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8/31【TAKAYAMANIA】高山支援で37選手躍動…鈴木音頭で「ノーフィアー」大合唱、高山もVTRで感謝と決意 小橋、健介もチョップ敢行

『TAKAYAMANIA EMPIRE』東京・後楽園ホール(2018年8月31日)
○鈴木みのる&NOSAWA論外&MAZADAvs太陽ケア&近藤修司&TAKAみちのく×

 高山の支援大会に37選手が集結。メインでは実況の小橋建太や佐々木健介が逆水平チョップで介入する場面も見られたが、最後は鈴木がゴッチ式パイルドライバーでTAKAを料理した。試合後、高山がVTRで登場。観客に感謝しつつ、「悪さばかりをししている鈴木みのるの顔面をビッグブーツできるのを僕自身も楽しみにしています。それまで鈴木みのる、待ってろよ」と帝王らしい言い回しでメッセージを送ると、最後は「ノーフィアー」の大合唱で締めとなった。

 高山は昨年5月に首を負傷。頚椎完全損傷と診断され、現在は懸命にリハビリに励んでいる。そんな高山を支援すべく『TAKAYAMANIA EMPIRE』が開催。高山自身が大会プロデューサーを務め、14団体の所属選手にフリーを加えた全37選手が出場した。AbemaTVで試合の模様は生中継され、前田日明、山崎一夫、小橋、健介といった豪華な顔ぶれが解説を務めた。チケット販売にはクラウドファンディング方式が採用され、収益は経費を除き、全て高山支援に回される。会場では北斗晶、菊田早苗、大山俊護が募金活動を担当した。

 メインイベントには、高山と縁の深い選手たちが揃い踏みした。鈴木&論外&MAZADAとケアは2008〜2010年にかけて、全日本マットでGURENTAIとして活動をともにしていた。TAKAや近藤たちは当時の対戦相手にあたる。高山にとって「一番プロレスをやっていて楽しいと感じていた時間」だったこともあり、この6人タッグマッチが組まれた。全日本の和田京平レフェリーが試合をさばく。

 のっけから鈴木とケアが対峙。緊張感溢れるグラウンド戦を繰り広げた。控えに回ると、仲間のMAZADAが捕まってしまうが、論外とともにしつこく「ハゲ!」と抗議。すると、和田レフェリーはいつも以上に厳格なレフェリングでGURENTAIを注意した。

 しかし、場外戦になると流れが一変する。鈴木は普段共闘しているTAKAを場外に連行。ステージ席にある実況ブースまで連れ出し、パイプイスで暴行した。すると、TAKAが逆襲。羽交い締めに固めると、大歓声に背を押された実況の健介と小橋が現役さながらの逆水平をぶち込んだ。場内は沸騰する。激怒した鈴木と2人がにらみ合う場面も見られた。

 これで気持ちに火が点いた鈴木はその後も大暴れ。容赦なくTAKAをエルボーでメッタ打ちにすると、ケアとも再び対峙し、激しい打撃戦を繰り広げた。

 TAKAにタッチが渡ると、ケア組は3連続串刺し攻撃を敢行。TAKAは「みのる!」と絶叫してランニングニーをぶち込んだ。さらに、挑発気味に顔面を蹴り飛ばすが、これに鈴木が激怒。鋭いエルボーでなぎ倒す。ならばとケアと近藤が加勢。ケアの逆水平、近藤のキングコングラリアット、TAKAのスーパーKが立て続けに火を噴いた。TAKAはジャストフェイスロックに捕獲する。

 しのいだ鈴木はカウンターのドロップキックで逆転。ランニングローキックからスリーパーに捕獲すると、大歓声の中、ゴッチ式パイルドライバーを敢行し、3カウントを奪い去った。

 鈴木が支援大会のメインで激勝。試合後はTAKAやケアとも抱擁し、近藤とは握手を交わした。そして、出場選手がリングに集結。実況の小橋、健介、山崎、来場した桜庭和志らもリングに上がり、記念撮影となった。

 その後、マイクを持った鈴木は「最後にこいつからメッセージが来てる」と宣言。ビジョンには8月24日に撮影されたというベッドに寝た高山の姿が映し出された。

 高山は自らの声で「本日はTAKAYAMANIAにご来場いただきまして、誠にありがとうございました。TAKAYAMANIA、今日はいかがでしたか? 今日会場に来られた方々も、それ以外の方々も、厚いご支援をいただいて、この場を借りて御礼を申し上げます」とあいさつ。「次回、どうなるかわかりませんが、足の出る感覚がちょっと出てきたのがわかりましたので、悪さばかりをししている鈴木みのるの顔面をビッグブーツできるのを僕自身も楽しみにしています。それまで鈴木みのる、待ってろよ」と帝王らしい言い回しでアピール。本人の口から復調の兆しが明らかとなり、場内は大きくどよめいた。「今日の後楽園ホールにいるみんなありがとう。また会おう!!」と締めくくられると、場内は「高山」コールに包まれる。

