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1/3【DDT】“ノーチラス"上野&吉村が悲願のKO-Dタッグ初戴冠 絶対王者のV10阻んで年初に「中心」宣言

『新春お年玉スペシャル!全席2000円興行!!2020』東京・後楽園ホール(2020年1月3日)
KO-Dタッグ選手権試合 ○上野勇希&吉村直巳vs高尾蒼馬&佐々木大輔×

 超満員札止めとなったDDT新春恒例の“全席2000円"お年玉興行で、若手同期タッグの“ノーチラス"上野&吉村組が悲願のKO-Dタッグ王座戴冠。絶対王者と化していた佐々木&高尾組のV10を阻んで、2020年の年初に“中心"宣言を放った。

 立見も含めてぎっしり埋まったDDTの新春後楽園興行のメインに据えられたのは、絶対王者の“DAMNATION"佐々木&高尾組にノーチラスが挑戦するタッグ王座戦。昨秋、王者組に敗れてベルト奪取を逃していたノーチラスだが、暮れの『D王グランプリ』公式戦で吉村が佐々木を撃破、再挑戦のキップをつかんだ。

 試合は新春メインの舞台にふさわしい熱戦となった。序盤から安定感抜群の連係で王者組が上野を捕まえて流れをつかんだものの、ノーチラス側も吉村がパワー&突進力で佐々木相手に反撃。強烈な串刺しボディアタックで佐々木を押し込むや、高尾にも滞空時間の長い雪崩式ブレーンバスターを見舞って場内をどよめかせた。

 王者組も簡単には沈まない。高尾が鋭いエルボー合戦に持ち込んで吉村を正面から押し返すと、佐々木がペディグリーからのミスティカ式クロスオーバー・フェイスロックで仕留めにかかる。吉村も泥臭く丸め込みで切り返してみせた。

 ならばとノーチラスも先の読み合いを制して、佐々木めがけてツープラトンの垂直落下式ブレーンバスター発射に成功。上野が裏投げで佐々木をマットに叩きつけるや、飛距離十分のフロッグスプラッシュ投下にも成功して場内もカウントの大合唱となった。

 ところが、高尾がレフェリーの足を引っ張ってカウントを阻止。無法地帯となったところで、佐々木がイスを振り回して流れを強制リセットだ。さらには場外の上野めがけて、上野をパワーボムで投げつける非情の人間爆弾攻撃も繰り出すや、合体式のダイビングフットスタンプ、トラースキック同時発射からのクロスフェイスで上野にギブアップを迫った。

 だが、間一髪で吉村のカットが間に合う。それでも攻勢を維持する王者組は高尾のライガーボム→佐々木のダイビングエルボードロップで追い打ちをかけたが、上野も今度は意地のキックアウトだ。なおも佐々木は、上野のウラカンラナをさらに丸め返して切り返したものの、ギリギリで肩を上げた上野が追撃をかわすや、すかさず駆けつけた吉村が佐々木の後頭部に延髄ラリアットを発射。返す刀で正面からもこん身の一撃をぶっ放した。

 好機とみたノーチラスの二人は、ダブルのスクラップバスター発射にも成功。場内が熱気に包まれるなか、上野がコーナー飛び乗り式のムーンサルトプレス(BME)を投下して、佐々木から歓喜の3カウントを奪った。

 30分に迫る熱闘の末に、大阪出身の同期コンビが悲願のKO-Dタッグ王座初戴冠に成功。「大阪の田舎から出てきた二人が、タッグチャンピオンになりました! 超満員の皆さんの歓声が本当に力になりました!」と上野がマイクで叫べば、吉村も「タッグ組んで、なかなか良い成績残せへんかったけど、2020年新年一発目。俺たちノーチラスがここ後楽園で勝ちました!」と喜びを爆発させて、札止めの聖地・後楽園を祝福の歓声が包んだ。

 最後は“とっておき"のコール&レスポンスで締めた。「2020年、DDT、このリングの中心に立つのは俺たち…?」と観衆に問いかけ、「イエス・オア・ノーチラス!!」を唱和。絶対王者のV10を阻んだ若き二人の“中心"宣言とともに、2020年のDDTが幕を開けた。

プロ格 情報局