11/27【大日本】デスマッチ王者・高橋と塚本が火花 1・2後楽園で激突へ

東京・後楽園ホール(2018年11月27日)
○竹田誠志&塚本拓海vs高橋匡哉&佐久田俊行×

　デスマッチヘビー級王者の高橋と挑戦をアピールしている塚本が激しく火花。試合後も舌戦を繰り広げ、来年の1・2後楽園での対戦が決定的となった。

　11・11両国でデスマッチ王座を懸けて死闘を繰り広げた現王者の高橋と元王者の竹田がセミファイナルで激突。高橋は三代目血みどろブラザーズのメンバーである佐久田と、竹田はクレイジーラヴァーズの盟友・塚本とタッグを組んで対戦した。塚本はパートナー・竹田とのデスマッチ王座戦を熱望していたものの、高橋にタイトルが移動したことで実現できず。そこで標的を高橋に切り換えてベルト挑戦をアピールしていた。

　試合前から塚本は新王者を強く意識したが、竹田がそれを押さえて先発。両国の続きとばかりに、高橋とパイプイスで殴り合うと、そのイスに座り、エルボー合戦を繰り広げた。場外戦となると、竹田はハサミを投入し、高橋の額を切り刻む。

　一方、スワンダイブ式プランチャで気持ちを見せた佐久田は、両端を固定して作った自作の蛍光灯ボックスを投入するも、塚本がバックドロップでそこにぶん投げて逆に破壊。ここから佐久田が捕まる展開に。クレイジーラヴァーズは蛍光灯やパイプイスを巧みに利用。佐久田の上に蛍光灯を乗せると、竹田が塚本をボディスラムで投げつける“人間爆弾攻撃"も披露した。

　塚本もMAGEハンマーを振り回したが、それごと佐久田はミサイルキックで蹴り飛ばして、高橋にやっとタッチする。高橋は得意のキャノンボールを放つと、リング中央に砂利を設置。そこに塚本を頭から叩きつけた。キレた塚本はすぐに立ち上がり、高橋をにらみ合う。激しいビンタ合戦から塚本が砂利へのニークラッシャーを放てば、高橋は大外刈りで応戦。続くサマーソルトドロップは避けられて砂利に自爆してしまったが、塚本も延髄斬りを放ったものの、砂利の上に着地して自らダメージを負った。見逃さない高橋は払い腰で砂利に塚本を叩きつける。

　その後、タッチをもらった竹田が佐久田を猛攻。反撃を受けてもすぐに鎮圧する。塚本も加勢し、トラースキックとランニングニーのサンドイッチ弾も炸裂。助けに飛び込んだ高橋が怒りにまかせて塚本に殴りかかり、2人が場外乱闘を繰り広げる中、佐久田のファイヤーバードスプラッシュを自爆させた竹田は、ランニングニーから蛍光灯の入った段ボールめがけてUクラッシュを敢行し、接戦を制した。

　試合が決した瞬間も高橋と塚本は大乱闘。セコンドに引き離されたが、感情的になった高橋はマイクを持ち、「1月2日、予定が空いたから俺とやってくれだ? 俺はお前らの遊び道具でも、暇つぶしでもねえんだ、コノヤロー。1月2日、やってやるよ。ただ、覚悟しておけ、コノヤロー」と対戦を受諾。「2019年1月2日、お前は最悪の年始めだ。てめえの正月なんかな、寝正月だ、バカヤロー。クレイジーラヴァーズなんかクソ食らえだ!」と来年の1・2後楽園での対戦を明言した。

　対する塚本は去っていく高橋を呼び止め、「遊び道具? 暇つぶし? デスマッチのベルトはそんなもんじゃねえだろ? チャンピオンの口からそんな言葉聞きたくねえんだ、バカヤロー。まあ、いいよ。お前は正月、俺相手に暇つぶしでもしろよ。俺はお前を潰してやるから。俺を舐めんなよ」と激高。2人によるデスマッチヘビー級戦が決定的になった。