 そのコールを遮った鈴木は、「ちょっと待て。こいつ、寝てばっかりのくせに、俺に喧嘩を売りやがったな。ああ、そうかい」とニヤリ。「いつまで寝てるんだ、高山。俺はお前がここに上がってくるまで、そう、プロレス界の王の座でお前のことを待っている。そんなところでくたばるんじゃねえぞ。てめえのトドメは俺が刺してやる」と過激な言葉ながらも気持ちのこもったメッセージを吐露した。

 鈴木はリング上を見渡し、「半分以上は俺のことが嫌いなヤツ」と指摘しつつ、「今日は俺のためじゃねえ。高山善廣のために集まったんだ。だから、全員に拍手を送ってほしい」と敬意を表した。その拍手を「もういい。調子に乗るなよ」と終わらせた鈴木は、「第1回、『TAKAYAMANIA EMPIRE』、これにて全て終了します。もう1回見たいか? 次はもっともっとお前らの気持ち、あいつに届けよう。な?」と宣言。最後には総立ちになった観客や出場選手たちとともに「行くぞ、後楽園ホール。高山に届け! ノーフィアー!」の雄叫びで支援大会を締めくくった。

 バックステージで「ただのオールスター戦とは違う、ただの記念大会とも違う。出ている選手全員が全力でやることを高山に逆に届けようというのが凄く伝わった大会だったんじゃないかなって、真面目なことを言ってみる」と大会を振り返った鈴木は、「第2回、第3回…あいつが帰ってくるリングが今日生まれたんで。これを残していかないと。例え、客が1人であっても、2人であっても。そこで俺がぶっ飛ばすから。やめてられねえよ。まだまだやるよ。その代わり、あいつが10年後、20年後に帰ってきた時に、俺はまだトップにいるから。じゃなかったら意味がない」と決意を覗かせた。

【試合後の鈴木&論外&MAZADA】
――これだけのメンバーが集まって、大会が行えたことについて、鈴木選手自身はどう思う?

▼鈴木「高山という男の人望に嫉妬しますね。凄いですよ、高山。まあ、あいつは全力で戦ってきたから、みんなこうやって来てくれると思うんで」

――大会を通して、高山選手に届けたいメッセージは?

▼鈴木「いつまで寝てんだ、コノヤローかな? 死んでる暇ねえぞって。寝てる暇もねえぞって」

――メインは昔の全日本を思い出させるような楽しい戦いだったが?

▼鈴木「俺はいつでも楽しいよ」

▼論外「俺らも久しぶりに楽しかったですけどね」

▼鈴木「なんで楽しいか教えてやろうか? 俺がいるからだよ」

▼論外「相手でも楽しいですけどね」

▼鈴木「本当? 俺とやる?」

▼論外「いいですよ」

▼MAZADA「グッチャグチャになりますよ、パレハ」

▼論外「負けませんよ。そういう気持ちでGURENTAIをやってたじゃないですか。ケアさんと高山さんと。高山さんが僕らとやってる時が楽しいって言ってくれてるなら、僕も嬉しいし。本当に早く一緒にまた。プロレスの前に、とりあえずオモチャを一緒に買いに行きたいですね、高山さんと。それぐらい元気になってもらえれば。また次、鈴木さんが音頭を取って、やってもらえるんであれば」

▼鈴木「またやるよ。そのつもりで俺はここにいるんで。何度も言ったんだよ。『もっと好感度のいい人のほうがいいんじゃないか』って。『もっと爽やかな、もっとみんなが1人でもワーッと集まる人のほうがいいんじゃないか』って言ったら、高山のほうから『お前、なに言ってんだよ』って。『みのるちゃん、なに言ってんだよ。やれよ』って言って。それで決まったんだから」

――久々に受けた小橋さん、健介さんのチョップはどうだった?

