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6/8【NOAH】“俺たちの時代"到来への着火点に 6・10“三沢光晴メモリアルマッチ"へ潮崎&中嶋インタビュー

 6・10後楽園大会の“三沢光晴メモリアルマッチ"で杉浦貴&丸藤正道組と対戦する潮崎豪と中嶋勝彦。つい先日までGHCタッグ王座をめぐって激しい火花を散らしていたが、今度は同じコーナーから三沢さんの名のもとに“時代"をつかみにいく戦いへと打って出る。むろん組んでも“競い合い"に変わりはないが、「オレからしたら、世代交代よりもオレたちの時代を創りたい」(潮崎)、「(世代闘争は)遅すぎましたよね。6・10後楽園から一気に加速していく」(中嶋)とそろって時代の転換点とする覚悟を示した――。

【潮崎、中嶋インタビュー】

――5・29後楽園のGHCタッグ選手権試合で勝って王者になった中嶋勝彦選手と、負けてベルトを失った潮崎豪選手が6・10後楽園でタッグを結成します。

▼中嶋「ボク個人としてはジ・アグレッションというチームとして結果を残したかった。その思いでGHCタッグのベルトを巻いたけど、初防衛戦でゴーカイタッグに取られた。それでリマッチ。チームとして結果を出したかったっていうのが一番ですね」


――前哨戦では“ダークサイド"と言われるような一面も出てきましたが?

▼中嶋「自然と出たかなって。そこはあんまり考えてなかった。ただそうしないといけない状況だった。それだけゴーカイタッグって存在はでかかった」

――戦前は『まぐれでつかんだチャンピオン』と言っていましたが…。

▼中嶋「終わったら、何とでも言えますよ(笑) 今、オレがベルト持ってるし。確かにベルトを取られた時は悔しかったし、(清宮)海斗に丸め込まれて、悔しかったけど、個人的に嫌いとかそういう気持ちはないんで。ベルトを取られたのがたまたまゴーカイタッグだったってだけですね」

――左足攻めを中心にこっぴどくやられた側の潮崎選手はどうですか?

▼潮崎「ヒザは人工関節にはなってないけどね(笑) 試合に関しては厳しい攻撃もしょうがないって思ってるし、それを乗り越えて勝てばいいわけだから。別に汚いとか思ってないし、ただ単にオレの足が弱かったってだけだから」

▼中嶋「汚いことなんて1個もしてないですよ」

――イスを使って右腕を破壊していましたが…。

▼中嶋「憶えてないな」

――清宮選手のGHCタッグ最年少初戴冠という記録も生まれました。

▼中嶋「ボクらジ・アグレッションにとっては汚点ですけど。NOAHにとっては最年少記録更新ということで、それは彼のがんばりであり、ゴーカイタッグの力だったんじゃないですか」

――GHCタッグ選手権でポイントとなったのは“悪質タックル"です。

▼中嶋「オレじゃねぇし!」

▼潮崎「ここにいないヤツ!」

――マサ北宮選手ですね。

▼中嶋「アレは足にタックルしたら、ああいう形になっただけです」

▼潮崎「オレがお客さんをアオるためにわざとああいうふうに受けたんですよ!…そういうことにしておきましょう」

▼中嶋「ちなみに、オレは指示してないから。内田監督…いや、内田(雅之)会長かもしれないし、井上雅央コーチかもしれない」

――雅央コーチは『オレは指示してない』と言っていました。

▼潮崎「でも、アレは普通の足攻めですよ」

▼中嶋「アレは完全に偶然でしたね、偶然(笑)」

――フィニッシュの前に潮崎選手は中嶋選手に顔面を蹴り上げられました。

▼潮崎「そうだよ!」

▼中嶋「“悪質キック"だ(笑)」

▼潮崎「タックルより悪い」

▼中嶋「あそこまでしないと勝てなかったってことですよ。潮崎選手の強さは知ってるんで。簡単に崩れないと思ってたし。とにかくどん欲に確実に勝ちたかったから、結果的にああなっただけです」

