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11/3【DDT】ケニー・オメガが5年ぶりDDT堪能、再登場に意欲 本多とごんぎつねで「Too Sweet」

『Ultimate Party 2019〜DDTグループ大集合!〜』東京・両国国技館(2019年11月3日)
ドラマティック・ドリームマッチ ○ケニー・オメガ&里歩vs山下実優&アントーニオ本多×

 5年ぶりにDDTに里帰り参戦を果たしたAEWのケニーが、自ら希望したミックスドマッチで完勝。本多得意のごんぎつねに「Too Sweet」で付き合うなど古巣マットを堪能し、「また出たいですね」と再登場に意欲を示した。

 かつてDDTマットでレスラーキャリアの礎を築いたケニーが、“世界のケニー"として2014年10月以来、約5年ぶりに里帰り参戦。日本マットには新日本1・4東京ドーム大会で棚橋弘至とIWGPヘビー級王座戦を争って以来、10ヵ月ぶりの帰還となった。

 同じくAEWに参戦している里歩と組み、本多&山下とミックスドマッチで対戦。ケニー自身が望んだカードで、里歩はかつて日本海6人タッグ王座を保持していたことのある元パートナーでもある。本多とは数々の異色ルールで対戦した“好敵手"であり、誰よりも山下の将来性も評価していた。

 期待感が充満する両国セミファイナル。DDT時代のテーマ曲をセレクトして姿をみせると圧倒的な“おかえり"の声援が降り注ぐ。役者の違いをまざまざと見せつけたケニーは、久々に緑とオレンジの紙テープを味わった。

 先発は女子対決に譲ったが、本多がタッチをもらうと、呼応したケニーもリングに入った。5年ぶりのDDTマットの感触を確かめるようにクラシカルなファイトを展開。里歩との連携も機能し、逆エビ固めと顔面低空ドロップキックの合体技も綺麗に決まった。

 その後も大暴れ。ノリノリでダブルハンマーパンチを連打、本多のバイオニックエルボーも遮って延髄斬りをぶち込むと、カミカゼ→ムーンサルトプレスの得意連係も披露。手拍子を煽って豪快なトップロープ超えトペで場外にダイブし、蒼い衝動式牛殺しも決まって両国も熱を帯びた。

 本多も“らしさ"を発揮。トペ発射か…と思わせて、自ら転倒してヒザ負傷をアピールするや、「ギブアップをする前に寝ずに考えたこの話を披露させてください」とお約束の“創作昔話・ごんぎつねタイム"に突入。キツネのフィンガーサインに、ケニーもBULLET CLUBの「Too Sweet」ポーズ?で付き合って笑いを誘った。

 一方で終盤には実力者っぷりを存分に披露。コーナーの山下めがけて本多をパワーボムで投げつける“人間爆弾攻撃"を繰り出せば、本多、女子の山下までをも高速ドラゴンスープレックスで投げ捨てた。さらにはコーナー上で山下を担ぎ上げ、その上に乗った里歩が、本多めがけてダイビングフットスタンプを投下する強烈合体攻撃。続けて得意のVトリガーも火を噴いた。本多も片翼の天使を着地して左右のナックルパートを猛連打する粘りをみせたが、最後はケニーがカウンター式Vトリガーが黙らせると、今度こその片翼の天使で突き刺して3カウントを奪い去った。

 5年ぶりのDDTマットを堪能しながらケニーが快勝。マイクを持つと「アントンさんは相変わらず強かった。山下さんも強くなったね。今日は本当に楽しかったです」と流暢なかつ自然体な日本語で笑顔をみせた。「もう戻れない状態でAEWに入って…帰りましたね。お待たせ。これからどうなるんだろう。よく分からないんだけど、もちろん機会があればまたDDTに出たいですね」とDDT再登場にも含みを持たせたうえで、「グッバイ&グッドナイ」の決めゼリフで締めくくってみせた。

【試合後のケニー&里歩】
▼ケニー「やっぱりこれはDDTスタイル。他の団体にはできないスタイルですよね。凄く楽しくて、もちろんまたDDTに出たい。そして、もしDDTという団体がなかったら、里歩さんという友達、味方がいなかったら、今日の試合は完全に無理ですね。だから、凄い感謝したい。嬉しい、幸せな感じ。あまり言葉はそんなに出ない。顔を見たらわかると思います。でも、質問があれば、できるだけ答えますね」

