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12/4【DRAGON GATE】吉野陥落…PACが介入無しの真っ向勝負でドリームゲート王座初戴冠

 『FANTASTIC GATE 2018』後楽園ホール大会が4日行われ、PACがオープン・ザ・ドリームゲート王者の吉野正人に挑戦。REDのメンバーを介入させることなく、真っ向勝負で吉野を下し、初のドリームゲート王座戴冠を果たした。

 10・2後楽園でPACが6年ぶりにDRAGON GATEマットに電撃復活。ヒールユニット・REDに加入した。11・4大阪では、Ben-Kを下してドリームゲート王座V4を果たした吉野の前に立ち、視殺戦を展開。次期挑戦者に浮上した。11・6後楽園では6人タッグ4WAY戦で火花。PACがマイクを持って改めてタイトル挑戦を宣言すると、王者も迎撃を決意し、両者の一騎打ちが決定した。PACがドリームゲート王座に挑戦するのは2012年3月のCIMA戦以来6年10ヵ月ぶり2度目となった。

 イギリス国歌吹奏時に、PACがまさかの奇襲。なりふり構わぬ奇策で強引にペースを掴む。吉野も左腕狙いで抵抗するが、PACは風車式バックブリーカーやエプロンからのスライデングビッグブーツ、トップロープに飛び乗ってキリモミ式ケブラーダと大技攻勢で圧倒した。

 悲鳴にも似た「吉野」コールに応えようと、王者はミサイルキックをぶち込んで歓声を巻き起こしたが、流れは奪い取れない。雪崩式スリングブレイドはPACが一回転して不時着。フランケンシュタイナーも読まれてジャンピングパワーボムで切り返されてしまった。

 なおも抵抗する吉野だったが、PACはそれをあざ笑うかのようにトラースキックを一閃。セカンドロープからフェニックススプラッシュを投下すると、シューティングスタープレスへ。間一髪で回避した吉野は、久々にライトニングスパイラルを敢行。トルベジーノからソルナシエンテに捕獲し、少ないチャンスを逃さず決定機を掴んだ。

 強引に担ぎ上げられて、マットに投げ捨てられた吉野だったが、PACのパワーボム狙いをフラケンシュタイナーで切り返すと、ブラックアロー(360°シューティングスタープレス)もヒザを突き立てて迎撃し、粘りに粘る。そして、トルベジーノから再びソルナシエンテに。勝負あったかと思われたが、一度は崩れ落ちながらも、PACは脅威の粘りを見せて執念のロープエスケープ。ならばと吉野は雪崩式ライトニングスパイラルの構えに。これを読んだPACは急角度の雪崩式ファルコンアローでマットに突き刺した。

 それでも沈まない吉野はカウンターのラリアットを振り抜くと、ジャーマンで引っこ抜かれてもすぐに立ち上がり、トルベジーノをお見舞い。さらに、パワーボムを高角度前方回転エビ固めで丸め込み、あわやの場面を生み出した。

 場内は沸騰したが、PACは突っ込んできた吉野を無造作に上空へとぶん投げる。顔面から落下して動きの鈍った吉野をラリアット、ジャーマンで一気に追い詰めると、今度こそブラックアローがさく裂。吉野から完璧な3カウントを奪い取った。

 半年間ベルトを死守してきた吉野が陥落。PACが2度目の挑戦にして初の至宝戴冠を果たした。表彰状は投げ捨てたPACだったが、ベルトをレフェリーから奪い取ると、動けない吉野を見下ろし、「コウラクエン! マサト・ヨシノは世界最高のプロレスラーか? いや、違う。俺の名前はPAC。俺こそがオープン・ザ・ドリームゲートチャンピオンだ!」と絶叫。REDのメンバーとは言え、介入無しの真っ向勝負でベルト奪取を果たしただけに、客席からも大きな拍手が巻き起り、「PAC」コールも発生した。その後、年末恒例の土井ダーツに移ったが、PACは悠然とリングサイドのパイプイスに陣取り、早くも王者としての威厳を見せつけた。

 年内最後のビッグマッチである12・23博多を控えてのベルト移動。年末年始のDRAGON GATEマットはPAC中心で動いていくことになりそうだ。

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