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6/13【NOAH】三沢さん没後10年命日に齋藤涙の奮闘 「前に進まないと」

『GLOBAL Jr. TAG LEAGUE 2019〜三沢光晴メモリアル2019 in OSAKA〜』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第2競技場(2019年6月13日)
○モハメド ヨネ&クワイエット・ストームvs井上雅央&齋藤彰俊×

 三沢さんの没後10年の命日に齋藤が奮闘。ヨネの猛攻に沈んだものの、一歩も引かないファイトを展開し、涙ながらに「前に進まないと」と覚悟をあらわにした。

 三沢さん最後の対戦相手である齋藤が没後10年の命日に、第2試合のタッグマッチに出場。井上とのコンビで、“50ファンキーパワーズ"ヨネ&ストーム組と激突した。

 のっけから気迫全開で攻勢に出た齋藤は井上とともにヨネを攻めに攻める。50ファンキーパワーズの反撃を受けたが正面から受け止めた上で、ストームにニーリフトや裏落としを敢行した。

 一転してヨネたちの連続攻撃を食らってしまい、苦しい展開となるが、齋藤は決して下がらない。ファンキーパワーズのダブルショルダータックルに1人だけで真っ向からぶつかって押し返すと、袈裟斬りチョップを乱れ打って孤軍奮闘する。その後、ヨネのラリアットやエルボーに被弾してしまい、劣勢に陥るもガムシャラに食らいつく。立つのもやっとの状態になっても、ヨネに「起きろ!」とゲキを飛ばされた齋藤は、絶叫して仁王立ち。最後は強烈なラリアットを食らってごう沈したものの、最後まで気持ちでは一歩も引かなかった。

 試合後、場内は齋藤を称える拍手に包まれる。目を真っ赤にした齋藤は三沢さんの遺影に深々と頭を下げた。

 あの日から苦しみながらも迎えた10年目の命日。齋藤は「10年っていうと長いように聞こえるかもしれますけど、6月13日だけじゃなくて自分の中では思いは変わってないですし、毎朝手を合わせていますし。でも、いつまでも引きずる…もちろん自分は背負いますし、心の中にはありますけど、でもね、前に進まないと三沢社長も浮かばれないと思うし…」と揺れる心境を垣間見せつつ、「前に進む」覚悟をあらわに。

 勝利を飾れなかっただけに、「そしてホントはね、10年目の今日は気迫だけで(試合に勝って)あいさつを…と思ったんですけど、惜しくも負けてしまってね」と思わず涙を流したが、それでも全てを背負った齋藤は歩みを止めない。「天井を見た時に『ああ三沢さんも10年前の今日、この景色をみたんだな』って思った時に……ちょっと…感情が出てしまって。でも悪い意味じゃなくて良い意味で10年という、一区切りの日に、同じ天を見て、景色が見られたっていうことは、『また(上に)行かなきゃいけないかな』っていう決意が自分のなかでできました」と再びノア頂点を目指す決意をみなぎらせた。

【試合後のヨネ&ストーム】
――三沢さんが亡くなって今日で10年が経つ

▼ヨネ「10年って聞くと長いような気がしますけど、三沢さんが亡くなってから感傷に浸る間もなく、ただ目の前にある闘いをこなして、何とかしてノアを盛り上げないといけない。その一念で10年間突っ走ってきました。この間の後楽園、そして今日の大会で、三沢さんを忘れることなく、新しいノアとして羽ばたいていく第一歩なんじゃないかなと思います」

▼ストーム「ミサワがノアにイた時、私ノアにいなかったケド、日本人の選手のなかで一番尊敬してマシタ。この素晴らしい団体作ってくれタ。その団体でワタシが試合できるのは素晴らしいコト。感謝してます」

――この日に齋藤と戦ってみて?

▼ヨネ「10年前、三沢さんが亡くなった次の日に博多で齋藤さんと当たって。もう入場からボロボロ泣いてる齋藤さんを見て、逆に生意気ですけど『俺が気合入れるしかねえな』って思って、ボッコボコにやり合いましたけど、それから10年かと思うと…ね。まだまだこれからどんどん色んなこと出来るんじゃないかと思います」

――齋藤は真っ向から攻撃を受け止めていたが?

▼ヨネ「うん。齋藤さんの気持ち、お客さんもみんな感じたんじゃないですか? 齋藤さんにしか分からない気持ちもあると思いますけど」

▼ストーム「うん。でもプロレスリング・ノア、世界でナンバーワン、これからもずっとずっとソウ。50ファンキーパワーズもソウ。ユー・ノウ・ホワイ? ウィー・キャント・ストップ!」

▼ヨネ「ウォント・ストップ!」

▼ヨネ&ストーム「ゴーイン…ゴーイン! ゴーイン!!」


【試合後の齋藤&井上】
――改めて今日という日を迎えた思いを

▼齋藤「そうですね…あの日の6月13日から10年。今日、自分のなかでも“良かったな"と思えることは、ノア一番最初に上がった時の対戦相手は井上さんだったんですよ。それからずっと組んだり、戦ったりして、自分のノアでの歴史と同じ歩みをした人と一緒にリングに上がることができて。そしてレフェリーは10年前のあの日と同じ西永さん。そして緑のマットのなかでの10年ということもあって、自分のなかでも思うことは多々ありましたね」

――決意をみせるように真っ向から技を受け止めて、最後は立ち上がったが?

▼齋藤「それは自分の信念でもありますし、10年とはいえ“どんな試合でも"っていうのはありますんで」

――井上選手は三沢さん没後10年を迎えて?

▼井上「人それぞれですけど、齋藤さんの場合はね…僕らには計り知れない思いがあるから。僕がどうこう言えるアレじゃないですよね。10年…あっという間でしたね。今でも僕の中では三沢さんは健在だから。ホントにまたひょっこりどこかに現れるんじゃないかと。いまだに僕は信じられないです」

――齋藤選手にとって改めてこの10年間とは?

▼齋藤「10年っていうと長いように聞こえるかもしれますけど、6月13日だけじゃなくて自分の中では思いは変わってないですし、毎朝手を合わせていますし。でも、いつまでも引きずる…もちろん自分は背負いますし、心の中にはありますけど、でもね、前に進まないと三沢社長も浮かばれないと思うし…。そしてホントはね、10年目の今日は気迫だけで(試合に勝って)あいさつを…と思ったんですけど、惜しくも負けてしまってね。(※涙ぐみながら)天井を見た時に『ああ三沢さんも10年前の今日、この景色をみたんだな』って思った時に……ちょっと…感情が出てしまって。でも悪い意味じゃなくて良い意味で10年という、一区切りの日に、同じ天を見て、景色が見られたっていうことは、『また(上に)行かなきゃいけないかな』っていう決意が自分のなかでできました。(※涙を流しながら)すみません、そんなつもりはなかったんですけど。…ありがとうございました!」

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