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5/22【全日本】世界ジュニアV2戦へ佐藤が挑戦者酷評、中島は地元・函館での初挑戦・初戴冠誓う

 6・16函館大会で世界ジュニアヘビー級選手権試合が決まった王者・佐藤光留、挑戦者・中島洋平が22日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。「試合するのは全然構わないですよ。けど世界と名のつくベルトには足りない」などと酷評を繰り返した佐藤に対し、地元・函館で世界ジュニア初挑戦を果たす中島は「たどり着いたからにはしっかり勝って、この階級で、世界で一番強いジュニア戦士として世界ジュニア王者になりたい」と千載一遇のチャンスをものにすることを誓った。

 5・21後楽園大会で佐藤は曲者・ブラック・タイガーVIIを苦戦の末に退け、世界ジュニア初防衛に成功。その試合後に現れ、挑戦を表明したのが中島だった。しかも舞台を地元・函館に指定し、この日タイトルマッチが正式に決まった。

 挑戦を受けたものの、佐藤は中島に対して不満しかない。試合後の王者に挑戦を表明するのは佐藤も行ってきた手段だけに問題はない。「冷静に昨日試合が終わってから今の今までいろいろ考えてきて、やってもいいんですけど、何かこう釈然としない気持ちがずっとある」という佐藤は、「プロレスラーとはどういうものか」という難問に行き着いてしまった。

 「プロレスをやってる人間が全員プロレスラーなのか、それともプロレスラーがやることがプロレスなのか」と考えをめぐらせ、佐藤は「世の中にはプロレスをやってるから俺はプロレスラーと言ってる人もいると思うんです。プロレスラーとしての格のない人間が多い」とのことに気づき、中島を「プロレスをやってる人間がプロレスラーという定義の代表」と断定。世界ジュニア戴冠時に和田京平レフェリーから言われた「お前、これ世界だよ。世界ってどういう意味かわかる? この階級で世界で一番強い奴じゃないとダメなんだ」との言葉をかみ締め、「試合するのは全然構わないですよ。けど世界と名のつくベルトには足りない、タイトルマッチはやらなきゃよかった」とまで言い放ち、中島を徹底的にこき下ろした。

 一方、中島はようやくつかんだ世界ジュニア初挑戦。しかも舞台は故郷・函館で燃えに燃えている。「佐藤光留選手、全てにおいて素晴らしく強い選手だと思います。そんな佐藤選手に挑戦できることを、世界ジュニアに挑戦できることを僕は凄く誇りに思います」と王者に敬意を表する一方で、酷評されたことに対する反論も忘れず。「僕は足りないかもしれないですけど、それに少しでも追いつけるように頑張りたいと思います。ちなみに今年、ジュニアリーグ戦では僕が勝って、先日は引き分けで黒星はありません」と強調した。

 確かに2月のジュニアリーグ公式戦で佐藤に勝利し、5・16長野大会での一騎打ちも王者と引き分けてみせた。「散々言ってますけど、結局は自分に返ってくるという部分もあると思うんで。ご本人がどう思ってるかわからないけど、そんな僕に負けたことがあるのも事実だと思うんで。言えば言うだけじゃないですかね。ブーメランじゃないけど、それは返ってきますからね」とけん制した中島はジュニアの至宝戴冠によって見返すつもり。「やっとこういう舞台にたどりつけたってことが僕は凄くうれしいですし、たどり着いたからにはしっかり勝って、この階級で、世界で一番強いジュニア戦士として世界ジュニア王者になりたい」と地元でのベルト獲りを誓っていた。

