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7/8【全日本】Evolution追放危機も佐藤、世界ジュニア初戴冠&青木獲得へ「14年培った武器だけで戦う」(写真あり)

 7・27後楽園大会で世界ジュニアヘビー級選手権試合を控える王者・青木篤志、挑戦者・佐藤光留が8日、神奈川・横浜市の全日本道場で会見。3度目の同王座挑戦となる佐藤は、“負けたらEvolution追放"を覚悟しながらも、個人の戦いを強調し、「僕は僕の武器。14年培ってきたパンクラスの武器だけで青木篤志と戦いたい」と全てをかけて“三度目の正直"となるジュニアの至宝初戴冠を見据えた。

 6・28札幌大会で金丸義信を退け、世界ジュニア初防衛に成功した青木。V2戦となる7・27後楽園大会では佐藤を挑戦者に迎え撃つことになった。6月シリーズでは諏訪魔の命を受けた佐藤からEvolutionにしつこく誘われたが、キッパリ拒否。それでも「二人でやろう」との呼びかけに呼応し、挑戦を受けて立ったのも「積極的に獲りに行きたい意志を持った選手なので、自分から拒む理由はない」と佐藤から世界ジュニアにかける強い思いを感じ取ったからだった。

 「全日本は掛け値なしにパッと見てでかいと分かる人間のぶつかり合い。その枠でジュニアの戦いがどんな存在意義があるか。それを証明するのが青木篤志と佐藤光留のタイトルマッチ。それを試合で表したい」。そう全日ジュニアの存在証明を見据える佐藤に、青木も共鳴。「ヘビー級とは違った戦いができると思いますし、佐藤光留という選手はまた違う、全日本にないプロレスをやってるので、違ったものをやっていける」とタイトルマッチにふさわしい戦いができると今から確信している。

 対する佐藤は昨年8月、第35代王者・金丸に挑んで以来、約1年ぶり3度目の世界ジュニア挑戦。しかも諏訪魔から世界ジュニア獲りと青木獲得を厳命され、“負けたらEvolution追放"もかかっている。奇しくもこの日は佐藤34歳の誕生日。バースデープレゼントとして、青木にEvolution入りを懇願したが、やはり拒まれ、ジュニアの至宝初戴冠を遂げ、青木を軍門に下らせたうえで、Evolutionに引き入れるしかなくなった。

 万が一、青木に敗れ、Evolutionから追放された場合、SUSHIから勧誘された「光る寿司親父」結成の道もあるにはあるが、佐藤は「全力で拒否しながら新ユニットを結成します」と宣言。「混乱を極める日本の政治のように、有利なところに寄生する、小さいユニットを作りたい」との案も考えてある。具体名は明言しなかったものの、Evolutionに寄生して生き残ろうとしているのは明白だ。

 今後の去就もかかった大一番となるが、佐藤は「世界ジュニアにかける気持ちというのは、青木選手、諏訪魔さんには申し訳ないですけど、個人的な気持ちしかない」と言い切った。敬愛してやまない諏訪魔らが展開するヘビー級とは違った、全日ジュニア独自の戦いをみせたい、との高い志があるからだ。

 かといって己の信念を曲げるつもりはない。「打撃も使う、飛び技も使う、関節技もまあまあ。だけど最後は投げ技だぜ。そういう平均点を上げるだけの選手が増えてる。そういうレスラーになって、青木篤志と戦うのは失礼な話」と青木に敬意を表しながら話した佐藤は、「僕は僕の武器。14年培ってきたパンクラスの武器だけで青木篤志と戦いたい」と格闘人生の全てをぶつける構えをみせた。

 「世界ジュニアのベルトを獲れば全て丸く収まること」と確信する佐藤は、そのためにも「プロレスの練習は一切せず、パンクラスの道場での練習だけで挑みたい」と培った技術にさらなる磨きをかけ、青木の対角線上に立つ。

【会見における青木、佐藤】
▼青木「負けてもいますし、もともと世界ジュニアのベルトに積極的に獲りに行きたい意志を持った選手なので、自分から拒む理由はない。むしろやりたいと思ってたので、全力でベルトを守りたいと思います」

▼佐藤「今回で3度目の挑戦になります。1回目が昔の仲間で、2回目は金丸さんと分裂後にやりました。もし世界ジュニア奪取に失敗することがあれば、もう一回分裂させることになるので、それは避けて、これを獲って終わらせたいと思います」

――世界ジュニアへの思い入れは?

▼佐藤「僕が最初に全日本に上がり始めた時と今の全日本は大きく様変わりしてる。具体的にいうと全日本の中心はヘビー級の戦いだと思う。今のプロレス界はちょっと大きいジュニアヘビー級がヘビー級扱い。その中で全日本は掛け値なしにパッと見てでかいと分かる人間のぶつかり合い。その枠でジュニアの戦いがどんな存在意義があるか。それを証明するのが青木篤志と佐藤光留のタイトルマッチ。それを試合で表したい。そう思ってます」

――佐藤の発言を聞いて意識するところは?

▼青木「もちろん佐藤選手の言ってることは異論どころか共感するところがかなりあります。今の全日本でヘビー級の戦いの中に僕たちジュニアが入る中で、かなりの違和感は感じてます。そのジュニアの選手が胸を張って堂々と戦えるのが世界ジュニアのベルトだと思ってるので。とにかくヘビー級とは違った戦いができると思いますし、佐藤光留という選手はまた違う、全日本にないプロレスをやってるので、違ったものをやっていけるかなと思います」
※続きは別項に掲載します

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