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2/4【全日本】青柳が会見で王者・宮原を襲撃 1週間後三冠戦へ最後の下準備

 2・11後楽園大会で三冠ヘビー級選手権試合を争う王者・宮原健斗、挑戦者・青柳優馬が4日、神奈川・横浜市の全日本道場で会見。「前哨戦で言いたいこと、やりたいことを出しきった」と言い切った青柳だが、会見後に宮原を襲撃し、三冠ベルト初挑戦・初戴冠へ向けて最後の下準備をやってのけた。

 宮原と青柳のNEXTREAM対決による三冠戦が1週間後と迫った。この日、両者が揃っての会見が行われ、決戦へ向けた意気込みを語った。青柳は2014年12月のデビューから5年2ヵ月で至宝・三冠ベルト初挑戦。初戴冠を果たせば、24歳3ヵ月の史上最年少戴冠記録を更新することにもなる。

 1・3後楽園大会でV9達成後の宮原をジャーマンで投げて宣戦布告。以来、前哨戦で試合後の不意打ちジャーマンを5度にわたって決め、王者に「負けたらNEXTREAM追放」を通告。そして1・19春日部大会ではエンドゲームでギブアップ勝ちを奪った。それだけでなく師匠・北原光騎氏直伝のスピンキックを三冠戦用の新兵器として用意。青柳自身が「前哨戦で言いたいこと、やりたいことを出しきった」と言うように、打倒・宮原と三冠ベルト奪取へ向けた下準備は申し分ない。

 青柳が初戴冠を果たせば、間違いなく全日本に新時代が到来する。「暦上だと今日から立春で春らしいので、ここから青柳優馬という桜がどんどん春に向けて咲いていくんだなと思います」と豪語した青柳は、「あとは本番で青柳優馬の全てをぶつけて宮原健斗をNEXTREAMから追放します」と宣言。スピンキックにも磨きがかかる一方のようで、「間違いなく高まっていると思います。そこも自信あります。アゴを貫いた時にはもう三冠戦は終わっているでしょう」と予告してみせた。

 一方、王者・宮原はこれが10度目の防衛戦。青柳を退ければ第32代王者・川田利明が樹立した最多防衛記録に並ぶ。しかも当日はデビュー12周年記念日。「全日本プロレスの歴史上、最も最高のチャンピオンだということを2月11日、証明します」と宣言し、その先の防衛記録更新を見据えている。青柳からの度重なる仕掛けにさらされてきたが、「ファンの皆様がどう思ってるかですよね。ただ僕のリサーチによると、宮原健斗はまだまだ余裕があるんじゃないかというのが世間の声じゃないですか」と動じず。NEXTREAM追放宣言にも「もう受け入れますよ。負けたらの話ね」としたうえで、「普通に防衛するのは当たり前」とまで言ってのけた。

 青柳返り討ちに自信満々の宮原だったが、会見後、予期せぬ展開が待っていた。「このリング上、何が起こるかわからない危機感は常に持ってます」と話した宮原の言葉を逆手にとるように、青柳が写真撮影後に襲撃。ニーリフトを連発し、テーブルに叩きつけると、宮原の顔面にテーブルを直撃させたのだ。あわてて若手勢が引き離したが、青柳は苦痛に顔をゆがめる宮原に向かって「1週間後、覚悟しとけ。楽しみだな」と言い放って去っていった。本番を1週間後に控え、またも青柳が仕掛けた。どちらが勝っても歴史を作ることになる三冠戦は挑戦者優位の印象を明確にして、いよいよ本番を迎える。

【会見の模様】
▼青柳「ちょうど今日から1週間で2月11日、自分の初の三冠ヘビー級選手権挑戦が決まってますね。ただ、暦上だと今日から立春で春らしいので、ここから青柳優馬という桜がどんどん春に向けて咲いていくんだなと思います。つまるところ正直、言うことないですね。前哨戦で言いたいこと、やりたいことを出しきったんで。あとは本番で青柳優馬の全てをぶつけて宮原健斗をNEXTREAMから追放します」

▼宮原「第62代三冠ヘビー級チャンピオン宮原健斗です。2月11日はプロレス業界最も最高の男・宮原健斗の12周年。日本全国のファンの皆様がこの宮原健斗というプロレスラーに期待しているのをひしひしと感じています。この12周年の日に三冠ベルトをかけて戦うというのもプロレスの神様の運命の仕掛けかなと思ってるんで。普通に防衛するのは当たり前で、V10、全日本プロレスの歴史が動く日。その歴史を作っている男がこの俺だと。プロレスというものから遠ざかっている全日本プロレスの過去のファンの皆様もこの歴史的な日はぜひお集まりいただきたいと思いますし、全日本プロレスの歴史上、最も最高のチャンピオンだということを2月11日、証明します」

――前哨戦で出し切ったということは、王者を追い込んだ手応えはある?

