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5/8【NOAH】通学中の定時制高校に“ヘデック対策委”設置 大原が高校一丸でHAYATA攻略へ

 5・27大阪大会でHAYATAの挑戦を受けるGHCジュニアヘビー級王者・大原はじめが、自身が通う定時制高校でHAYATAの必殺技“ヘデック"に関する対策委員会を設置する考えを明かした。

 3月の後楽園でHAYATAに丸め込まれて挑戦のきっかけを作った大原だが、前哨戦を通じて生まれた“頭痛"の種はHAYATA必殺の“ヘデック"だった。4・30大阪大会の試合後に不意打ちで浴びてKOされ、5・3後楽園大会では直接3カウントも献上。「ヘデックという技に対して受け切れていない…というか対策がとれていない」とゴールデンウィークも悩んで出した答えが、“対策委員会"の設置だった。

 大原は今年4月から定時制高校に通う“現役高校生レスラー"でもある。現在32歳の大原だが、15歳の男女に囲まれて学び舎に通う顔も持つ。クラスメイトは誰一人として“プロレス"を知らなかったが、担任教諭の協力もあってクラス内に徐々に浸透。そこで受けた感想や疑問が、レスラーとして焦げ付いていた固定観念を崩し、新たな価値観を生み出したという。

 会見で大原は「今までとは違う手法を取ろうと思ってます。高校で英語の先生や国語の先生、数学の先生や保健体育の先生。さまざまな先生がたに相談してみようと思います。プロレスを観たことが無い方々から教えてもらう、アドバイスをもらう…っていうのは重要だと思っています。なのでしっかり対策委員会を通じてヘデック対策を練り、前哨戦を戦い、そしてベストな状態で大阪のタイトルマッチを迎えようと思っております」と話した。

 どんなアイディアが生まれたかも、自身のSNSなどを通じて発信していく予定で、高校生活とプロレスを通じて学びにつなげる課外授業的な試み。「高校生の年代に何が響いて、どうファンになってくれるのか。それが分かればこれからのノア、プロレス界にとっても凄く意味のあることだとも思う」とも話した。

 さらには「5月のゴールデンウィークにみんなで会場に行く…という話もあったんですけど、自分としては防衛戦で勝ってからのほうが良いかな…という気持ちがあります」と明かした。HAYATA攻略の暁には、学友や先生を会場に招くことも視野に。まずは“高校一丸"となって難敵HAYATAに立ち向かう。

【会見の模様】

▼大原「皆さん、こんにちは。今日もムイビエン、大原はじめです。HAYATAには3月の後楽園では丸め込みで3カウントを奪われ、先月の大阪と今月の後楽園ではヘデックという技でKOされてしまいました。ヘデックという技に対して受け切れていない…というか対策がとれていない。どんなタイミングで来るのか、どう受ければ良いのか…まだ分かっておらず、先日の後楽園ではモロに頭からマットに刺さってしまって、動けなくなってしまいました。ヘデックに対して凄く苦手意識が生まれていまして、どうやって対策をすればいいのか。そんなことを考えながらゴールデンウィークも過ごしていました。まさに悩んで悩んで頭が痛い…まさにヘデック。(Headache※英語で頭痛の意) どうしようかと考えていました。そこで“ヘデック対策委員会"を作ろうと思っています。自分は今、高校生という立場でもあるので、今までとは違う手法を取ろうと思ってます。高校で英語の先生や国語の先生、数学の先生や保健体育の先生。さまざまな先生がたに相談してみようと思います。先生がたはプロレスをやったことがないのでプロレスのことがまったく分からない。逆に“まったく知らない"先生がたからのアドバイスがひじょうに重要になると思うんですね。自分はプロレスを15年近く見てきて、選手としては13年。業界入って随分経ちました。どうしてもプロレスに対して固定観念が生まれているんですね。自分の試合はこうするのが当たり前だ、こうするべきだ…と。なのでまったくプロレスを観たことが無い方々から教えてもらう、アドバイスをもらう…っていうのは重要だと思っています。なのでしっかり対策委員会を通じてヘデック対策を練り、前哨戦を戦い、そしてベストな状態で大阪のタイトルマッチを迎えようと思っております」

――改めてHAYATAはどんな選手?

▼大原「HAYATA選手は、あらゆるプロレスに対する能力値で平均点以上を取ってくるんですね。分かりやすく言えば、テストをすれば全科目80点以上を取ってくるようなバランスの良い優秀な選手。ある一科目は100点で、ある一科目が40点ならば、得意不得意が分かって対策が立てやすい。その点HAYATA選手は飛んでよし、丸め込んでよし、固めてもよし…。それに似た選手が原田大輔だと思ってるんですよ。原田大輔もアベレージが高い選手であって、格闘ゲームの主人公のようなバランスの良さがある。ただ、どちらかというと原田選手は攻撃的な…オフェンシブなプロレスをする選手なんですね。一方でHAYATA選手は飛ぶのがメインなのか、丸め込むのがメインなのか、固めるのがメインなのか、攻めるのがメインなのか、受けるのがメインなのか…何も見えてこないんです。ただ、唯一分かっているのは、ヘデックで仕留めにくるんだろうな…ということ。HAYATA選手は結構ち密なプロレスをするんですよ。延髄斬りですとか、スリーパーとかで首や頭部にダメージを蓄積させてきたうえで、最後ムーンサルトで全身にダメージを与えたうえで、動きが鈍ったところでヘデックがくる。そういう流れは何となく分かってるんです。それでもまだ奥の手があるんじゃないか…とも思うし、彼のプロレス自体が霞がかってるというか…(※ドラクエの幻惑呪文である)マヌーサをかけられているような…。『どれが本物のHAYATAなんだ…』っていう。自分としてはまだHAYATAっていう選手の“本体"をとらえられて無いんですよ。何をしてくるか分からないし、戦ってても手応えがない。だから明日タイトルマッチをやっても正直言って勝てる確証がないんですよ。まだ自信がない。彼をつかみきれてない。それがHAYATA選手の印象ですね」

