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8/16【NOAH】川崎をノアの新たな拠点のひとつに 8・18川崎大会へ大原会見&インタビュー

 ノア初進出となる『カルッツ川崎』での大会が今週末の18日に行われる。開催にあたって尽力したのが、川崎市出身の大原だ。

 川崎市内の定時制高校に通う“現役高校生"でもある大原だが、ここ数年は市の地域貢献活動を積極的に行ってきた。“現役高校生レスラー"の肩書きもあいまって注目を集め、現在では講演活動なども行っている。

 今回の“カルッツ初進出"も川崎市のスポーツ協会とパイプを持つ大原の尽力で実現。“川崎をノアの新たな拠点のひとつに"の思いも強い。16日には東京・後楽園ホール直下で開かれたファンイベントに出席。会見とインタビューで語った大原の思いとは――。


【会見での大原】

▼大原「カルッツ川崎大会が近づいてきました。一部と二部があって、どういうことなんだろう?って思っている方もいらっしゃると思うんですが、これはそもそも、会社(ノア)が考えていた川崎大会の会場が取れないと。そういう話がありました。そこで僕が川崎出身でいろいろな活動をしていることから、川崎市のスポーツ協会さんと僕とでカルッツ川崎に行きました。最初は普通に試合をするだけでは難しい…ということだったんですが、カルッツさんのほうで自主事業の日があいていまして、そこで興行だけではなく、しっかり川崎市のためにできることであれば…という話になりました。そこで第1部を、リングを使って普段川崎市で頑張ってらっしゃる方の発表を作って、第2部で興行を行う…ということを相談して考えました。第1部では僕が小さな頃からお世話になっている日舞の先生にご相談して、日舞の発表が決まりました。溝の口にあるSELFのレスリングチームの子どもたちが発表する場もあります。そしてプロレス教室も開きます。川崎の文化やスポーツを発表する場もなかなか少ない状況ですので、プロレスを通じて、若い人からお年寄りまであらゆる励みを与えられたらいいなと思っています。初めての試みですので、うまくいかないことも多いかもしれませんが、ノアがこれから川崎に根付いていく最初の大事な一歩だと思っています」

――町おこしだったり、プロレス団体が自治体と組むことは他団体では珍しいことではないが、ノアは前例が少ない。ノアにノウハウを蓄積させたい狙いもある?

▼大原「そうですね。川崎に住んでいて、川崎にはHEATUPさんがあって、凄い素晴らしい活動をしてらっしゃいます。(HEATUP主宰の)田村(和宏)さんなんかは僕のお手本的存在で、今回もコラボレーションしてみたかったんですよ。今回は田村さん、残念ながら大阪で試合があってコラボできなかったんですが、ゆくゆくは何かしらの形でコラボレーションしたい。やっぱりスポーツの街・川崎でもあるので、僕もその輪に入ってやっていきたい」

――改めて川崎大会に向けて?

▼大原「今回は僕が前に出すぎている部分もありますが、僕の自主興行ではありません。これからもノアの航海が続くためにも、川崎は凄く大事な拠点となってくると思います。皆さんの手で一緒になって川崎大会を盛り上げていっていただけたらと思います。よろしくお願いします!」


【大原インタビュー】

――改めて開催の経緯を

▼大原 「開催が近づいていて、まだお客さんにも確りと伝わってないことも多いと思うので改めて説明させて頂きたいんですが、以前から8月に川崎での大会開催を考えていた時に会社から相談を受けて、カルッツかわさきで開催を考えたんです。でもカルッツかわさきは半年前にオープンしたばかりの人気の会場でなかなか抽選で取れないんですよ。そんな中で自分が川崎のスポーツ協会の方々といろんなスポーツ事業をやっていたので理事長の方々に相談したところ、一緒に会場に行って頂いて、話をしたところ、抽選ではやはり厳しいが、カルッツかわさきとして自主事業をやる日の中でスケジュールが開いていて日程があって、そこだったら会場側でも何かお手伝いが出来ると言うことでカルッツかわさきとスポーツ協会とプロレスリングノアとの共催としてイベントが出来れば、会場が使えるとの返事を頂きました。自分が考えたのは、プロレスとのコラボとして1部と2部を分けさせて頂いて、1部ではプロレスのリングを使って、何か発表を出来る場としてやろうとなりました。2部では通常のノアの興行をやって、川崎市の方々にノアのプロレスを知ってもらおうと言うことで動き出しました」

