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4/30【全日本】5・20後楽園で令和最初の三冠戦 シングル2冠・宮原に5冠制覇狙う石川が挑戦

 全日本は30日、神奈川・横浜市の事務所で会見を開き、5・20後楽園大会で三冠ヘビー級選手家試合「宮原健斗vs石川修司」を行うと発表した。

 新元号・令和になって最初の三冠戦で、第62代王者・宮原の4度目の防衛戦となる。両者は4・14大阪大会における「2019 Champion Carnival」公式戦で対決し、石川が勝利。宮原は雪辱もかかった一戦となる。

 前夜の4・29後楽園大会で自身初のカーニバル制覇、そして18年ぶり史上7人目となる三冠王者による優勝を成し遂げた宮原。「令和のエース」宣言もぶち上げた最高男は、その足がかりとなるであろう5・20後楽園決戦は絶対に落とせない。三冠&CCシングル2冠王となり、「全日本の歴史を動かしたということはその歴史を背負うということですからね。ただ、それは俺には背負える自信がある」と豪語したように、これまでと同様にエースとして全日マットを高めていくつもりでいる。

 令和最初の三冠戦を迎えるにあたり、直接黒星を喫したこと以上に心に響いたのが石川の「別に俺は二番手、三番手になるために全日本プロレス入ったわけじゃないんで。俺が一番前に立って、俺が理想とする全日本プロレスの戦いを自分がチャンピオンとしてみせていきたい」との言葉だった。だからこそ、大巨人の挑戦表明を拒む理由はなく、「これはもう令和一発目は負けた身ですけど、石川選手しかいない」との思いに駆られ、「それが正式に今日決まって、令和一発目にふさわしいカード」となった。

 石川がそう主張するならば、雌雄を決し、どちらが全日本のけん引者であるべきか決めるのみだ。石川とはこれまで獲ったり獲られたりと三冠ベルトを巡って激闘を繰り広げてきた。「プロレスラーはナンバー1をみんな目指してる。そのナンバー1を目指してる中でも選ばれし人間が巻くベルト。ただ、石川選手はその選ばれし人間だと思う」と大巨人に一目を置いた宮原は「その二人が争うことによって、さらなる全日本プロレスが高みにいくことは間違いないんですけどね。この黄金カードが最高vs最強・第3ラウンドですかね。興奮してますよ」と高ぶりをあらわ。前夜、プロレスの神様と会話し、「ざっくり言えば全日本プロレスをさらなる高みへ。ということは令和になってもエースを頼むぞと。すなわちこのベルトを落とすわけにいかない」と頂点死守の思いも強くした。

 対する石川は王者撃破の実績を引っ提げ、昨年8・26流山大会で第61代王者・ゼウスに挑んで以来、9ヵ月ぶりとなる三冠挑戦を決めた。現在、諏訪魔との暴走大巨人で世界タッグ王座を保持しており、当然、狙うは「令和最初の5冠王者」だ。勝てば2017年5月に宮原を破り、同年8月に宮原に敗れた第56代王者時代以来、1年9ヵ月ぶり2度目の至宝ベルト戴冠となる。

 宮原は三冠王者にしてカーニバル覇者。石川が望んでいた通り「おいしい獲物」となった。「昨日の宮原選手の優勝でまた彼の株が上がったかもしれないけど、そこを食っちゃえばまた自分が大きくなれる」と描いた石川は「だいぶ今、宮原1強みたいになってしまっているんで、それだけじゃつまんないなと自分では思ってるんで、それをファンの人にも会社の方にもわからせる戦いを」と確立された感のある宮原時代に待ったをかける構えを見せ、5冠制覇を見据えた。

 「やっぱり認めざるを得ないというか、毎回素晴らしい内容を残してる」。そう最高男を認める石川だが、「じゃあわかりましたって引き下がるわけにいかない」との意地がある。「やっぱりトップで先頭に立って引っ張りたいと思ってるんで、自分が5冠王になって、また宮原選手とは違うベクトルで盛り上げたい」と誓っており、「その先頭に立つにはベルトがないと。ベルトが団体の顔だと思うんで。自分が奪って自分の戦いを全日本の戦いだということで全面にみせていきたい」と頂点返り咲きにかける覚悟をむき出しにした。

 令和一発目の三冠戦は王者の言うとおり、まさに「黄金カード」。今後の三冠戦線はもちろん、全日マットの流れを大きく左右する大一番となるのは間違いない。

☆5/20(月)東京・後楽園ホール『2019 SUPER POWER SERIES』18:30開始

▼三冠ヘビー級選手権試合
[挑戦者]
石川修司
(1/60)
宮原健斗
[第62代王者]
※宮原4度目の防衛戦

【会見の模様】
▼宮原「昨日4月4日から始まったチャンピオン・カーニバル、歴史を動かすとこのチャンピオン・カーニバルシリーズ中に言ってまいりましたけど、それを有言実行できて、昨日ホントにSNSを通しても皆様、凄く祝福の声をいただいて、これからの全日本プロレスになお期待だという声がたくさん上がっているのをみてね。昨日、リング上でこれからのことは明日だと言いましたけど、もう明日がきちゃったんで、これからについて今日はしゃべりたいと思います」

