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6/16【NOAH】開戦・世代闘争で齋藤決勝打 世の同年代に「立ち上がれ!」

☆『Navig. with Emerald Spirits 2018』神奈川・横浜ラジアントホール(2018年6月16日)
○齋藤彰俊&杉浦貴&丸藤正道&越中詩郎vs拳王&中嶋勝彦&潮崎豪&マサ北宮×

 方舟新世代軍と上位世代軍に分かれての“世代闘争"がこの日から開戦。上位世代側の齋藤が北宮を破って先制し、世代闘争を通じて世の同年代に魂のメッセージを発していくことを誓った。

 6・10後楽園大会での三沢光晴メモリアルマッチ。かつて“超世代軍"を率いた三沢さんの遺影が見つめるなかで、潮崎、中嶋、北宮、拳王、小峠、清宮の6人が集い“ノア版超世代軍"が自然発生した。杉浦&丸藤を中心とした“旗揚げ世代"の上位世代軍にはマット界を股にかけて世代闘争を戦ってきた田中将斗も電撃加勢。完全なる二派に分かれたところで、この日の横浜大会から“方舟世代闘争"の火ぶたが切って落とされた。

 メインの8人タッグマッチで激突。新世代側は中嶋&北宮&拳王&潮崎の布陣、上位世代側には杉浦&丸藤&齋藤に加えて“侍"越中が加勢した。序盤から勢いが目立ったのは上位世代軍。潮崎を徹底的に捕まえて主導権を握り続け、人気健在の越中も“ケツ殺法"を連発して喝采を浴び、役者の違いを見せつけた。

 6・26後楽園大会でのGHC戦が決まっている王者・杉浦と挑戦者・拳王も激しい打撃戦を展開。その後は北宮が中嶋との“ジ・アグレッション"連係でリズムを作って齋藤を追い込み、得意のスピアーを決めてからラリアットで突っ込んだ。

 だが、齋藤はこれをカウンターのスイクルデスで迎撃。一撃で流れを変えた齋藤は、立て続けにアイアンクロースラムで北宮を叩きつけると、こん身のランニング・スイクルデスで後頭部を打ち抜き、北宮から3カウントを奪い去った。

 “世代闘争初戦"を制したのは意外ともいえる齋藤。そのままマイクを握るや「時代? 世代!? 俺たちが落ち着いたらつまんねえだろ! いいか!? もっともっと厚く、もっともっと高い壁として、メチャクチャ熱い試合するから応援しろよ! よろしく!!」と熱く仁王立ちして大会を締めくくった。

 三沢さん最後の対戦相手でもある男が、世代闘争開戦のタイミングで“眠り"から目覚めた。「一番苦しいときも、どんな時も、この二人(杉浦と丸藤)がノアを守ってきた。外敵が来たりとか、いろんなことがあって、そこで勝ち抜いて守り抜いてきたっていう強さはね、やっぱりちょっとやそっとじゃ身につかない」。

 そう強調した齋藤は「だからちょっとこの場を借りて言いたいんですけど、もちろんプロレスを観にきてくれる人もそうなんですけど、この現社会で俺らと似た境遇でいつも悔しい思いをしてるヤツらがいると思う。年齢のせいにするなって。立ち上がって来いって。俺らが力与えてやるからな。観に来いって!」とも叫んだ。

 少子高齢化や労働人口低下に伴う国力低下。そんな不安が日本社会を深く包む今だからこそ、輝きを失いかけていた“ミドル世代"の再奮起が必要だともいわれる。年齢不詳を貫く齋藤ではあるが、「立ち上がれ同年代」のメッセージを込めて世代闘争を戦い抜く。


【試合後の杉浦&丸藤&齋藤】
――本格開戦初戦となった世代闘争で試合を決めたが?

▼齋藤「なにせ一番苦しいときも、どんな時も、この二人(杉浦と丸藤)がノアを守ってきた。外敵が来たりとか、いろんなことがあって、そこで勝ち抜いて守り抜いてきたっていう強さはね、やっぱりちょっとやそっとじゃ身につかないと思う。だからあいつらが“俺たちの世代"って言うのはまだ早いと思う」

――このタイミングで再上昇となったが、思いはずっと胸に秘めてきた?

▼齋藤「そうですね。だからちょっとこの場を借りて言いたいんですけど、もちろんプロレスを観にきてくれる人もそうなんですけど、この現社会で俺らと似た境遇でいつも悔しい思いをしてるヤツらがいると思う。年齢のせいにするなって。立ち上がって来いって。俺らが力与えてやるからな。観に来いって! 会場に。年代の闘いだよ。世代の闘いだよ。観に来いよ! パワー出るから!」

―ー杉浦選手は拳王との前哨戦が始まったが?

▼杉浦「まだまだ、これからでしょ。お互い出し切ってないしね。さっき齋藤さんは俺と丸藤が苦しい時代を…って言ったけど、齋藤さんもともに戦ってきたからね。一緒だよ。簡単には崩せない」

――丸藤選手は?

▼丸藤「今日見て分かるとおり、ここ数年一歩下がっていた齋藤彰俊がこうやって表に出てきた。いいね。こんな戦力ないだろ。つえーんだよ、齋藤彰俊は。つえーんだ。なぁ? もしかしたら隣にいるのが怖いくらいになるかもしれない。俺とか杉浦ばかりに目を奪われてると、こういうことになるんだ」

――先日の後楽園では6対6の構図だったが?

▼丸藤「人数では同じかもしれないけど、戦力だったらこっちが上だろ。まだまだ物足りない。あいつらも分かってるだろ。もどかしいだろ。何かが足りないってことが。どんどんかかって来いって」

――どんな形式でも徹底的に力の差を見せ付けていく?

▼丸藤「それが俺たちのためでもあり、あいつらのためでもある。そしてノアのためでもある」

▼杉浦「あと…井上雅央も忘れるなよ! 引っ張り出してやるからな…」

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