――普段からの思いが形になってきたと

▼大原「僕が今現役の高校生でもあるので、高校生や中学生の部活の発表の場も出来たら面白いかなと思ったんです。でも8月は学生の部活動が忙しい時期でスケジュールが合わなかったんです。内容の事をいろいろ考えていく中で、川崎の文化理事をされている日舞の藤島先生と言う方がいまして、藤島先生に相談したんです。川崎では日舞の文化が凄くあるんですが、まだまだ知っている人も少なくて、そこで日舞も出来れば面白いかなと思いました。藤島先生に相談したら快く受けて頂いて、文化理事をされている事から様々な行政に関わりのある先生なので、川崎の方々に様々な注目をして頂けることになって、結果的には良かったと思います。あと、子供たちにもっと参加してもらいたくて溝の口にレスリング教室をやっている方々がいまして、その方々に声をかけさせて頂きました。普段やっているようなレスリングの発表を当日はやってもらおうと思ってます。いろんな方に相談をして、ご協力を頂く中でいろんなことが動いていきました。自分が今、消防団にも入っているので川崎市消防局の方がリングで活動報告をして頂くことになったり、NPO法人日本移植支援協会の方のご挨拶もあったりといろんな幅が広がっていっています。そういう所でプロレスをアピールすることで新たなノアファンを作るきっかけになると思います。あと、川崎の子供たちって体力面での数値が実は全国的にも低いと言う統計データがあるんです。スポーツの街・川崎と謳っている事からもスポーツが伸びていかないといけないと言う課題の面からも考えて、こういうイベントを通じて子供たちに体を動かす楽しみとかを知ってもらって、これからの川崎のスポーツの発展にプロレスも貢献していければなと良いかなと。スポーツと文化の両面からプロレスが貢献出来て、アピールが出来るようなイベントが出来ればと考えたのが形になってきていると思います」

――成功させて次につなげたい?

▼大原「もちろん成功させたい気持ちは強いんですが、今回の興行に関しては、団体として収益を上げるというのはもちろん大事なことだけど、地域貢献もしっかりやっていきます。川崎市民シートを作って、いつもよりもリーズナブルな価格で見て頂いたり、高校生以下や65歳以上の方は無料だったり。地域貢献の中で未来を紡いでいく子供たちの事もしっかり考えるのはとても大事なことだと改めて感じてますね。自分が子供の時に比べて、地域でお祭りが開催される数が凄く減っていて、それって大人になった時に子供の頃の思い出の数が減ると思うんですよね。だから、今の子供たちが大人になった時に夏の思い出を思い返したときに“プロレス楽しかったよね"と言う思い出を作ってあげたい。だから、この大会が一回で終わらずに何回も続いて、定期的に開催されることで定着することが大切。先のことも考えて動いていってます。ノアの事を考えても川崎は立地的に凄く良い環境なので川崎を盛り上げていくのは団体としてもとても大切な底上げに繋がると思います。だからこそ、自分は川崎の重要性を感じています」

――選手としてはジュニアタッグリーグ優勝を逃したが?

▼大原「人生は思い通りにいかないなと感じました。カルッツかわさきでの開催に向けてもいろんな壁にぶつかって、トラブルもたくさんあって、なんでこんなことが起こるんだろうと。でも今はそんな壁も次の自分になるための成長に繋がる大切な糧だとポジティブに考えてます。タイトルマッチには漕ぎつけなかったんですが、対戦相手に原田大輔と言う現在のジュニアのチャンピオンがいる。その先にはグローバルジュニアリーグも控えてます。先を見据えた上でシングルのチャンピオンと川崎で当たれると言うのは自分で新たなテーマが生まれたと考えます。ここで勝つことで弾みも付くと思うし、自分自身の選手としてのテーマはしっかりとあると思います。今年の初めにベルトに挑戦した時もベルト奪取にはならなかったんですが、その時も“川崎からプロレスを発信していくにはベルトも必要だし、イベントをやっていくのも大事"と発言したんですが、それを考えるといろんな事が具現化していっているんです。夢や目標は口に出していく事で形になっていくからこそ、口に出すことが大事なのかなと思います。もちろん口に出したことが上手くいくとは限らなくて、上手くいかないことも多いけど、だからこそ遣り甲斐もあると思うので頑張っていくしかないかと思います」

――最後に改めてメッセージを

▼大原「第1部から今までのノアの興行に無い新しい形だと思います。ファンの方の後押しもないとなかなかノアの枠を超えて、地域や市に根付いていかないと思うので、皆さんの力もお借りして、なんとかノアを川崎市に定着する様にご協力を改めてお願いしたいと思います。試合に関してもタイトルマッチの他にも熱いカードが並んでいると思います。選手としても頑張りますので、当日のご来場お待ちしております。ということで、カルッツかわさきでムイビエン!」

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