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2/12【全日本】三冠戦「宮原vs諏訪魔」が正式決定 「全日本の顔」決定戦の舞台は3・23後楽園

 全日本は12日、3・23後楽園大会の一部カードを発表。三冠ヘビー級選手権試合「宮原健斗vs諏訪魔」が正式に決まった。諏訪魔は「全日本プロレスの顔を決める戦いにしたい」と改めて強調し、宮原の最多防衛記録更新阻止を宣言。V11戦となる宮原は「顔は俺」と断言したうえで、「最多防衛記録、そして通算最多防衛記録、これも次防衛すれば1位になる。全日本プロレスの歴史、全て宮原健斗にする」と壮大な目標を掲げた。

 2・11宮原が三冠初挑戦となった青柳優馬を退け、最多防衛タイ記録となるV10を達成。試合後、挑戦者を募ったところ、諏訪魔が現れて「俺がその記録をストップしてやる。どっちが全日本プロレスの象徴か? そして、全日本プロレスとは何なのか? それがわかる戦いをしたい」と名乗りを上げ、正式に決まった。

 諏訪魔の三冠挑戦は昨年2・24横浜文体で宮原に挑んで以来1年1ヵ月ぶり。満を持して頂点返り咲きに臨む。勝てば2017年10月に第58代王者から陥落以来2年5ヵ月ぶりの戴冠、そして自身が持つ最多記録を更新する7度目の戴冠となるが、諏訪魔が意識するのは記録ではない。

 現在、全日本は宮原が1年以上にわたる長期政権で三冠王者に君臨する状況が続いている。だが、諏訪魔も分裂騒動に見舞われた全日本に残留し、看板を守り続けてきた。「そんな偉そうなこと言えるあれじゃねぇんだけどさ。俺には俺なりに全日本の顔だっていうプライドもある」と言い切った諏訪魔は、1年ぶりに訪れた宮原との再戦を「全日本プロレスの顔を決める戦いにしたいと思うし、また全日本プロレスとは何なのか。そこもまた一つ投げかけたいテーマ」と位置づけた。

 全日本を愛する諏訪魔はその歴史の重みを重要視している。だからこそ、「塗り替えることもいいことなんだけど、そこに立ちはだかりたい自分もいる」、「そこからもう一歩先に宮原をいかせるわけにはいかない」と尊敬する先輩である川田利明と並ぶ最多防衛記録V10を成し遂げた宮原に待ったをかけるつもり。一方で「宮原が今、新しく最前線でやってるのも一部だと思いますよ。ただ、俺のやってる暴走プロレスだって全日本プロレス」との考えもあり、今の全日本は何たるかを示すためにも、どちらが真の意味で象徴なのかをハッキリさせるつもり。「自分の色である暴走プロレス、それが今、進化してきてるわけで、まさに今が全盛期。磨きがかかってる暴走というものをチャンプにぶつけて勝ちたい」と宣言した。

 第62代王者・宮原は三冠最多防衛記録を更新するV11がかかった大一番を迎える。2・11後楽園でV10を成し遂げ、「歴史を動かした」と自負しているが、さらにその先へと進み、新たな歴史を自らの手で作り出すつもりだ。諏訪魔が定義した「全日本の顔決定戦」というテーマに、「間違いなくいえるのは全日本プロレス新旧の顔対決というのは、自ずとこの二人が並べば日本中のファンの皆様が思うのはしょうがないことですね」との考えを示したが、「いやいや、顔は俺ですよ」と断言。「過去最高のチャンピオンだと僕は自分で思ってる」と自負する宮原にとって、今回のV11戦は全日本の顔を決める戦いではなく、全日本の顔であることを証明する戦いとなる。

 諏訪魔が挑戦表明した時、諏訪魔コールが健斗コールを上回った。その時、宮原が感じたのは「異質な空気感」と、「凄ぇゾクゾクする感覚、凄く歴史のかかった一戦になるんじゃないかなっていう感覚」だった。宮原にとって全日本は「歴史と伝統が息づく場所」。「全日本プロレスを昔、見てたけど、今見てないよという世代、10年前は見てたっていう世代、最近、全日本プロレスを見るようになった世代、最近プロレスを知った世代、そういったファン同士の声も聞きたい」と呼びかけた最高王者は「このV10の先、最多防衛記録、そして通算最多防衛記録、これも次防衛すれば1位になる。全日本プロレスの歴史、全て宮原健斗にするつもり」とすべての記録を塗り替える構えをみせ、諏訪魔に向かって「それを止められるなら止めてみろ。そういう気持ちですよ」と通告してみせた。