――そんなGHCタッグ選手権があった上で6・10後楽園で同じコーナーに立ちます。

▼中嶋「やっと本題ですね。偶然なのか、必然なのかわかりませんけど、三沢さんのメモリアルでこの杉浦貴&丸藤正道vs潮?豪&中嶋勝彦ってカードが組まれた。向こうの世代とこっちの世代ではっきりと分かれたカード。これはチャンスだし、きっかけ。ただのメモリアルマッチで終わらせるつもりはないですね」


――GHCヘビー級王者時代から世代闘争の必要性を訴えていました。

▼中嶋「ようやく望んでた図式になりましたよ」

▼潮崎「オレからしたら、丸藤&杉浦っていうものに世代っていうのを感じてないんで。自分からしたらデビューするまでに見てもらった先輩だし、憧れの2人ではあった。そんな2人からこの試合で勝てば、今の力関係がはっきりすると思う。自分としてはNOAHでデビューした人間だし、上の人間と組むよりは闘っていきたい。杉浦&丸藤が組むってことほど、今のNOAHにとって面白いことはない。そのタッグをオレたちが食いますよ。杉浦&丸藤に潮崎&中嶋が勝てば、今のNOAHがはっきりとわかると思うんで。相手との闘いもあるけど、パートナーとの闘いもある。絶対に(中嶋は)狙ってると思うんで。もちろんオレも狙ってるけど。いろんな意味があるタッグマッチですね」

――潮崎&中嶋という2人だけのタッグは記憶にありません。

▼潮崎「ないですね」

▼中嶋「ほとんど闘ってきましたからね。今回はあのチョップを食らわなくて済むなって(笑) 6人タッグとかではあるけど、2人だけは初めてじゃないですか」

▼潮崎「怖い中嶋勝彦と、力でねじ伏せる潮崎豪がいる。楽しみですね」

――NOAHの現状は5・29後楽園のメインで杉浦選手と丸藤選手がGHCヘビー級選手権を争っています。

▼中嶋「杉浦選手も『まだ時代を創ってない』とか前チャンピオン(拳王)が『時代を築く』とか言って、NOAHで“時代"って言葉が飛び交ってるけど、現状は丸藤&杉浦に頼っていられないんですよ。そこをなんとか打破しなきゃいけないから、みんな“時代"って言葉を使ってるんだと思う。今後を考えたら、あの2人だったら先はないでしょ。オレたちが頼っちゃいけないことは百も承知なんで。これからはオレたちで築き上げていくことが必要だと思ってるし、杉浦vs丸藤で頂上決戦をやってることに危機感を覚える選手がいっぱいいるってことですよ。もちろんオレも危機感を覚えてますよ。まぁ、ありがたいことに今回、このカードが組まれたんで、しっかりとリングでぶつけていきたいなって思ってます。その気持ちはこの試合だけでもいいから、潮崎選手と一つになっていきたいですね」

▼潮崎「オレからしたら、世代交代よりもオレたちの時代を創りたい。創らなきゃいけないから。あの2人頼っていられないし、創り上げなきゃいけないオレたちがいる。6月10日はそのための一歩になるんじゃないですか」

▼中嶋「振り返るといろいろ遅すぎましたよね。6・10後楽園から一気に加速していくと思いますよ」


――世代闘争の開戦で杉浦&丸藤に勝つということは非常に大きいですね。2人にとって杉浦選手、丸藤選手はどんな存在ですか?

▼中嶋「お客さんがNOAH=丸藤、杉浦でしょ。そこを1試合で変えられると思ってません。積み重ねが必要だし、まずはそことオレらが対立する図式を確立させていかなきゃいけないから。だから、今回のメモリアルマッチは必然だし、チャンスなんですよ。これをどうやってつなげていくかっていうのがオレらのタッグチームに求められてると思ってます」

▼潮崎「この大会でこのカードが組まれた。タイトルマッチではないけど、これからのNOAHをどっちが創っていくかっていうのが決まる闘いだと思ってるんで。ここで勝つことで流れがガラッと変わるし、NOAHの景色も変わると思ってます」

