4/9【DRAGON GATE】しゃちほこBOYが主役奪取 ススムから殊勲の勝利でツインゲートV1、次期挑戦者を指名へ 後楽園大会(写真あり)
『THE GATE PASSION 2015』後楽園ホール大会が9日、行われ、メインイベントでしゃちほこBOYが格上のジミー・ススムから殊勲の3カウントを奪い取り、吉野正人とのタッグで保持するオープン・ザ・ツインゲート統一タッグ王座の初防衛に成功した。
ユニット抗争の決着を付けるべく3・6後楽園でMAD BLANKEY、MONSTER EXPRESS、Dia.HEARTS、ジミーズによる6人タッグ4WAYマッチが行われた。試合を制したのは無冠の伏兵ジミーズ。やっと形に残る実績を掴むと、ススム&ジミー・カゲトラの“元祖ジミーズ"がツインゲート挑戦を表明した。
ジミーズの快進撃は続く。3・29佐賀ではススム&カゲトラに堀口元気H.A.Gee.Mee!!を加えたトリオでDia.HEARTSの保持するトライアングルゲート王座に挑戦し、タイトルを奪取。その勢いのまま今大会に駒を進めてきた。
受け止める王者は吉野&しゃちほこ組。3・1大阪でYAMATO&サイバー・コング組からベルトを奪い取ったばかりで初防衛戦となる。初の同王座戴冠を果たして歓喜の涙を流したしゃちほこにとって、過去2度もツインゲート王座を巻いたことのある挑戦者は完全に格上。試合前から苦戦が予想されていた。
まずは王者組が先手。ススムが得意とするジャンボの勝ち!を封じるべく、入れ代わり立ち代わりで右腕攻めを展開する。対する挑戦者組は慌てず、実力で一枚落ちるしゃちほこに照準。腰攻めで圧倒した。しゃちほこは腰を押さえて悶絶するばかり。ローンバトルが続いた。
吉野との同時ケブラーダで何とか反撃を狼煙を上げると、吉野のフロムジャングルとしゃちほこのロメロスペシャルの共演も披露する。さらに吉野はミサイルキックを浴びせるのと同時にセントーンを堕とす荒技でジミーズの2人をナデ斬りにした。
タッグ王座奪取に燃えるススムも追いすがるが、吉野も引かない。吉野のトルベジーノ、ススムのジャンボの勝ち!が交互にさく裂したが、吉野がラリアットを振り抜くと、ソルナシエンテに捕獲。しゃちほこがカゲトラを分断すると、場内は騒然となった。
もはや失神寸前。体の力が抜けてしまったススムだったが、何とか耐えきると、しゃちほこを払いのけたカゲトラのカットが間に合う。逆襲に転じたジミーズは連続技へ。ススムの串刺しジャンボの勝ち!→カナディアンロッキーバスター→カゲトラのダイビングエルボードロップ→619→ロープ上で側転してからの飛びつきDDT…と勝負が決してもおかしくない大技がしゃちほこに立て続けに決まった。そして、とうとうカゲトラの車懸りがさく裂。勝負あったかに思われた。しかし、間一髪吉野がカットイン。場内はさらに沸騰する。
ならばと今度はススムがリングに飛び込んだ。カゲトラがトペで吉野を場外に足止めすると、ススムはこん身のジャンボの勝ち!を叩き込んでしゃちほこに3カウントを迫る。もはや陥落は避けられない状態に。
それでもしゃちほこは驚異的な粘りを発揮。何度もジャンボの勝ち!になぎ倒されても、決して3カウントは許さない。合計3発の豪腕をしのぎきると、夢限を狙ったススムの背後に不時着し、トルベジーノから十字固めに繋げるレッドエイティーンで殊勲の勝利を奪取。薄氷の初防衛を果たすと、場内はわれんばかりの「しゃち」コールに包まれた。
MONSTER EXPRESSの仲間・鷹木信悟に肩車されて、歓喜の雄叫びを上げたしゃちほこは、マイクを持つと、独特のしゃがれ声で「諦めそうになったんですけど、皆さんのおかげで勝つことができました。ありがとうございます」とファンにあいさつ。仲間たちにも感謝の意を表した。
以前は勝ち星に恵まれず、前座でくすぶっていたしゃちほこ。しかし、ススムから3カウントを奪い取った今、当時の面影はもうない。「俺は今まで散々負け続けて、正直負けることに悔しさを感じなくなることもありました。でも、アミーゴ(吉野)とタッグを組むことによって勝ちにこだわる試合、勝ちにこだわる夢を持つことができました」と宣言。そして、「今まで散々俺をボコボコにしてきたヤツらをこれから仕返ししてやろうと思います」とリベンジロードに乗り出すことをぶち上げた。
相棒・吉野も「俺はこんな気を強く持ったしゃちになるのをずっと待っていたんや。しゃち、どんなチーム、どんなタッグの挑戦でも受けようやないか!」と後押し。ファンも大きな拍手を送った。
強気一辺倒のしゃちほこは「挑戦表明なんて待っていられねえんだよ。これから俺が動いて近日中に挑戦者を指名してやるよ」と断言。最後も「僕らDRAGON GATEはもっともっと熱い試合をして、もっともっと盛り上げてますんで、これからも応援よろしくお願いします」とメッセージ。王者として完璧に大会を締めると、場内は再び「しゃち」コールに包まれた。
