プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

4/24【WRESTLE-1】NEW ERA内部分裂に「みんなが向く方向を揃えたい」 W-1提供・稲葉インタビュー

 現在、W-1タッグ王座、W-1クルーザー級王座、リザルト王座、UWA6人タッグ王座と無差別以外のW-1にある王座を手中に収めている若手ユニットNEW ERA。4・19後楽園大会では土肥孝司&熊ゴローvs稲葉大樹&児玉裕輔のW-1タッグ王座戦、吉岡世起vsアンディ・ウーのW-1クルーザー王座戦とNEW ERA同士によるタイトルマッチ2試合が実現した。これがW-1の活性化につながると信じていたはずが、逆に内部に亀裂を生じさせてしまっている。4・23川口大会では児玉が離脱を表明したり、吉岡が稲葉に食ってかかったりと表面化。リーダーの稲葉はこの現状に「僕らでW-1を変えていくという志しでNEW ERAを作ったわけなんで。NEW ERA同士でタイトルを争うということは理想の形になってきているんですよ。だから、ここでもう一度一致団結というか、みんなが向く方向を揃えたいですよね」と軌道修正を誓っている。W-1提供の稲葉インタビューは以下の通り。

【稲葉インタビュー】
──稲葉選手、ここ最近NEW ERAの周辺がいろいろと騒がしくなってきて、気になることがいくつかあるので、リーダーとしてお話をお聞きしたいんですけど、よろしいですか?

▼稲葉「はい、大丈夫ですよ」

──まず、4月23日の川口大会で稲葉選手と児玉選手が河野選手と伊藤選手とのタッグマッチに敗れ、児玉選手がフォールを取られてしまったと。4.19後楽園大会での土肥熊とのタッグ王座戦も児玉選手が敗れ、その前の4.16神戸大会でも自身が負けている。川口大会のバックステージでは児玉選手は大好きな稲葉選手に迷惑をかけるのが嫌なので、NEW ERAを離れたいとおっしゃっていましたね。

▼稲葉「大好きって(笑)。いや、真面目な話、僕は児玉さんに足を引っ張られているとは思ってないですよ。僕が助けられなかったのも悪いと思っているし、タッグチームってそういうもんじゃないですか? 逆に僕が危なかったら児玉さんも助けてくれると思うし、僕に迷惑をかけているとか思ってほしくない。負けたのは児玉さんのせいじゃなくて僕のせいでもあるんで、そこは一人で思いつめないでほしいですね」

──タッグマッチの勝敗は一人で背負い込むものじゃないと。

▼稲葉「はい。なんのために俺がいるんだって話ですよ。負けてつらいんだったら、そのつらさも一緒に背負いますよ。今は負けが込んでつらいかもしれないけど、ここを一緒に乗り越えて、またタッグ王座に挑戦したいです。僕はまだまだ児玉さんとのタッグでやっていきたいんで、喜びも悲しみも苦しみも2人で分かち合っていきたいですね。それがタッグチームというものじゃないですか」

──なるほど。ただ、それだけ児玉選手は思い詰めてるってことなんだと思うんですよね。

▼稲葉「その気持ちを乗り越えないと本当の意味でのタッグチームにはなれないです。だから、そこは僕が児玉さんをうまくカバーして、気持ちの面でもケアをしていきたいですね」

──児玉選手に関してはメンタルの面でケアしていくと。ただ、NEW ERAで発生している問題は児玉選手だけじゃないですよね。

▼稲葉「そうなんですよ……。吉岡さんのことですよね」

──そうです。川口大会のNEW ERAタイムで稲葉選手が、「新クルーザー王者のアンディ・ウーさんです」と紹介してしまったわけですけど、そのアンディ選手にベルトを取られた当事者の吉岡選手もその場にいて、みんなの前でそんなことを言われて非常に屈辱を感じてしまい、試合後に稲葉選手に食ってかかってきましたよね。

▼稲葉「そこは正直、『やってしまった……』という気持ちですね」

──反省していますか(笑)。

▼稲葉「反省しています……。ただ、言い訳じゃないですけど、NEW ERA対決として行なわれたアンディさんと吉岡さんのクルーザーチャンピオンシップは素晴らしい試合だったし、2人とも凄いなという思いがあったわけで。でも、チャンピオンはアンディさんだったので、そうやって言っちゃったんですけど、そこは本当に素直な気持ちなんですよ」

──要は吉岡選手を貶めるつもりは一切ないと。

▼稲葉「ないです、ないです! 決してないです! でも、言われてみれば確かに配慮が足りなかったかもしれないですね……。もうちょっといい方法があったんじゃないかって思います」

──同じチーム内で勝者と敗者がいるっていうのは難しいですよね。でも、その一件で吉岡選手からリーダーとしての資質を問われてしまったわけですけど、稲葉選手的にはどうですか? 「おいおいちょっと待てよ」っていう気持ちもあるんじゃないんですか?

