホントにMVPも4回目ですけど、初めて一番最後に(式場に)入ったというか。僕がまだMVP獲ってた時はMVPから入場だったので、ホントに最後の最後、出ることによって、ホントに獲ったっていうのは凄く感じましたね、今年は。4年ぶりに獲って、ベストバウトは6年連続で獲って、毎年ここに来てますので、また来年も来れるように活躍したいなと思いますね」
――1・5東京ドームでベルトを落とし、次のシリーズから再起を目指すことになるが?
▼オカダ「もちろん、こういう場にもベルトがあれば一番よかったかなと思いますし。でもベルトがないからこそできること、できる戦いがあると思うんで。それこそオリンピックやるんであれば、負けないぐらいのプロレス界のビッグイベントを、こうやってたくさんの団体の人がいる中でやっても面白いかなと。やっぱりプロレスのパワーをレスリングに負けないように届けたいっていうのがありますし、そういうのがあってもいいんじゃないかなと。それはベルトがないからこそできることだと思いますし、できたらいいなと思いますね」
――それは新日本だけではなく?
▼オカダ「そうですね。プロレス界を盛り上げていかないといけないと思いますので。新日本プロレスもまだまだ盛り上がると思いますし、新日本プロレスというよりもプロレスのパワーを…僕は今ベルトがないからこそ、そういうことができても面白いんじゃないかなと思いますね」
――2・1札幌でジョン・モクスリーとタッグを組み、2・2札幌でタイチとのシングルが決まっているが?
▼オカダ「モクスリーは僕は触れたこともないですし、タイチさんはタッグマッチで戦ったりしてましたけど、シングルマッチはたぶん新日本プロレスデビュー戦以来なんじゃないかなと思うんで。それはそれでベルトがないからこそ、ある戦いなのかなと思いますし、そういう意味で札幌も2連戦で、東京ドーム超満員ならなかったですけど、ドームの熱というのを北海道に持っていって、日本全国持っていけたらと思います」
――タイチは「オカダにリベンジしたいんじゃないか」と発言していたが?
▼オカダ「そう思います? 僕がそう思ってるって(笑)」
――タイチは「ずっと逃げていた」とのことだが?
▼オカダ「まぁ、でもお互い変わったはずですから。僕の新日本プロレスのデビュー戦というのを生だったりテレビとかで見たことある人は、もう12年前ですか。12年でこんだけ二人のレスラーが成長して変わったんだなっていうのを感じてもらえればいいかなと。逃げてもないですし、また12年経った今のオカダ・カズチカvsタイチを見てもらいたいなというのがありますね」
――オカダ選手としてはオールスター戦的なビッグイベントをやりたい?
▼オカダ「オールスター戦でも僕はいいんじゃないかなと思いますけどね。チャンピオンだったらそんなことは言わずに、新日本プロレスのことを考えてたと思うんですけど、せっかくのオリンピックイヤーですからね。2020年、オリンピックあったよねで終わりじゃ寂しいじゃないですか。プロレスでもあんなオールスター戦があったんだよというのがあってもいいと思いますし。プロレス大賞の授賞式でも同世代の選手とかもいたりするんで、そういう若い人たちのパワーで今のプロレスのパワーを広めることができたら、またそれも新日本プロレスに限らず、いろんな団体の発展というか、そういうのにもつながっていくと思うんで、そういうのができたらいいなと思いますね」
――開催時期は夏?
▼オカダ「夏でもいいんじゃないですか。会場があれば。せっかくのオリンピックイヤー、次がいつくるかわからない中でそういうことができても面白いんじゃないかなと思いますね」
――誰と戦ってみたい?
▼オカダ「誰ですかね。でも他の団体のチャンピオンの人と戦ったことがないですし、他団体というと誰とやったぐらいかな? 飯伏さん、丸藤(正道)さん、諏訪魔さん、近藤(修司)さんとか。ホントに宮原選手とか清宮選手とかでも、また違う今の若い世代のプロレスができても面白いかなと思いますし、そういうのが実現できたらいいなと思いますね」