【WWE】シーナがレッスルマニアでの統一WWE王座挑戦決定、ロックと王者コーディ血祭りで衝撃のヒール転向 2025/3/2

 『イリミネーションチェンバー』が現地時間1日、カナダ・オンタリオ州トロントで行われ、ジョン・シーナがイリミネーションチェンバー戦を制し、『レッスルマニア41』での統一WWE王座挑戦を決定。試合後、ザ・ロックとともに王者コーディ・ローデスを血祭りに上げ、祭典を前に衝撃のヒール転向を遂げた。

 チェンバー戦は鎖と鋼鉄が使用された巨大鉄檻に囲まれたリングで6人が戦うもの。1対1で始まり、他の4選手はポッド内で待機し、5分経過ごとに一人ずつ試合に加わり、最後まで生き残った選手が勝者となり、レッスルマニアでの統一WWE王座挑戦権を獲得する。今年は3度のチェンバー戦制覇(2005年、2010年、2011年)を誇り、年内引退を控えるシーナがシードで出場。予選を勝ち抜いたCMパンク、セス“フリーキン"ロリンズ、ドリュー・マッキンタイア、ダミアン・プリースト、ローガン・ポールが名を連ねた。

 ローガン、ダミアン、パンク、シーナの順でポッド内へ。ロリンズとマッキンタイアの顔合わせで幕を開けた。ダミアン、ローガンに続いて、シーナは5人目として戦いに加わると、ロリンズにフライングショルダーを連発し、ダミアン、ロリンズにアティテュードアジャストメントを次々に決める大暴れ。大歓声の中、ローガンにファイブナックルシャッフル、アティテュードアジャストメントを次々に決めた。次の瞬間、マッキンタイアがシーナにクレイモアをさく裂させたが、ダミアンが回転十字固めで丸め込んで3カウントを奪取。ダミアンもローガンのポッド上からのフロッグスプラッシュを食らって敗退となった。

 そして最後の6人目となるパンクがリングイン。張り手からのGTSでローガンから3カウントを奪い、リング上はシーナ、パンク、ロリンズの3人となった。シーナとパンクはロリンズにパンチを交互に連発。シーナが抱え上げたロリンズにパンクがフライングラリアットを叩き込む連係が成立した。シーナが右手を差し出すと、パンクは抱擁で呼応した。

 次の瞬間、二人は激しく殴り合い、シーナがフライングショルダーを連発すれば、パンクは串刺しジャンピングニーで応戦。シーナがブルーサンダーで叩きつけたが、ファイブナックルシャッフル、STFはいずれもパンクが食い止め、GTSを狙う。読んだシーナがSTFで切り返すと、逃れたパンクはアナコンダバイスで捕獲。耐えたシーナはアティテュードアジャストメントを決めたが、それでもパンクは沈まない。

 ここでロリンズが割って入り、コーナーに上がったシーナをパワーボムで鉄檻の鎖に投げつけ、ポッドに激突させた。パンクにはペディグリーを敢行。パンクがGTSを予告しても回転エビ固めで切り返し、ターンバックルパワーボム、カーブストンプで一気に攻め込んだが、パンクはレッスルマニア初メインにかける執念で3カウントを許さず。パンクがGTS、シーナがアティテュードアジャストメントを立て続けにさく裂させてロリンズを仕留めた。

 これでリング上はシーナとパンクの一騎打ちに。右手を差し出したパンクは握手に応じたシーナにGTSをさく裂。2カウントで返したシーナがアティテュードアジャストメントを決めてもパンクは肩を上げる。が、ロリンズがカーブストンプで憂さ晴らし。すかさずシーナがSTFで絞め上げて勝負を決めた。

 シーナがチェンバー戦を制し、レッスルマニアでの統一WWE王座挑戦を決めた。試合後、王者・コーディがやってくると、シーナは自らロープを広げてリングに迎え入れ、「俺とお前でレッスルマニアだ」と握手を交わした。

 そこへ現れたのがロック。統一王者・コーディに「ロック様の王者になれ。俺が欲しいのはお前の魂だ」、「正しい決断をしろ。貴様の魂をロック様に売るのだ」と服従を迫っていたロックは『イリミネーションチェンバー』での返答を要求していた。

 リングに上がったロックはコーディの首に手をかけると、「俺のもとに来い。兄弟として俺を迎え入れろ。俺も俺の王者として迎え入れる。俺はお前の魂が欲しい。お前の魂が必要なんだ。答えがイエスならアメリカンナイトメアは永遠だ。お前の答えがノーなら今夜お前の夢は終わるぞ」と通告した。

 するとコーディは「俺はすべてが欲しい。だが、俺の魂は俺のものではない。なぜかわかるか? 俺の魂はこのリングとWWEユニバース(ファン)に捧げてるんだ。ロック、クソ食らえ!」と拒否。場内大歓声の中、コーディはシーナと握手、抱擁を交わした。

 ここで衝撃的かつ予想外の展開が起こった。ロックが何やら合図すると、シーナは突然コーディの急所を蹴り上げた。コーディの父ダスティ・ローデスの形見であるロレックスの腕時計を奪って何度も殴打。それでも飽き足らずシーナはマイク、そして統一WWEベルトで殴りつけ、コーディの額を叩き割った。再びベルトで殴打すると、ロックも「CODY'S SOUL」とあしらった革製ベルトで鞭打ちに。グッタリしたコーディを二人で踏みつけた。

 レッスルマニアでの統一WWE王座挑戦を決めたシーナがロックに魂を売ったのか、まさかのヒール転向。現役最後の頂点ベルト獲りを遂げるべく悪に手を染める姿勢を明確にした。

 『イリミネーションチェンバー』の模様は日本国内ではABEMAにて生放映された。