☆3/23(月)東京・後楽園ホール『2020 DREAM POWER SERIES』最終戦 18:30開始

▼三冠ヘビー級選手権試合
[挑戦者]
諏訪魔
(1/60)
宮原健斗
[第62代王者]
※宮原11度目の防衛戦


【会見の模様】
▼諏訪魔「昨日、挑戦を表明させてもらったんですけど、あくまで今、全日本プロレスで宮原健斗という人物が川田利明が持ってる防衛記録に並んだと。この先、防衛の更新をさせるわけにはいかないと俺自身、感じるものがありました。で、リングサイド行かせてもらったんですけど。この三冠戦が全日本プロレスの顔を決める戦いにしたいと思うし、また全日本プロレスとは何なのか。そこもまた一つ投げかけたいテーマかなと思っています。やるからには一生懸命戦って、当然挑戦者として紳士にいくつもりもねぇと(笑) やっぱ自分の色である暴走プロレス、それが今、進化してきてるわけで、まさに今が全盛期。磨きがかかってる暴走というものをチャンプにぶつけて勝ちたいなと思います」

▼宮原「まずは昨日、歴史を動かした男・宮原健斗です。今日朝起きて、昨日の大ダメージの中、起きて昨日の偉大さを体で感じている今日です。V10を果たして全日本プロレスの歴史が動いたと、これが非常に僕にとって大事なことで。さぁ、ここから先は何が起こるんだと思っていたところの諏訪魔登場ですよ。僕の頭にはなかった人が現れた。ただね、この宮原健斗独走、ストップかける奴はいないのかとリング上で言ったところ出てきたんだから、それは見てる人の声が僕には諏訪魔コールの方が大きかったように感じたし。それは僕が最高すぎるのが原因だと思います。最高すぎるチャンピオンはチャレンジャーを応援する構図が最近はあるからね。俺もここまで来たかと昨日、それを肌を感じましたし。ただね、このV10の先、最多防衛記録、そして通算最多防衛記録、これも次防衛すれば1位になる。全日本プロレスの歴史、全て宮原健斗にするつもりなので。そうなっちゃうと思うので、それを止められるなら止めてみろ。そういう気持ちですよ」

――宮原選手にとって諏訪魔選手は特別な存在と思われるが、記録更新がかかったV11戦で現れたことをどう感じている?

▼宮原「特別な存在とはどういった?」

――全日本参戦初戦の王道トーナメントで叩きのめされ、その後もなかなかシングルで勝てなかった壁のような存在だったが?

▼宮原「それはとうの昔の話ですからね。その時の試合を見てた人が半分いるのかいないのか。それぐらい時代の流れは速いんで、それは昔の話であって、今の宮原健斗vs諏訪魔を俺はみせなきぃけないと思ってるし。間違いなくいえるのは全日本プロレス新旧の顔対決というのは、自ずとこの二人が並べば日本中のファンの皆様が思うのはしょうがないことですね」

――諏訪魔選手から「全日本の顔を決める戦い」と設定されたが?

▼宮原「いやいや、顔は俺ですよ。あとはみてる人がどう思うか。ただ、日本全国の皆様に聞いたら、じゃあどっちか?って話ですよ。それを僕は問いかけたい」

――諏訪魔選手は今回1年以上ぶりの挑戦で、勝てば最多戴冠を更新するが、記録、歴史は意識する?

▼諏訪魔「全く意識しないですね。ホントにこの三冠のベルトの価値を上げるということに集中したいなっていうふうに思って。ぜひ獲ってね、いろんなことやりたいなというのがあるんでね。そういう記録に対しては自分自身あまり意識しないですけど、意識する部分というのは過去の全日本プロレスの歴史って重いですからね。川田さんが築き上げたV10に並んでる状況ですけど、そこからもう一歩先に宮原をいかせるわけにはいかないなという思いはありますね。まだだと」

――記録を止めたい理由は全日本の歴史は自分の方が強いと思うから?