▼鈴木「ああ、思い出した! あの野郎、辞めてたんだから、手なんか出すな、コノヤロー」

▼論外「(自分から)行ってましたよね? 欲しがりましたよね? 昔の悪い楽しんでいる癖が出てますよ。もらいに行ってますからね、完全に」

▼MAZADA「場外カウントが入ってたから」

▼論外「こっちが場外カウントを取られないように、どれだけ京平さんを2人で…」

▼鈴木「まあまあ、相変わらず強烈ではあったけどね」

――我々も見ていて楽しかった

▼鈴木「だから、俺が懐かしかったって言えるのが良かった反面、ちょっと悲しかった。悲しいのは、『ああ、もうこいつらとっくに辞めたんだ』って感じて」

――自分といる世界が違うと

▼鈴木「威力は100分の1だもん。あいつらが現役の時の。正直言って。俺は未だに、この日本の、いや世界のプロレスのトップを走ってるから。何が強いとか、あれが強いとか、毎日日常のように戦っているからね。だからまあ、懐かしかった反面、寂しいのと両方かな。でも、懐かしいのも大きいからね」

――高山選手からのメッセージについては?

▼鈴木「あいつ、俺にケンカ売りやがったんだ。頭に来た」

――足の感覚が…

▼鈴木「戻ってきたらしいよ。足攻めだな、あいつに。俺の顔までお前の短い足で届くのかと。俺のほうが短いけど」

▼論外「今日はこれ、ツッコんでいいんですか? ボケたのをツッコんでいいのか」

▼鈴木「早くツッコめよ」

▼論外「こんなのやってましたよね」

▼鈴木「まあまあまあ、ただのオールスター戦とは違う、ただの記念大会とも違う。出ている選手全員が全力でやることを高山に逆に届けようというのが凄く伝わった大会だったんじゃないかなって、真面目なことを言ってみる」

▼論外「あんな頑張っているTAKAみちのく、10年は見てないですよ」

▼鈴木「俺は初めて見たわ。だから、とりあえずお仕置きはしたけどね」

▼論外「スゲエ気持ちが入ってましたよね」

▼鈴木「とりあえず、このあと、説教だから。『お前、さっき俺を殴ったよな?』って」

▼論外「普段からやれよってことですよ」

▼鈴木「本当だよ。マイクで喋っている場合じゃねえよ」

▼論外「普段からやれよってことですよ」

▼鈴木「毎日やってたからね。近藤にしろ、TAKAにしろ。最初、ケアはRODで、俺とNOSAWAとMAZADAで3人で組んだ時、毎日のようにあいつらと戦って。今日、いたんじゃないの? こうやってこうやるヤツ(逆水平連打とサポーターを投げる仕草をしながら)とか。こんなヤツ(プロレスLOVEポーズをしながら)はいなかったけど」

▼論外「すいません、多忙なもんで」

▼MAZADA「次に取っておけば。次のエサに」

▼鈴木「それも、高山の今までのプロレスの中で、あの時間をパッと思い出すらしいんで、今回はそれを再現してみた。再現というか、あの時のメンバーを集めてみた。次はどうなるかわからないけど。第2回、第3回…あいつが帰ってくるリングが今日生まれたんで。これを残していかないと。例え、客が1人であっても、2人であっても。そこで俺がぶっ飛ばすから。やめてられねえよ。まだまだやるよ。その代わり、あいつが10年後、20年後に帰ってきた時に、俺はまだトップにいるから。じゃなかったら意味がない」

【試合後の近藤&TAKA】
▼近藤「大丈夫?」

▼TAKA「大丈夫じゃない」

▼近藤「近くで見ていて、死んだと思ったんで。出れなかったよね」

▼TAKA「あんなの、敵に回したらアウトだって。やばい、やばい」

▼近藤「高山さんとは一時期全日本で。絡みは薄いかもしれないけど、やっぱり巡業で帯同してて、いろんなことを教わったし。やっぱり俺も高山さんと1回当たって、エルボーで耳を切られてるからね。俺も高山さんにそのぶんのお返しをまだしてないし。早く復帰してもらいたいですね」

▼TAKA「俺の場合、鈴木軍初期メンバーに高山さんがいて、仲間だった時もあれば、他の団体では敵に回って。シングルやって、世界一のジャーマン食らったこともあったけど、俺もやられっぱなしなんで。ちっちぇえけどさ、ちっちぇえけど。今日、鈴木みのるっていうとてつもなく強い男に立ち向かっていって、ボコボコにされたけど、まだまだこんなちっちぇえ俺でも、まだ立ち上がって戦うんで。高山さん、また立ち上がってきてくれますよね? 俺もまた立ち上がって行きますんで。またボコッとぶっ飛ばしてくださいよ。何度でも俺は立ち上がって。高山さん、みんな待ってますよ。こんなたくさんの団体が集うこと、高山さんをもってしてじゃなきゃないでしょ? オールスターだよね、今日。素晴らしい大会を高山さんのためにみんな揃ってやって。次はあなたが帰ってきて、みんな集めて何かやりましょうよ。俺らは何度でも立ち上がるんで、待ってます」

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