【会見の模様】
▼佐藤「第43代世界ジュニア王者・佐藤光留です。昨日の試合は何とか防衛することができて、ブラック・タイガーVIIは触った感じ、どこか自分とつながりがあるような気がする感じがしたんで、その中で勝利できたのは大きいことだなと思う反面、次の挑戦者、この落差にいまひとつ燃え上がらない自分がいます。昨日、試合後の一番混乱してる時に出てきて、やらせてくれと言われて、もちろん自分もそのやり方をする人間なんで、そこは構いやしないんですけど、冷静に昨日試合が終わってから今の今までいろいろ考えてきて、やってもいいんですけど、何かこう釈然としない気持ちがずっとありまして。理由を考えて、最近僕が考えてるのがプロレスをやってる人間が全員プロレスラーなのか、それともプロレスラーがやることがプロレスなのか、というのを凄く考えるんですけど、プロレスラーとはどういうものかという定義づけはまちまちだと思うんです。世の中にはプロレスをやってるから俺はプロレスラーと言ってる人もいると思うんです。プロレスラーとしての格のない人間が多いなと。このベルト、世界ジュニアですから。獲った時、しょっちゅう和田京平レフェリーから言われたのが、『お前、これ世界だよ。世界ってどういう意味かわかる? この階級で世界で一番強い奴じゃないとダメなんだ』ってよく言われたんです。そこに挑戦するってことはその可能性がある人間じゃないといけないと僕は思います。それに照らし合わせてみるとやっぱり中島洋平は足りないんじゃないかと思いますし、僕が最近考えてるプロレスをやってる人間がプロレスラーという定義の代表じゃないかと。僕も岡山でタイトルマッチやって、勝ったんでね、よかったんですけど、自分の地元でタイトルマッチやるってことは、錦を飾ったことのない奴が、故郷に錦をといってましたけど、それはそれと同じだけリスクがあるってことですから。僕も北海道サーキットを凄く楽しみにしてますが、そのスタートの函館を自分の手で会場をお通夜みたいにしちゃうんだなと思ったら、こんなタイトルマッチやらなきゃよかった。試合するのは全然構わないですよ。けど世界と名のつくベルトには足りない、タイトルマッチはやらなきゃよかったと思います」

▼中島「佐藤光留選手、全てにおいて素晴らしく強い選手だと思います。そんな佐藤選手に挑戦できることを、世界ジュニアに挑戦できることを僕は凄く誇りに思います。さっきおっしゃってましたけど、地元・岡山で錦を飾ったということ。それも素晴らしいことだと思ってますう。僕は足りないかもしれないですけど、それに少しでも追いつけるように頑張りたいと思います。ちなみに今年、ジュニアリーグ戦では僕が勝って、先日は引き分けで黒星はありません。はい」

――5・16長野で引き分けても中島の印象は変わらない?

▼佐藤「はい。何か引き分けたことが勝ったみたいに思ってるのがおかしいですよ。引き分けですからね。1500円払えって言われて1500円払っただけですから。3万円パチンコ入れて3万円しか買ってないのと同じですから」

▼中島「それはお互い様ですけどね」

――王者から見下されているが、それに対する反発心が燃え上がっているのでは?

▼中島「散々言ってますけど、結局は自分に返ってくるという部分もあると思うんで。ご本人がどう思ってるかわからないけど、そんな僕に負けたことがあるのも事実だと思うんで。言えば言うだけじゃないですかね。ブーメランじゃないけど、それは返ってきますからね」

――地元・函館が舞台で勝ちが求められるが?

▼中島「さっきおっしゃってましたけど、地元っていうことで幼稚園の先生から、同級生から、親から、公文の先生、ピアノの先生まで来ますからね。そのへんは僕としてはアドバンテージとしか思わないですね」

――世界ジュニアを狙うと宣言してようやく初挑戦が実現するが?

▼中島「GAORAっていうものが前にあって、前回、秋山さんが会見された時に僕は世界ジュニアを狙いに行きますと宣言したんですけど、そのあとお客様からしたらどう感じたかわからないけど、僕としてはずっとこのベルトを見つめ続けてきたんで、やっとこういう舞台にたどりつけたってことが僕は凄くうれしいですし、たどり着いたからにはしっかり勝って、この階級で、世界で一番強いジュニア戦士として世界ジュニア王者になりたいなと思ってます」

――当日のタイトルマッチで挑戦者に求めるものは?

▼佐藤「函館は朝市がおいしいんでね。ちょっとでも頑張ってくれりゃ夜と朝のビールがおいしいなと。僕、彼がGAORAのベルトを持ってる時に僕の周りのジュニアの人と話したんですけど、何でこのベルトに来ないのかなって。今の発言とかの説得力のなさも、これがレスラーとしての格なんじゃないかなと。もちろん勝った負けたの世界なんで、さっきからホントこの場でぶち殺してやろうかと思うこと言ってますけど、それも事実なんでね。その代わり1回勝って10回負けて、痛みをもってプロレスラーとしての説得力っていうのは増してくると思うんですけど、痛めてないんでしょうね。自分じゃ頑張ってるつもりなんでしょうけど、やっぱり僕はもっと痛い思いをして自分の言葉に説得力持たせてますから」

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