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3/16【新日本】NJC2回戦…飯伏無念の脱落 ザックが連覇へ快進撃

『NEW JAPAN CUP 2019』東京・後楽園ホール(2019年3月16日)
「NEW JAPAN CUP 2019」2回戦=○ザック・セイバーJr.vs飯伏幸太×

 前回覇者のザックが連覇に向けて快進撃。昨年同様に得意の関節技で飯伏を返り討ちにした。

 NEW JAPAN CUP2回戦で飯伏と前年覇者のザックが対戦した。飯伏は内藤を、ザックはEVILをそれぞれ1回戦で撃破して勝ち上がってきた。両者は昨年2度対戦。NEW JAPAN CUP2回戦(3・15後楽園)ではザックがジムブレイクスアームバーでレフェリーストップ勝ちを果たしたが、G1公式戦(7・15大田区)では飯伏がカミゴェで雪辱した。

 ザックのセコンド・TAKAみちのくは「飯伏幸太、2年連続ザックの踏み台となれ」と通告して飯伏を呼び込む。飯伏はザックの関節技地獄を阻止すべく、まずは距離を取ってローキックを連発。しかし、ザックもローキックを発射すると、意地になって打ち返してきた飯伏の蹴り足を掴み、左足を絡め取って得意のパターンに持ち込んだ。首攻めにシフトすると、飯伏のその場飛びムーンサルトプレスを剣山で撃墜し、今度は右足まで絞め上げた。

 ペースを変えたい飯伏はオーバーヘッドキックで奇襲するとジャーマンの構えに入るも、ザックは前転して足に絡みつき、変型監獄固めに移行。そのままエルボーやビンタを叩き込んだ。しかし、これで飯伏の表情が一変。強烈なエルボーでザックを払いのけると、怒りの表情を浮かべたまま容赦なく顔面や脇腹を蹴り上げた。

 距離ができると、ザックは反撃を仕掛けたが、飯伏はランニングローキック、ムーンサルトプレスで黙らせる。飯伏の先読みが冴え渡り、ザックの低空ドロップキックにあわせてカウンターのフットスタンプを投下。ヒザ十字狙いを利用してバックに回り込み、ハーフネルソンスープレックスで投げ飛ばした。

 ザックも譲らず。ハイキックをキャッチして裏アキレス腱固めに持ち込むと、ジャーマンを1回転して切り返されても、飛びつき式のフロントネックロックで反撃を封じ込めた。ザックドライバーは不発に終わり、強烈なラリアットでなぎ倒されたが、シットダウン式ラストライドは卍固めで阻止。ひとでなしドライバーもヨーロピアンクラッチで丸め込んでみせる。

 激しいせめぎ合いの中、飯伏はカミゴェにこだわる。下から蹴り飛ばされて空転すると、三角絞めに捕まってしまうが、シットダウン式ラストライドの要領でマットに叩きつけると生ヒザ式のカミゴェへ。ザックはヒザを蹴りつけて防御するが、飯伏も逆さ抑え込みで不意を突き、キックアウトされた瞬間、両腕を絡め取る。ザックは股の間をすり抜けてカミゴェを回避したものの、先読みした飯伏はクロスアームスープレックスで引っこ抜いた。

 そして、そのまま今度こそカミゴェへ。しかし、ザックは間一髪回避すると、グラウンドコブラで転がし、すかさず両足に絡みつく。悲鳴を上げる飯伏を見るや、ここがチャンスとオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デス(股裂きとマフラーホールドの複合技)に移行。場内は騒然となる中、しばらく耐えた飯伏だったが、最後は無念のギブアップ。ザックが2年連続で飯伏を返り討ちにした。

 試合後、TAKAがマイクを持ち、「改めて皆さんにお聞きします。NEW JAPAN CUP 2019、優勝するのは誰ですか?」と観客に問いかける。様々な声が飛ぶ中、TAKAは「前人未踏、2年連続で外国人としてNEW JAPAN CUPを制するのはブリティッシュヘビーウェイトチャンピオン、ヒー・イズ・サブミッションマスター、ザック・セイバーJr.!」と高らかに宣言した。一方、敗れた飯伏は肩を落とすばかりだった。

 バックステージで「去年と一緒だ。去年と一緒でつまらないよ」と吐き捨てたザックは、「俺がずっと言ってるだろ? 俺は嘘をつかないんだ。また勝った。マディソン・スクエア・ガーデンでヘビー級のチャンピオンシップをやるのはこの俺だよ。このトーナメントの名前は変えたほうがいいんじゃないのか? 俺の政権がこれから出来上がるから」と勝ち誇った。

 3・21浜松で行われる準々決勝の相手は棚橋弘至。奇しくも昨年のNEW JAPAN CUP決勝と同一のカードとなるが、ザックからは圧倒的な自信が漂っていた。

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