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2/9【新日本】大流血・内藤がKENTAから二冠死守、ヒロムと王者対決へ 最後は待望の大合唱締め

『THE NEW BEGINNING in OSAKA』大阪城ホール(2020年2月9日)
IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタル ダブル選手権試合 ○内藤哲也vsKENTA×

 内藤が大流血に追い込まれながらもKENTAを下して二冠死守。試合後、ジュニア王者・ヒロムとのチャンピオン対決をぶち上げると、最後は「デ! ハ! ポン!」の大合唱で大阪城ホール大会をハッピーエンドで締めくくった。

 内藤は1・5東京ドームで史上初となるIWGPヘビー級王座とインターコンチネンタル王座の同時戴冠を達成。「デ! ハ! ポン!」の大合唱で最高のフィナーレを迎えるはずだった。しかし、KENTAが乱入してぶち壊し、一転してブーイングと帰れコールが交錯するバッドエンドに。これを受けて、二冠防衛戦が決定した。前哨戦ではリング上のみならず、試合後のコメントやSNSを使っての舌戦も激化。そして、ついに大阪城ホール決戦を迎えた。

 KENTAは不敵な表情を浮かべながら、BULLET CLUBの面々を引き連れて入場。昨年6月の大阪城ホールでG1参戦表明をした際には大歓声を浴びたが、今宵は激しいブーイングや「帰れ」コールがこだまする。海野レフェリーはBULLET CLUBのメンバーと押し問答し、どうにかバックステージ下がらせると、やっとゴングが打ち鳴らされた。

 KENTAはまったく戦わず、のらりくらりと場外に何度も退避し、「トランキーロ」と叫んでけん制する。内藤もKENTAの襲撃を誘った上で、場外に回避。心理戦が続くと、やっとエルボー合戦で試合が動き出した。

 互いに首を狙う展開が続いたが、何度も挑発的な行動を見せたKENTAが先に仕掛けた。海野レフェリーを盾にして内藤の前進を防ぐと、GAME OVERで絞めに絞める。内藤がエスケープすると、KENTAは後頭部へのランニングニー、投げ捨てジャーマン、ジャンピングビッグブーツと猛攻。負けじと内藤は浴びせ蹴りで奇襲し、雪崩式フランケンやグロリアなどで立て直すと、一気にデスティーノを狙うが、KENTAは海野レフェリーごとコーナーに押し込んで無法地帯を作り上げた。

 ここぞとばかりに乱入したジェイが内藤を襲撃し、スリーパースープレックスをお見舞い。BUSHIが急行するも毒霧は空転し、ジェイのブレードランナーで返り討ちにされた。しかし、続いてIWGPジュニアV1戦を終えたばかりのヒロムが助けに飛び込むと、トラースキックでジェイを蹴り倒し、バックステージに連行して邪魔者を排除した。仲間の援護に応えたい内藤は延髄斬り、ジャンピングエルボーを放つも、デスティーノはまたも決まらず。KENTAはローリングラリアットからgo 2 sleepへ。だが、空中で首を取った内藤がデスティーノの要領で切り返すことに成功。場内は「内藤」コールに包まれた。

 KENTAはコーナーの金具に頭から内藤を叩きつけて、スクールボーイでクルリ。内藤はギリギリでキックアウトしたものの、頭部から大流血し、一転して大ピンチに。KENTAはブサイクへのヒザ蹴りから再びgo 2 sleepを仕掛けたが、内藤はリバースフランケンで切り返して大逆転。バレンティア(変型ノーザンライトボム)でマットに突き刺すと、おびただしい鮮血で顔を赤く染めながらも完璧なデスティーノを敢行してKENTAを沈めた。

 内藤が二冠死守。血まみれになりながら、KENTAを見下ろして勝ち誇る。マイクを持つと、「ブエノスノチェス、大阪城ホール!」と雄叫び。花道をゆっくり去っていくKENTAに「KENTA選手。ノートランキーロ、早く帰ってください。ノートランキーロ、焦ったほうがいいですよ」と声をかけると、場内は「内藤」コールに包まれた。