――対策委員会の検討結果いかんでは、得意である腰攻めをしないという選択肢もあり得る?

▼大原「無いとは言えないですね。ただ、ずっとプロレスをやってきたうえで生まれた、この腰攻めのプロレスですから、いきなりそれを無くした場合に自分のプロレスでは無くなってくると思うので。野球でいえば、ずっと右で打ってたのに、急に左にしてみるようなモノだと思うので、たぶんそれは得策ではない。最近プロ格DXのコラムで齋藤さんからのアドバイスがあったんですけど、腰だけではなくて背骨のS字ラインを崩すために“猫背"の部分を狙ったらどうか…と提案があったんですね。だから自分のプロレスにとらわれすぎず、斬新なことをどんどん取り入れようと思ってます。これから始まる5月のツアーでは、今までの自分のプロレスではないプロレスの動きをしてみようという気持ちがひじょうに強い。新しい技だったり新しいムーブにチャレンジしていきたい。ある意味、自分が進化するためのツアーにしたいというか、蛹(さなぎ)の大原はじめとして臨みたい。それで6月には新しい進化した大原はじめが生まれているかもしれない。年を重ねると、どうしても新しいことに対するおっくうな面が生まれてくると思うんですけど、そういったものを取り払っていきたいとも思っています」

――対策委員会のメンバーは頼りがいがあるメンバー?

▼大原「クラスメイトは15歳なんですね。みんな若いんですよ。ただ、残念ながらプロレスを生で観たことがある人が一人もいなかった。あるクラスの女の子に言われたのが『プロレスって吉田沙保里さんとかがやってるヤツですか?』と。そんなレベルの認識だったんですね。そして担任の先生がクラスのみんなに今年1月にあった僕と石森太二のジュニア王者決定戦のDVDを回してくれたりして。やっとクラスのみんなにプロレスとは何かというのがちょっとずつ浸透してきて、初めてプロレスを目にした高校生たちからの感想だったり質問だったりがひじょうに新鮮でした。自分が忘れかけたりしていたような感想だったり、疑問だったりをぶつけてきてもらって。自分としても価値観が生まれ変わる感覚があって、今の自分はすごく良い環境にいます」

――先生やクラスメイトを招きたい気持ちはある?

▼大原「5月のゴールデンウィークにみんなで会場に行く…という話もあったんですけど、自分としては防衛戦で勝ってからのほうが良いかな…という気持ちがありまして、それを先生にも話して。まずは防衛戦に向けて一丸になってと。自分も試合があると学校を休まないといけなくなるので、先生のほうも巡業スケジュールとかを確認してくれて、それに合わせてプリントを用意してくれたり学校のほうでも一丸となって僕を応援してくださっているので。あとは自分としてもプロレスをやることによって若いクラスメイトに影響を与えつつあるなと思っているので、そういった高校生の年代に何が響いて、どうファンになってくれるのか。それが分かればこれからのノア、プロレス界にとっても凄く意味のあることだとも思うので、そういったことも見据えて自分は行動していきたいと思います」

――対策委員会は校内活動として行ってもらう?

▼大原「超個人的なお願いになってしまうので、学校のオフィシャルとしてはできないんですが、先生がたがひじょうに協力的であるので、先生がたのアドバイスなり意見を、これから僕のブログだったり、インスタグラムで発信していくことになるかもしれません。少しずつ(検討過程が)皆さんの目に触れるような形になると思います。今のところは学校の中で意見を聞くつもりですが、校外の人にみんなで意見を聞きにいく…というのも面白いかもしれませんね」


☆5/27(土)エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第2競技場『Navig. with Breeze 2017』17:30開場、18:30開始

▼シングルマッチ
藤原ライオン
vs
杉浦貴

▼8人タッグマッチ
YO-HEY
タダスケ
齋藤彰俊
マサ北宮
vs
熊野準
小川良成
Hi69
モハメド ヨネ

▼シングルマッチ
清宮海斗
vs
小峠篤司

▼シングルマッチ
石森太二
vs
拳王

▼シングルマッチ
原田大輔
vs
中嶋勝彦

▼GHCタッグ選手権試合前哨戦
ランディ・レイン
vs
マイバッハ谷口

▼GHCタッグ選手権試合前哨戦
コーディ・ホール
vs
丸藤正道

▼シングルマッチ
ブライアン・ケイジ
vs
潮崎豪

▼GHCジュニアヘビー級選手権試合
[挑戦者]
HAYATA
(1/60)
大原はじめ
[第33代選手権者]
※大原3度目の防衛戦

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