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11/14【JUST TAP OUT】メインで純血タッグ対決 激勝・田村が主役奪取宣言

『プロフェッショナルレスリング JUST TAP OUT「恩」』東京・後楽園ホール(2019年11月14日)
○田村ハヤト&新vs武蔵龍也&KANON×

 メインイベントで純血選手4人のタッグマッチが実現。激闘を制した元甲子園球児の田村が主役奪取を宣言した。

 注目の「獣神サンダー・ライガーvsTAKAみちのく」をセミに抑えて、JUST TAP OUT純血の同期4人がメインイベントに登場した。セミファイナルで完全に場内は出来上がっており、その熱に乗って、若い4人は激しいせめぎ合いを繰り広げた。

 その中で目を引いたのは田村の存在感だ。田村は高校野球の名門校・前橋育英高校出身で、2013年夏の甲子園ではレギュラーの左翼手として優勝に貢献した。他の3人から遅れて9・24後楽園でのTAKA戦でデビューとなったが、そのポテンシャルを発揮していきなり師匠を追い詰めていた。この日も序盤から強烈なショルダータックルを何度も放ってどよめきを誘うと、武蔵とKANONをボディスラムでナデ斬りに。武蔵とはエルボー&逆水平合戦で火花を散らし、場内を沸かす。KANONが相手になっても、ブルドッキングヘッドロックの構えからコーナーに頭から突っ込む荒技を連発した。

 同期に負けたくないKANONは武蔵とのダブルショルダータックルから逆襲。怒とうの連続攻撃から得意のジャンピング張り手を胸板に叩き込むと、ストマックブロックから腕極め式コブラツイストで決定機を掴む。だが、新がトラースキックでカットイン。KANONにダイヤモンドカッターを見舞うと、息を吹き返した田村もオクラホマスタンピートを敢行。慌てて武蔵が急行するが、新がスワンダイブミサイルキックで排除すると、すかさず田村がジャックハマーでKANONを粉砕した。

 メインイベントを制して大歓声を浴びた田村は「この結果を見た通り、この団体の中心は俺です。俺を中心に今後は回っていくので、よろしくお願いします」と堂々の主役奪取宣言をぶち上げた。

 これに怒ったのが武蔵だ。「俺からピンを取ってねえのに、JTOの中心だ? トップだ?」と詰め寄る。新やKANONもマイクを奪い取ってアピールすると、見かねたTAKAがリングに登場。「そんなにやりてえなら、お前らで誰が一番強えか決めればいいだろ? シングルで決めればいいだろ?」と提案し、12・18新木場で「田村vsKANON」「武蔵vs新」の一騎打ちを行い、その勝者が来年の1・14後楽園のメインイベントで激突することが決定した。

 熱を帯びたメインイベントが次に繋がったことで「俺とライガーさんの試合のあとに、新人4人のメインイベント、正直大きな賭けでしたが、俺は大成功だと思います」とTAKAも満足げ。「このリングを背負うのはお前ら自身だよ。俺ではない」とゲキを飛ばした。もちろんTAKAもこのまま引き下がるつもりはなく、「ライガー戦が終わって燃え尽きるわけにはいかないので、俺も昔を懐かしんで、原点回帰じゃないですけど、昔のパートナーをちょっと呼んでみようかな」と1・14後楽園でTAKAタイチ復活を予告した。

 最後の締めを任されたのは田村。「このJUST TAP OUTは旗揚げして4ヵ月。早くも3回目の後楽園ホールでの試合をやらせてもらってます。無名の若手の団体にこんなにも多くのチャンスをくれるTAKAみちのく代表をはじめ、たくさんのスポンサーの方が協力してくれてます。そしてなにより、こうやって平日のお忙しい中、後楽園ホールに集まってくれるファンの方々がいるから、今僕たちはこのリングに立ってます」と観客に呼びかけると、「まだまだ若手の団体でこれからだと思いますが、いつか必ずここに来た皆さんに、この団体を創設時から応援していてよかったって思える団体にこの僕がしていていきます。次、皆さんに会う時には必ず成長した姿を絶対見せるので、このJUST TAP OUT、そして田村ハヤトにこれからもついてきてください」と力強く宣言してキッチリと興行を締めくくった。

 「やっぱり全員同期ですけど、僕たちが引っ張っていかなきゃこの団体は上には行けないと思うので、そういう意味でも、僕が勝って、メインをマイクで締めれて、こうやって新と勝ち名乗りを受けれたのは本当に大きいことだと思います。1月14日の後楽園ホールに繋がったんじゃないかなと思います」とバックステージでも団体をけん引する立場としての自覚を垣間見せた田村。この男を中心にした激しい出世争いがJUST TAP OUTを新たなステージへと押し上げることになりそうだ。

【試合後の田村&新】
▼新「ヨッシャー、勝ったぞ!」

▼田村「よし。勝ちました」

▼新「同期でこうやって4人で試合をできたことは嬉しいけど、ヘビー級に勝てたことはよかったね」

▼田村「やっぱ僕たちのタッグを見てもらって、見ているお客さんも向こうのほうがたぶん有利だと思ったと思うんですけど、僕たちはまったく負ける気は最初からしなくて。やっぱり全員同期ですけど、僕たちが引っ張っていかなきゃこの団体は上には行けないと思うので、そういう意味でも、僕が勝って、メインをマイクで締めれて、こうやって新と勝ち名乗りを受けれたのは本当に大きいことだと思います。1月14日の後楽園ホールに繋がったんじゃないかなと思います」

▼新「次は1月14日です」

▼田村「その前に新木場があるんですけど」

▼新「なんかよくわからないヤツとやるんですけど、とにかく勝ちます」

▼田村「今日はタッグ組んだんですけど、次の後楽園はここがメインでできるように。そして、JUST TAP OUTの未来を見せれるように頑張っていきたいと思います」

▼新「これからも応援よろしくお願いします」

――あのセミファイナルのあとのメインということで、相当プレッシャーもあったと思うが?

▼新「ライガーさんと代表の試合は凄い盛り上がってたんですけど、それ以上に自分たちのほうが盛り上がったんじゃないかと思います。若手4人だけでしたが、ライガーさんや代表を超える試合ができたと思います」

▼田村「セミがあれだけ盛り上がって。僕たちはキャリアからすると1年も経ってない若手が、こうやって後楽園のメインで試合をさせてもらって、正直なところ、やっぱりセミの試合を見てたんですけど、あれだけ凄い試合をしたので、僕たちはもっと、キャリアとか関係なく、メインは一番凄い試合をして、大会を締めなきゃいけないという。それがメインだと思うので、お客様の反応がどうだかわからないんですけど、僕個人としてはしっかり締められたんじゃないかと思います」

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