▼石川「リーグ戦で優勝はできなかったんですけど、宮原選手から3カウント獲って、権利はもらったと思っていて。ゼウス選手、ヴァレッタ。宮原選手に勝った二人にも公式戦じゃないですけど勝ってるんで、自分が一番権利あると思ってるんで。令和一発目の三冠戦、ぜひ自分がいかせてほしいと思って、会社がそれを通してPWFさんの方も了承してもらったみたいなんで。だいぶ今、宮原1強みたいになってしまっているんで、それだけじゃつまんないなと自分では思ってるんで、それをファンの人にも会社の方にもわからせる戦いをして、自分が今タッグを持ってるんで、三冠ベルト自分が獲って、令和最初の5冠王として。全日本プロレスを引っ張っていきたいという気持ちは全日本の人たち全員持ってると思うんですけど、やっぱりトップで先頭に立って引っ張りたいと思ってるんで、自分が5冠王になって全日本プロレスを盛り上げていきたいなと。また宮原選手とは違うベクトルで盛り上げたいなと思ってます」

▼宮原「平成が今日終わるという中で、令和一発目の三冠ヘビー級選手権、いったいチャレンジャーは誰なんだ?となった時、ここ数年でこのベルトを争ってきた石川修司選手との黄金カードが組まれたと。令和初にしてはふさわしいカードが組まれたと思ってます。大阪大会で負けた後、石川選手のコメントで『俺は2番手、3番手になるために全日本プロレス所属になったわけじゃない』と。これは最近、全日本プロレスのレスラーが言いそうで言ってなかった一言で、プロレスラーたるものナンバー1を目指す。ただ、それは選ばれし人間。その選ばれし人間の中にいる二人が戦う令和一発目の三冠戦だと僕は思ってるんで。この石川選手の、俺の考えるプロレス概念で全日本を引っ張るという言葉を見た時に、これはもう一発目は負けた身ですけど、石川選手しかいないなと俺の中では思ってたんで。それが正式に今日決まって、令和一発目にふさわしいカードだと思います」

――初優勝を成し遂げた中で石川戦での負けは引きずっている?

▼宮原「正直チャンピオン・カーニバルの負けはもちろん白星黒星という結果として残ってるのはもちろんですけど、あの言葉ですよね、やっぱり一番は。プロレスラーはナンバー1をみんな目指してる。そのナンバー1を目指してる中でも選ばれし人間が巻くベルト。ただ、石川選手はその選ばれし人間だと思うし、その二人が争うことによって、さらなる全日本プロレスが高みにいくことは間違いないんですけどね。この黄金カードが最高vs最強・第3ラウンドですかね。興奮してますよ」

――初優勝、そして三冠王者としての優勝を果たしたことで、宮原選手自身さらに一段階上がった実感はある?

▼宮原「そうですね。それはもちろん歴史を背負ってますからね僕は。全日本の歴史を動かしたということはその歴史を背負うということですからね。ただ、それは俺には背負える自信があるし、昨日試合終わってプロレスの神様とも会話しましたけどね。5月からまた新たな自分自身をアピールできればいいなと。まだまだ上を目指してるんで」

――昨日の優勝戦も含めて王者・宮原選手の戦いぶりに感じるのは?

▼石川「やっぱり認めざるを得ないというか、毎回素晴らしい内容を残してるし、戦い残してるのは誰も認めるんじゃないかなと思いますけど。でも、じゃあわかりましたって引き下がるわけにいかないんで。自分は自分なりの戦いを見せてきたというのもあるし、また違う戦い方で全日本プロレスはこれだっていうのをみせたいという部分もあるんで。それは自分が先頭に立ってみせたいと思ってるんで。その先頭に立つにはベルトがないと。ベルトが団体の顔だと思うんで。自分が奪って自分の戦いを全日本の戦いだということで全面にみせていきたいなと自分は思ってます」

――令和最初の5冠にはこだわりたい?

▼石川「そうですね。やっぱり新しい元号になって一発目の5冠になったらインパクトもあると思うんで。そういう新しい西暦になって三冠戦が組まれたというのはまたゴールデンウィーク10連休ありますけど、体休まず気合い入れて、また目標に向かって戦えるんで。いいですね5冠王。箔もつくと思うんで。もう一回跳ねられると思うんで目指したいと思います」

――歴史に名を刻んできた男としては令和最初の5冠は譲れないのでは?

▼宮原「5冠はまだ俺にとってはね、あまりイメージできてない部分があるんですけど。歴史を刻んだと言いましたけど、まだまだこれから刻んじゃいますからね。この5月20日も歴史に残る戦いになると思いますよ」

――カーニバル全体を通しての収穫は?

▼石川「宮原選手を倒すために技を開発して、そのために宮原選手に当日ぶつけたっていうのもあって。その切れ味もよかったんでね。それもいけるなという自信も確信に変わった部分がありますし。全体を通して負けた試合も結構あったんでアレなんですけど(苦笑)、自分の中では……優勝できなかったからね(苦笑) 自分の中ではいい戦いもクソもやっぱりね、優勝できなかったらそこは意味がないなという部分があるんで。成果という部分では新技を試せたっていうぐらいしかないですね。ベルトの権利、挑戦権を獲ったということぐらいしかないですね。戦いの内容はどうでもよくて、優勝できなかったのは悔しいし。ただ、やっぱり5月20日かけてるんで。昨日の宮原選手の優勝でまた彼の株が上がったかもしれないけど、そこを食っちゃえばまた自分が大きくなれると思うんで。もっともっとこの体を大きくしたいんで。勝って大きくなりたいなと思います」

――プロレスの神様とどんな会話をした?

▼宮原「僕、プロレスの神様とよく使いますけど、これは冗談でも何でもなくて、エースっていうのはね、昨日の試合後のコメントでも言いましたけど、他のレスラーとプロレスの価値観みたいなものを共感することができないんですよ。なぜなら自分が示さなきゃいけないから。だから昨日もプロレスの神様と会話したんですけどね。ざっくり言えば全日本プロレスをさらなる高みへ。ということは令和になってもエースを頼むぞと。すなわちこのベルトを落とすわけにいかないと。そういうことですね」