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4/29【全日本】5・20世界ジュニア決戦へ会見 岩本危機感も「全てを納得させたうえで勝つ」、青木「100%獲れる自信がある」

 5・20後楽園大会で世界ジュニアヘビー級選手権試合を争う王者・岩本煌史、挑戦者・青木篤志」が30日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。3度目の防衛戦となる岩本は負けた時に伴うリスクの大きさに危機感を抱きながらも「お客さんだったり、周りの選手、その後ろにまだ挑戦したいと思ってる選手もいると思うんで、そこ含め全てを納得させたうえで勝たないといけない」と必勝宣言。9ヵ月ぶりに世界ジュニア戦線復帰を果たす青木は暴走大巨人の存在に刺激を受けつつ、「自分がいける時は100%獲れる自信のある時しかいかないと決めていた」と頂点返り咲きに自信をみせた。

 3年ぶり2度目のチャンピオン・カーニバルを果たし、4人のヘビー級食いを果たした青木は優勝こそならなかったものの、頭を切り替えて世界ジュニア王座に照準。王者・岩本が次期挑戦者に指名し、5・20後楽園大会でのタイトルマッチが決まった。

 第50代王者・岩本は3・19後楽園大会で鈴木鼓太郎を退けて以来、3度目の防衛戦となる。昨夏は挑戦者として青木に勝利し、世界ジュニアを初戴冠を果たしたが、今度は立場を逆転させての対決となる。

 昨夏の初戴冠によって全日ジュニアの新時代幕開けを告げた岩本。一度は近藤修司に敗れ、ジュニアの至宝流出を招いてしまったが、キッチリ雪辱を遂げ、頂点に返り咲いた。現在29歳でまさに上り坂にある中、41歳の青木に敗れるようなことがあれば、時計の針を逆回転させることになってしまう。この所属ジュニア頂上対決が決まり、「ここは何としても自分が防衛しないとアジア獲ったこととか、ジュニアリーグ獲ったこととか、せっかく積み上げてきたものが崩れてしまうんじゃないか」と危機感を抱くのも無理はない状況だ。

 もちろん頂点の座を守り抜き、全日ジュニアに新たな時代を紡いでいく覚悟。「いろいろ実績も積み上げてきて、今チャンピオンという立場になってるので、ただ勝つだけじゃ認められない」のも十分承知の上だ。王者として伴うリスクも認識しつつ、「その中で防衛し続けていくことでまた新しい強さだったりが備わってくるのかなと思ってる」と険しい防衛ロードを勝ち続けていくつもり。最強の挑戦者といえる青木を迎え撃つ今回、「お客さんだったり、周りの選手、その後ろにまだ挑戦したいと思ってる選手もいると思うんで、そこ含め全てを納得させたうえで勝たないといけない」と自らに必勝を課した。

 対する青木は昨年8月、岩本に敗れて第47代王者から陥落して以来、9ヵ月ぶり4度目の世界ジュニア獲りを狙う。一度は世界ジュニア戦線から距離を置いていたが、頂点返り咲きに動いたのは理由がある。昨年から今年にかけてジュニアタッグリーグ、ジュニアリーグ、そして世界ジュニアとジュニアの勲章を総なめにしてきた岩本を認める一方で、「実績は一番だけど、印象というものに関していったら一番なのかなといったら俺は?しかない」と疑問符をつけ、「俺が獲りにいって俺が引っ張りたいなという気持ちが出てきました」と重い腰を上げた。そこには「自分がいける時は100%獲れる自信のある時しかいかないと決めていたので。確かに満を持してと言ったらそうなんですけど、今ちょっと自分の中でいけるかなという気がしてる」と確かな自信もある。

 そして青木は自身の戴冠による時代の逆行を全面否定。「自分がまた獲り返したら時計の針が戻ると言ったけど、時計の針が戻ったのってみたことないでしょ実際? そんなのないんだよ。だから悪いけど、俺がここでベルトを次、獲ったとしても時代が戻ることはないし、新しい形のチャンピオンが生まれるだけ」と持論を展開した。そこで青木にとって意識する存在が全盛期を掲げる同世代の諏訪魔、石川修司の二人。暴走大巨人の戦いを間近でみてきて「あの人たちが全盛期と言ってあれだけ元気一杯やってるのを見ると、まだまだ俺はこれからなんだなと。まだまだ全盛期に向かって今いる途中かなというのもある」と自分にもまだまだ伸びしろがあると確信。世界ジュニア返り咲きへ向けて「凄くいい刺激ですよね。もっと頑張んなきゃって」と発奮材料の一つとするつもりだ。

 「毎日タイトルマッチに近いような緊張感」となったチャンピオン・カーニバルにおける対ヘビー級で存在感を示した青木が満を持して頂点に返り咲くか、岩本がジュニアの至宝を死守し、新時代を推し進めるか。令和になって初めて迎える世界ジュニア戦は天下分け目の大一番となる。

☆5/20(月)東京・後楽園ホール『2019 SUPER POWER SERIES』18:30開始

▼世界ジュニアヘビー級選手権試合
[挑戦者]
青木篤志
(1/60)
岩本煌史
[第50代王者]
※岩本3度目の防衛戦


【会見の模様】
▼青木「まず挑戦を受けてくれたチャンピオンと認めてくれたPWFには感謝をしております。とにかく全力で世界ジュニアのベルトを獲りたいと思ってます」

▼岩本「自分が初めて世界ジュニア獲った時の当時のチャンピオンが青木さんでした。今回は自分がチャンピオンで青木さんが挑戦者という形で、立場が前回と違うことになってますので、ここは何としても自分が防衛しないとアジア獲ったこととか、ジュニアリーグ獲ったこととか、せっかく積み上げてきたものが崩れてしまうんじゃないかなと。そういう危機感も持っていますので、ここはキッチリ防衛したいと思います」

――青木選手は満を持しての挑戦となる?

