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8/9【WRESTLE-1】熊ゴローにセントーン100連発強要…8・11タッグ防衛戦へ“土肥熊”が理不尽強化特訓

 都内WRESTLE-1道場で、WRESTLE-1タッグ王者の“土肥熊"こと土肥孝司&熊ゴロー組が、8・11後楽園大会に向けて強化特訓を行なった。

 6・24横浜大会で河野真幸&伊藤貴則組からタッグ王座を奪還。8・11後楽園大会では河野&近藤修司組を相手に初防衛戦を行なうことになったが、ここのところ個人の戦績がかんばしくない。

 土肥も熊ゴローもW-1 GPの1回戦で敗退。さらに土肥は7・16大阪大会でのリザルト王座戦でACEの伊藤に敗れて王座から陥落した。土肥の仇討ちに臨んだ熊ゴローもあえなく返り討ちにあっている。

 デビュー1年未満の伊藤にタッグ王者がシングルマッチで2連敗を喫してしまったという事実は重い。W-1年間最大のビッグイベントである『プロレスLOVE 2017 in YOKOHAMA』横浜文化体育館大会までもう1カ月を切っており、ここでタッグベルトまで落としてしまえば、文体で何もテーマ性のないカードを組まれる可能性が高くなってしまう。

 2017年上半期のタッグ戦線を引っ張り、W-1最強のタッグチームを自負する2人してみれば、8.11後楽園大会でのタイトルマッチは正念場。そこで両者は強化特訓に臨んだ。

 司令塔を自負する土肥が考えたのは、まず土肥熊の最大の武器になり得る熊ゴローのダイビングセントーンに磨きをかけること。これまでリングの板を約6枚も割り、会社に多大な損害をもたらした技ではあるが、その破壊力は抜群だ。

 しかし、そんな技にも欠点がある。それは命中率が低いこと。原因は太った熊ゴローの動きがあまりにも鈍く、技を放とうとした瞬間にはすでに相手は避ける準備ができてしまうからなのだ。伊藤とのタイトルマッチの敗戦もそれが原因だった。

 命中率を上げる必要がある。土肥はW-1道場に熊ゴローを呼び出し、セントーン強化の特訓を強要。まずは技のセットアップのスピードを上げる特訓。と言っても、やることは単純で、コーナーをひたすら往復させるというものだ。

「おら! このデブ、もっと速く上がれ!」

 自分の体型を棚に上げて、土肥は罵声を浴びせながら熊ゴローを叱咤。熊ゴローも必死にトップロープとエプロンを往復するが、すぐに息も絶え絶えになってしまう。結局、熊ゴローは50往復もするハメとなったが、ひたすらスタミナを消費させられただけで、果たしてスピードが増したかどうかは不明のままだ。

 続いてはトップロープでバランス良く立つ練習。熊ゴローのバランス感覚は極めて悪い。トップロープに登りきったところで技に入る前にフラフラとしてしまうのも、命中率を低くしている原因の一つ。

「おら! しっかり立て! 初代タイガーマスクをイメージしろ! 熊じゃねえ、お前は虎だ! 虎になれ!」。
意味不明の激を飛ばす土肥は、トップロープに上がった熊ゴローに対して、容赦ないビンタをかます。「これに耐えれば、お前のバランス感覚は絶対に良くなる!」。土肥の発言はまったく根拠がないが、先輩の言うことだから熊ゴローも受けるしかない。

 土肥が手を緩めない。さらに熊ゴローがトップロープに立つと、ロープを揺すってバランスを保つ練習をさせる土肥。もはや悪ふざけでやっているとしか思えない特訓だ。そして最後は実際にダイビングセントーンを発射する。「今まで以上に高く飛べ!」。

 高さがあればあるほど破壊力が増すのが熊ゴローのダイビングセントーンだ。土肥もちゃんと下にマットを敷いて、初めてパートナーに対して優しさを見せた。しかし、それも束の間、続いて呼び出されたのは練習生の佐藤だ。「おい、佐藤、リングに上がってこい! お前がセントーンを受けるんだ」。

 実は佐藤はウィルス性の胃腸炎に冒されている状態。熊ゴローのダイビングセントーンなどを受けたら、「全部出ちゃいます……」というような腹の状態なのだ。
しかし、土肥にそのような言い訳は一切通じない。「うるせえ! 早く寝ろ!」と命じると、熊ゴローにダイビングセントーンを発射させる。苦痛に顔を歪める佐藤を見て、ニヤリとした土肥はさらに悪魔のような言葉を言い放つ。

 「じゃあ、あと100発やれ」。

 これにはさすがの熊ゴローも佐藤も絶句。受ける佐藤はもちろん、ダイビングセントーンは自身にもダメージがある技で、下にマットを敷いていたとしても100発も放てば、タイトルマッチにも支障が出かねないほどのダメージを負ってしまう可能性がある。

 が、後輩の健康状態を気遣うような土肥ではない。
仕方なく熊ゴローは佐藤めがけて、ダイビングセントーンを100発も投下。グッタリとした2人を眺めながら、「これで11日の後楽園ホールは万全だな」と満足げに語った土肥は、熊ゴローを足蹴にして道場をあとにしたのだった…。

プロ格 情報局