▼稲葉「まあ、自分で言うのもなんですけどまとめるのに必死ですからね。僕はちゃんとやってるつもりなんで、リーダーとしてどうのこうのって言われると、ちょっと八つ当たり的な感じもしますけどね」

──八つ当たり(笑)。

▼稲葉「2人で凄い試合をしたんですから。その結果、今回はアンディさんが勝ったわけで、試合には勝ち負けはつきものだし、それはそれでしょうがないじゃないですか? その結果を受け止めて、吉岡さんは次に進めばいいわけですからね。確かに僕が配慮に欠けていた部分もありますけど、リーダーとしてどうのこうのっていうのはちょっと違う気がしますけどね」

──納得のいかない部分があると(笑)。まあ、NEW ERAってよく見ると一癖も二癖もある人が多いじゃないですか? やっぱりまとめるのは大変ですか?

▼稲葉「大変ですよ(笑)。みんな好き勝手やって。でも、まとまったら凄い力になると思うんですけどね」

──パッと見の話になっちゃいますけど、土肥熊と稲葉選手たちって同じチームには見えないですよね(笑)。どうも系統が違うというか。

▼稲葉「いやいや僕は土肥熊は好きなんですけど、仲良くなれそうというか」

──あれ、今まで仲良くなかったんですか?(笑)。

▼稲葉「いやいやそんなことないですよ(笑)。でも、この間の後楽園で闘って、土肥熊のチームとしての強さも感じたし、NEW ERAとしても後楽園でタイトルマッチができたっていうのは凄く自信になりましたから。僕と児玉さんは負けてしまったんですけど、NEW ERAというくくりでは凄く良かったと思うんですよね」

──まあ、今ゴタゴタしているのが不思議なぐらいちゃんと結果を出していますもんね(笑)。

▼稲葉「そうなんですよ。クルーザーもNEW ERA同士だったし、タッグもNEW ERA同士でやったし、UWAの6人タッグのベルトもNEW ERAで持っている。あと持ってないのは無差別だけなんで。だから、このままいけばNEW ERAでW-1を変えていけると思うんですよね」

──川口大会でも土肥熊でリザルトのタイトルマッチをやりましたけど、NEW ERA同士でタイトルマッチをやるのは大歓迎だと。

▼稲葉「そうですね。それがW-1の活性化につながっていくと思うんで。僕らでW-1を変えていくという志しでNEW ERAを作ったわけなんで。NEW ERA同士でタイトルを争うということは理想の形になってきているんですよ。だから、ここでもう一度一致団結というか、みんなが向く方向を揃えたいですよね。今はみんなあっちこっち向いちゃっている状態なんで」

──ただ、そのNEW ERA同士でタイトルを争ったことが今回のギクシャク具合を生み出してしまったと思うんですけど。

▼稲葉「そうですね(笑)。まあ、レスラーなんで自分が一番というのがありますからね。ただ、僕個人の思いで言うと、土肥熊に負けましたけど、彼らとよりいっそう分かり合えたっていう部分はあるんですよ。だから、みんなにもそういう思いを持ちながら闘ってもらいたい」

──そんなジェラシーを抱いていないで、もっと高い志を持って闘ってくれと。

▼稲葉「そうです」

──あと気になるのは芦野選手が「NEW ERAの中にも組みたいって言っている選手がいる」っていう発言なんですよね。それには心当たりはありますか?

▼稲葉「僕は全然ないですね。NEW ERAにはいないと思っています。僕はNEW ERAは一つというか、同じ最終目標を持った人間が集まったユニットだと思っているんで、芦野と組みたい人間はいないと思っていますね」

──いわゆる若い世代の中では芦野選手だけがNEW ERAではなく、独自の道を歩んでいるわけですけど、それはどう見ているんですか?

▼稲葉「まあ、芦野自体が結果を出しているんで、それはそれでいいんじゃないですか?好きにやってもらったらいいと思いますけどね。ただ、彼と組もうとしている人間はNEW ERAにはいないと思います」

──仲間を堅く信じているわけですね。あとイケメン選手がいよいよ5.4後楽園大会で復帰してくるんですけど、それは心強いですか?

▼稲葉「はい。イケメンがいると会場の雰囲気がパッと明るくなるじゃないですか? それが今W-1に必要だと思うんですよね。イケメンみたいに場の雰囲気を賑やかにできる人間がNEW ERAに戻ってきてくれると、またちょっといろんなことが変わってくるかなって」

──ただ、わりとリングから離れていましたし、今のNEW ERAの状況を見ているとちゃんと合流できるのか、こっちは不安に思っちゃいますね。

▼稲葉「いや、大丈夫だと思うんですけどね。そんなに深く考えてないし、絶対に大丈夫だと思うんですけど」

──わかりました。では、この4月の後半でがたがたしてしまったNEW ERAですが、もう一度稲葉選手がまとめると。

▼稲葉「はい、それがリーダーの役目だと思っているんで。僕らが一つになれば大きな力になると信じているので、どうにかもう一度チーム内を一つにします。期待していてください」

プロ格 情報局