▼青柳「手応えは正直ないですけど、まぁ自分のやりたいことをやって、本番にこれから臨めるんじゃないかなと。僕の中ではベストなコンディション、ベストな状態で臨めると確信しています」

――北原光騎氏から教わったスピンキックの完成度は高まっている?

▼青柳「間違いなく高まっていると思います。そこも自信あります。アゴを貫いた時にはもう三冠戦は終わっているでしょう」

――宮原選手は前哨戦で青柳選手に追い込まれている感があるが?

▼宮原「見てる人が、ファンの皆様がどう思ってるかですよね。ただ僕のリサーチによると、宮原健斗はまだまだ余裕があるんじゃないかというのが世間の声じゃないですか」

――そこまでの危機感はない?

▼宮原「常に危機感はありますよ。常に危機感を持ってプロレスラーをやっているので。当たり前ではないっていうのが僕がリングに上がるうえで常に心の中にあるんで。常に危機感があるからリング上で輝くと僕自身思ってるんで。そこがその他大勢のレスラーとの違いですよ。ただマイナスな危機感じゃなくて、このリング上、何が起こるかわからない危機感は常に持ってます」

――青柳選手のスピンキックが未知数だが、脅威に感じる?

▼宮原「うん、脅威でしょうね。ただ、あれを食らわないつもりなんで」

――ギブアップを奪われたエンドゲームについては?

▼宮原「ギブアップしてる現実があるんで、そこは何の言い訳もできないですね。春日部の皆さんが目で見てますからね。僕が(机を叩いて)こうやってる姿を」

――王者は余裕だが?

▼青柳「正直どうでもいいですね。2月11日に全てがわかることなんで。余裕を見せてる分、よくわからないタイミングで防衛記録を落としたりすると思うんで。危機感持ってるって言いましたけど、それがどう転ぶかはわからないですよ」

――青柳選手からNEXTREAM追放を通告されているが?

▼宮原「もう受け入れますよ。負けたらの話ね。負けたら。ただ俺にもね、普通に防衛して防衛戦のあとに一つ言いたいことがあるんで。それは11日の試合後にならないとどうなるのかはわからない」

――川田利明に並ぶ最多防衛記録V10がかかっているが、それをプレッシャーに感じる部分は?

▼宮原「僕は常にプレッシャーを、さっきの危機感と一緒で、どんな試合でも、どんな大会でも、どんな防衛戦でも自分自身にプレッシャーをかけてるんで。ただ、歴史に関してはここ数十年破られていないわけでしょ。それだけのレスラーが全日本にいなかったということなんですよ。その現実は受け止めないと。ただ、宮原健斗という最高の男がこの全日本プロレスにいますからね。これは塗り替えなきゃいけない。必然ですよ。だからこそ、歴史上、最も最高だと、今の全日本プロレスが。それを証明する戦い」

――青柳選手は勝てば宮原選手の持つ最年少記録を塗り替えることになるが?

▼青柳「正直それはたまたまじゃないですかね。最年少記録を塗り替えるために挑戦するわけじゃないんで。やっぱりプロレス界においてチャンピオンになる平均年齢があまりにも高すぎるなという気持ちがあるんですよ、僕の中で。オリンピックイヤーなんでオリンピックのことに触れると、オリンピックでトップで活躍してる選手ってみんな僕より若い人だったり、僕と同じぐらいの年齢だったりするんですよ。そうすると世間一般で活躍してる人たちと比べると、プロレスってちょっとその点は平均年齢が高いし、年老いてるかなと思うんで。僕の中では今の年齢が最低ラインかなと。これができなければ僕にとって、青柳優馬というプロレス人生、若いうちは芽吹くことはないと思ってます。初挑戦ですけど、覚悟を持って挑戦しますし、プロレスもそうですけど、プロレス以外のものも全て背負ったうえで挑戦するつもりです」

――三冠チャンピオンになってやりたいことは?

▼青柳「展望は正直まだ考えてないですね。いろんな選手が全日本プロレスにいて、僕よりも強い人、僕よりでかい人がうじゃうじゃいる団体ですからね。そういった人たちを一人一人倒して真の三冠チャンピオンになるっていうことぐらいしか考えてないですね。今、正直考えてるのは宮原健斗をどう倒してやろうかということだけです」

※会見後の写真撮影が終わると青柳が宮原を襲撃し、ニーリフトを連発。宮原をテーブルに叩きつけ、顔面にテーブルを投げつけると、若手たちが制止

▼青柳「1週間後、覚悟しとけ。楽しみだな」

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