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10/30【NOAH】鼓太郎7年ぶりGHCジュニア戴冠で「ノアJr制圧完了」 まさかの丸藤指名

『GLOBAL LEAGUE 2018』東京・後楽園ホール(2018年10月30日)
GHCジュニアヘビー級選手権試合 ○鈴木鼓太郎vs原田大輔×

 鼓太郎がGHCジュニア王者・原田を破って約7年ぶり2度目となる王座戴冠に成功した。“最弱"と断じた現ノアジュニアの「完全制圧」を宣言し、かつて「ノアのジュニアは最強です」の名文句を残した丸藤正道を挑戦者に指名した。

 現王者の原田を直接破ったうえでグローバル・ジュニアリーグ戦を制覇。古巣ノアジュニアをまたたく間に席巻した鼓太郎の勢いは止まらなかった。

 「最弱」と断じられた現ノアジュニアの「プライド」を懸けて7度目の防衛戦に臨んだ原田だったが、ノアファンの声援を一手に集めた…ワケではなかった。鼓太郎の全日本リターン時にはブーイングに染まったが、この日の鼓太郎には原田と“五分"の声援が飛んだ。

 のっけからハイレベルな先の読み合いとなったものの、鼓太郎がエプロンサイドでのエクスカリバー発射で主導権を奪取。原田もファンネルやビットといった鼓太郎の得意技をことごとく先読みしてみせたものの、鼓太郎も原田の雪崩式ブレーンバスターをディフェンダーで切り返して要所は外さない。

 終盤にはランニングエルボーやワンツーエルボー、ローリングエルボーがことごとく相打ちとなって場内も“沸騰状態"に。鼓太郎のローリングエルボー狙いをこん身のラリアットで打ち抜いた原田がターンオーバーニーでかち上げ、片山ジャーマンを狙う好機をむかえた。

 踏ん張られてもさらに回転してぶっこ抜きにかかった原田だったが、鼓太郎もさらに回転十字固めで切り返すと、エンドレスワルツへ。原田も必死に肩を上げ続けたが、鼓太郎は執念でクラッチを解かずにガッチリと押さえ込み、3カウントをもぎ取った。

 前哨戦では原田の額をかち割るなどして、徹底的に“感情"を煽り立てていた鼓太郎。その裏をかく丸め込みでのフィニッシュで原田を連破し、約7年ぶり2度目となるGHCジュニア王座戴冠を果たした。

 がっくりとうなだれる原田の傍らで、涼しげにGHCジュニアベルトを受け取った鼓太郎。原田には非情なコタロウコールが降り注ぐなか、勝ち誇るようにベルトを掲げると、原田のセコンドに就いていたHAYATA、YO-HEY、タダスケのRATEL'S3人が鼓太郎に詰め寄った。

 しかし鼓太郎は「今さらノコノコ出てきて、何ていうか知ってるか? 後の祭りっていうんだよ。このベルトが俺の手にあるってことは、どういうことか分かるか? ノアジュニア制圧完了なんだ」とマイクで宣告。「このベルトをかけて戦いたい人は一人しかいない。お前らじゃ役不足だよ」と残してさっそうと花道を下がった。

 当初はベルトに興味を示していなかった鼓太郎だが、「やりたいことを見つけた」と方針転換。その答えはバックステージで明らかとなった。

 「やりたいこと…というより、やりたい人がいる。俺、チャンピオンだから。追われてナンボだから、指名っていうのはしたくないところだけど、それでもいいからやってみたい相手。丸藤正道。このベルトを懸けて俺と勝負しないか。お互いもうトシだし、いつ壊れてもおかしくない。今やらないと絶対に後悔する。グローバル・リーグ戦中だってことは分かってる。だから今すぐとは言わない。弟(おとうと)弟子から兄(あに)弟子へのお願いだ。いい返事を待ってます」。

 まさかの丸藤指名。“最弱"の現ノアジュニアを完全制圧し、かつて「ノアのジュニアは最強です」との名文句を残した三沢門下の兄弟子との対戦を望んだ。現在は団体トップとしてヘビー級で戦う丸藤の返答が注目されるが、鼓太郎退団後に再興を目指してきた現ノアジュニアの面々としては、これ以上ない屈辱的な展開。ともあれ、あらゆる“手腕"を見せつける鼓太郎への期待感が、この日のコールに込められていたことは間違いない。

【試合後の鼓太郎】
――原田戦を振り返って?

▼鼓太郎「さすがに意地は感じたけど、まぁこんなもんでしょう。だから言ったじゃん。『俺の掌(てのひら)の上で踊って、そして散れ』って。掌の上で踊ってたでしょ?」

――今回のフィニッシュはエンドレスワルツだったが?

▼鼓太郎「一番悔しいんじゃないの? そのために、額も割ったし、ベルトも踏みつけたし。そこから今日の試合は始まってんだ。だから言ったじゃん。『俺の思う通りに動いてくれてる』って」

――『やりたいことがある』と言っていたが?

▼鼓太郎「やりたいこと…というより、やりたい人がいる。俺、チャンピオンだから。追われてナンボだから、指名っていうのはしたくないところだけど、それでもいいからやってみたい相手。丸藤正道。このベルトを懸けて俺と勝負しないか。お互いもうトシだし、いつ壊れてもおかしくない。今やらないと絶対に後悔する。グローバル・リーグ戦中だってことは分かってる。だから今すぐとは言わない。弟(おとうと)弟子から兄(あに)弟子へのお願いだ。いい返事を待ってます」

――ノアジュニアの大原に敗れたままだが?

▼鼓太郎「だって今日出てこなかったでしょ? 出てきたからって挑戦できるワケじゃないけど、出てこないヤツとやるほど俺もアホじゃない」

――では丸藤に勝ったら、もうこのベルトは必要ない?

▼鼓太郎「それでこそ、さらに一層輝きを増すんじゃないの? 俺がノアを辞めてから約6年。6年でこのベルトの価値はだいぶ価値が落ちたんじゃないの? だから今、俺が戻ってきて、この6年を巻き戻す。こいつ(ベルト)の6年を巻き戻す」

※原田はノーコメント

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