10/18【NOAH】「真壁&本間の利用価値は“知名度"だけ」 10・23横浜GHCタッグ戦へ丸藤&矢野インタビュー
10・23横浜文体大会で“GBH”真壁刀義&本間朋晃組を挑戦者を迎えることになったGHCタッグ王者の丸藤正道&真壁刀義組。新日本10・10両国大会で矢野が真壁を徹底挑発して王座戦へと結びついたが、そこには矢野のシンプルすぎる思惑があった――。
【丸藤正道&矢野通インタビュー】
――まず10・8後楽園での防衛戦、オカダ&YOSHI-HASHI戦を振り返ると?
▼丸藤「そうですね。言うなれば、リングにいたノアの人間は俺だけですから。まあ、状況的には珍しい中でのタイトルマッチでしたが、そこに俺がいるかぎり、ノアでの戦いとなるので、とくに気にしなかったというか。厳しい戦いでしたけど、ちゃんと防衛することができたので結果オーライじゃないですかね」
――試合後にはYOSHI-HASHI選手のことを評価していました
▼丸藤「うん、あの試合での彼は技術もスピードもあったし、素直にいい選手だと思いましたよ。(矢野をチラッと見て)普段は知らないですけど(笑)」
▼矢野「ククク…」
――矢野選手は同門であるオカダ&YOSHI-HASHI組と、ノアマットで戦った感想はいかがですか?
▼矢野「別になんともないです。でも、ベルトが懸かった試合なんで、『一応、負けるわけにはいかないな』ってくらいで」
▼丸藤「一緒にベルトを巻いていることが、このチームの唯一の繋ぎ目というか。なくなったら、解散してしまう予感がするので(笑)」
▼矢野「人知れず、シレッと解散するでしょうね(笑)」
――10・23横浜文体では真壁&本間組を迎え撃つことになりましたが、新日本10・10両国大会で矢野選手と真壁選手の間に遺恨が生まれたのが発端になります
▼矢野「遺恨も何も、そもそも嫌いだし(笑)」
――かつて一緒にIWGPタッグのベルトも巻いていましたが…
▼矢野「(さえぎるように)その頃から嫌いだし(笑)」
▼丸藤「ハハハ、嫌いの年季が凄いですね(笑)」
▼矢野「いやあ、嫌いっていうか、いけすかないっていうか。まあ、コッチがクレバーとクレバーなら、アッチはバカとバカのチームですからね。ただ、数式だとマイナスとマイナスを掛け合わせるとプラスになるんで、その辺は警戒しないと」
――真壁選手からは『俺の恐ろしさを一番知っているのは矢野』というコメントもありました
▼矢野「いや、一番知らないです(笑)」
――……丸藤選手はこのカードを聞いたときの感想は?
▼丸藤「俺、両国でそんなことが起きていたなんて、全然知らなかったんですよ。次の日、『あ、そうなんだ…』って思ったくらいで。でも、矢野さんきっかけでGHCのタイトルマッチが決まるのも珍しいことだと思うので、いつもは俺のほうが前面に出ているイメージがありますけど、こと今回に関してはパートナーにシッカリついていこうと思います(笑)」
▼矢野「……(ニヤニヤ)」
――丸藤選手は今夏G1で真壁選手とシングル初対決を行なっていますが、どんな印象を?
▼丸藤「あのときは俺が勝ちましたけど、真壁選手は身体がデカいし、パワーもあるし、とくにパンチが痛かったですね。まさにゴリラみたいで」
▼矢野「まんまですよ、ゴリラみたいじゃなくて、ゴリラです(笑)」
▼丸藤「フフフ。まあ、相手は自分よりもキャリアのある選手ですし、いい糧になったと思います。でも、勝利してこその糧だと思うので、今度のタイトルマッチも負けるわけにはいかないですね」
――1999年のプロレス大賞新人賞を丸藤選手が獲得しましたが、本間選手はその時2位だったことを根に持っているようですが…
▼丸藤「まったく覚えてない(笑) さすがに自分が獲ったのは覚えてますけど」
▼矢野「アイツはただでさえバカなんだから、そんな昔のことを記憶するのに小っちゃい脳ミソ使ってどうすんだって話ですよ(笑)」
▼丸藤「ハハハ!(笑) 当時はまだ、本間選手が新日本所属じゃなかった頃ですよね?」
――当時は大日本プロレスで“デスマッチ新世代"として活躍していました
▼丸藤「なるほどね。まあ、本間選手は賞がほしかったのか、名誉がほしかったのか、お金がほしかったのか。そのへんはよくわからないですけど、そこまで悔しい思いを持っているのなら、今年のベストタッグ賞候補の俺たちとガッチリ試合をして、自分たちも賞を狙えばいいんじゃないですかね? ただ、コッチが持っているベルトは、そう簡単に獲れるものじゃないですけど」
――真壁&本間組も昨年の新日本ワールドタッグリーグ戦を制し、今年の1・4東京ドームではIWGPタッグベルトを獲得…と実績もありますが…?
▼矢野「あんな、勝ったらお涙頂戴みたいなわざとらしいチームと、俺らは違うんで。コッチはいまや、勝つのが必然になってるんでね」
――真壁&本間組といえば、バラエティ番組出演などでお茶の間への知名度は業界屈指ですが、そのあたりについては?
▼矢野「逆にいえば、アイツらにはそれしか価値がない(笑)」
▼丸藤「じゃあ、そこをコッチはおもいっきり利用させてもらいましょうか。ビッグマッチであの二人に勝てば、俺たちの名前も目立つことになると思うので」
▼矢野「そこを見越して、俺もちょっかいを出したというか、今回の集客にもつながるだろうし。ホント、そこだけですよ、あのバカ二人の利用価値は」
▼丸藤「あ、そういえば俺、昨日は空手道場で練習をしてきまして」
――空手とノアのプロレスをいま以上に世の中へ浸透させるため、極真会館北越谷道場で齋藤彰俊選手と公開練習を行なったんですよね
▼丸藤「“こけし"の頭をフッ飛ばす蹴りを体得してきましたよ」
――“こけし殺法"への対策は抜かりがない、と
▼丸藤「え、こけし殺法ってなんですか、こけし殺法って(笑) まあ、こけしにもいろいろあるのは観ていますし、お客さんが期待しているのも知っていますよ。でも、そのこけし殺法を……、(矢野のほうを見て)こけし殺法ってなんですか?(笑)」
▼矢野「知らないです(笑) いや、アレも相手になかなかヒットしないから、観客も沸くようになっただけですよ。あんなもん、博打みたいなもんだし、アイツら全然大したことない!」
▼丸藤「そう、相手チームに俺らが負けているのは“黒さ"だけです! そもそも、そこでは競ってないですからね(笑)」
▼矢野「ククク。あとは、こけしの頭の“進行度"で負けてるくらいかな(笑)」
――言葉の節々から余裕が伺えますね(笑)
▼丸藤「まあ、今回の王座戦は、激しさの中にもプロレスの楽しさというか、矢野さんのスタイルが存分に発揮されるような試合になると思います。いままでの王座戦とはまた、一味違った試合になりそうですね」
――それでは改めて意気込みを
▼丸藤「とりあえず、俺と矢野さんのタッグは、これからも突っ走っていくつもりなので。今回、世間的にも知名度のある相手ということですけど、ぜひテレビ越しじゃなくて、会場に観にきてほしいですね。彼らが俺たちにやられる姿を」
▼矢野「(大声で)矢野通自伝『絶対、ためにならない本』、絶賛発売中! 今回の王座戦の予習復習に、ぜひお買い求めを!(笑)」