▼諏訪魔「いや、俺自身の歴史はそんなにね、意識して前面にバーンと言いたいことはないですね。俺の持ってる歴史なんてホント大したもんじゃないんでね。ただ、俺がファン時代から見てる全日本プロレスでもあるしね、俺が生まれる前からあるわけだからさ。そういう過去の歴史、伝統というのかな。そういうものはやっぱ意識しますね。塗り替えることもいいことなんだけど、そこに立ちはだかりたい自分もいる。そういう気持ちはあるかな」

――諏訪魔選手が考える歴史は宮原プロレスとは違う王道だと?

▼諏訪魔「わからない。王道の定義が何なのか。すべてひっくるめたものが全日本プロレスだと思うんですよね。それは宮原が今、新しく最前線でやってるのも一部だと思いますよ。ただ、俺のやってる暴走プロレスだって全日本プロレスなわけだし。そういうのとは違うかな」

――全日本の顔を決める戦いと定めたが、分裂後、引っ張ってきた自負がある?

▼諏訪魔「そんな偉そうなこと言えるあれじゃねぇんだけどさ。純粋に今、宮原がやってる部分はわかるよ。ただ、こっちも暴れていろんなことを外でもやってるわけだし、俺には俺なりに全日本の顔だっていうプライドもあるわけで。プライドとプライドがぶつかり合う戦いになるのかなって思いますね。よし、ここで一緒にやろうぜとはならないよね」

――新しい全日本を作ってきた中で諏訪魔世代は必要ない?

▼宮原「世代ではないですよね。間違いなく全日本プロレスを守ってきた男というイメージは世の中にあるでしょうし、それはもう僕がどうこう言うっていうよりは世間が戦ううえで後ろに感じるものだと思うんですけど。世代として僕は勝負してないですね。ただね、全日本プロレスっていうのは今回問われると思うんですよ。全日本プロレスは何ぞやと。問われると思いますよ。この二人が並んでる以上は。僕が思うのはね、この日本全国回っていて感じるのは、やっぱりね歴史と伝統が息づく場所。これが全日本プロレス。それをもっともっと世の中に広めなきゃいけないと僕は思ってるんで。そのためにはこのチャンピオンベルトを巻いて俺が広めなきゃいけない。だから俺はシンボルと言ってる。だからこのベルトを落とすわけにいかない」

――V11更新がかかった一戦へ向けてプレッシャーはある?

▼宮原「V10決まってから、タイトルマッチが決まってからね。非常にナーバスな日々が続いて、全日本プロレスの歴史を体中から感じて昨日を迎えたんで、もうプレッシャーは常に感じてるんで、それは何回目の防衛だろうが僕にはあまり足かせになることはないかなと」

――宮原選手が言ったように後楽園での支持率が高かったが?

▼諏訪魔「それは後押ししてくれるのはうれしいことですけどね。俺、思ったのは、お客さんはまだまだもっと違う風景が見たいんだな、もっと面白いものがみたいんだろうなっていう声がたまたま俺の名前をただいっただけだと思うんですよね。俺を支持してるというか、面白いものをもっと提供してくれよっていう叫びじゃないけど、そういうふうに聞こえたんでね。俺自身やることがあるんだなと実感しましたね」

――仮にV11を果たしたら、新たな領域のより最高になれる?

▼宮原「もうなってるでしょう。過去最高のチャンピオンだと僕は自分で思ってるんで。別にもうなってますから。それを世の中に広める。確かにね、昨日のマイクやってる時の支持率という質問がありましたけど、空気感から間違いなく何か…エンターテインメントというのは常に変化を求めるものですからね。今回はね、この全日本プロレスを昔、見てたけど、今見てないよという世代、10年前は見てたっていう世代、最近、全日本プロレスを見るようになった世代、最近プロレスを知った世代、そういったファン同士の声も聞きたいですよね。やっぱり10年前見てた人は宮原健斗がチャンピオンというのが面白くない人もいるだろうし。その声も僕は聞きたいなと思います」

――その声は諏訪魔ファンの声も含めてと?

▼宮原「うん。何か僕はリング上で凄ぇ異質な空気感を感じたんですよ。それはたぶんなかなか感じることのできる選手というのは少ないと思うんですけど、何か凄ぇゾクゾクする感覚、凄く歴史のかかった一戦になるんじゃないかなっていう感覚をもう感じてます」

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