▼中嶋「個人的には今回のメインの意味は世代闘争っていう軸があって、それがあるからこそオレと潮崎のチームが組まれた。そこははっきりしておきたい」


――6・10後楽園をきっかけに世代闘争が今後のNOAHにとって大きなテーマになっていきそうですね。

▼中嶋「はっきりさせるまでは、やっていきたいですよね。だって、オレたちの“あと"も詰まってるんだから」

――6・10後楽園では拳王選手vs清宮選手のGHCヘビー級王座次期挑戦者決定戦も決まっています。潮崎&中嶋世代の“あと"も盛んに自己主張しています。

▼中嶋「そうそう。詰まってるんだよ。オレたちも主張しないと」

――拳王選手、清宮選手あたりが突き抜けると…。

▼中嶋「ボクらは用なしになっちゃいます(笑)」

▼潮崎「中間管理職ですね(笑) そっか、そこで次の挑戦者が決まっちゃうんだ」

――拳王選手vs清宮選手の勝者が6・26後楽園でGHCヘビー級王座に挑戦することが決まっています。

▼潮崎「じゃあ、杉浦貴から取ってもすぐに挑戦できないか」

▼中嶋「それはみんな狙ってるでしょ。オレは取ったら挑戦表明しますよ」

――NOAHの発表だと…

▼中嶋「いいんですよ、面倒くさくさせたら。そっちの方が面白いですよ。まぁ、ここ数カ月で個々の主張が強くなってきましたね。そういう流れになってきたのは必然ですよ。みんな危機感を持ってるし、オレたちがNOAHを盛り上げてやろうって気持ちを毎試合感じてます。いち時期、NOAHは何を見せたいんだって思ったことがあって、その時に何を見せた方がいいのかって考えたら、まず優先すべきは世代闘争。こういう図式になってよかったと思ってますけど、危機感だけは変わらないですよ」

▼潮崎「こっちとしては杉浦&丸藤に世代交代を挑むってことですよ。前回の後楽園では拳王、清宮が自己主張してきた。もっとNOAHを盛り上げていくためにはほかの選手たちがどう思ってるかですよ。全体が見えてこないとNOAH自体が変わらないだろうし。6・10後楽園はNOAHにとってターニングポイントになると思います」

▼中嶋「はっきり言えば、今のNOAHに杉浦&丸藤は必要ないんですよ。これからはオレたちが顔でやっていくって意味でのメモリアルマッチだよ」

――刺激的な発言が飛び出してきましたね…。では、世代闘争をする上でどこで線を引きますか?

▼潮崎「こないだ齋藤(彰俊)さんが杉浦&丸藤と組んでたけど、ほかはどう考えてるのかなって。宙ぶらりんが多いなって」

▼中嶋「ボクよりも下がボクらの世代ですよ」

――デビューで言えば2004年以前か以後かということですね。

▼中嶋「その方がわかりやすいじゃないですか」

▼潮崎「オレ個人としてもあの2人(杉浦&丸藤)と組むイメージがまったく沸かないし、組んでも自分のためにならない。倒したい」

――丸藤選手にはシングル未勝利ですし。

▼中嶋「黄金カードになるじゃないですか」

▼潮崎「あの2人と闘っていくのはオレの義務ですよ」

――ただ杉浦選手がGHCヘビー級王者のままでは世代闘争は終わりません。

▼中嶋「杉浦さんは『まだオレも時代を創ってない』って言ってましたけど、オレからしたら遅いんだよって。それじゃダメでしょ。上の人たちは早く卒業してもらって、前半に回ってもらいます」

▼潮崎「オレたちが中心じゃないとダメでしょ」

▼中嶋「さっきも言ったけど、オレたちの“あと"が詰まってるし、忙しいんですよ。やることがいっぱいある。今こそ奮起してやっていかなきゃいけないんですよ。むしろ2年遅い」

――最後にこれを読んでいる人たちにメッセージをお願いします。

▼中嶋「間違いなくこの日にしか見ることができないものがある。そういうのをお客さんに見せて、最後はボクが取ります」

▼潮崎「NOAHの変化を見てほしいし、生まれ変わるNOAHを目に焼きつけてほしいですね、その瞬間を。オレが取るけどね」

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