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3/12【WRESTLE-1】中嶋からのベルト奪還へ カズが不退転の覚悟「W-1の全てを背負って大田区のリングに立つ」

 3・15大田区大会でWRESTLE-1王者・中嶋勝彦に挑戦するカズ・ハヤシが団体最後のビッグマッチへ向けて「W-1の全てを背負って大田区のリングに立つ」との覚悟を示し、至宝ベルト奪還を誓った。

 3・15大田区大会は無期限の活動休止が決まったW-1にとって最後のビッグマッチ。そのメインイベントで社長カズはノア・中嶋の持つW-1王座にチャレンジする。1・12後楽園大会で稲葉大樹からW-1の頂点ベルトを奪った中嶋は2・12後楽園大会で芦野祥太郎を返り討ち。ベルトを放り投げたり踏みつけたりと傍若無人の振る舞いを繰り返してきたが、カズはその姿を「やられた時からイライライライラしてたよ。僕らがやってきた気持ちとか思いっていうのは、他団体の人にはわからないんだろうけどね」と忸怩たる思いでみてきた。

 中嶋とは全日本時代から旧知の間柄。当時、全日本所属だったカズと健介オフィス所属だった中嶋は2006年にジュニアリーグ戦の優勝戦を争い、二人で組んで世界最強タッグ決定リーグ戦に出場したこともある。新人時代は好青年を絵に描いたような中嶋だが、今や強さとふてぶてしさをを増し、当時とはまるで別人のよう。W-1マットにおいては憎々しいまでの外敵ヒールとなってきた。そんな中嶋に対してカズは怒りの感情を抱く半面、「一ついえるのは、上をみているギラギラ感は変わってなかったんですよね。ああいう態度をしたとはいえ、やっぱいいよね。レスラーにとって必要なものだし。凄い戦いたい相手ってなりますよ」と評価。「レスラーとしてはギラギラしつつ、インサイドワークもあって、いろんな経験、しかも俺の知らない経験をしてるわけじゃないですか。やっぱり幅が凄く広がってるし、そう考えると強敵」と認めている。

 ここ最近はベルト戦線から遠ざかっていたカズだが、「自分がさらに先をいきながら、彼以上のギラギラ感を取り戻していかなきゃいけない」というように中嶋の存在に闘志を駆りたてられている。だからこそ、大田区には万全に万全を期して臨む。「どうしても最近、自分のギラギラ感が失われてきてはいたいんでね。そういうものは当時以上に出す」としたうえで、「研究して考えることです。頭を使って。本当にこうきたらこう返すっていうパターンを無数に作っていくことが必要」と宣言。今は大田区へ向けて作戦を練りに練っている最中で、本番直前まで頭をフル回転させて中嶋攻略法を無数に用意しておくつもりだ。

 自ら社長を務めるW-1は4・1後楽園大会を最後に無期限の活動休止となる。もしカズが中嶋の軍門に下れば、至宝ベルトが外敵に流出したまま団体の歴史に幕を下ろすことになってしまう。しかも大田区を前にして左足を負傷。中嶋有利の下馬評が立つのが自然の流れだが、カズは「超人的に回復してるのを感じますね。100%に持っていかなきゃダメでしょう」と不安要素を一掃。「ベルトを外の人間に持たれたまま終われない」と意地をみせたうえで、「あのベルトも何されるかわからないし。それを考えると絶対に取り戻さないとね。放り投げるだけじゃ済まないかもしれないしさ」と打倒・中嶋を自らに義務づけた。

 「選手であったりとかスタッフであったりとか、今まで応援してきてくれたお客さんへの思い。それはやっぱりありますよね」。社長としての責任を痛感しているからこそ、カズは「W-1の全てを背負って大田区のリングに立つ」と宣言。中嶋からのW-1王座奪還で団体最後のビッグマッチを有終の美で飾る覚悟だ。

【カズの話】
――3・15大田区大会が迫ってきましたが、気になるのが左足の具合です。現在の状態はいかがですか?

▼カズ「超人的に回復してるのを感じますね。100%に持っていかなきゃダメでしょう」

――中嶋選手の指名を受けてW-1王座挑戦に動いたのは俺しかいないという気持ちからでした?

▼カズ「自然と足が出たっていうのはあるよ。だって呼ばれた時は俺、そんな気持ちなかったもん。やっぱりWRESTLE-1のレスラーを信じてるし、彼らにやってもらいたいっていう気持ちがあったんでね。コンディションとかみればわかると思うけど、俺そっち(W-1王座戦線)の方にいってなかったしね」

――いかざるを得ない状況になったと?

▼カズ「そうですね」

――中嶋選手はベルトを放り投げたり踏みつけたりと傍若無人な振る舞いを繰り返してきましたが、社長の立場としてどんな思いでみていましたか?

