8/18【全日本】ひと夏のかげろう初黒星 近藤&鼓太郎が白星先行
『2018 SUMMER EXPLOSION』
東京・後楽園ホール(2018年8月18日)
Jr.TAG BATTLE OF GLORY公式戦=○近藤修司&鈴木鼓太郎vsTAJIRI&岩本煌史×
近藤&鼓太郎が岩本&TAJIRIから2勝目をもぎ取り、白星先行とした。
近藤&鼓太郎の超実力派タッグはここまで1勝1敗。8・9新木場大会では随所で好連係を披露し、望月&シュンに勝利している。この日の3戦目では無傷の2連勝中の“ひと夏のかげろう"岩本&TAJIRIと対戦した。
中でも火花を散らしたのが今年2月のジュニアリーグ優勝戦を争った近藤と岩本。その時敗れている岩本はエプロンに控える近藤にエルボーで奇襲。岩本がコーナーに下がると、近藤もお返しとばかりに突っ込んだ。突っかかってきた岩本を近藤と鼓太郎が捕まえ、ダブルインパクト式アッパー掌底を敢行。岩本がニーアッパーで反撃しても、近藤がキングコングラリアットを叩き込んだ。
引かない岩本も2発目をかいくぐると裏投げで近藤と鼓太郎を次々に投げて巻き返す。TAJIRIがハイキックで援護射撃すると、岩本はジャーマンで追い討ち。ハリケーンドライバー、高速ドラゴンスープレックス、ラリアットで一気にたたみかけた。そして孤高の芸術で一気に勝負を仕掛けたものの、読んだ近藤は首固めで切り返してガッチリ。岩本は返せず3カウントが入った。
ひと夏のかげろうに土をつけた近藤&鼓太郎が2勝目を挙げ、白星先行とした。試合後、収まらない岩本の眼前で頭を指して勝ち誇った近藤。「前半、時間かかるかなと思ったけど、途中であの小僧に火が点き出したから。もうあの時点で俺らの勝ちだよ。その都度その都度。あそこで俺らの作戦が確定した」と胸を張り、「くせ者のTAJIRIさえ出さなければ、あの若造だったら簡単に勝てる」とまで言い切った。
鼓太郎も「攻められたのもね、俺はたぶん最後の丸め込みのための布石だと思うから。そこから全て、やられていることも作戦通りだよね。完璧なる勝利」と近藤への信頼を強調。確かに二人は試合を重ねるごとにタッグチームとしての力を上げつつある。次戦は8・20岐阜大会のめんそーれ&ブラックVII戦。優勝への手応えをつかんだか、近藤は「この戦績次第ではさ、タッグのベルトも2本ぐらいあるんでしょ? もしかしたら活きてないかもしれない。俺たちは活かせるよ。どうかな、全日本プロレス」と意味深長に投げかけていた。
一方、3戦目で初黒星を喫した岩本&TAJIRIの次戦は明日8・19岡崎大会の梶&旭戦。「僕は個人的な理由で突っ走ってしまったんで、申し訳ないです」と詫びたように、岩本が近藤を意識しすぎたがゆえに最後の最後で落とし穴にはまってしまった。それでもTAJIRIが「もう1個も落とさなければ行ける、絶対。あっちだって開幕戦負けてるんだから。大丈夫だよ」と慰めると、岩本も「こんな言い方あれかもしれないですけど、まだ1敗なんで。自力優勝は消えないですよね」と前を見つつ残り3戦全勝を誓っていた。
【試合後の近藤&鼓太郎】
――即席とは思えないチームワークだったが?
▼鼓太郎「前も言った通り、お互い頭の中で語り合っているから、喋っているから。追い込まれてたけど、『大丈夫だ。俺に任せろ』って声が聞こえたし。何か狙っているんだなと俺は思って、ずっとリングの中を見てたけど、最後に丸め込みを残してるとはね。さすがの俺も思いつかなかったんで。俺が思いつかないんだから、向こうも思いつかないですよね。ある意味、俺もしてやられましたね。最後の展開は」
▼近藤「ダメージは残るけどさ、何てことねえよ、我慢すればいいだけだ。そんなことより勝ち点だろ? 俺と鼓太郎さんはその都度その都度なんだよ。ちょっと今日の試合は前半、時間かかるかなと思ったけど、途中であの小僧に火が点き出したから。もうあの時点で俺らの勝ちだよ。その都度その都度。あそこで俺らの作戦が確定した。くせ者のTAJIRIさえ出さなければ、あの若造だったら簡単に勝てる」
▼鼓太郎「攻められたのもね、俺はたぶん最後の丸め込みのための布石だと思うから。そこから全て、やられていることも作戦通りだよね。完璧なる勝利です。本当にヤバい時だけ行けばいいかなと思ってたんで。一応、一度対戦してるからね。タフさも十分わかっているし、あれぐらいで沈むもんじゃないから」
▼近藤「まあ、これがキャリアなんじゃない? ひとごとで言ったら。若いヤツじゃ持ってないもんだよ」
――このリーグ戦だけで終わらないチームであることを期待する声もあると思うが?
▼近藤「この戦績次第ではさ、タッグのベルトも2本ぐらいあるんでしょ? もしかしたら活きてないかもしれない。俺たちは活かせるよ。どうかな、全日本プロレス」
【試合後の岩本&TAJIRI】
▼岩本「TAJIRIさん、すいません」
▼TAJIRI「いや、最後は急すぎる。申し訳ない、本当に」
▼岩本「いや、僕は個人的な理由で突っ走ってしまったんで、申し訳ないです」
▼TAJIRI「随分なんか頭に血が上ってた感じで。あれは前回?」
▼岩本「そうです。ジュニアのリーグの決勝で近藤修司に負けてて、鈴木鼓太郎が出戻ってきた時のシングルでも負けているんですよ。勝ったことないんです、あの2人から」
▼TAJIRI「じゃあ、結構精神乱された相手だったんだ」
▼岩本「そうですね。いや、本当にすいません」
▼TAJIRI「けどまあ、タッグリーグが終わっても、個人として闘争の理由ができるよ。あとはもう全勝すればいいだけだから」
▼岩本「そうっすね。本当に申し訳ないです。個人の理由で行ったのは申し訳ないですけど、あそこで冷静になれなかった自分に責任があります」
▼TAJIRI「まあ、もう1個も落とさなければ行ける、絶対。あっちだって開幕戦負けてるんだから。大丈夫だよ」
▼岩本「こんな言い方あれかもしれないですけど、まだ1敗なんで。自力優勝は消えないですよね」
▼TAJIRI「明日は誰だっけ?」
▼岩本「明日はK-DOJOの梶トマトと旭志織」
▼TAJIRI「それはね、大丈夫。絶対大丈夫。取りこぼしなく」
▼岩本「もう落とせない。すいません」
▼TAJIRI「落ち着いて頑張りましょう」