 「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの内藤哲也が史上初の偉業を成し遂げ、そしてここ大阪に帰ってきたぜ、カブロン。東京ドームで2本のベルトを奪取し、今日大阪城ホールで2本のベルトを防衛した。次はいよいよ、あの男とのシングルマッチかな?」とシリーズ中から口にしていた意中の“あの男"に自ら触れ、「出てこい、高橋ヒロム」とリングに呼び込む。ジュニア王座のベルトを持ってヒロムが姿を現すと、「ヒロム、俺とシングルマッチをやるのか、やらないのか。シーorノー。ヒロム、お前の答えを聞かせてくれよ」と対戦を迫った。

 ヒロムは「内藤さん、覚えてますか? 俺が練習生だった頃、まったく練習についていけなかった俺に、『俺でよかったらプロレスを教えるよ』って言ってくれたこと。内藤さん、覚えてますか? 俺が海外遠征に行く前日に、『ヒロム、お前が帰ってきたら師弟対決しよう』って言ってくれたこと」と感慨深げに振り返り、「内藤さん! 答えはもちろんシー、やるに決まっているじゃないですか!」と宣言。二冠王者とジュニア王者のチャンピオン対決が決定的となった。

 東京ドームではエンディングをぶち壊しにされたが、今宵は邪魔者もいない。内藤は「高橋ヒロムvs内藤哲也の初めてのシングルマッチ、皆様楽しみにお待ちください。ではでは、会場のお客様、最後はいつものあれ、そう、ここ大阪城ホールでは初めての大合唱。皆様準備はよろしいでしょうか?」と高らかに宣言すると、「ロス・インゴベルナブレス〜、デ! ハ! ポン!」の大合唱で大阪城ホール大会をハッピーエンドで締めくくった。

 「KENTA選手は認めないかもしれない。でも、ドームであれだけの行動を起こした覚悟、気持ちは痛いほど伝わってきたかな」と試合を振り返った内藤は、「KENTA選手以上に相応しい選手は今回いなかったのかもしれないですね。その辺、他の選手は危機感持ったほうがいいよ」とKENTAを手放しで賞賛した。流血のダメージもあり、ヒロムに対する思いは語らず。「高橋ヒロムのことが気になる? その辺の質問はさ、明日一夜明け会見があるでしょ? いや、ないと言っても俺が強制的に強引に開きますよ」と詳細は明日に持ち越した。

【内藤の話】「彼は認めないかもしれない。彼…KENTA選手は認めないかもしれない。でも、ドームであれだけの行動を起こした覚悟、気持ちは痛いほど伝わってきたかな。『挑戦者としてどうなんだ?』というのはあったよ。東京ドームで負けておいて、乱入一発で、ドームで伝説を作ったこの2本のベルトに簡単に挑戦できるのかって。でも、俺言ってるじゃん。思っていることは口に出さなきゃ、誰にも何も伝わらないんだ。行動を起こさなきゃ、誰にも伝わらないんだ。そういう意味では、KENTA選手以上に相応しい選手は今回いなかったのかもしれないですね。その辺、他の選手は危機感持ったほうがいいよ。別に褒めるわけじゃないけどさ。ああやって世界を経験したレスラーっていうのは、やっぱりハングリー精神が旺盛なんでしょ。ちょっとでもチャンスがあれば入り込んでやろうっていうね。そういう姿勢、俺は好きだよ。KENTAのそういう姿勢、俺は好きだよ。他の新日本の選手は危機感を持ったほうがいいよ。彼みたいに大バッシングを浴びたとしても、ああやって行動に出る。俺は本当に素晴らしいことだと思うよ。それに、そういう覚悟も試合で伝わったしね。その結果がこのザマですか。いやあ、ヤバいな。フラフラしちゃうわ。これは病院直行ですわ。これ以上喋れないな。これ以上何か聞きたい? 質問がある? 高橋ヒロムのことが気になる? その辺の質問はさ、明日一夜明け会見があるでしょ? いや、ないと言っても俺が強制的に強引に開きますよ。伝説を作った二冠王者の要望だよ。新日本プロレス、明日一夜明け会見やろうよ。そこで、皆様の質問をこれでもかっていうほど、イヤというほどお受けしますよ。今は病院に行かないと。出血が多すぎてフラフラするわ。というわけで、皆さん、また明日お会いしましょう。アスタマニャーナ、アディオス」

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