▼青木「満を持してと言ったらちょっと違うかなというのはあるのはあるね。世界ジュニア前に落としてから自分がいつ挑戦するのか、ちょっと一歩引いたところから見てたつもりです。で、自分がいける時は100%獲れる自信のある時しかいかないと決めていたので。確かに満を持してと言ったらそうなんですけど、今ちょっと自分の中でいけるかなという気がしてるので、挑戦したいなという気持ちになりましたね」

――王者・岩本選手に対して厳しい言葉を投げかけてきたが、その戦いぶりについては?

▼青木「ぶっちゃけていうと実績だけに関すると彼にかなう人って今いないんですよね。全日本のジュニアの中で。やっぱりリーグ戦優勝もそう、タッグリーグもそう、ベルトもそう。実績というものに関しては彼が一番なんですよ。実績は一番だけど、印象というものに関していったら一番なのかなといったら俺は?しかないんですよね。なので全日本ジュニアを引っ張る、全日本ジュニアの中心にいる、俺が全日本ジュニアだと言うのであれば、やっぱりそういう印象を俺は持ってほしいわけで。それができてないようにも思えるんで、やっぱり俺が獲りにいって俺が引っ張りたいなという気持ちが出てきました」

――初めて獲った時の相手で、今回は挑戦者として迎え撃つことになった青木選手はどんな存在になる?

▼岩本「挑戦者だった時はただガムシャラにとにかく勝ちを狙いにいってただけなんですけど、いろいろ実績も積み上げてきて、今チャンピオンという立場になってるので、ただ勝つだけじゃ認められないですし、お客さんだったり、周りの選手、その後ろにまだ挑戦したいと思ってる選手もいると思うんで、そこ含め全てを納得させたうえで勝たないといけないと思います」

――昨年、世界ジュニア初戴冠を果たし、全日ジュニアの新時代の幕開けを告げたが、今回もしベルトを獲られれば時計の針が逆回転する状況になるが?

▼岩本「そうですね。それなりというか、リスクは確実に大きいとは思いますけど、防衛し続けたり、ベルトを持ち続けてる時点でリスクは高まってくるのかなと。その中で防衛し続けていくことでまた新しい強さだったりが備わってくるのかなと思ってるので、ここは気持ちを強く必ず防衛したいなと思いますね」

――チャンピオン・カーニバルに出場し、ジュニアとは別枠の戦いを通じて世界ジュニアを獲る手応えにつながるものはあった?

▼青木「ありました。やっぱりリーグ戦やって毎日タイトルマッチに近いような緊張感でやってきたわけですから、そういうものをずっとやってきて、いろんな発見というものがあったし、自分の甘いところもよくわかったし、いいものもちょっとわかったかなと思います。ただ、チャンピオン・カーニバルの場合はヘビー級の中で僕だけ一人ジュニアヘビー級で、あからさまに体が小さくて戦っていたので、僕からすれば小さい体を武器にできたんですよね。なので、ある意味、戦いやすかったかなというのがあるのはあるんですけど。今回、世界ジュニアに関しては体格もそんなに変わらないわけですし、そうなると自分のサイズを武器にすることはできなくなるので、また違った形の何か武器というか、違った戦法を考えないといけないのかなというのは今、感じてますね。ただ、今その前の話で自分がまた獲り返したら時計の針が戻ると言ったけど、時計の針が戻ったのってみたことないでしょ実際? そんなのないんだよ。だから悪いけど、俺がここでベルトを次、獲ったとしても時代が戻ることはないし、新しい形のチャンピオンが生まれるだけなんだから。そういう考えをもしチャンピオンが持ってるようであれば、このタイトルマッチは俺が勝っても当然かなというのはありますよね。そういう考えを持ってるようじゃ俺はダメだと思うし、チャンピオンって本人もわかってると思うけど獲ってからが厳しいわけですよ。獲るまではもう必死になって獲りにいけばいいんですよ。だけど獲ったあと防衛するのは物凄く難しくて、俺も散々悩んだことあるけど。でもやっぱりそれを俺は経験してきて、彼はそんなに経験してないわけだから、そこの経験の差というのを今回ちょっと出していきたいなとは思います」

――岩本選手はチャンピオン・カーニバルにおける青木選手の戦いに何を感じた?

▼岩本「ヘビー級の中でジュニアただ一人という状況の中で、パワーの部分でも負けてないところというのもいくつか試合みさせてもらって見えたところもあったんで。ジュニアの動きもそうなんですけど、パワーの部分でもジュニアはヘビーにも対抗できんだなというのが見えましたね。ただ、僕もそれをできる自信を持ってます」

――青木選手は全盛期を掲げる諏訪魔、石川に刺激を受ける部分はある?

▼青木「ありますね。年齢は近いけど、諏訪魔選手が1個上、石川選手が二つ上。あの人たちが全盛期と言ってあれだけ元気一杯やってるのを見ると、まだまだ俺はこれからなんだなと。まだまだ全盛期に向かって今いる途中かなというのもあるんで。凄くいい刺激ですよね。もっと頑張んなきゃって。ホントはもっと若い奴らが40代超えてる人間が頑張ってるのを見て、これじゃまずいと思ってくれないといけないんだけど、思ってくれてないみたいだから。まぁ、しょうがない。俺らでやるしか」

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