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7/15【全日本】秋山ついに陥落 TAJIRIが初シングル制してGAORA王座奪取

『2018 SUMMER ACTION SERIES』開幕戦 東京・後楽園ホール(2018年7月15日)
GAORA TVチャンピオンシップ=○TAJIRIvs秋山準×

 TAJIRIが秋山とのシングル初対決を制し、GAORA TV王座を奪取した。

 6・24紋別大会で秋山が大森を退け、GAORA王座10度目の防衛に成功。試合後、TAJIRIが挑戦を表明し、両者によるシングル初対決がGAORA王座をかけて実現することになった。

 ともに「スタイルの勝負」と定めて迎えた一戦。まずは相手の力量を測り合うようなグラウンド戦が繰り広げられた。その中でTAJIRIはトーホールドやダブルレッグロックでねちっこく右足に攻撃を集中。ローキックを連発して狙い撃ちした。

 場外戦では秋山が逆転。ランニングニー、パイルドライバーを立て続けに決めて流れを作り、串刺しジャンピングニー、ランニングニーの連続攻撃も浴びせたが、TAJIRIは座り込んだ状態で秋山の右足を蹴りつけて阻止。ハンドスプリングエルボー、トラースキックで巻き返しに出る。秋山が仕掛けたエクスプロイダーもグリーンミストで食い止めようとした。

 すると秋山が回避し、ニーリフト連打で逆襲。フロントネックロックで絞め上げると、ニーリフト、エクスプロイダーで一気にたたみかける。TAJIRIが2カウントで返しても2発目のエクスプロイダーをさく裂させた。

 だが、その前にレフェリーを突き飛ばしてしまったのが仇となった。秋山が覆いかぶさろうとしたところにTAJIRIはグリーンミストを顔面に噴射。動きが止まった秋山を首固めで丸め込むと、蘇生したレフェリーが3カウントを数えた。

 この瞬間、秋山の長期政権は1年4ヵ月で幕。シングル初対決を制したTAJIRIが第16代GAORA王者に君臨した。TAJIRIにとっては世界ジュニアに続き、全日マットにおける2つ目のタイトル戴冠。「強いんだよ一言で言って。体もハートも何でも強い。別物なんですよね」と“昭和のレスラー"と称した秋山の凄さを改めて実感しつつ、「今日まで何回も何回も秋山さんと1年間戦ってきて、一回も毒霧かけたことなかったんですよ。それを取っておいたのが1年かけて勝因を作ったかなって自分では今思ってるんですよね」と自己分析した。

 GAORAベルトを手にしたTAJIRIの脳裏にはすでに防衛戦プランが描かれている。通常ルールだけでなく、特殊ルールが採用されるのがGAORA王座の特色。「このベルトを獲ったからには秋山さん、いろんなルールでやったりしたじゃないですか。僕もあれやってみたい。ハードコアマッチをこのベルト使ってやってみたいんですよ」との青写真を披露し、「今日からリニューアルだな、このベルト。1年間も同じ人が持ってたから。今日からリニューアルです。新しくします」と誓った。TAJIRIの戴冠によって、これまでになかったGAORAベルトの戦い模様が描かれていくことになりそうだ。

【試合後のTAJIRI】
▼TAJIRI「何か手の内を読んでも通じないんですよね。やっぱね昭和のレスラーって、(秋山は)昭和のデビューじゃないけど、あえて便宜上…意味わかりますよね昭和のレスラーって? 強いんだよ一言で言って。体もハートも何でも強い。別物なんですよね何かね。けど今日まで何回も何回も秋山さんと1年間戦ってきて、一回も毒霧かけたことなかったんですよ。それを取っておいたのが1年かけて勝因を作ったかなって自分では今思ってるんですよね。何でも長期的スパンでやってないと。次々次々、こう手を変え品を変えじゃ、毎回読み切り漫画の並び替えじゃネタが尽きてくると思うんですよ。1年間、俺の中で秋山さんとの物語を勝手に紡いでたんですよ。それが1年かけて今日終わったね一つね。また第2章が始まるかもしれないけど」

――全日本で二つ目のタイトルとなったが?

▼TAJIRI「そうですね。次はギアニー・ヴァレッタと組んで世界タッグですけど、今日はだいぶ緊張してましたね。無理はないと思う。昨日、彼と話したんですけど、彼にとって後楽園ホールというのは物凄い憧れの…僕たちのマジソン・スクエア・ガーデンと変わらないぐらいの感じなんだなってことが昨日わかったんですよ。けど、だんだん今シリーズでわかってくると思いますよ、彼のことが」

――序盤のレスリングの攻防を振り返って?

▼TAJIRI「いつもやってることです。いつもやってます。地方でもああいうことを秋山さんとずっとやってました僕ら。それこそ最近よく専門誌でロープに走らないとか、振らないとか、そんなの普通にやってますよ僕らいつも」

――それが観客に受け入れられたのでは?

▼TAJIRI「いや別に。いつもやってることだから何とも思わずいつも通りやっただけです。ああいうのを狙ってやってないですから。いつも普通に自然にやってますから。そういうのを雑誌で見てこういうの新鮮なんだ、知らなかったっていうぐらいでしたね。でですね、このベルトを獲ったからには秋山さん、いろんなルールでやったりしたじゃないですか。僕もあれやってみたい。ハードコアマッチをこのベルト使ってやってみたいんですよ。いきなり次回じゃなくてもいいですよ。いつか。それと結構、三冠と違っていろいろやっていい自由なベルトだと思っていて、何かあったらアイデアください逆に。今日からリニューアルだな、このベルト。1年間も同じ人が持ってたから。今日からリニューアルです。新しくします」

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