　塚本は2014年、そして2018年の1・2後楽園でデスマッチ王座に挑戦。どちらもベルト奪取に失敗しており、高橋戦が正式決定すれば3度目の1・2後楽園での挑戦となる。「1月2日と言えば塚本拓海というね」と自ら因縁に触れた塚本は「1月生まれとしての意地もあるし。誕生日が近えんだよ。ベルトを獲って、自分で自分を祝いたいもんだよ。それ以上にこの人(竹田)を倒した高橋匡哉だし、最強なのはわかってるから。だから挑戦するんだよ」と決意をあらわにした。

【試合後の竹田&塚本】
▼塚本「最近なんかよ…何があったか俺にもわかんねえけど、最近ちょっとキレやすいんだよ」

▼竹田「怖いね。怖い怖い」

▼塚本「ちょっといろんなヤツに突っかかってんだ。高橋匡哉、俺とほぼ同じ同世代。俺よりデスマッチ始めたのも半年ぐらい遅くて。あいつがチャンピオンになった時点…去年ぐらいか。そこからまた新たな戦いが始まって。あいつが今日、どういう風に見たかわからないけど、受けてやるって言ってくれたんでね。とことんあいつの言う暇つぶしに付き合ってやるよ。そしてよ、あいつの暇どころか、あいつ自体を潰してやるよ。正月からあいつのほうが寝正月だ、バカヤロー。舐めるなよ、この俺を」

▼竹田「そうだよ。口ではチャンピオンなんていくらでも『受けてやるよ』とか、『凄え試合してやるよ』って言えるんだけどよ、あいつを見てると、ベルトを獲ったからって変わってねえな。今日なんて塚本のほうが100倍近く自分の感情を出して戦ってたよ。あいつは無だよ、無。誰かに操縦されてんじゃねえか?」

▼塚本「植木か誰かに操縦されてるのか? もっと狂いたいね」

▼竹田「高橋が巻いているより塚本が巻いたほうが面白くなるぞ、この大日本プロレス。そして、またいいタイミングで、クレイジーラヴァーズが2人で…後楽園でもどこでもいいよ。地方でもいいよ。草っ原でもいいよ。盛り上げてやるよ、デスマッチ界を。チクショウ。俺も見てて腹立たしかったけどな。今の塚本は正気じゃねえから。ちょっと頭がいっちゃってるよ。思考回路がどうにかしてるわ」

▼塚本「最近ちょっとね。酒飲んでてもイライラするからな。怖いよ。プライベートでは暴れねえようにしてるんですけど」

▼竹田「とりあえず正月は塚本拓海が全部持って行くから。俺はもう未来が見えたから」

▼塚本「1月2日勝って。1月2日と言えば塚本拓海というね」

▼竹田「正月男だ」

▼塚本「正月生まれ(1月6日)だからね。正月生まれって言っても三が日過ぎてるけど。でもね、1月生まれとしての意地もあるし。誕生日が近えんだよ。ベルトを獲って、自分で自分を祝いたいもんだよ。それ以上にこの人(竹田)を倒した高橋匡哉だし、最強なのはわかってるから。だから挑戦するんだよ」

▼竹田「まあね。まだまだベルトの重みっていうのはわかってないから。とりあえず塚本はヤバいから、今」

【高橋の話】「なにが1月2日、竹田誠志とやる予定だった、だ? ふざけたこと言ってるんじゃねえ、コノヤロー。中途半端な覚悟で来たかしらねえけどな、そんなことを言われて、俺が黙っているわけねえだろ、コノヤロー。やりてえならやってやるって。俺もチャンピオンだ。挑戦者が誰だってやってやるよ。俺や塚本の若い力で盛り上げていくって俺は言ったんだ。最高の相手じゃねえか。もっと恐ろしい塚本拓海を出して来いよ、1月2日までにな。俺もそれなりの覚悟でやってやるからな。お前は寝正月だ。五体満足で帰れると思うな、コノヤロー」