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7/21【DDT】大田区から中5日でブルックス返り討ち 竹下がKO-D王座V1、9・1大阪で青木迎撃

『Summer Vacation 2019』東京・後楽園ホール(2019年2月22日)
KO-D無差別級選手権試合 ○竹下幸之介vsクリス・ブルックス×

 大田区大会でのベルト奪取から中5日で初防衛戦に臨んだKO-D王者の竹下が、ブルックスを返り討ち。初防衛を果たした。試合後、青木真也が挑戦表明。9・1大阪でのV2戦が決定した。

 KING OF DDTを制して挑戦権を手にした竹下は、7・15大田区の無料興行で遠藤を撃破。3ヵ月ぶりに王座へ返り咲き、下半期のDDTをけん引する覚悟を示した。わずか6日後に行われるV1戦。挑戦者のブルックスはファイトクラブプロを主戦場にしているイギリス出身の27歳。193cm、85kgでキャリアは12年を誇り、すでに様々なベルトを戴冠している実力者で、DDTでも実績を重ねている。

 場外戦でのランニングニーで先制した竹下に対し、ブルックスは変型コードブレイカーからトペスイシーダに繋げて主導権を奪い取る。観客席を仕切るフェンスを使った足4の字固めやロープを挟んだ状態からのドラゴンスクリュー、変型インディアンデスロックなどで左ヒザに一点集中攻撃。そして、コーナーに上がった竹下をジャンピングハイキックで蹴落とすと、場外マットを引っぺがし、必殺のプレイングマンティスボムの体勢に。

 竹下はこれをリバースして反撃。南側スタンド席の入場ゲート前にテーブルを設置すると、そこにブルックを寝かせ、入場ゲート上からのダイブを狙った。気づいたブルックスもゲードの上に飛び乗り、そこでエルボー合戦を展開する。互いに手すりの部分を歩いて通路に戻ろうとしたが、そこで飛びついたブルックスがテーブルめがけてダイヤモンドカッターを強行。ともに大ダメージを負った2人はリングアウト寸前で何とか滑り込んだ。

 竹下は再び攻勢に出たが、串刺しフロントハイキックが松井レフェリーに誤爆。無法地帯になったのを見逃さないブルックスはバックステージからラダーと無数のプラケースを持ち込む。そして、プラケースを三段重ねにすると、そこに王者を顔面から叩きつけ、ラダーの上から強烈なダイビングセントーンを浴びせた。衝撃でプラケースが弾け飛ぶ。場外で動けない松井レフェリーに代わって、木曽レフェリーがカウントを取ったが、竹下は何とか肩を上げた。すぐに竹下は試合を立て直したものの、冷静に戦況を見定めていたブルックスは隙を突いて卍固めに捕獲して絞めに絞めた。

 何とか耐え抜いた竹下はブルックスをエプロンに放り投げて脱出。場外めがけての雪崩式ブレーンバスターは不発に終わったものの、エプロンから場外に飛び降りながらのバックドロップで逆転を果たす。強烈なフロッグスプラッシュもさく裂すると、串刺しフロントハイキックへ。またもブルックスに避けられて、木曽レフェリーに直撃しそうになったがギリギリで踏みとどまった。

 しかし、続くブルックスのトラースキックを竹下が避けると、これが木曽レフェリーにクリーンヒット。再びレフェリー不在の非常事態に。気にせず竹下はウォール・オブ・タケシタ(逆エビ固め)に捕獲。ブルックスはすぐにギブアップしたが、レフェリーは見ておらず、試合は終わらない。竹下は自ら松井レフェリーをリングに戻すが、その直後、ブルックスは急所蹴りから必殺のプレイングマンティスボムをズバリ。決定的な場面に場内は沸騰したが、ダメージを引きずる松井レフェリーの動きが鈍かったことに竹下は救われ、何とかキックアウトした。

 そして、コーナー最上段からの雪崩式ブレーンバスターで再び猛攻に転じた竹下は、ブレーンバスター式牛殺しをお見舞い。ブルックスもトラースキックやヒザ蹴りで反攻したが、竹下はラリアットで黙らせ、ジャーマンスープレックス、ファブルと惜しげもなく得意技を連発すると、両手で中指を突き立ててから、最後はクロスアーム式ジャーマンスープレックスで3カウントをもぎ取った。

 29分超えの熱戦を制して竹下が初防衛。それでもブルックスの実力には舌を巻いたようで、「バカガイジン」「プロレスオタク」と賛辞を贈った。声援を浴びながらブルックスが去っていくと、竹下は9・1大阪で行われる次期防衛戦に言及。「正直、僕とタイトルマッチをしたい選手と戦いたいです。早い者勝ちでいきましょう」と呼びかけた。すると、そこに青木が登場し、「お前も大変だな。こんな試合して。地に足ついたしょっぱい試合をしようよ」と挑戦表明。竹下と青木は昨年の12・9博多、今年の4・28後楽園で対戦し、1勝1敗のイーブンとなっており、ともに3戦目を熱望していた経緯がある。竹下に断る理由はない。「このKO-D無差別の歴史に残るようなしょっぱい試合しましょうか」と受けて立つ構えを見せて、両者の対戦が決定した。

 青木が去っていくと、「ここで上がってくれた青木選手を僕はリスペクトします。この現代のプロレス界に響くような、最高で、極上で、究極で、至高のしょっぱい試合をしたいと思いますんで、楽しみにしといてください」と一旦締めくくった竹下だったが、ここで今日がDDTラストマッチとなった梅田をリングに呼び出し、「正直、この無差別のベルトを懸けて梅田とやりたかったです。でも、本当にこれで終わりじゃないと思っているんで、また楽しみにしときます。梅ちゃん、お疲れ」と惜別のメッセージ。梅田も「皆さん、DDTで5年間ありがとうございました。また戻ってきたら、応援お願いします。ありがとうございました」と別れのあいさつをした。歓声に包まれる中、最後は記念撮影から梅田の胴上げでフィナーレとなった。

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