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11/17【ZERO1】天下一Jr.覇者・HUBの“願い事マッチ"実現 引退示唆の盟友GAINAに熱闘でゲキ

『第10回 真冬の祭典風林火山タッグトーナメント2019 優勝決定戦』東京・後楽園ホール(2019年11月17日)
○HUBvsGAINA×

 天下一ジュニア覇者・HUBの“願い事マッチ"として、同期・GAINAとの一騎打ちが実現。引退を示唆していた盟友を熱闘の末に撃破し、熱いゲキを飛ばした。

 6年ぶりに天下一ジュニアを制したHUBは優勝者に許される「願い事」として、みちのくプロレスの同期・GAINAとの一騎打ちをぶち上げた。同日入門の盟友が20周年の区切りで引退をほのめかしていると伝え聞き、いてもたってもいられなかったHUBの口から飛び出したまさかの発言。GAINAはZERO1にゆかりのない選手だったが、最終的に団体側が受け入れ、聖地・後楽園でのシングルマッチが実現した。

 2人の戦いは20年の思いをぶつけ合う試合となった。感傷的な雰囲気は皆無で、熱のこもったファイトを展開。HUBは左腕を攻め立てると、「おい、立てよ!」と声を荒らげて、あえて同期に奮起を促す。これで気持ちに火が点いたGAINAはパワースラムや変型フェイスバスター、巨体を活かしたダイビングエルボードロップで押し返した。「立て!」と今度はGAINAが叫び、サポーターを取った右腕で串刺しラリアットを振り抜く。HUBも引かない。トペスイシーダや場外シャイニングウィザードでリングアウト寸前まで追い詰めた。

 リングに戻っても思いの丈をエルボー合戦でぶつけ合う。「来いや!」、「まだだ!」。2人の声が何度も後楽園ホールに響き渡った。GAINAはラリアットで何度もなぎ倒すと、「立て!」と盟友にゲキを飛ばす。体格で劣るHUBだったが、ラリアット合戦で競り勝ってその気持ちに応えると、感情を爆発させた2人はその後も真っ向勝負を継続。GAINAはローリングラリアット、パワーボム、ドラゴンスープレックスで勝負に。しかし、しのいだHUBは延髄シャイニングウィザード、尻尾を腕に巻きつけたラリアットで反攻。最後はヤマタノオロチ(シャイニングウィザードをフェイントにした腕ひしぎ逆十字固めで腕攻め)で腕攻めを完遂し、同期・GAINAからギブアップを奪い取った。

 願い事として実現した同期とのシングルでHUBが激勝。マイクを持ったHUBは「GAINA! 何年ぶりだシングル。この後楽園ホールで、熱いZERO1のリングで、このHUBとシングルしてどうだ? これで凄い熱い試合ができました。これからプロレス頑張りますなんて言うなよ。俺が求めているGAINAはこんなもんじゃねえ。お客さんが求めるHUBvsGAINAもこんなもんじゃねえよな」と吐露し、「ここにいるお客さんが俺たちのストーリーを知っているかわからなえけど、俺はこんなもんじゃ納得できねえ。ということはまだまだプロレスを続けるよな?」とGAINAに現役続行を求めた。

 GAINAは「当たり前だろ!」と魂の返答。「俺たちの時代はまだまだこれからだ。死ぬ気で練習して、このプロレス界のテッペンを目指していってやるよ」と決意をあらわに。そんな同期の言葉を聞いて、HUBは「このプロレス界、そしてこの世界は、もう1回やらせてくださいなんて通用しねえ。でも、俺とGAINAなならまた必ずこの後楽園、ZERO1のリングのど真ん中で試合ができるって思ってる」と聖地での再戦を熱望した上で、「だから、これからも俺とプロレスを続けてください」と呼びかけ、GAINAも握手で応じた。

 ゆかりのないZERO1リングで実現した同期対決。それでもZERO1マットらしい熱を浴びたことで、HUBとGAINAは互いに気持ちを確認できた。20周年以降も2人の物語は続いていく。

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