12/9【新日本】復帰戦で前王者・タイチを撃破 オスプレイがNEVER王座挑戦権獲得

『WORLD TAG LEAGUE 2018』岩手産業文化センターアピオ(滝沢)(2018年12月9日)
NEVER無差別級王座ナンバーワン・コンテンダーマッチ=○ウィル・オスプレイvsタイチ×

　脇腹負傷による欠場から復帰したオスプレイが前NEVER王者のタイチをストームブレイカーで撃破。一度は欠場で流れたNEVER王座挑戦権を獲得した。

　11・3大阪では当初、王者(当時)のタイチにオスプレイが挑戦するNEVER王座戦が組まれていた。しかし、オスプレイが脇腹負傷のため欠場に。そこで、タイチは前王者の後藤洋央紀とのリマッチに臨んだ。その試合で後藤が雪辱。タイチは王座から陥落した。その後、タイチは再戦をアピール。そんな状況で、オスプレイの復帰が決まったため、次期挑戦権の懸かった「NEVER無差別級王座ナンバーワン・コンテンダーマッチ」で改めてシングルマッチが実現した。

　タイチはあとから入場してきたオスプレイはマイクスタンドで暴行。欠場の理由になった脇腹に狙いを定める。負けじとオスプレイも怪我を感じさせない華麗な動きで挽回。場外戦になると、鉄柵に飛び乗ってジャンピングエルボーをぶち込んだ。

　タイチは息を整えようと場外に退避したものの、オスプレイはそこにトペスイシーダを敢行。リングに戻るとコーナーに上がる。これを見逃せないタイチは海野レフェリーをロープに投げつけてダイブを阻止。そのままオスプレイを場外に連行すると、脇腹から鉄柵に叩きつけ、観客席にも投げつけると、イスで脇腹を痛打した。もん絶したオスプレイは場外カウント19で何とかリングに滑り込んだが、その後もタイチペースは続く。タイチは脇腹のテーピングを剥ぎ取り、コブラツイストに捕獲。ギブアップを迫った。

　何度も悲鳴をあげたオスプレイだったが、ハンドスプリング式レッグラリアットで決死の反撃へ。トップロープ上で619を放つと、スワンダイブ式エルボーを叩き込む。タイチのソバットやローキック、ミドルキックに被弾すると動きが鈍ってしまったが、天翔十字鳳狙いは一歩先に動いて阻止し、カウンターのトラースキックをぶち込んだ。そして、急角度のリバースDDTを繰り出すと、シューティングスタープレスで勝負に出る。

　しかし、タイチはヒザを突き立てて迎撃。すぐさまタイチ式外道クラッチでニアフォールを奪い取ると、アックスボンバーからタイチ式ラストライドに。2度に渡って阻止されたものの、タイチはオスカッター狙いを完璧に読み、急角度のバックドロップで引っこ抜くと、3度目のトライでタイチ式ラストライドを繰り出した。

　場内は大きくどよめいたが、オスプレイは何とかキックアウト。ならばとタイチはブラックメフィストの体勢に。だが、オスプレイはこれをカナディナンデストロイヤーで切り返すことに成功。ピンチをチャンスに変える。ソバットを食うと表情を歪めたが、その場飛びスパニッシュフライでタイチの動きを止めると、背後からトラースキックをグサリ。棒立ちになったタイチを必殺のストームブレイカーで沈めた。

　仕切り直しの一戦を制して、オスプレイが事実上のNEVER王座次期挑戦者となった。「どれぐらいできるか不安もあった。今も82%ぐらししか戻ってないんだ。アバラを骨折して、その周辺の軟骨もやられていた。なかなか思うように回復しなくて、イライラしていた」と脇腹の状況を明かしたオスプレイは、「でも、東京ドームが迫っている今、ここで戦わないわけにはいかなかった。だから、この試合のオファーを受けて、日本に来たんだ。今日、勝てたことでドームに出場する道が開けたんじゃないかと思っている」と1・4東京ドームに向けて決意をあらわに。その言葉通り、第8試合終了後、新たにNEVER王座を戴冠した飯伏幸太に挑戦を表明し、東京ドームでの対戦が決定的となった。