▼カズ「それはやられた時からイライライライラしてたよ。僕らがやってきた気持ちとか思いっていうのは、他団体の人にはわからないんだろうけどね」

――中嶋選手はW-1王座を巡るこれまでの戦いをみていないでしょうからね。

▼カズ「そうそう。にしてもってところですよ」

――では、怒りの感情が試合に出そうですか?

▼カズ「うん、出てくるんじゃない。それがなかったらダメでしょう。感情のまま動きますよ」

――大みそか、稲葉戦、芦野戦と、W-1における中嶋選手の戦いをみてきたと思います。かつて全日ジュニアで戦ったり組んだりしましたが、中嶋選手の変化をどうみていますか?

▼カズ「一ついえるのは、上をみているギラギラ感は変わってなかったんですよね。ああいう態度をしたとはいえ、やっぱいいよね。レスラーにとって必要なものだし。凄い戦いたい相手ってなりますよ。レスラーとしてはギラギラしつつ、インサイドワークもあって、いろんな経験、しかも俺の知らない経験をしてるわけじゃないですか。やっぱり幅が凄く広がってるし、そう考えると強敵だなと思いますね」

――中嶋選手を変えた要因はどこにあると思いますか?

▼カズ「立場というものが人を変えるんじゃないですかね。昔は全員が彼にとって年上で先輩だったわけじゃない? そこのところからどんどん上がっていって、今、彼の年下の選手が多くなってきてるわけじゃないですか。もしかしたら中嶋選手をみてプロレスラーになった人だっているかもしれないし」

――今やノアのトップレスラーの一人ですからね。

▼カズ「そうでしょ。変わって当たり前なんじゃないかな。必然というかね」

――では、会見でも言っていましたが、カズ選手にとっては当時とは別人という感覚?

▼カズ「感覚はね。でも持ってるギラギラがあるんで、そこは昔と変わってないんじゃないかな。やればわかると思います」

――ただ、コンディション面、年齢など、客観的に見てカズ選手が不利とみられてしまいます。

▼カズ「まぁ、そうだろうね。でもやっぱりできることやんなくちゃいけないから」

――では、間違いなく中嶋選手よりも勝っているのはどこだと思いますか?

▼カズ「インサイドワーク的なところもあるんだろうけど、やっぱり気持ちかな。気持ちで負けないようにしないと。あとはやっぱりWRESTLE-1が活動休止ということで、ベルトを外の人間に持たれたまま終われないよね。取り戻せなかった時のダメージがでかいじゃない? あのベルトも何されるかわからないし。それを考えると絶対に取り戻さないとね。放り投げるだけじゃ済まないかもしれないしさ。勝ちますよ。獲り返します」

――ただ、今の中嶋選手を攻略するには一筋縄でいかないと思います。

▼カズ「だから自分がさらに先をいきながら、彼以上のギラギラ感を取り戻していかなきゃいけないのかなと思ってますね。どうしても最近、自分のギラギラ感が失われてきてはいたんでね。そういうものは当時以上に出す。そこじゃないかな」

――中嶋選手に刺激されたと?

▼カズ「うん。これがもし中嶋選手じゃなかったら、そういうふうにはならなかったね。それだけ試合という勝負の世界で一生懸命にならせてくれる相手ですね」

――カズ選手の知らない中嶋選手の動きもあると思いますが、その場合にどう対処するかですね。

▼カズ「そのために何をやるかっていったら、やっぱり研究することですよ。研究して考えることです。頭を使って。本当にこうきたらこう返すっていうパターンを無数に作っていくことが必要なんで。その中で今のところいろいろ手は打ってきてます。日々、増えてますよ」

――勝てる手応えも日増しに上がっていると?

▼カズ「まだまだだな。まだ足りない。やっぱ完璧というのはないんだけど、まだまだ考えなくちゃいけないし、まだ少ないね。今必死でやってるところです」

――何通りぐらい作るのが理想ですか?

▼カズ「理想は試合直前まで無数に作る。で、万全な体調、万全な作戦を中嶋勝彦の前に持っていくということですね。テスト勉強と一緒ですよ。これだけやったから、もう大丈夫だろう。それじゃダメなわけですよ。やっぱりやり続けて最後まであきらめない。最後までやりきるってことです。その中で当然、想定外のこともあるだろうから、その時はその場のひらめきってものが出るかもしれないけどね」

――リングに上がった時に社長という意識は出そうですか?

▼カズ「わかんないな。こればっかりは。今は凄く感じてるよ。選手であったりとかスタッフであったりとか、今まで応援してきてくれたお客さんへの思い。それはやっぱりありますよね。だからW-1の全てを背負って大田区のリングに立つ。今はそんな気持ちですね」

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