▼里歩「ケニーさんが久しぶりに帰ってきたDDTということで、言ってこなかったですけど、タッグを組むことに凄いプレッシャーを感じていて」

▼ケニー「ええ、そうなの?」

▼里歩「そうなんですよ。私でいいのかなとか、そういう気持ちが凄くあったんですけど。でも、ケニーさんが誘ってくださったAEWでこうしてベルトも獲れたりとか、ちょっとずつケニーさんと一緒に進んで、自信を付けてきたので。今日もこのDDTに久しぶりに帰ってきたケニーさんと組むことがまた自信に繋がったらいいなと思ったというか、自信になりました。ありがとうございます」

――ケニー選手は5年ぶりにDDTに上がってみて、懐かしい思いや新しく変わった部分は感じた?

▼ケニー「久しぶりにマットに立った時に、やっぱりいつものマットではないですよね。そう気づいて。でも、本多さんと一番最初にロックアップしてて、なんか懐かしい気がしました。で、ドンドン試合をしながら、全部が懐かしく感じました。お客さんの反応も、やっぱりそれはDDTのファンですよね。それを感じました。いろいろ変わった部分はあります。ファンも変わったかもしれないですけど、増えたかもしれないですけど、ここにいるファンはDDTっぽくて優しかった。そして、ビックリしたけど、ファンのほとんどかな? 半分は私のことを覚えてた(笑) 嬉しかった」

▼里歩「全員」

――ごんぎつねはどうだった?

▼ケニー「正直ね、最近はいろいろ動画を見てたけど、やっぱり来るかなと思って。でも、それも『Too Sweet』ですよね。私がBULLET CLUBに入ってしまって、だからそれも懐かしい。DDTも懐かしい。BULLET CLUBの『Too Sweet』も懐かしいから、やろうかなと思った。いやあ、騙された(笑) ごめんなさい、里歩さん」

▼里歩「私も騙されました(笑)」

――途中、山下選手への攻撃をためらう場面もあったが、当たってみてどうだった?

▼ケニー「実はですね、私はよくAEWの女子選手を見てます。いつもスカウトしているみたいな仕事をしているので、正直、山下さんには興味があります。試合を見てもいいんですけど、もし直接にやれたら、もっとわかるんですよね。だから、今日の試合ができて本当によかった。やっぱりいい選手ですね。特にAEWの女子はこういう選手がいないから、なんかちょっと入ってもいい気がする…かもしれないですね、わからないけど。どう思いますか? チャンピオンさん」

▼里歩「いえいえ、私にそんな権限ないです」

▼ケニー「そうですか? チャンピオンなのに?」

▼里歩「チャンピオンなのに、権限ないんですよ」

▼ケニー「ああ、すいません。じゃあ、1人で考えます(笑)」

――もしかしたら、山下選手が里歩選手のベルトに挑戦する時があるかもしれない?

▼ケニー「そうですね。それはありますね」

▼里歩「そうですね。でも、日本人がこうして活躍できるのは凄く嬉しいなと思うので。なんかもっと増えたらいいなって気もしますし。でも、ライバルが増えちゃうからイヤだなという気持ちもするし」

▼ケニー「里歩さんの次のライバルを探しているんですけど、ワガママなことを言ってもいいですか。もっとミックスドマッチがしたい、本当はね。里歩さんもミックスドマッチをしたいなら、先にそれを探したいです。探しながら、ミックスドマッチをやりながら、いろんな選手を試して、そのままAEWに増やすことができれば」

――そういう意味では今後もDDTに参戦して、ミックスドマッチをやってみたい?

▼ケニー「そうですね。DDTだけじゃなくて、台湾とかも出れたらいいし、他の国もミックスドマッチは興味ありそうなんで。もし時間があれば、機会があれば、私と里歩さんが世界のどこの団体でも出れるかもしれないですね」

▼里歩「頑張ります」

――今後のDDTや日本でケニー選手の試合が見られるかどうかについては?

▼ケニー「そうですよね…。(しばらく沈黙すると)メインが終わってから決めます。メインは凄い興味があるので。そのあとに決めます」

――一部のDDTファンから波動拳など昔の技も出るんじゃないかという期待があった。今日は昔のテーマ曲で入ってきたが、昔の技については?

▼ケニー「実は昔の技をやってしまったね。フラッシュマンズ・タイム(ストリッパー)…ストップエンズイ。やる時には感情でやりました。昔の本多さんとの試合を思い出して出ちゃった、その技が。だから、いつかはそういう昔の技を出すかもしれない。波動拳とか。そうかもしれない」

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